もしも、あの男が残っていたら 作:パワプロ大好き男
俺の名前は土屋貴教(つちやたかのり)、海堂学園高校に特待生で入学してから1年半がたったにも関わらず、未だ2軍生活が続いていた。
俺が2年生になったときだった。
茂野吾郎という男が夢島からやって来た。
特待生との歓迎試合で圧巻のピッチングを披露してみせた。
さらに2軍と1軍との壮行試合でも彼の活躍が大きかった。
それなのに、茂野吾郎は海堂学園高校のマニュアル野球が合わず、海堂を倒したいという理由で退学することになってしまった。
本当にもったいないと俺は思った。
でも、実を言うと俺も海堂のマニュアル野球はあまり好きではなかった。
ぶっちゃけ、型にはまった野球なんて自分のやりたい野球が出来なくなるだけでなく、プレーを縛られてしまうわけだから、茂野の言っていることは一理あると思った。
でも、わざわざそんなことする必要はあるのかなとも思う。
少し我慢すれば海堂のマニュアル野球にも馴染めるのに……俺はそう思いつつも、1軍に上がるためにも、ひたすら練習を続けたのである。
まぁ茂野にとってみれば海堂のマニュアル野球はこれ以上やりたくないと思ったのかもしれない、俺はそう思った。
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そんなある日、メンバーが集められた。
佐藤「土屋君、いよいよ本格的な練習が始まりそうだね。」
土屋「あぁ。」
彼の名前は佐藤寿也、茂野吾郎の親友である。
土屋「茂野は本当に退学したのか?」
佐藤「多分ね……でも……吾郎君がいないのは……寂しいよ……。」
土屋「だよな、茂野が退学さえしなければ、海堂のエースになれたかも分からないのにな、何考えているのだか。」
佐藤「うん……」
寿也は俯向き加減に返事をした、よほど寂しかったのだろうと俺は思った。
その時だった、江頭哲文(えがしらてつふみ)チーフがやって来た。
江頭「えぇ、皆さん、3年生がいなくなり、2年生と1年生だけとなってしまいましたが、1軍に上がれるチャンスですので、頑張ってください。」
全員「はい!!」
江頭「それから、茂野君のことですが、海堂学園高校に残ることになりましたので、仲良くしてください、では茂野君、どうぞ。」
茂野「ウーッス。」
俺と寿也は驚いた。
あれだけ海堂学園高校を倒すと宣言していた茂野が、まさかの残留となった。
一体なぜなのかは分からなかった。
寿也に至っては戸惑いしかなかった。
茂野「まぁ、よろしく。」
俺は、茂野吾郎にどう接していいか分からなかった。
この作品はフィクションです。
原作とは異なりますので御了承下さい。