もしも、あの男が残っていたら 作:パワプロ大好き男
夢島合宿がスタートしてから1週間が経ち、ついに今日で最終日となった。
海堂学園高校野球部が練習している最中、江頭が乾の元へ来たのであった。
江頭「随分とハツラツとした練習内容ですね、乾コーチ。」
乾「えぇ、彼らはアンチマニュアル野球を身に付けたいと言いましてね……」
江頭「けど、このままだとマニュアル野球が崩壊しそうで恐ろしいんでね、あの早乙女静香さんの父親に何をドヤされることやら。」
乾「まぁ、彼等に任せましょうよ、そこまでお気になさらなくてもよいと思いますよ。」
江頭「まぁ、それもそうですね。」
江頭は建前はそう答えたが、内心はアンチマニュアル野球がマニュアル野球を崩壊するのを恐れていた。
江頭(これまで築き上げてきたマニュアル野球を壊すわけにはいかないからな、こっちの人生がかかっているわけだし、絶対にヤツの思い通りにはさせない。)
すると、江頭は野球部を集め、紅白戦を行うことになった。
江頭「皆さん、合宿でお疲れのところ申し訳ありませんが、今日は紅白戦を行いたいと思います。」
全員「オォー」
全員が江頭の発言に驚いたのであった。
江頭「では早速ではありますが、チーム分けをします、Aチームは……」
江頭が順番に名前を告げた。
Aチームのなかには眉村や草野といった実力的にも優秀なメンバーばかりいた、土屋と茂野と佐藤はBチームとなった。
江頭「紅白戦でしっかり試合感を掴んでくださいね、Aチームの先発は眉村、Bチームの先発は……」
江頭はここで意外な人物を挙げた。
江頭「土屋君でお願いします。」
土屋は、えっ?と思った。
土屋「江頭さん、どういうことですか?」
江頭「君は中学時代、投手として全国中学校選手権大会で優勝し、その名を轟かせました、君の投手力を試してみたいんだよ。」
土屋「で、でも、私、あのときムリして肩壊してるんです……」
すると茂野が横から言った。
茂野「そうだよ、なんで俺が先発じゃねぇんだよ、肩痛めてる土屋に投げさすなよ!!」
すると江頭が言った。
江頭「指揮官に向かってその言い方は無礼過ぎませんか茂野君、次同じようなこと言ったら停学処分を下しますよ。」
茂野「クッ………」
茂野は歯を食い縛りながらも、我慢したのであった。
結局、茂野は土屋が守っていたライトを守ることになった。
茂野のいるBチームは土屋が投手、佐藤が捕手、児玉が一塁手、国分が二塁手、三宅が三塁手、特待生組の関が遊撃手、宇田が左翼手、特待生組の原田が中堅手、そして茂野が右翼手となった。
果たして土屋は肩に負担をかけずに投げることが出来るのだろうか?
茂野の出番はいつになるのか?
不安を抱えたまま、紅白戦が始まるのであった。