もしも、あの男が残っていたら 作:パワプロ大好き男
1年生が入り、海堂学園高校野球部員は新体制を迎えるのであった。
江頭「それでは1年生は全員、3軍スタートとします。」
新入生は全員どよめいた、なぜ3軍からなのか理解出来なかった。
大河「ちょっと待ってください、いくらなんでも3年生だけで戦うのは無理があると思います。」
江頭「君、僕に逆らうのかい?」
大河は少し動揺したが続けた。
大河「野球は競争社会じゃないんですか、お互いに競り合って刺激しあいながら野球をするのが本命じゃないんですか、たとえ1年生でも優秀な人はいますし、2・3年生でも試合に出れない人だっているじゃないですか、なぜあなたはそれをしないんですか?」
江頭「君、随分と偉そうに言いますね、なら突然、入部したての君がエースで4番やれと言われて出来ますか、体がまだ出来上がってもいないのに、いきなり1軍やって出来ると思いますか?」
江頭は大河を脅すように言った、すると土屋大介コーチが言った。
大介「1年生にも優秀な人はいるわ、アンタは1年生の恐ろしさを知らねぇからそんなこと言えんだよ、1年生に抜かされたらそりゃ2・3年生だって必死になるだろうが、そうやってお互い刺激しあって相乗効果を生み出すのが野球ってもんだろ、アンタ野球知らんクセにビシネスみてぇに語るな、とにかく1年生と上級生をやらせてみろ、1年生の中で使える人間は拾う、それ以外は全員2軍だ、3軍なんてあんなのただの体罰だ、今すぐ廃止しろ!!」
江頭「グッ………」
貴教「アニキ………」
弟・土屋貴教は兄でコーチの土屋大介の姿に感動したのであった。
江頭「し、しかし、今は私がこの野球部の責任者だ、コーチといえども口出ししないでくれ!!」
大介「ふん、アンタ野球の知識ねぇくせに采配できんの?」
江頭「グッ……」
大介「一応、1軍の監督って伊沢さんだよな、んで早乙女静と早乙女泰造の2人が今年からマネージャーに配置転換されたんだよな、俺はコーチでアンタが部長ってなってるけど指揮れんの?」
江頭「そ、それは………」
大介「俺はこれでも別の高校でも監督やってたわけだし、俺自身も甲子園に出て優勝を経験してきたんだ、公式戦ムリでも練習なら指揮出来るだろ?」
江頭「な、なるほど……」
江頭は動揺している自分を抑え、深呼吸をしてから言った。
江頭「分かりました、では貴方を任せたいと思います、くれぐれもケガの無いように、それでは失礼します。」
江頭が立ち去ったあと、大介コーチは1年生に向かって言った。
大介「1年生は4月いっぱい練習に没頭してもらう、そして5月1日に紅白戦を行うから準備するように、いいな?」
1年生「はい!!!」
大介「2、3年生もコイツらに負けるなよ、いいな?」
2、3年生「はい!!!」
こうして海堂学園高校野球部の新たな幕が上がろうとしていたのであった。