もしも、あの男が残っていたら 作:パワプロ大好き男
10月に入り、秋季大会が始まった。
背番号1をつけた茂野は気合いのこもったピッチングで相手の反撃を寄せ付けなかった。
茂野「ヘヘッ、1回戦は余裕のよっちゃんだぜ!!」
佐藤「ナイスピッチ、吾郎君、球走ってるよ。」
茂野の凄いところは、球種がストレートしかないのに、全くといっていいほど打てないのである。
茂野のストレートはソフトボールのライズボールみたいに上に浮き上がってくるのだから、相手バッターは空振りしやすいのである。
土屋は彼に訪ねた。
土屋「なぁ茂野、変化球は投げないのか?」
茂野「まぁ、いずれはな、けど俺はこのストレートに誇りを持っているから、変化球はまだだけどな。」
佐藤「吾郎君はストレートにこだわりを持っているからね、受けてて楽しいよ。」
そうこうしているうちに、1回戦は20ー0とコールド勝ちをおさめ、2回戦も15ー1とコールド勝ち、3回戦も10ー0とコールド勝ち、準々決勝は9ー5と危なげなく勝利、準決勝は8ー3と勝利した。
あっという間に決勝戦まで行ったのである。
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決勝戦は吾郎君の親友・小森大介がいる三船高校と対戦することになった。
江頭「さぁ皆さん、決勝戦は我々のマニュアル野球の凄さを見せつける場ですので、頑張ってください。」
江頭のアドバイスにナインは鼓舞した。
マウンドに上がるのは1回戦からずっと投げている茂野、キャッチャーは佐藤、ファーストは両投げをやめ右投げ右打ちになった大場、セカンドは渡嘉敷、サードは薬師寺、ショートは泉、レフトは石松、センターは草野、ライトは土屋という布陣であった。
外野が全員左投げだから、不安はあったものの、ここまでノーエラーで切り抜けたのであった。
スタメン↓
1(中)草野
2(二)渡嘉敷
3(三)薬師寺
4(捕)佐藤
5(右)土屋
6(一)大場
7(左)石松
8(遊)泉
9(投)茂野
茂野以外は左右とジグザグ打線になった。
試合は拮抗とした展開となった。
両チームが無失点になり、なかなか点数が入らなかった。
9回表に入り、この回の先頭バッターである土屋が左打席に入った。
土屋「茂野のためにも、ここで決めてやるワイ。」
そう言って土屋は相手ピッチャーのストレートを捉え、ホームラン、これが決勝点となり、センバツ確定した。
試合後、海堂学園高校ナインは祝賀会を開くために会場に行った。
選手はワイワイ楽しむ中、茂野だけはなかなか乗り気ではなかった。