もしも、あの男が残っていたら 作:パワプロ大好き男
茂野は岩鬼正美のストレートに苦しめられていた。
5回の表、2アウトランナーなしの場面で茂野は岩鬼正美と対峙していた。
茂野(くそ、ボールは荒れているし、ストレートは速いし、なんちゅう男だ。)
岩鬼(しぶといワイ、ワイのストレートを当てにいくなんて、なんちゅう男だワイ。)
互いにぶつかり合っていたその時だった。
岩鬼正美のストレートがスッポ抜け、茂野のヘルメットに当たった。
球審「デッドボール!!」
茂野「痛ってぇ~どこ投げているんだよ!!」
岩鬼「ヒィ~済まねぇ~。」
茂野はヘルメットにデッドボールを喰らったため、臨時代走として渡嘉敷が一塁に行ったのであった。
渡嘉敷「大丈夫か、茂野!?」
茂野「あぁ、ヘルメットがなかったら御臨終だ。」
佐藤「僕も気を付けるよ。」
茂野を慰める一方で、山田太郎は岩鬼正美に近寄り、なだめたのであった。
山田「大丈夫か、岩鬼?」
岩鬼「あぁ、少し力が入りすぎたワイ、気を付けるワイ。」
山田が戻ると、右打席に佐藤が入ったのであった。
アナウンス「4番キャッチャー佐藤君。」
佐藤の名前がコールされるとスタンドから一斉に女子高生の黄色い歓声が沸き上がったのであった。
貴教「うぜぇー!!」
貴教はネクストバッターサークルで大きな声で怒りをぶつけたのであった。
一方の佐藤は岩鬼正美のストレートに苦しむも、フォアボールで出塁したのであった。
貴教「2アウトながらランナー1、2塁か、これは面白くなってきたな。」
貴教は悠々と左打席に入り、スタンドを見つめたのであった。
アナウンス「5番ライト土屋君。」
女子高生「土屋君~頑張ってー!!」
女子高生から貴教に向かって黄色い声援を送ったのであった。
貴教「うるせぇな、言われなくても分かってるよ、俺は海堂学園高校野球部のキャプテンだ、ここで打てば先にリード出来る、だからこそ負けていられないんだ、女子に野球はこんなもんなんだということを見せつけてやる!!」
貴教は岩鬼正美のストレートを冷静に分析したのであった。
岩鬼正美はストレート速いがコントロールが悪いため、貴教は甘く入ったストレートを打ち返したのであった。
貴教「こんなストレートちっとも怖くねぇ!!」
カキーン!!
貴教の打球は右中間を真っ二つに破ったのであった。
二塁ランナーの渡嘉敷はホームインし、1点を追加。
続く一塁ランナーの佐藤も本塁に向かって突っ込んできた。
すると、明訓高校のセンター香車一直がレーザービームを放ったのであった。
山田(佐藤君だけは絶対に止める!!)
山田太郎は香車一直からボールを受け、佐藤とクロスプレーをし、ブロックしたのであった。
球審「アウト!スリーアウトチェンジ!」
貴教「マジかよ……あの2年生のセンター凄げぇな……」
海堂学園高校は1点を追加し、5-4とリードしたのであった。
観客1「明訓高校も守備凄いな。」
観客2「あぁ、あのセンター2年生だけど、足速いし、肩強いし、守備範囲広いし、エラーしないし、送球もブレないから完璧だよな。」
観客3「それにあのレーザービームを捕ったキャッチャーも凄いよ。」
観客4「けど、ランナーとぶつかったからな、大丈夫かな?」
観客5「あれ、ランナーがうずくまっているぞ。」
スタンドはざわついていたのであった。
貴教は佐藤を見た。
佐藤は肩を痛めてしまったのであった。
兄の大介監督が言った。
大介「オイ、担架を呼べ!!」
佐藤は担架で運ばれてしまい、控えのキャッチャーはいない状態になってしまったのであった。
大介(米倉は高熱だしな、他にキャッチャー経験者は……)
大介監督が考えていると、弟の貴教が言った。
貴教「アニキ、言いたいことがある。」
大介「なんだ?」
貴教「俺をキャッチャーにしてくれないか?」
大介「!?」
貴教「俺、左投げだけどさ、小学校時代は6年間キャッチャーだったんだよね、米倉は高熱だしさ、他にキャッチャー経験者はいないからさ、俺が茂野を名操縦したいんだ、いいだろ?」
大介「そういやお前、リトルリーグ時代はキャッチャーだったもんな、分かった、頼むぞ。」
貴教「そしたらさ、左投げのキャッチャーミットちょうだい。」
大介「あぁ、分かった。」
こうして左投げのキャッチャーが誕生したのであった。
果たして上手くいくのだろうか?
今までで1番長くなってしまいました。
申し訳ありませんm(__)m