魔法少女リリカルなのは ~現れた赤龍帝~   作:断崖

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久しぶりの更新です。
誤字、脱字があるとは思いますが、
あまり気にせず読んでくれれば幸いです。


神滅具

フェイトサイト

 

 

「ハァァァーーーーーーッ!!!」

 

バルデッシュの鎌で薙ぎ払う。

 

「グギャーーー!!」

 

襲いかかってきたガーゴイルの体に金色の線が引かれ、

耳障りな音ーーー声を残して消え去っていく。

 

「なにがおこっているの?」

 

あり得ない現象に困惑する。

空中に描かれた魔法陣から無数の魔物が次々に現れ、私たちに襲いかかってきた。

それは先程返り討ちにしたガーゴイルは勿論、

フリードクラスのワイバーンにグリフォン、

キメラ等のどこかで見たことのある魔獣たちが一斉に。

 

「私となのはだけなら問題はないんだけど…………」

 

ザン!!

上から振り落とされたグリフォンの爪を掻い潜り、

四本の脚を斬り飛ばし。

 

「ブラズマ・ランサーーーー!!」

 

落下していくグリフォンに雷の矢を追撃。

矢は一直線にグリフォンの体に当たり爆発、消えてなくる。

魔物は、一体一体はさほど強くはない、

動きは速くない、単調な攻撃しかしてこない。

私たちが今でに倒してきた魔物達よりも数段弱く、

たいした手間をかけることもなく、魔力弾数発で倒せる相手。

でも数はいっこうに減らない。

 

「倒しきれないよこんなの……….。」

 

魔法陣からは今だに大量の魔物を排出され続け、増える一方。

 

「私たちが倒すペースより、増えるペースのほうが速いんだ。」

 

はやてがいてくれたら範囲魔法で一気に倒せるんだけど。

停止したリニアレールを見れば、ガジエットと魔物の群れに襲われ、

危機的状況になっている。

助けにいきたい。けど、いけない。

 

「私が行けば魔物もついて来てしまう。そうなったら………‥みんなヤられてしまう。」

 

私一人では全員を守りきれない。

自分の不甲斐なさが悔しい。柄に力を込め、唇をかみめた。

下降から黒い群れになって上昇してくる魔物の群れにバルデッシュを向け。

 

「ブラズマ・スマッシャーーーーーー!!」

 

魔力砲撃を塊に撃ち込む。

直線上にいた魔物は魔力の本流に消えていき、

傍にいた魔獣も感電し、断末魔をあげて消えていく。

 

「やっぱりダメ。全然減らない。」

 

三度、魔力砲撃を撃ち込んでも数が減っていかない。

群れに空いた穴にはちがう魔物が次々に埋めていき補完してしまい、

半端な攻撃では足止めできない。

 

「これが陸くんが言っていた神滅具、

『魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)』の力。」

 

陸くんの説明では、

『魔獣創造』は自身の想像力しだいであらゆる魔獣を創りだすことができ、。

怪獣映画で出てくるような全長百メートル、

口から火炎をはく怪物を、自分の意志でこの世界に生み出すことができる。

本人の成長、使い方しだいで一気にそんなバケモノを数十、

数百の規模で創りだせる凶悪で最悪な神器。

 

「話じゃあ、魔獣創造を完璧に扱った人はいなくて、

そこまで強力な魔物は産み出されることはないって聞いていたけど。」

 

「そこまで強力」ではないのにこの強さ。

「白龍皇」、「魔獣創造」。

私たちは「神滅具」勝てるのか、「不安」が頭をよぎる。

 

「ガアアアァァァァアアーーーーーッ!!!」

 

「くっ!!」

 

横に飛行して、敵の集団をギリギリでやり過ごす。

必要以上に止まってはいけない。

敵の塊の中に囚われてしまえば、抵抗はおろか、動くことも、

逃げ出すことも出来ずにやられてしまう。

距離をとりつつ、遠距離から攻撃していくしかない。

 

「なにっ?」

 

飛んでいる私に影がかぶさる。

頭上には全長十メートルはある巨大な鷹を思わせる怪鳥。

しまった、と思い旋回しようと体を傾けるが遅く、

大きな爪が私に振り落とされーーーない。

 

「ギャアアアーーーーーー!!!」

 

怪鳥は体を無数の魔力弾で撃ち抜かれ落下していった。

 

「なのは!!」

 

「フェイトちゃん右に旋回して!!」

 

「うん。」

 

ガシュンガシュンガシュン

レイジングハートから薬莢が排出されると、

なのはは私の後ろに群がる魔獣に杖を向ける。

 

「エクセリオン・バスターーーーーー!!!」

 

ピンク色の砲撃が流星のごとく空を穿つ。

私の後ろにいた魔物は消え去り、

近くにいた魔物も魔力の奔流に巻き込まれ墜落していく。

 

「フェイトちゃん大丈夫!」

 

「………………なのはも大丈夫そうだね。」

 

背中を預けながら、

互いのバリヤジャケットに傷がないことに安心する私たち。

 

「これからどうしょうフェイトちゃん。」

 

「うん。どうしょう。」

 

今のお前たちの戦闘力じゃあ話しにならない。

神滅具と遭遇したら戦わず逃げろ、と陸くんには言われていたけど。

 

「「逃げる」だけでも難しいよ。」

 

動きが止まった私たちの周辺を覆い隠す魔物の群れ。

怒っているのか瞳は赤く染まり、牙を剥き出しに威嚇している。

ここから、魔物の壁を突破して、ティアナたちと合流、

直ちに戦闘領域から離脱する。

言葉にするのは簡単なんだけど実行するのはむずかしい。

 

「やっぱり元を断つしかないのかな。」

 

私はなのはの一言と一緒に上を見上げた。

今だに魔獣を吐き続けている大量の魔法陣が赤黒く点滅していた。

 

「…………いけるかな?」

 

ガシュン!!ガシュン!!

二つの薬莢がバルディッシュ排出され、金色の魔力が私を覆う。

 

「魔物群を全部倒すよりは可能性はある………と思うよ。」

 

レイジングハートから薬莢が三つ排出され、なのはの魔力が上がる。

私たちは頷きあい、互いの武器を魔法陣に向けて構える。

 

「ガアアアアーーーーーー!!!」

 

高まる魔力に危機を感じたのか魔物たちが咆哮し、一斉に向かってきた。

口にある剥き出しの鋭い牙と長く尖った爪に恐怖を感じるけど、

ここで逃げても同じ事が繰り返されだけ。

逃げたい思いを精神力で押さえつけ。

 

「エクセリオン・バスターーーーーー!!」

 

「トライデント・スマッシャーーーーーー!!!」

 

撃ちだされた二つの砲撃が魔物たちの壁を貫き、魔法陣を貫いた。

 

 

 

フェイトサイド終了

 

 

陸サイド

 

 

 

「ガアァァァァァァーーー」

 

雄叫びにともに二十メートル以上あるキングオーク。

めちゃくちゃに振り回す巨大なトゲトゲ棍棒を裏拳一つで破砕して、

飛び上がり、

 

「オラッ!!」

 

巨大なオークの顔面を殴りつけた。

グシャリ、と顔が潰れ、水平に後ろに飛んでいく。

五、六度バウンドしていきおいがとまり、消えてなくなった。

 

「何時までこんな雑魚と戦かえばいいんだよ。」

 

全長鎧を身に纏い肩をまわし呟く俺に。

 

「ガアアアァアアーーーーーッ!!!」

 

三十匹以上いるモンスターどもが咆哮をあげて答えてくる。

 

「連れが気になるんたがね。」

 

霧らしきものが立ちこめた荒れ果てた荒野に転移させられて、

いきなりのバトル(足止め)。

俺「だけ」が移動させられてしまったらしく、スバルたちの魔力は感じない。

霧でリニアレールを包んみこみティアナたちを拐うように見せたのはブラクで、

俺を異空間に閉じ込めるのが目的。

 

(雑魚に時間をかけるほど余裕はない。)

 

『ああ、神滅具は『絶霧』だけではない。おそらく……もう一人いるな 』

 

(『魔獣創造』だな。)

 

ドライグに意見に同意する。

倒したモンスターが死体を残さず消え去るのは、創られた生き物だから。

これは『魔獣創造』の特徴だ。

元の空間にいるティアナたちはもとより、なのはたちの心配だ。

右手を前に突きだし、

 

「一気にかたずける!!」

 

『Boost(ブースト)』

 

倍加した魔力を砲撃にしてモンスター群に撃ち込む。

大量に消えていくが、左右にかわすモンスターたちを。

 

「き、え、ろーーーーーー!!!」

 

腕を横に動かして薙ぎはらっていき、一回転。

 

「終わったな。」

 

綺麗、さっぱりになった大地。

モンスターの姿は何処にもない。

 

「出口は何処だ?」

 

『絶霧』は霧で包み込んだものを他の場所に転移させることができる。

この場所が創られた別空間に転移させられたなら、

破壊すれば元の空間に戻れるのか?

…….…試してみるかしかないな。

右腕に魔力を集中させていき、通常の籠手の五、六倍まで厚く重装甲化させ。

 

「龍剛の戦車(ウエルシュ・ドラゴニック・ルーク)ッ!!」

 

左側に殴りつけた!!

 

「ッ!!!」

 

息を飲む音。

ドンッ!!!

拳と霧の衝突に地面が揺れ、大気が震える。

赤い魔力と霧が拮抗する。

 

「ーーーーーーッ!!!!」

 

俺の攻撃力が予想以上の威力かあったのか、

霧の濃度が濃くなり、硬くなる。

 

「無駄だそんなもん!!!」

 

「ーーーーーークッ!」

 

巨大な拳が霧を突き破り、

ズドンッッ!!

拳がインパクトした瞬間、籠手の肘部分にある撃鉄が打ち込まれる。

膨大な魔力を噴出させ、勢いが増した拳で相手を殴りつけた。

盛大に吹き飛んでいき着地する何かだが、

ガクッ、と膝をつく。

 

「カバッ!!」

 

血を吐き出してむせている。

当然だ。手応えから肋(あばら)は勿論、内臓にもダメージはあるはず。

死にはしなくとも大ダメージは負った、このまま畳み掛ける!!

背部にあるブーストを噴かす。

 

「ーーーなんだ?スピードが上がらない。」

 

おかしい。

相手との距離はたかだか三十メートルほどしなかい。

普段なら一秒もかからない間合い 。

 

『相棒下をみろ!!!』

 

(下?)

 

ドライグの言葉に従い下をみると、

 

「ナニッ!!」

 

脚に霧が何重にもまとわりついていた。

霧をこんなふうに使いとは器用な奴。

 

「こなくそっ!」

 

ブチブチブチ!!

ブーストの推進力を下に向けて霧を引き剥がし、空から魔力弾を撃ちだす。

 

「チッ、厄介な霧だな!!」

 

俺の視界に霧が割り込む。

直撃したかと思われた攻撃は直前で、手元に霧が発生させ遮られた。

簡単には倒せないか。

空に浮かぶ俺と離れた位置にいる人物と相対する。

制服のうえにローブを羽織った男性、見た目は俺より一つ二つ上ぐらい。

顔はちょいワルのイケメン。

 

「噂通りのバケモノ並の強さですね。白龍皇、聖槍が手を出すなというわけです。」

 

ペッと血を吐きつつ立ち上がり、ニヤリと笑う男性。

 

「はじめまして赤龍帝、「絶霧」の使い手の「安倍晴明」と申します。

以後、宜しくお願いいたします。」

 

安倍晴明…….…ってまさか!

 

「平安時代に陰陽師で有名な安倍晴明かっ!!」

 

「ええ、転生しましたから「本物」ではありませんが。」

 

なるほど、どうりで中々に心地いいプレッシャーを感じるわけだ。

突っ立っているだけで「強者」だとわかる。

流石は平安時代に最強と云われていただけはあるな。

晴明は周辺を見渡して、

 

「ここに召喚した魔獣は「外にいる奴」と違って弱くはなかったんですがね。

それをこうもあっさりと。」

 

「所詮創り物のだ、雑魚と変わらんだろ。

「神」や「魔王」、伝説の「魔獣」、龍王、邪龍の類いじゃあるまいし」

 

「そのレベルの魔獣を創るのは流石に今の段階では無理ですね。 」

 

「今の段階」、「外にいる」ではか……………。

嫌な言葉に俺は構える。

 

「時間稼ぎは十分だろ?とっととここから出して貰おうか。

今なら、半殺しで済ませてやる、聞きたい事が山ほどあるしな。」

 

「丁重にお断りしますよ赤龍帝、私は逃げさせてもらいます。」

 

「逃がすと思うか?」

 

体の動きから武道派ではない、魔法使いタイプの人間。

脚に力を込めていく。

背部のブーストではなく、「眼」と瞬動術で奴が霧り隠れるより速く首をへし折る!

 

「ええ、貴方から逃げるのは用意ではない‥………ですから。」

 

晴明の周囲な魔法陣が描かれ、

 

ガガガァァァァーーーーーーーーー!!!

またもや生まれるモンスターの軍団。

つーか、さっきより数が多い、「外」と「中」とどれだけ創れるんたよ!

 

「喰い散らかしてきなさい。」

 

俺に指をさす。

モンスターの群れが雄叫びあげ、軍隊蟻の黒い波のごとく進む。

 

(雑魚を相手にしている暇はない!!)

 

晴明に向けて魔力弾を撃ち込むが、霧と魔獣によって防がれた。

 

「それでは私はこのあたりで失礼します。

あ、この空間はここにいる魔獣を倒せば開放されますから心配なさらず。」

 

「待ちやがれ!」

 

赤い魔力を球状に張り巡らし、

シャイン・スパークさながら突撃して魔獣どもを蹴散らしていく。

だが、間に合わない。

 

「ーーーッ!!!こいつら!!!」

 

魔獣どもの触れた箇所を一瞬でを削りつつ迫るが、

魔獣どもが体を重ねて作った壁が厚い。

これでは嫌でも減速してしまう。

所詮は操り人形の魔獣、

死にたくないと思っている奴が一匹もいやがらねぇ!!

だからこんな事ができる。

 

「それではまた会いましょう赤龍帝」

 

優雅にローブをなびかせ、霧に覆われて消えていく。

 

「逃がすかよ!」

 

邪魔な敵を薙ぎ倒しながら突きだした俺の拳が空振りした。

一瞬遅かったか!!

周辺を調べるが何処にもいない。いるのは雑魚だけだ。

 

「厄介な奴を逃がしちまったな….……」

 

チッ、と舌打ち、

あの手のタイプの「神滅具」を捕まえるのは困難極まる故に、

出会ったら真っ先に潰しておきたい。

後々厄介な奴にならなければいいんだがな………。

 

「ギャ」

 

頭を噛みにきた大型犬の魔獣を、叫ぶ暇なく後ろ回り蹴りで絶命させた。

 

「外にいるなのはたちが心配だからな……」

 

莫大な赤い魔力を解き放ちつつ、拳を握りしめ周辺の魔獣を睨みつけた。

 

「ソッコーで終わらせてヤるよ」

 

俺と魔獣どもはその場所を飛び出した。

 

 

 

陸サイト終了

 

 

 

ティアナサイト

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、このっ!!」

 

振り落とされた爪を後ろに飛び退き、シュート・バレットを撃ち込む。

放たれた魔力弾はネズミの化け物の体に穴を空け、

倒れこむ化け物は、消えてなくなった。

 

「ティア大丈夫!」

 

青い道、ウィングロードを走り駆け付けてきたスバル。

 

「大丈夫よスバル、それより。」

 

「うん、わかってる。」

 

私たちは正面に群がっている敵を見据える。

リザードマンにコブリン、オーク、化けネズミがそれぞれに武器を構え

こちらの様子を伺っていた。

 

「……何匹いるのよいったい。」

 

「私、三十匹以上は倒したはずなんだけどな~~。」

 

「それぐらい私も倒したわよ。」

 

「だよね~~」と笑うスバルだが、微かに表情が固い。

倒しても倒しても終わらない状況に焦りを感じているのがわかる。

 

「どうするティア、空に逃げる?」

 

「無理でしょ、なのはさんたちでも倒しきれないほどいるんだから。

速い空中移動が出来ない私たちじゃあ囲まれておしまいよ。」

 

絶えず空から響く爆発音。

空中ではなのはさんとフェイトさんが黒い雲を蹴散らしているが、

敵の数が多過ぎる事と、減らない事に数に倒しきれずに苦戦している。

 

「ガハッ」

 

「キャッ」

 

空から突然エリオとキャロ、フリードが降ってきた。

 

「二人とも!!」

 

「エリオ!キャロ!大丈夫。」

 

ダメージのせいで返事できずに、

うづくまる二人に上空からワイバーンが迫る。

 

「させない!!」

 

マッハキャリバーを吹かして走るスバル。

 

「スバルダメ!!」

 

リザードマンの鉄剣(?)でスバルを横から斬りつける。

 

「くっ、このおーー」

 

ガキン!!

シールドを展開したスバルはかろうじて剣を防ぎ、

リボルバーナックルでリザードマンを殴りつけーーーられない。

右腕にオークがしがみつき、動きが止められた。

 

「ティア!!エリオとキャロが!!!」

 

「わ、わかってるわよ!!」

 

スバルの焦った声が聞こえる。

この距離から走っても私のスピードじゃあ間に合わない。

シュート・バレットをに敵に撃ち込む?それで倒せる。

倒せなかったら二人は…………。

どうすればいいか判らず、クロスミラージュを構えたまま体が固まってしまう

 

「ティア!!!」

 

「!!!」

 

ドン!ドン!ドン!

動揺したまま三発のシュート・バレットを撃ち出す。

二発はグリフォンの胴体と翼に命中したけど、

一発が外れしまい致命傷にはならず消えない。

 

「よ、避けてキャローーーーーーーーー!!!」

 

無慈悲に凶爪は二人に頭に落とされた。

 

 




次は「助けてやる」です。
なるべく早く更新していきたいです。
感想がありましたら、作者の弱い心が挫けない程度にガンガンください。
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