魔法少女リリカルなのは ~現れた赤龍帝~   作:断崖

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模擬戦開始です。



模擬戦 1

はやてサイト

 

 

「驚いてる驚いてる。

意外とかわいらしいところもあるんやな陸にも。」

 

モニター越しに見える陸の姿。

陸はおそるおそる訓練場に入り、

ビルの瓦礫、硝子、大地の砂などを触っている。

警戒心の強い仔犬を思わせる反応に、

自然と微笑みが浮かぶ。

うりうりと画面に映る陸を指でつついていると、

 

「はやてちゃん、本当にいいの?」

 

「そうですよ、八神部隊長いいんですか。」

 

って二人の女性の声に。

 

「ん?なにがや。」

 

と、後ろに振り向く私の前に二人の女性。

一人は制服に白衣を羽織り、

金髪をショートに切り揃えた女性がシャマル。

二人目は眼鏡をかけた茶色の髪をした女性、シャーリーがいる。

二人はディスプレイをポチポチと押しながら訴えてきた。

 

「なにがじゃないですよ八神部隊長。

危険じゃないんですか?

なのはさん達と民間人との模擬戦なんて。

しかも、四対一なんて危ないですよ。」

 

「せめてバリヤジャケットだけでも着て貰えないのはやてちゃん?

いくら「非殺傷設定」でも、

怪我じゃすまない可能性もあるんだから。

ね、お願いだから。」

 

「と、言われてもな~~。」

 

頬をかきなから、笑って誤魔化す。

どうしょう。今さらながら後悔してしまう。

正直な話、

陸が四対一の模擬戦を受けるなんて思っていなかった。

陸が文句を言ってくれれば、

一対一、もしくは二人にするつもりだった。

 

(本気にどうしょう。

「次元漂流者」で「保護対象者」でもある陸が、

万が一にも大怪我したら……………….…)

 

怖い考えが頭に浮かび、冷や汗が流れる。

が、ここで意見を覆すわけにはいかない。

陸の「力」を「神器」、「神滅具」を診るためにも。

深く深呼吸、あくまで冷静な声で言い放す。

 

「大丈夫やろ。

陸はガジエットを素手で倒すレベルなんやし。

そんな簡単に怪我しないやろ。

それにーーー、」

 

私は笑いかける。

 

「いざというときは頼むで二人とも!

シャーリーはシステムダウンして模擬戦中止、

シャマルは陸を治療してやってな。」

 

「八神部隊長。」

 

「はやてちゃん。」

 

シャマルとシャーリーはお互いを見つめあい。

クスリと笑い合うと。

 

「はい。了解しました八神部隊長(ちゃん)!!」

 

ビシッと敬礼してくれた。

私はウンウンと頷き、頼もしい仲間に嬉しくなる。

 

「そんで陸はっと……….まだあきもせず。」

 

改めてモニターを見つて観てみると、

陸は相も変わらず色々な物に触れている。

………….…一見すると、陸は強そうには見えない。

体格もソコまでじゃないし。

だからこそーーーーーー

 

「見せてもらうで君の実力を。」

 

 

はやてサイト終了

 

 

陸サイト

 

 

眼前に広がる光景。

何もない平地に発現したビル群に素直に驚く。

なにこれ?未来の技術。

悪魔や天使にも似たような技術があるらしいが、

目でみるのは始めてだ。

 

「一瞬でこれを….……….….スゲエな。

この景色が全部がシュミレーターで造られた映像なんだろ?

科学力じゃあこっちの世界の方が進んでいるんじゃないか。」

 

『どうだろうな。しかし、

大した技術力を持っているようだ管理局という組織は。』

 

廃ビルにそっと触れる。

…………なるほどな確かに感触は微妙な違うな。

気にかけなければわからないレベルだが。

瓦礫、砂も精巧に出来ている。

ぐるりと周囲を見渡す。

 

「今回の舞台設定は「廃ビル群」か。

はやてに言えば、色々な「場が造って」修行が出来そうだな。」

 

人は慣れてしまう生き物だ。

師匠も言ってた。

同じ修行ばかりでは人は慣れてしまう。

だからこそ「環境」、「やり方」を変えて、

刺激を与え続けなければ成らないのだと。

どんな処(ところ)がいいか、指折りに決めていく。

 

「樹海に山、河、海もいいな。

修行道具もはやてに頼んでおかなといけないな。」

 

『本当にそればかりかだな相棒は。』

 

ため息を洩らすドライグ。

そんな風に言うなよ。俺の数少ない趣味なんだからさ。

話題を逸らすか。

 

「ーーーで、ドライグの意見を聞きたい。」

 

『何に対する意見だ?』

 

「これから始まるあの彼女達との模擬戦に決まっているだろ。」

 

指を向ける。

廃ビル群を模した訓練場。

機動六課自慢の海の上に建設されたフィールド場の空。

四体の影、なのは達だ。

俺ははやてに貰った私服を身につけて地に脚をつけ。

なのは、フェイトにヴィータ、シグナムの四人は空に身を浮かせ。

向かい合っている。

 

『……………多少は強い。

魔力も高く、実戦経験も豊富なのだろうな、

近接戦タイプとの間合いの取り方も把握している。』

 

「だな。近くとも遠くでもない。

いわゆる「何があっても対応できる距離」ってもんが、

わかっているみたいだ。

だけど、甘い。」

 

認識が間違っているよ。みんなはーーー

『神滅具』を甘くみている。

空中で作戦会議をしているなのは達をみて呟く。

 

「そんな『常識』なんてものは俺には通用しない。」

 

『見せつけてやれ相棒。二天龍の『存在』をな。』

 

「任せろ!!」

 

これから始まる戦いに心を踊らせ、

空に浮かぶ四人を見つめる。

見つめ、見つめーーー

ヒラヒラと揺れるなのはとヴィータの格好に頭を傾げる。

 

「では本気に変わった格好だよななのは達の戦闘服って。

あれで防御力が高いんだから、わからないもんだよな。

もっと動きやすい格好のほうがいいと思うんだが。」

 

『この世界では敵の攻撃に対して、

回避力することより防御力することに重点を置いているのだろう。』

 

「そんなもんかね。」

 

唸る俺と頷くドライグ。

フェイト達は全員がコスプレ衣装。

ーーーもといバリヤジャケットを装着している。

変な服装だと思うが、

『全身鎧』を装着する俺に言われたくはないだろうが。

はあ~~っと息をはきだし、拳を打ち合わせる。

 

「ボチボチ戦おうか。」

 

「うん。」

 

なのは達は手にはそれぞれが専用の武器を構え、

戦闘準備万端な状態だ。

それに対して俺はーーー素手の拳。

 

「確かめさせて貰おうかねみんな。この世界の魔法を。」

 

「はい。確かめてください。私達の魔法を。」

 

フェイト達全員の魔力が上がる。

いいね。

やっぱりこの緊張感はたまらない!!

久々に燻っていた戦闘民族の血が騒ぐわ!!!

興奮する俺にドライグが忠告する。

 

『興奮するなよ相棒!冷静に戦え。』

 

「!!ハハッ、わかっているっているさ心配するな。

俺はいつでも冷静に戦う。」

 

図星をつかれて若干あわてるが、深呼吸する。

興奮を深く飲み込み、「静」の気を練る。

…………………うん。落ち着いた。

 

『それと今回は基本的には回避だぞ相棒。

非殺傷設定とは言え「鎧」無しでの魔法だ。

一、二発程度ならいいが、くらい続ければはダメージになるぞ。』

 

「ーんな心配は要らないだろドライグ。

攻撃がヒットすることはない。

万が一にも、億が一にもな。 」

 

だから「鎧」はいらない。

「禁手」の必要性は感じないし。

なのは達四人を相手にするぐらい造作もない。

 

「ハンデがないと勝負にならんだろ。「鎧」を着れば瞬殺だ。」

 

『それはそうだが、慢心は油断をよぶ。

気を付けて戦え相棒。』

 

勿論だドライグ。

指をゴキゴキと鳴らし真剣な表情で待っていると、

空に巨大なモニターが出現。

映しだされた審判役のはやてが告げる。

 

「今から模擬戦を始めるけど、準備はええか?陸にみんな。」

 

「問題はない。とっとと始めてくれはやて。」

 

俺の答えに頷きはやては、なのは達にも問う。

 

「みんなも準備はええか?」

 

「私たちも大丈夫だよはやてちゃん。

フェイトちゃん、ヴィータちゃん、シグナムさんも平気だよね」

 

「うん、私も大丈夫。戦力で戦えるよ。」

 

「おう!早くあの変態野郎を叩き潰したくてウズウズしてるんだ!」

 

「ヴィータの言う通りです。主はやてお願いします。」

 

殺気が篭った瞳で、ヴィータとシグナムが睨んでくる。

おいおい、人をあれだけ一方的に攻撃しておいてまだ足りないってか?

明らかに過剰防衛だろ?

怒気が込めた瞳で睨んでくる二人から目を反らす俺。

朝の事情を知らないなのはとフェイトは首を傾げ。

事情を知っているはやては苦笑しながら言う。

 

「両チーム、気合いはバッチリみたいやな。そんなら、」

 

はやては大きく息を吸い込む。

俺は右足を下げ、半身にして構える。

 

「手加減は無用だぞ。

存分に見せてくれよ「魔導師」の力とやらを。」

 

なのは達も所持している武器を握り絞め。

 

「陸君も加減なんてしないでね。

私たちも確認したいの、貴方の力を。」

 

互いの間の空間が張つめられていき。

緊張が高まる中ーーーーーーはやてが、

 

「模擬戦かいしやーーーーーーーーー!!!」

 

宣言した。

廃ビルを模した訓練場。

そのフィールドすべてにはやてか声が響きわたる声で。

瞬間、ヴィータが飛び出したてきた!!

 

「なっ!!!」

 

「「「ヴィータ」」ちゃん!!!」

 

叫ぶなのは達の声を、ヴィータは無視して吼える。

 

「くらえド変態野郎ーーー!!」

 

「誰がド変形だ!!

勝手に「ド」を付けてクラスチェンジさせんな!!」

 

「私の目の前に間近にあんな物を見せるビラかす奴なんか変態で十分だ!!

アイゼン!!!」

 

〈ラーケテンフォーム〉

 

柄から薬莢が排出され、ヴィータのハンマーが変形していく。

片方が鋭利に尖り、

もう片方がロケットのブースターのようになった。

 

「ギミック式の武器か。珍しいモン使っていやがるな。」

 

デバイスとはこんな事も出来るのかと関心している中。

 

「ブチ抜けーーーーーーーーー!!!」

 

ヴィータが鬼気迫る表情で迫ってきた。

噴射されたブースターはヴィータを加速させ、

ヴィータ自身も回転。

遠心力で更なる加速をかけてくる!!!

魔導師なら空に飛んで回避するか、

後ろや横に跳んで回避するだろうが!

 

「慢心が過ぎるよヴィータ、ガッカリだ。」

 

「ヴィータちゃんダメ!!」

 

なにかを察知したのか、

なのはが声をあげる。ーーーが遅い!!

 

「ほっと、」

 

前に進む。

至近距離まで接近したヴィータ。

振り抜かれるハンマー、その内側に潜り込む。

柄を握るヴィータの両手に、

そっと左手を当てて勢いを止める。

 

「!!!なっ!!!」

 

動きを止めてヴィータは目を見開く。

当然か、自慢の攻撃が左手だけで止められたんだから。

俺は残った右手を、ヴィータのわき腹に置き。

 

「格上相手に正面からくるのは下策だよ。お仕置きだ。」

 

右手に「力」を入れる。

 

「ーーーーーーッ!!!」

 

右手に危機を察知したのか。

逃げようと暴れだすヴィータ。

空ではなのはがピンク色、フェイトは黄色の魔力を構成。

援護するつもりみたいだけど、反応が遅すぎる。

 

「お疲れ様でした。またの機会を楽しみにしてるよ。」

 

腹に掌底を撃ち込む。

ドン!!!と衝撃が彼女を貫いた。

 

「ア、ア、アアッ………」

 

カランと、ヴィータのハンマーが手から離れ地面に落下。

少し痙攣した後に、体から力が抜け落ちた。

どうやら、気を失ったらしい。

 

「よっと。」

 

崩れ墜ちる彼女の胴体を右腕で抱き抱えこみ。

俺は左手で手招きする。

 

「まず一人。次は誰がくる?」

 

 




次は「模擬戦 2」です。
なのは達の抵抗が陸に通用するのか!!
暫くお待ちください。

感想がありましたらガンガンください。
しかし、厳しい意見はご勘弁してください。
心が脆い作者ですので
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