カイトが異世界転移を驚かなかったのは『PROJECT X ZONE』という事件(クロス作品)に関わったからです。
では始まります!!
アウラがボクらを異世界に転移した理由と目的を聞いた後、今後の方針を皆で決めていた。今ミーティングをしている場所は巨大な亀の姿をした飛行艇内だ。これがあのタルタルガって言うんだから驚きだ。タルタルガ……成長したね。
まさかこの異世界にThe Worldのタルタルガまで転移していたとは思わなかったけど嬉しいことだ。アウラが送ってきてくれたのだろう。もしかしたら他の仲間も転移させてくるかもしれない。
その時は戦力増加としてとても助かるね。さて、今はミーティングに集中しよう。
「まずこれからの方針だがウィルスバグの発見のためにこの世界の情報収集をするべきだ」
八咫がこれからの方針や行動を説明してくれる。八咫はこういうミーティングを仕切るのは上手い。それはワイズマンの時から変わらない。
「我々はこの世界の事を知らなすぎる。まずは情報を集めてからウィルスバグを駆除するのだ」
「うん。そうだね」
「確かにその通りだ。まずは情報収集が必要だ」
「……同じく私も賛成だ」
ボクを皮切りに砂嵐三十郎、ガルデニアと賛成していく。ゲームじゃないけどロールプレイングに周囲探索は必要だ。
異世界だからどんな種族がいるか分からないし、どんな武器や魔法があるかも気になる。それに言葉の壁とか硬貨とかアイテムとか調べるのはたくさんある。
「では情報収集班と飛行艇タルタルガ防衛班で分かれよう。情報収集班は2、3人1組で行動したほうがよい」
「どうやって決めるの~(・_・?)」
「ふむ、誰と組むかは自由に決めてくれ。……カイトが決めても構わない」
「え、ボクが決めていいの? うーん……じゃあクジで」
「くじ引き(笑)」
即興で用意したクジを皆引いていく。ヘルバと八咫は拠点である飛行艇タルタルガに残ると既に言っていたため、クジは引いていない。この2人は拠点にに残って独自に何かをしている方が良いと思うしね。
そういえばクジを引く時に女性陣がやけに念を込めて引いた気がしたけど、どうしてだろう?
(カイトはアタシの相棒!!)
(カイトさんと一緒に異世界を冒険!!)
(カイトさんと2人きりなんて……恥ずかしいです。でもカイトさんと!!)
(カイトと久しぶりに冒険したいで」
(……カイト)
女性陣の強い念は他のメンバーも気付く程であった。なぜかオルカとミストラルから肩をポンと叩かれたけど意味が分からなかった。
「本当に気付いていないのか?」
「ちゃんと気付かないとダメだからね」
うーん……分からない。そんなこんなでチーム分けは決まった。
まずは防衛班。メンバーは既に決まっているヘルバと八咫を含めるとエンデュランス、レイチェル、ニューク兎丸、月長石、寺島良子。
情報収集班はカイト、ブラックローズ、ミストラルの班とオルカとバルムンクの班と砂嵐三十郎、ガルデニア、マーローの班となつめ、ぴろし3の班だ。
これはある意味狙ったようなチームもあるけど決まったなら文句は無い。これでさっそく明日から情報収集の開始だ。
「ブラックローズにミストラル、よろしく」
「任せて!!」
「うん。がんばろう~(^_^)ノ。それにしても懐かしいチームになったね」
ミストラルの言う通りだ。これはボクがThe Worldを始めた頃のチームだ。異世界でも始まりとしてのチームで合っているかも。
それにオルカとバルムンクの組み合わせはフィアナの末裔チームだ。砂嵐三十郎たちは珍しい組み合わせだと思う。
なつめとぴろし3はどこか微妙に組み合わせとして合っていると思う。……なつめにはぴろし3のテンションに付き合わせてしまうのは大変だろう。後でフォローしてあげないと。
「さあ、頑張るわよカイト!!」
「分かってるよブラックローズ」
なんかブラックローズがさっきより元気な気がする。そしてなつめたちは逆に少しテンションが下がっていた。何でだろう?
「チームは決まった。明日からさっそく動いてもらう。そして情報収集中にウィルスバグを見つけたらすぐに連絡だ。ウィルスバグの駆除にはカイトの力が必要だからな」
これに関しては八相討伐での作戦と同じでオペレーション・テトラポッドだ。
「これで全てだ。何か質問はあるか?」
質問は無し。方針に関しては文句は無いみたいだ。明日から忙しくなる。
side変更
ナザリック陣営。
モモンガであるオレが1人で外に出ようとしたがデミウルゴスに見つかり一緒に夜空を飛んでいる。夜空には満天の星が広がっていた。
リアルでは環境汚染が進み、星空を見ることはもう不可能だと思っていたけど見れたよ。それがたとえ異世界でも星空を見れたことは感動的だ。
(ブルー・プラネットさん……)
昔の仲間を思い出す。ブルー・プラネットさんにも見せてあげたい。
そしてオレはつい呟いてしまった。世界征服も良いかもと。それがデミウルゴスを焚き付けてしまったとも知らずに。まあ、いいけどと思う。
その後はマーレとアルベドで指輪に関してほんのちょっとした問題があったが気にしないことにした。だって何か恐いから。
……アルベドの愛が重い気がする。やはりオレが設定を変えちゃったからだろうな。
ごめんなさいタブラ・スマラグディナさん。
side変更
.hackers陣営。
カイト、ブラックローズ、ミストラルチーム。
ボクらは探索しながらスキルや技の確認していた。そして問題無いことを確認して冒険を進めていた。途中でモンスターに出会って戦ってみたけど現段階では脅威ではなかった。
でも油断はしない。もしかしたらここはレベルの低いモンスターだけかもしれないからだ。
「それにしてもアタシたちってこの世界じゃどれくらいの強さなんだろうね?」
「さあ? The Worldとの基準が分からないからね」
レベルなら軽くカンストしてるけどその力がどこまで通用するか気になる。
「ま、今は人に出会いたいよ」
そんなことを言ったからなのか人の声が聞こえた。その声は何かと戦っている声だ。
その声の聞こえる方向に走る。
「ラプドゥ 」
移動速度を上げる補助スペルをかけられる。ミストラルが唱えてくれたのだ。走る速さは急激に増し、すぐに声が聞こえた現場に着いた。
目の前に移ったのは4人の冒険者らしき人がモンスターと戦っていた姿だ。戦っているモンスターはゴブリンとオークかな。
善戦しているけどモンスターの数が多いためか苦戦しているようだ。たぶん大丈夫だろうけど苦戦しているなら見過ごせない。
「行こうブラックローズ、ミストラル!!」
「了~解!!」
「は~い!!(*゚ο゚)ゞ」
戦闘開始。相手はゴブリンとオークでさっきまで倒したモンスターだ。数が多いだけで戦い方によって倒せる相手だ。
「ラプコーブ、ラプボーブ、メデクコーブ 、メデクコーマ~!!」
ラプコーブとラプボーブは味方全体の物理攻撃力と物理防御力の上昇。メデクコーブとメデクコーマは敵全体の物理攻撃力と物理防御力を低下させてくれる呪紋だ。
ボクとブラックローズがモンスターに向って走り、攻撃を開始する。
「舞武!!」
「虎乱襲!!」
素早く切り裂く。ミストラルからの補助呪紋のおかげで紙を切り裂くかのように倒せる。ブラックローズに関しては大きくVの字を描きながら大剣を振るい一刀両断してる。
いきなり現れたボクらに4人が驚いている。そりゃそうだ。さらに苦戦していた相手をいとも容易く倒してるからね。
ミストラルが援護してボクとブラックローズが敵を叩く。それがボクらの戦い方だ。
「これで終わりだ。暗光旋風!!」
独楽のように回転しながら敵を斬り刻み、殲滅した。
「やったわね」
「うん」
パチンと手でタッチをして戦闘は終了した。
「あの、助けてくれてありがとうございます」
4人のうちのリーダーかな。剣士の青年が話しかけてきてくれた。
「無事でなによりですよ。まあ、ボクらの手は必要無かったかもしれませんし(笑)」
「そんなこと無いですよ。僕らも楽勝かと思いましたが苦戦したので本当に助かりました」
話をしていて分かったことがある。それは言葉が通じたことだ。どうやら言葉の壁は無かったようだ。
これに関してはこっちも本当に助かる。コミュニケーションが取れなかったらこの世界でいきなり躓いてしまう。
(本当に良かったよ(汗))
「あの、僕はペテル・モークです。ペテルとお呼びください」
「ボクはカイト。よろしく」
握手をする。
異世界で初めて人と出会った。<input name="nid" value="77987" type="hidden"><input name="volume" value="2" type="hidden"><input name="mode" value="correct_end" type="hidden">
まだまだアインズ様の出番は無です。
あと巨大な亀の飛行艇タルタルガはヘルバの力でステルス機能が付きました。
だってヘルバならそれくらいできそう・・・ですから。