ついにブラックローズが姉御の力を魅せる!!
彼女は本当に強い!!
では、始まります!!
王国陣営
王都リ・エスティーゼは現在、未曾有の危機に直面している。帝国とは戦争ばかりしているが今の敵は帝国ではない。今の敵はウィルスバグという黒い煙のような存在だ。
今日はとても運が悪い。運が悪いと片付けて良いかは分からないが、ランポッサⅢ世はそう思うしかなかった。
今、帝国に攻められれば王国は墜ちるだろう。
尤も、そうなれば帝国もウィルスバグに飲み込まれてしまうのだが。
ランポッサⅢ世に出来ることは民を城に避難させることくらいである。ウィルスバグと戦っても兵士を無駄に失うことは理解している。だが兵士たちは何もせずに飲み込まれるのを待たない。
王国戦士長のガゼフが戦っているのだから我らも戦うと言い出して城の外でウィルスバグの侵食を抑えているのだ。
その筆頭がクライムだ。彼はラナーを守るため、王国を守るため奮戦している。少年剣士に負けるかと王国兵士も奮戦しているのだ。
クライムはワクチンプログラムを持っているから斬り込み隊長で活躍している。
ワクチンプログラムを持たない兵士はウィルスバグを倒せないが侵食の速度を遅くすることくらいはできるのだ。
戦って、抑え込み、飲み込まれる。
絶望的だ。だが諦めないクライムに王国兵士たちだ。
なぜなら、王国兵士たちの長であるガゼフがまだ戦っているからだ。
クライムは思う。バルムンクたちや蒼の薔薇たちも戦っている。未熟な自分が諦めるわけにはいかないと。
ランポッサⅢ世はクライムから聞いた。現在、王国の中心街で戦っている戦士たちのことを。
王国の命運は彼らが握っているのだ。王である彼ができるのは戦士たちの武運を祈ることだけだった。
だが、王として兵士や民に激励をするくらいは出来ると思い付く。王には王にしかできないことを実践していく。
ランポッサⅢ世は上空を見る。
12枚の黒い葉を着けた魚の骨のようなモンスターがいる。黒い煙のようなウィルスバグが蠢いている。
あそこで誰かが戦っているのだと思う。
そして、戦局が少し変化する出来事が起こる。
突如、大きな光がウィルスバグに向かって放たれたのだ。
王国にはまだ希望が残っているのだ。
side変更
カイト・アインズチーム
「紋章砲かァ……ヤッカイな」
紋章砲のおかげで王国の上空に蠢くウィルスバグは減った。今ならメイガスに双剣が届く。
カイトがメイガスに攻撃しようとした時にゴレは口を動かす。
「アナた達のオ仲間ha無事ですヵねぇ?」
策謀家のゴレは言葉で揺する。
「無事でハありmせんヨネエ。なんせ、データドレインをくらったのだから」
不気味に笑う。
「黙れ!!」
アインズは怒鳴る。カイトも怒鳴りたかった。
しかし、ここは心を落ち着かせる。ウィルスバグであるゴレの言葉を無視するのだ。
仲間の安否はとても気になる。だがウィルスバグを倒さないといけないのだ。
「ワタシたちを倒シテもゼツボウするだK。クウェははは!!」
「そんなこと無い!!」
カイトも怒鳴る。
仲間は絶対に無事だ。そう信じている。だから戦う。勝てば救えるのだ。
「そんナ保証はnい」
ゴレが言葉で揺すりながら、閉じ込められた空間から逃げ出そうとする。
良くも悪くも、やはり言葉は心に突き刺さる。
言葉を武器としたとき、防御不能な矛と化すのだ。
耐えるとしたら不屈の精神を持たねばならない。もしくは仲間の言葉が必要だ。
「くうああああはははははははは!!」
不気味な笑いは響く。ゴレはカイトとアインズの心を折ろうとする。
しかし、彼らの心を守ったのは仲間の言葉であった。
「どりゃあああああ!!」
言葉と言うよりも声が聞こえた。
声の主が地上から上空へと飛び上がってきた。その誰かはウィルスバグを斬りながら高く高く上がる。
その誰かとはカイトが最も知る人物だ。
「ブラックローズ!!」
「ここはアタシに任せて!!」
ブラックローズを見てゴレは疑問を抱く。
「馬鹿ナ。どう@って……なze無事なnだ」
「さあね。気が付いたら無事だった……それだけよ!!」
「どうやって飛んだの!?」
「ミストラルの魔法を利用して飛んだのよ!!」
ブラックローズがメイガスのさらに上空まで飛び上がっていた。
カイトはブラックローズの無事を心から喜んだ。だが、喜んでいる暇は無い。先にメイガスとゴレを倒さねばならない。
「ローズブレイカー!!」
大剣が光を纏う。彼女だけの技だ。
ウィルスバグを切り裂きながらメイガスに向かって急降下する。
「アタシがメイガスを墜としてやるわ!!」
ブラックローズはカイトや八咫のようにデータドレインは使えない。イリーガルスキルを持っていない。しかし強さだけは本物だ。
彼女にはもう初心者の頃のようなオドオドした弱さは無い。並の冒険者では味わえない数多の修羅場を乗り越えた戦士だ。その姿は英雄の風格を纏った戦姫である。
「一発で決めてあげる!!」
大剣を大きく振るう。アルティメットスキルが発動する。彼女だけのスキル。何故アルティメットスキルを使用できるかは分からない。でも理由をつけるならブラックローズだからこそと言うしかないだろう。
「メテオストライク!!」
メイガスに大剣を叩き付けて空中から地上へといっきに墜とす。
「でやああああああああ!!」
ズウゥゥゥン!!!!
威力は言葉にならず。彼女のメテオストライクでメイガスは地上へ墜ちた。その威力で王国に大きな地震が起きたほどである。
「やっぱブラックローズは凄いや」
「さすが英傑姫だ!!」
.hackersの副リーダー。カイトの相棒だ。どんな戦いでも彼の横に立ち、困難に一緒に立ち向かった相棒なのだ。
「今よカイト!!」
「うん!!」
腕輪を展開する。ターゲットはメイガスだ。
「さセルかぁァぁ!!」
「お前は止まっていろぉ!!」
アインズは片割れのゴレを圧縮空間から逃がさないように抑え込む。
「もう遅い。カイトさん頼む!!」
「データドレイン!!」
蒼き閃光がメイガスを撃つ。
メイガスは耐えられず、完全に消滅するのであった。
これで残りの八相のウィルスバグは4体だ。
「後はお前たちだけだゴレ!!」
「決着を着けるぞ!!」
『カオスゲヘナ』の戦いは最終局面に突入する。
読んでくれてありがとうございます。
今回は少し短かったかもしれません。でもブラックローズの活躍を凝縮した物語になったと思います。さすがはカイトの相棒ですね!!
ブラックローズ 「どうよ!!」
カイト 「さすがだよブラックローズ!!」