.hack//OverLord   作:ヨツバ

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こんにちわ。
カイトたちはナザリックに挑戦します。そしてアインズたちは防衛を始めました!!
その中でワーカーたちは密かに侵入します。




第1階層から第3階層

.hackers陣営

 

ついに.hackersはナザリック地下大墳墓に挑戦を始める。第1陣はカイト、ブラックローズ、バルムンク、オルカ、ミストラルだ。

彼らは破竹の勢いで第1階層から第3階層を爆走する。途中にてナザリックを守るモンスターと遭遇するが、倒していく。

 

「ガンガン進軍だ~(^-^)/」

「おっしゃあ!!」

 

ミストラルが魔法で援護しながらカイトたちは戦い突き進む。

この階層にいるモンスターは時間稼ぎにならない。トラップもうまく避けている。開始したばかりだが順調である。

 

「だが油断は禁物だ。何があるか分からないからな」

「バルムンクの言う通りよ」

 

そう。油断は大敵である。

特にブラックローズとミストラルの2人は第2階層のある場所には行きたくないと思っている。ユリから聞いたミストラルは知っている。

第2階層には黒棺(ブラックボックス)という場所があるのだ。

そこはナザリックの女性陣ですら近づきたくない場所。階層守護者たちのアルベドたちも恐怖するのだ。

 

(ゴキブリが大量にいるところなんて死んでも行きたくないわ!!)

 

ブラックローズの気持ちは女性なら分かる気持ちである。

行きたくない気持ちが強いためか、黒棺に転移させる鬼畜トラップを回避するのであった。

 

「そろそろかな?」

 

カイトたちは開けた場所に出た。その先にはゴスロリファッションの吸血鬼がいる。

彼女こそが第1階層から第3階層を守護するシャルティアである。

 

「ようこそ。私は……」

「じゃあ先に行くね」

「失礼するわよシャルティア」

「ばいばーい(^_^)/~~」

 

素通りするカイト、ブラックローズ、ミストラル。

 

「ちょっと待たんかあ!?」

 

せっかく階層守護者として威厳を決めようとしたが台無しである。

 

「まあいいじゃねえか。シャルティアの狙いは俺らだろ?」

 

オルカとバルムンクが剣を構える。

 

「確かにそうでありんすね。元々は私のリベンジ戦」

 

シャルティアはゴスロリ服から鮮血の戦乙女の鎧姿となる。手にはスポイトランスを装備する。

前回は油断したから切断された。だから今回は油断せずに全力で潰しにかかる。

 

「今度は油断なんてしないでありんす。あんたらは下等な人間だけど、人間と思わずに殺す」

「マジの殺しは御法度だぞ」

「分かってるありんすよ。気分の問題でありんす」

 

スポイトランスをオルカとバルムンクに向ける。オルカたちも同じく剣を向ける。

そして、お互いに名乗りを挙げた。

 

「.hackers所属。蒼天のバルムンク」

「同じく、蒼海のオルカ」

「ナザリック地下大墳墓の第1階層から第3階層の守護者。シャルティア・ブラッドフォールン」

 

戦いが始まり、剣と槍がぶつかり合う。

 

 

side変更

 

 

ワーカー陣営

 

カイトたち第1陣がナザリックに突入した後、フォーサイトたちワーカーもナザリックの入り口に到着していた。

彼らは早速ナザリックの地下へと進む。しかし、ワーカーの1組であるグリーンリーフの異名を持つパルパトラのチームが得体の知れない不安を感じ取って地表に留まることにしていたのだ。

 

「ここは危険しゃ。ワシらはここに残って地表を探索する」

 

長年の経験からの察知能力とも言うべきだろう。他のワーカーたちも一番の年長者であるパルパトラ・オグリオンの言葉を無視するつもりは無い。だが、地下に入りもせずに調査を終わらせるつもりはなかった。

 

「臆病者のジジイがいても邪魔なだけだ。置いてくぞ」

 

エルヤーは奴隷のエルフを引き連れてナザリックへと侵入していく。

フォーサイトたち他のワーカーはパルパトラを臆病者とは思っていない。しかし、彼らも侵入するのであった。

 

「ふん。勝手に言っておれ」

 

残ったパルパトラたちはナザリック地下大墳墓の地表の調査を開始した。

 

「ふむ。今のところ目ぼしい発見は……なに!?」

 

パルパトラの目の前に8体のナザリック・オールドガーダーが出現していたのだ。そして後ろには巨大な聖杖を背負ったルプスレギナがいる。

 

「いや~やっぱ入り口に向かえば誰かしらいるっすね!!」

「何者た?」

「……あるぇ? おたくら誰っすか?」

 

ルプスレギナはパルパトラたちを見て頭を傾げる。.hackersにこんな奴等がいたのか、という疑問を思ったからだ。しかし、深く考えないのが彼女の悪いところであり、良いところでもある。

 

「まあいっか。とりあえず殲滅するっす」

「ワシらを殲滅か。てきると思っているんか?」

「思っているっすよ。逃がさないっす!!」

 

ナザリック・オールドガーダーがパルパトラたちに襲いかかる。

 

「ここにいる全てのスケルトンを倒した上て突破すれは良い、違うか?」

「……まあ、がんばれっす」

 

戦闘の状況を説明すると、パルパトラたちは善戦していると言えよう。パルパトラは槍戦士だ。しかし、刺突耐性を持つスケルトン系モンスターには相性が悪い。徐々に劣勢になっていく。

彼の武技である『竜牙突き』は強力だが今回は有効でないのだ。

 

「何か弱いっすね」

 

ルプスレギナはパルパトラを弱い存在だと認識した。.hackersにこんな弱いのがいたのかと疑問に思うほどである。実際のところパルパトラたちは.hackersではないのだが。

 

「これじゃあ出番無いっすね」

 

パルパトラたちの敗北を確定したルプスレギナはつまらなそうに墓石の上に座る。

せっかく尖兵として来たのに相手が弱すぎればヤル気を無くす。

 

「ここまてか……」

 

力尽きて倒れる。

パルパトラは弱い戦士ではない。ただ単純に相性が悪いのと、依頼の裏を見極めなかったのが運の尽きであったのだ。

ナザリック・オールドガーダーが止めをさそうとした時に彼らの運命は変わる。

 

「おらあああ!!」

 

何者かがナザリック・オールドガーダーを倒した。その人物はニューク兔丸。

 

「な、なんと……」

 

パルパトラは驚く。自分と同じ槍戦士なのに刺突耐性を持つナザリック・オールドガーダーを倒したのだ。

自分では倒せなかったモンスターを簡単に倒したのが信じられないのだ。

 

「あ、来たっすね!!」

 

ルプスレギナは戦闘態勢に入る。やっと本来の対戦相手が来たからだ。

 

「つーかコイツら誰だ?」

「知らないっす」

 

ニューク兔丸の後方から.hackersの第2陣が来る。

ガルデニア、砂嵐三十郎、エンデュランス、レイチェル。

 

「お、お主らは?」

「おい、じーさん大丈夫か?」

 

砂嵐三十郎がパルパトラの容態を確認する。ボロボロだが命に別状は無い。

 

「ここにいても危険だ。早く立ち去るんだ」

「そうしたいのは山々なんしゃか、モンスターかのう……」

「なら倒すだけだ」

 

刀を抜き、残りのナザリック・オールドガーダーを全て斬り倒した。

その光景を見て安心したのか分からないがパルパトラは意識を失う。

 

「ほえ~やっぱ強いっすね」

「ちょっと待ってろルプスレギナ。今からヘルバに連絡して、こいつらを運ぶように手配するからよ」

 

数分後に白黒の囚人服を着た者が数人来る。ルプスレギナは少し驚く。何せ、顔が顔文字の人間だからだ。

 

「つーか人間っすか!?」

「こいつらは俺にもよく分からん」

「(^-^ゞ」

 

顔文字の人間はパルパトラを担いでナザリックの外へと走っていく。

グリーンリーフであるパルパトラのチーム脱落。

 

「んじゃあ、仕切り直しだ」

「そっすね。どっからでも来るっす!!」

 

巨大な聖杖を構える。その姿を見たニューク兔丸が前へと出た。

 

「ここは俺様が相手をするぜ!!」

「そうかい。じゃあ頼むで」

 

砂嵐三十郎たち第2陣もナザリックへと挑戦する。

残ったニューク兔丸とルプスレギナは戦いを始めた。

 

「いくっすよ!!」

「おう。俺様の百連発ギャグをお見舞いしてやるぜ!!」

 

重槍と巨大な聖杖がぶつかる。そして本当に百連発ギャグも始まるのであった。

 

 

side変更

 

 

ナザリック陣営

 

アインズは玉座の間で複数のモニターを展開してナザリック内を監視している。

さっそくナザリックの入り口のモニターを見てユリが映像を説明してくれる。

 

「アインズ様。第1陣はカイト様、ブラックローズ様、オルカ様、バルムンク様、ミストラル様です」

「うおっ……ガチだ!!」

「アインズ様?」

「いや、こっちの話だ」

 

初っ端から挑戦チームがガチなのに少し慄くアインズ。

 

(カイトさんたち初っ端から攻めるな~。これは負けてられないな)

 

アインズはすぐさま行動を移す。ユリ以外のプレアデスメンバーを動かしたのだ。

 

「迎撃に向かうのだ!!」

「「「はいアインズ様!!」」」

 

迎撃に向かうプレアデスたち。彼女たちが.hackersたちにどう戦うか楽しみである。

きっと戦えば戦略の幅が広がるとアインズは期待する。

 

「じゃあ自分は入り口に向うっす!!」

 

ルプスレギナは爆走して入り口に向った。

 

「ルプーったら」

 

プレアデスが迎撃に向かったのを見た後は視線をモニターへと移す。

カイトたちは第1階層から第3階層を爆走して順調に攻略している。トラップもうまく回避している。

 

(わあ。やっぱりやるな)

 

このまま順調に行けばすぐにでもシャルティアが待ち受ける場所へと辿り付くだろう。

戦いはきっとバルムンクとオルカが出るだろう。恐らく激戦は必至である。

 

(フィオナの末裔と言われる彼らは強いからな。油断するなよシャルティア)

「アインズ様。カイト様たちがシャルティア様のもとに辿りつきました」

「うむ。ついにか」

「そしてカイト様たちが第3階層を突破しました」

「え、もう!?」

 

まさかシャルティアがもう負けたのかと思ったが、違う。

カイト、ブラックローズ、ミストラルがシャルティアを無視して第4階層に向かっただけである。

シャルティアの相手はバルムンクとオルカだ。

 

「ああ、そういうことか」

「はい。バルムンク様とオルカ様が残っております」

「シャルティアのリベンジ戦だな」

 

リベンジ戦にワクワクするアインズであった。

 

「それにしてもカイトさんたちは第4階層に向ったか。あそこにはガルガンチュアがいるが……うん、駄目だな」

 

ガルガンチュアは戦略級攻城ゴーレムである。単純な戦闘力はシャルティアを上回っている巨大な切り札でもある。しかし戦略級攻城ゴーレムという点から、防衛戦では使えないのだ。正直勿体無い。

そのため第4階層は迎撃モンスターやトラップを増やしている。

 

「それでもすぐに突破される可能性があるからな。第5階層のコキュートスに連絡はしておいてくれ」

「はい分かりました」

 

まだ勝負は始まったばかり。どうなるかは分からない。

そして浮かれているためか、侵入者の存在にまだ気付かないのであった。




読んでくれてありがとうございました。
次回もお楽しみに!!

それにしても早速パルパトラのチームが脱落しました。
あまり出番が無くてゴメンね!!

パルパトラ 「もう終わりか・・・早いのう」
ニューク兎丸「生きてるだけマシだろ」

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