今回はタイトル通りで、ついに「彼女」が登場です!!
では、始まります。
ナザリック陣営
ギルド対決が始まる前。
「八相で第六相とはどんなヤツなんですか?」
「第六相は誘惑の恋人マハと言う」
今カイトとアインズ、八咫、デミウルゴスは八相について話し合いをしている。今回は第六相についてだ。
「マハは八相の中でも高い物理防御と魔法防御を持っている。さらにマハの攻撃には此方のSP、いやMPを吸収する」
「MPを吸収するだと?」
「その通りだ。マジックキャスターにとって戦いづらい相手だろう」
確かにその通りだろうとアインズは思う。マハが攻撃してくる度に自分のMPを吸収してくるのはマズイ。
これ程マジックキャスターにとって戦いにくい相手はいないだろう。
「だがマハの真の恐ろしさはそこではない」
「魅了の能力だね」
「カイトの言う通りだ」
「魅了ですか?」
デミウルゴスは魅了など装備やスキルで補えるのではないかと言うがマハの能力は違うのだ。
「デミウルゴスの言葉は最もだな。だが、マハの『妖しき誘惑』なるスキルは相手を強制的かつ、確実に魅了状態にする」
「なんですと!?」
「複数のメンバーが食らえば確実に仲間割れが起こる」
「それは厄介だな」
アインズたちは種族的に効果があるか分からないが、相手は八相の破片データを取り込んだウィルスバグだ。絶対に効かないなんて安心はできない。
「マハの火力は低いが仲間割れの状態に攻撃されればひとたまりもない」
「うむむ。今までの八相も厄介でしたが今回は更に厄介だ」
そしてギルド対決を迎える。
side変更
フォーサイト陣営
ヘッケランたちは第6階層のジャングルを持ち前のチームワークで少しずつ攻略していた。本当に少しずつだ。
ジャングルには倒せるモンスターと倒せないモンスターがいる。敵を見極めて上手く戦っているのだ。
「このジャングルは化け物ばかりか!?」
「魔力はできるだけ温存しましょう!!」
「はい!!」
「できるだけバラバラにはならないでよ!!」
そもそもジャングルに高レベルのモンスターがいるのはアウラが放したからだ。対.hackers用にアウラのペットが張り切っていると言うしかない。
そんなことを知らないヘッケランたちはよい迷惑となっている。
「それにしても他のチームはどうなったんだ。ここまで合流すらしないぞ」
「もしかしたら全員ここの餌食になったかもしれないわね」
「・・・可能性としてはあるな」
ナザリック地下大墳墓の恐ろしさはもう味わっている。ジャングルでも全てを飲み込む大砂の波を見たときは死を覚悟したからだ。
「でも、あの大砂は急に消えたよね」
「確かにな。アルシェはあの大砂は何だと思った?」
「分からない。でも大きな魔力は感じた。2つほどね」
もしかしたら他のワーカーチームが何かと戦っていたのかと予想する。だが、他のワーカーチームに大きな魔力を持つ者はいなかったはずだとアルシェは思っている。
(でもここまで見てきたモンスターたちの死屍累々の数が分からなくなる。アレも他のワーカーたちが倒したとは思えない)
慎重に進むフォーサイトの面々だ。しかし、ここでアルシェが転移のトラップの被害に遇う。
今、ジャングルには分散させることを目的とした転移のトラップが至るところに張り巡らせてあるのだ。
「きゃあ!?」
「アルシェ!?」
アルシェは一人ジャングルのどこかに転移させられる。
side変更
.hackers陣営
カイトはエンデュランスと合流する。
「あ、エンデュランス」
「カイト。無事だったんだね」
「エンデュランスこそ。マーレに勝ったんだね」
「うん。彼はとても強かったよ」
第6階層のジャングルが大砂に飲み込まれかけたのを見たカイトはマーレの強さに驚いたのだ。
一歩間違えていればカイトたち全員がマーレの魔法に飲み込まれていただろう。
「マーレの魔法。アース・サージは応用が広くて苦戦したよ。何せ手足のように砂が襲いかかってきたんだ」
「激戦だったんだね」
2人はそのまま闘技場へと向かう。
「ところでブラックローズたちは?」
「実は転移トラップに引っかかってバラバラにされちゃったんだ。取り合えず闘技場で合流することになってるよ」
「そうなんだ。あと・・・オルカは脱落したけどバルムンクはどうしたの?」
「今、第5階層でセバスと激闘を繰り広げてる」
ナザリック地下大墳墓では何処も激戦中である。エンデュランスも先程までマーレと戦っていたのだから。
「ボクらは第6階層まで来たけど、何人か脱落してるからね。気を抜かずしっかり進もう」
攻略するには第8階層の突発。今は第6階層だから残り第7階層と第8階層だけだ。
恐らくアインズは最後に待ち受けている可能性がある。もしくは途中で襲ってくる可能性がもある。油断はできない。
「時間も限られてるからね。急ごう」
急いで闘技場に向かう。だけど、途中である植物を発見した。エンデュランスが見間違えるはずの無い植物だ。カイトも忘れてはならない植物だ。
「これはエノコロ草」
「向こうに続いて生えている。それにこの感じは・・・」
エンデュランスはエノコロ草を持って走る。
「待ってエンデュランス!!」
2人はエノコロ草を頼りに走ると広く広がるエノコロ草だらけの場所に出た。
とても懐かしい感じがする場所だ。
「ナザリックにこんなところがあるなんて・・・」
ユグドラシルはThe Worldの続編だからエノコロ草があってもおかしくは無い。
「エノコロ草・・・」
「カイトさん。エンデュランスさん」
「わっ、アインズさん!?」
急にアインズがカイトたちの元へと転移してきた。まさか勝負かと思ったら違うらしい。モニターでカイトたちを確認していたら知らない植物畑を発見したから見に来たのだ。
何かの異常かと思ったのだ。
「アインズさんも知らないの?」
「はい。まさか第6階層にこんなところがあるとは・・・それにこれがエノコロ草」
どこからどう見てもネコジャラシである。すると何処からもなく声が聞こえた。
「ハハハ。ゴメンね。ここを勝手にエノコロ草畑しちゃったんだ」
その声はカイトとエンデュランスがよく知る声であった。
懐かしく、もう聞けないとばかり思っていた声。
カイトたちの前には紫色である猫の獣人がエノコロ草畑の中心に居た。
「ミア!!」
「やあ」
第六相である誘惑の恋人。マハ。
そして元.hackersのメンバーであるミアである。
読んでくれてありがとうございました。
今回でついにミアの登場ですよ!!
ミアがどんな存在かは次回で明らかに!!
ミア 「やっと出番だよ」
エンデュランス「ミアァァァァ!!」