.hack//OverLord   作:ヨツバ

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こんにちわ。意外にも早く執筆できたの投稿しました。
そしてこの話から改行などを変更してみました。見えにくい読みにくいなどがあればコメントをください。


巨大なハムスターに乗った戦士

ンフィーレアを護衛しながらカルネ村に無事到着した。いきなりゴブリンに囲まれた時にあのアイテムの効果かと予想したが正解であった。

エンリという少女に渡したアイテムが役にたっているみたいだ。「漆黒の剣」のメンバーやンフィーレアは驚いていたな。この世界ではモンスターと共存なんて珍しいみたいだからだ。

それにしてもこのカルネ村の成長には目を見張るものがある。つい先日までは蹂躙されるような弱すぎる村であったが着実に力をつけようと努力している。ナーベは虫ほども気にしていないがこれは大きな成長だ。

 

(……ンフィーレアは好感の持てる人間だ。オレの正体に気付いておきながら何かするわけでなく、本音を語ってくれた。そんな人間に好感を持たずして何があるんだか)

 

彼とは敵対することはないだろう。最初はタレント能力を警戒していたがこれでは意味の無いことだった。

悪くない気分のままでトブ大森林に向ってンフィーレアの依頼を行う。

そして名を高めるための計画を行う。それは森の賢王を利用して冒険者としての格を上げる。町で偉業を広めるにはちょうど良い魔獣だ。

 

「だと言うのに会ってみたらジャンガリアンハムスターなんていうオチだった」

 

絶望のオーラで大人しくさせたが、それでもこの期待はずれ感が身体から脱力を与えてくる。

 

「はあ……」

「殺しちゃうんなら皮を剥ぎたいんですけど良いですか?」

「んー……一応こんなやつだけど森の賢王らしいから支配下において「漆黒の剣」のメンバーに見せてみるからダメだ」

「そっかー残念です」

「……それにしてもあまりモンスターが襲ってこなかったな。聞いた話では大量のモンスターが襲ってくると聞いたんだがな。やはりこいつがいるからか」

 

ンフィーレアがエンリから聞いた話だとこのトブの大森林にてモンスターが大量に襲ってくるとのことらしい。

何でもオレたちがカルネ村に来る前にある冒険者2人組が訪れて、手伝いとして薬草を採りに森に入った。その時に冒険者たちが大量のモンスターに襲われたと言う。

しかもどんどんと強くなって襲ってくるらしい。

 

「う……」

「ん、どうしたアウラ?」

「えーと、アハハハ。何と言いますか」

「正直に言え、怒りはしない」

「えーと……実はそのモンスター大量発生はたぶんアタシのせいだと思います」

 

アウラから聞くにこの世界の冒険者2人の力を知るためにモンスターを襲わせたのか。情報収集ならば怒る必要は無い。

寧ろ褒めるべきだな。オレのために働いてくれるアウラの頭を撫でた。

 

「で、その冒険者の強さはどうだった?」

「まあまあですね。ここらのザコモンスターは簡単に倒しましたし。どんどんレベルも上げて襲わせましたがそれでも倒してました。人間にしてはほんの少しだけ強いですね。アインズ様ほどではありませんが」

 

アウラからの説明だと「漆黒の剣」より強さは上そうだ。ならば冒険者のランクは銀(シルバー)より上か。

どんな姿かと聞くと、純白の翼を生やした剣士と緑色の肌でマッチョな大剣士らしい。エンリから聞いた冒険者で間違いない。しかも純白の翼を生やした剣士は飛べる。

純白の翼はアイテムか何かだろう。レアアイテムかもしれないな。

 

「まあいい。戻るか」

 

戻ったら戻ったで今度は自分の価値観と異世界の人間の価値観でオレは脱力した。

だってこの巨大なハムスターが強大な力と英知を持つ立派な魔獣と評価されているからだ。つい「馬鹿な!!」っと口に出しそうになったぞ。

オレの考えが変なのか、彼らの考えが変なのか不安になってくる。でもこの異世界側からしてみれば凄い魔獣みたいだ。

ペテルたちは皆殺しにされるって言っているけど、たぶん「漆黒の剣」のメンバーでも勝てるんじゃないか?

今日の依頼はイロイロあったが最後の最後でこんなオチとは思わなかったぞ。こんなので名声が広まるか疑問すぎる。

 

(エ・ランテルに帰ってたら帰ったで苦難があった。だってこのジャンガリアンハムスターを組合に登録するため……背中に乗って移動したから)

 

だってその姿は大きく可愛いハムスターの背中に乗ったフルプレートの戦士だぞ。アウラなら似合うがオレは似合わない。これは罰ゲームか!?

もし、こんなところギルメンに見られたら大笑いだぞ。寂しいけど、今だけはみんなが居なくて良かった……。

 

(周りのみんなは尊敬と驚きの目で見ているだけでマシな方か……もしこの姿を見て笑われたらオレの黒歴史に新たな1ページが書き込まれてしまう。そんでもって外を出歩けない!!)

 

心の中で両手で顔を隠した。もし誰かに笑われたら心の中で「はおあ!?」って言えるぞ。だって本当に恥ずかしいから!!

 

「ちょっ……デカイハムスターに乗ってる(笑)」

「わ~可愛い。でも、プクク(●´艸`)」

 

はおあっ!?

 

 

 

side変更

 

 

 

.hackers陣営。

ブラックローズ、ミストラルチーム。

初めての依頼を達成してエ・ランテルに戻ってきた。

依頼内容は簡単だったけど場所が遠すぎんのよ。まさか夜に帰ってくるとは思わなかった。できれば夕暮れまでには帰りたかったわね。

今、アタシとミストラルは宿屋に帰る道すがら食事処を探している。初依頼達成の祝いだから良いものが食べたい。

 

「前にニニャたちと一緒に行った店でいいかな?」

「いいんじゃない(*′ω`)b゛」

「じゃ、カイトに連絡しとくか」

 

カイトは今、冒険者組合で依頼の報酬を貰いに行っている。報酬を受け取るならカイト1人でも十分だからだ。あとは帰ってゆっくりするだけ。

 

(お風呂入りたいわね……ん?)

 

目の前から大きな何かが近づいてきた。目を凝らすと目の前には大きすぎるハムスターが歩いてきた。しかも漆黒のフルプレートを装備した剣士が乗っていた。

失礼だけどアタシはつい笑ってしまった。だって超が3つ付くくらい違和感がハンパないから。

 

「ちょっ……デカイハムスターに乗ってる(笑)」

「わ~可愛い。でも、プクク(●´艸`)」

 

向こうの漆黒のフルプレート戦士も気付いたみたいで硬直している。これは早く謝らないといけないわ。

さすがにこれはアタシが間違いなく悪いからね。基本的に喧嘩腰な態度で相手に接するって言われてるアタシでも自分が悪いか悪くないくらいの判断はできる。

 

「あのさ、ごめんなさ……」

「このゴミ虫がぁ!!」

「「え?」」

 

いきなり黒髪の美人女性が剣を抜いて襲ってきた。速い抜刀だったけど防ぐことはできる。自慢の大剣でガキンと防いだ。

そんなに怒ってるの!? さすがに怒りすぎじゃない!?

 

「このごみ虫が……死して償え」

 

右手からバチバチと雷が発生している。魔法を撃ち込んでくるかもしれない。大剣を構えて反撃できるようにする。

ミストラルも反撃援護できるようにしている。

 

「ちょっと待って待って!! 確かにアタシが悪かったから!! ごめんなさいって!!」

「死ね。チェイン――」

「ラプコー――」

「止めろナーベ!!」

 

漆黒のフルプレート戦士が大きな声と共に黒髪の美人女性を止めた。

止めてくれたのは助かったけどまだ巨大なハムスターに乗っているからまだ違和感が……笑っちゃダメだダメだ。

 

「ナーベ。今なにをしようとした?」

「も、申し訳ありません!!」

「ナーベよ落ち着け……私は気にしていない。誰にでも間違いはある。次からは気を付けることが大事だ。分かったな?」

「はいモモン様」

 

分からないけど矛を収めてくれたみたい。漆黒のフルプレート戦士が話の分かる人で良かったわ。

それにしてもまさかナーベって呼ばれてる人があんなに怒るとは思わなかったわ。様付けもしているし彼女にとっては尊敬に値する人かもしれない。

そんな人を笑ったら怒るのは当たり前かもしれない。でも忠誠心が異様に高い感じもする。

 

「あの。ごめんなさい。悪気があって笑ったんじゃなかったのよ」

「ごめんね~(。・人・`。))」

「いえ、構いませんよ。次からは気をつけてください」

「お詫びに何かおごらせてよ。実はこれから後1人追加でご飯を食べに行くのよ。一緒にどう?」

「ありがたいですが実はこれから依頼の報酬を受け取りに行かないといけないんですよ。なのですみません」

 

無理に誘っても悪いから仕方ないわね。

 

「そっか、なら仕方ないわね。本当に悪かったわ」

「いえ、本当に気にしてませんから。私はモモン。こっちがナーベだ」

「アタシはブラックローズ」

「私はミストラルだよ(* ̄▽ ̄)ノ」

「ブラックローズにミストラル?」

「そうだけど」

「もしかしてペテルたちが言っていた……」

「あれニニャちゃんたちを知ってるの~?」

「ええ、実は依頼というのが「漆黒の剣」のメンバーと一緒に達成したものなんですよ」

 

これは少し驚いた。人の縁っていうのは案外あるものなのね。またペテルたちに会えるかも。

つーかモモンって人、アタシたちの名前を聞いた瞬間、なんか雰囲気が変わった気がする。何かしらね?

 

「実は貴方がたのことはペテルたちから聞いているんです。何でもアダマンタイト級の冒険者だって」

「確かにそう言われてたわね。それがどうしたの?」

「実は私も彼らから同じ評価を受けましてね。同じ実力者ということで話がしたかったんですよ」

「そうなんだ。でも報酬を受け取りに行くんでしょ?」

「ええ。ですから明日にでも話がしたいんですが良いでしょうか?」

「いいわよ。明日は冒険者組合にいると思うから」

「ありがとうございます」

 

 

 

side変更

 

 

 

.hackers陣営。

カイトチーム。

依頼の報酬を受け取り、帰路についている。簡単な依頼だったから報酬だって多いものじゃないけれど初めての異世界で達成した依頼だ。やっぱり嬉しいし、達成感もある。

ブラックローズからメッセージが届いていて、依頼達成の祝いをしようとのことだ。場所は「漆黒の剣」のメンバーで食事した店だ。

あの店は美味しかったからまた食べに行きたいと思っていた。早くブラックローズたちに合流しよう。遅れたら怒られそうだ(笑)。

そんな時、ボクは違和感を周囲から感じた。

 

「何だろう……静かすぎる。まるで人為的に人払いされたかのようだ」

 

直感なのかボクはすぐに壁際に隠れた。するとある民家からローブを着た顔色の悪い男が出てきた。

その男は少年を担いでいる。どこからどう見ても誘拐にしか見えない。こんな状況を見たら見過ごせない。

ローブを着た顔色の悪い男に狙いを定めて突貫しようと思った矢先、男がしゃべった。その言葉はボクの行動を迷わせた。

 

「クレマンティーヌ。遊んでないでさっさと殺して帰ってこい。分かったな」

 

ローブを着た顔色の悪い男が民家の中に向って吐いたセリフは物騒すぎる。殺すという言葉も見過ごせない。セリフから察するにおそらく民家の中でクレマンティーヌって人が誰かを殺そうとしているのだろう。

誘拐を止めるか殺しを止めるか。選択を迫られたがボクは……両方を選んだ。選択で必ずどっちかなんてこと選ばなくていい。今はゲームじゃない。

ただどっちを先にするかだけだ。ボクは先に民家の中に入り込んだ。

 

「そこまでだ!!」

 

目に映ったのは「漆黒の剣」のメンバーたちが殺されていた状況であった。いや、ニニャだけは辛うじて生きていた。身体は拷問されていて傷が酷く残っている。

そして今まさにニニャを殺そうとしているのがクレマンティーヌっていう人だろう。

 

「カ、カイトさんっ!!」

「ん~誰かなー? ワタシの楽しみを奪うバカはぁ?」

「その剣をニニャからどかすんだ」

「んふふ~何でワタシがアンタなんかの言う事聞かなきゃならないの? 意味分からない……ねえ!!」

 

剣の向きがニニャからボクへと向きを変え、神速とも言える速さで向ってくる。それをボクは双剣で難なく受け止めた。

これくらいなら受け止められるし、避けられる。これでも八相の最終決戦時にコルベニクのドレインハートを避けた身だ。

クレマンティーヌって人は受け止められたのがまるで予想外と言った顔をしている。

 

「ボクが剣を受け止めたのがそんなに珍しいかな?」

「てめえ。……チッ、余計な邪魔が入ったか。じゃあね」

「カ、カイトさん……逃がしては」

「今はそれよりも治療だよ。ニニャ、これを飲むんだ」

 

ニニャに飲ませたのは完治の水。これは体力を全回復させるアイテムだ。効き目は抜群でニニャの酷い傷はきれいさっぱり無くなった。

彼女自身も完治の水の効き目に驚いている。さすが対象1人のHPを全回復させるアイテムだ。

そして次にペテルたちだ。死んでいる彼らに効き目があるかどうか分からないけど蘇生アイテムの蘇生の秘薬を使う。

 

「お願いだ。生き返ってほしい」

 

3人全員に蘇生の秘薬を使った。ニニャは両手を組み祈るように見ている。

 

「うう……」

 

最初にペテルが意識を戻し、ルクルットにダインと次々に意識を取り戻した。どうやら無事に蘇生したみたいだ。

 

「みんな!!」

 

ニニャが泣きながらペテルたちに抱きついた。

 

「良かった……本当に良かった。うう……」

「あ、あれ? オレたちは確か殺されたはずじゃあ?」

「カイトさんがみんなを蘇生させてくれたんですよ!!」

「え、え……蘇生!?」

 

お礼の嵐だった。確かに死んだ自分を蘇らせてくれれば感謝感激雨霰だろう。しかも蘇生なんてできるレアアイテムを惜しげもなく使ってくれたと思っているから本当に凄い感謝してくれる。

効果の効き目が本当に完璧で良かった。異世界とは言え、本当に蘇生アイテムで生き返るかは分からなかったからだ。でも、もし助けにくるのが遅かったら効果が無かった可能性もあるかもしれない。その可能性を考えるなら、これからは蘇生アイテムを使うなら早めに使う方が良いのだろう。

 

「本当に助かりましたよカイトさん」

「それはこっちのセリフでもあるさ。ペテルたちが助かって本当に良かったよ」

「あ、そうだ!! ンフィーレアさんが攫われたんだ!!」

 

おそらくあの男が攫っていった少年のことだろう。目的は分からないが助けないといけない。

まずはブラックローズとミストラルと合流しよう。それからンフィーレアさんって人を探し始めよう。時間は有限だ。早く助けないと彼がどうなるか分からない。

ここらの地理情報はヘルバたちに報告している。彼女にも手伝ってもらえば早く見つかるかもしれない。

正直ヘルバは謎だらけだけど何でも知っているし、信頼できる仲間だ。

 

(ん? ヘルバからメッセージが届いた。何だろう……って何で分かるんだろう?)

 

ヘルバから探したい人の情報などを送信してほしいとメッセージが来た。本当に何で分かるんだろう。

 

「僕らは他に助けを呼びます」

「ならモモンさんにも助けを求めましょう。モモンさんなら何とかしてくれるはずです」

「ボクはこれからブラックローズとミストラルと合流してから助けに行くよ」

「お願いします。僕らじゃあいつらに敵いませんし、悔しいですが自分たちができることします。カイトさん気をつけてください」

 

救出作戦の開始だ。




読んでくれてありがとうございます。
感想などがあればください。

ついにアインズチームとカイトチームが会合!!(カイトはいないけど)
これからどうなるか!?
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