ついにカイトVSアインズです。
どんな戦いになろうとも、どんな結果になろうとも生暖かい目でゆっくりと読んでいってください。
では、物語をどうぞ!!
カイト、アインズチーム
カイトとアインズは暫し対面したあとに口を開く。
「そろそろ始めようか。ブラックローズにヘルバたちはもう勝負を始めてるしね」
「そうですね。手加減はしませんよ」
「ボクだって」
ニコリと笑ってお互いが動き出す。カイトは双剣を振るい、アインズは魔法を放つ。
「でやあああああああ!!」
「はああああああああ!!」
撃ってくる魔法を双剣で切り裂いて走る。マジックキャスターのアインズと有利に戦うには接近戦が一番である。しかし、それはアインズも分かっている。だから近づけさせまいとする。
「サウザンドボーンランス!!」
「火炎独楽!!」
迫り来る骨の槍を独楽のように回転して全て切り落とす。足元にホネの残骸がバラバラと落ちていく。
「まだまだ。マジックブースト。グレーターハードニング。グレーター・マジックシールド」
「強化魔法か。ならこっちだって、アプコープ、アプボーブ、アプコーマ、アプボーマ、アプトーマ、アプドゥ」
お互いに強化をする。そして魔法を放った。
「ファバククルズ!!」
「コール・グレーター・サンダー!!」
複数の蒼炎の火球と万雷の雷撃がぶつかり合い大爆発を起こす。爆煙で視界が悪い。
「パラノーマル・イントゥイション。センサーブースト。そしてアストラル・スマイト!!」
超常直感に感知増幅で視界が悪くても補うアインズ。
「うわっ!?」
最初の一撃をもらったのはカイトだ。煙が晴れて余裕で立つアインズに、膝をつくカイト。
「痛たた」と呟きながらスクッと立ち上がる。やはりユグドラシルの方が魔法の種類が豊富だと再認識させられてしまう。
「流石だよアインズさん」
「まだまだこれからですよカイトさん」
「そうだね」
「ええ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「シャークスサイクロン!!」
「ファバクローム!!」
魔法合戦のはじまりだ。ドカンドカンと放ちながら動き回る。アインズの放つ魔法は多種多様でなかなか近づけない。
(うーん。ちょっと無理してみるか)
鉄壁とも言える魔法をどうやって突破しようかと考える。そして魔法をよく観察して無理矢理に突破できる状況を見極めるしかなかった。
(取り合えず流れを変えないと。今はアインズさん側にあるからね)
カイトは蒼炎を纏う。その姿はまさに蒼炎の勇者だろう。肉体だけでなく双剣にも蒼炎が纏っている。
(ついに蒼炎がお出ましだ。この為に炎対策の装備にしたからな)
アインズはアンデットの属性であるから炎と光の属性が弱点である。だから蒼炎を使うカイト対策のために炎対策の装備になっているのだ。しかし、その代わり光属性の対策を捨てた。
「蒼炎よ!!」
蒼炎はカイトだけが持ってる特別のスキルだ。カイト自身どうやって得たスキルかは正直不明だが使い方だけは理解している。
双剣を振るうと蒼炎が地面を走る。行き先はもちろんアインズである。
「蒼炎が追いかけてくる!?」
追いかけてくるならば潰すしかない。魔法を放って相殺するが次の蒼炎が来る。
「次から次へと!?」
「アインズさんのことだから炎対策はしてると思うけど迫り来る全ての蒼炎をどうにかできるかな?」
「ならばウォール・オブ・スケルトン」
骸骨の壁が地面を走る蒼炎を無理矢理打ち消す。
ガラガラガラと骸骨が雪崩れるが中心からカイトが突破してきた。
「おお!?」
「食らえアインズさん!!」
蒼炎を纏った双剣が3回振るわれる。
「三爪炎痕!!」
「ぐおああ!?」
アインズに3つの傷痕が刻まれた。刻まれた炎痕は熱く滲む。
「熱い・・・が炎対策しておいて良かった。してなかったら大ダメージだった」
「やっぱ対策してたか。でももう1発食らわせば勝てる」
「そうはさせませんよ。実はウォール・オブ・スケルトンはまだ発動中だ」
骸骨の壁は崩れるが雪崩のように周囲を埋め尽くす。圧倒的な数の暴力とも言うべきか、雪崩れる骸骨が不気味にカイトを見ているようだ。
「圧倒的な数の暴力で潰れるがいい」
「くっ!?」
骸骨の雪崩がカイトに迫る。押し潰されないように一旦逃げるしかない。
「逃がさないぞ。今度はこっちが追い込む番だ」
「骨が追いかけてくる!?」
骸骨の雪崩がカイトを襲う。カイトの片腕に骨の口が噛みつき、骨の腕が無造作にガラガラと絡みつく。溺れる程の骸骨に飲み込まれた動きを封じられて終わりである。
無理矢理にでも捕まった片腕を引っ張って骸骨から引きちぎるとグキンっと骨が壊れる音が聞こえてきた。まだ腕についている骨が面白おかしくカタカタと鳴っているが指で弾き飛ばす。
動かす足は止めずに走り続ける。しかし剥離結界が裏目に出ているのか逃げ場は無く、どんどんとカイトは追い詰められていく。
「うわっ、また骸骨が身体に貼りついてきた!?」
筋肉が無いくせに骨の掴む力は強く、ミシミシする。噛みつく力も地味に効く。『ウォール・オブ・スケルトン』は防御の魔法だが応用でここまで攻撃に変化できるとは恐れいってしまう。
応用したアインズは流石と言ったところだ。彼は両腕を使って雪崩る骸骨を精密に操作している。
(・・・魔法もゲームの時と違ってリアルだと応用することができるな。ゲームだと誰が使っても効果は基本的に同じだけどリアルなら使用者によって変化する!!)
雪崩る骸骨を5列に整頓させて順番に突撃させる。綺麗に整頓させているところはアインズの性格が見えるだろう。
「第1列発射!!」
「うわっ!?」
「第2列発射!!」
「骸骨の雪崩を操作してるの見ると本当に骸骨の王様みたいだね!?」
「いやあ、ありがとうございます。第3列発射!!」
「あ、普通に攻撃してきたね!?」
「はい。第4と第5列列発射!!」
発射された骸骨弾は何とか全て避けるが既にアインズがまた骸骨を整列させている。今度は10列であった。
左右に5列ずつ分けて並んでいる。腕を交差するとまたカイトに照準が合う。その瞬間にカイトは双剣を組合わせて弓矢を完成させる。
カイトの武器は弓矢にでも双剣にで変化できる特別の武器である。これもXthフォームの力だろう。何処からともなく矢を出して弓を弾く。
「くらえ!!」
「第1列発射!!」
剛速で放たれた矢と骨で構成された弾がぶつかり合う。たった1本の矢の威力はぐちゃぐちゃに構成された骨弾が崩れ去った。
もうただの矢の威力ではなくて大爆発が込められた矢のようである。そんな矢があればどんな鉄壁の城塞も簡単に崩れそうだ。
カイトはもう一度矢を引いて放った。しかも放った矢の数は9本である。どうやって放ったか分からないが、これもカイトだからできる腕だろう。
残り9列で並んでいる骨で構成された弾を全て破壊したらバラバラと壊れた骨が空から雨のように降ってくる。
「流石カイトさん。矢の威力がとんでもないですね。もう弓矢じゃなくてミサイルじゃないですか?」
「まさかそれほどじゃないよ。ミサイルだなんて大げさだなあ(笑)」
「割とマジで(笑)」
ボン!!
また爆発音が聞こえてきた。発生源はカイトの足元である。
「これは!?」
「オレが地中に潜らせたウォール・オブ・スケルトンです。気付かなかったでしょう。さっきカイトさんが回避に集中している間に仕込んだんですよ」
カイトが迫る骸骨の雪崩を回避している間に地中に設置していたもので、アインズはその設置場所まで誘導させていたのだ。
そして設置した場所に来た瞬間に起動したのである。骸骨の雪崩はカイトを飲み込んで空高く盛り上がって巨大な骨の十字架が完成した。
骨の十字架に磔にさせられたカイトは動けない。それにしてもオーバーロードである自分が骨で十字架を作るなんてちょっと笑ってしまうアインズ。
「動けない!?」
「どんな相手でも動けなければこっちのものだ!!」
手に魔法を込める。
「アストラル・スマイト!!」
限りなく魔力を込めた魔法が骨の十字架に磔にされたカイトを狙ってボコンと骨の十字架の中心に風穴が綺麗に空いた。
綺麗な風穴は向こうの景色がはっきりと見えてしまう。だがターゲットであるカイトが見えないから彼方へと飛んで行ったのかと予想する。先ほどの魔法でカイトが負けたとは思っていないので遠距離からの弓矢を警戒する。
(もしくはこっちから近づいてみるか・・・こっちにはパーフェクトウォーリアーもあるしな)
足を一歩出した瞬間に骨の十字架の下部から蒼炎の矢が飛び出した。勢いが止まらずに一直線にアインズへと向かった。
「蒼炎の矢が!?」
このままだと直撃してしまう。しかも狙いはアインズの顔であって容赦が無い。急いで首とは言わず身体ごと避けるが蒼炎の矢が肩を貫通した。
「ぐおお!?」
左肩を抑えて骨の十字架を見ると下部の方でカイトが弓矢を構えていた。魔法が直撃していなかったのは何故かと考えるがカイトの周りを見て理解できた。
骨の拘束を蒼炎で焼き払って下部まで移動して魔法を避けたのだ。そしてアインズの見えない骨の十字架内から蒼炎の弓矢を放ったということである。
カイトもアインズが見えないかと思うだろうが、元々骨の十字架の中心に拘束されていた位置と、そのまま落下した位置から計算して矢を放ったのだ。
「くっ、やるなカイトさん。ここは体勢を立て直さないと」
「させないよ!!」
蒼炎の矢が連続で放たれてアインズに全て命中する。炎対策をしているが矢の一撃一撃が重い。
ガクリと膝をついた時、カイトは弓矢から双剣に持ち替えて突貫する。
「決めるよ。天下無双飯綱舞い!!」
「かかりましたね。山河社稷図!!」
「それは空間に閉じ込めるやつ!?」
「その通り。マジでダメージは効きましたが決着をつけるためにあえて近づけるように誘導した!!」
隔離結界の中に更に空間封鎖。閉鎖空間と言うべきだろうか。
歪んだ球体の中でカイトがジタバタと泳いでいる。上手く体勢が保てないので当たり前の結果である。もう逃がさないようにアインズは何重にも閉鎖空間に閉じ込める。
何重にも空間がかけられ、歪みすぎてもう中の様子が見えない。だがカイトはもう逃げられないだろう。
「さあ今度こそ逃げ場がありませんよ。オレの魔法で集中砲火で決める!!」
決め手の超位魔法を発動する。超位魔法の発動には時間がかかるため、カイトが動けない今がチャンスだ。
流石のカイトも超位魔法をくらえばひとたまりもないはずだ。アインズだってくらえばひとたまりもないのだから。閉鎖空間の周りに魔法のルーンが囲むように並ぶ。
「これで決まりだ!!」
「決まらないよ!!」
「何!?」
空間内に閉じ込めたはずのカイトが外に脱出していた。しかも腕輪を展開してデータドレインを放とうとしている。
(どうやって脱出したんだ!?)
何故、どうして。
そんな疑問が出てくる。データドレインを放って閉鎖空間を破ったのなら分かる。しかし、閉鎖空間は無事のままだ。それにもし、閉鎖空間をデータドレインで破った隙に攻撃する選択肢が消えた。
(データドレインを放った後なら隙になる。そこを狙おうと思ったのに!!)
アインズの攻撃選択肢が1つ消えた。
(でも、本当にどうやって脱出したんだ・・・はっ!?)
ここで腕輪のスキルを思い出す。カイトの腕輪の力はデータドレインだけじゃない。まだあるのだ。
それは空間と空間を繋ぐ転移のスキルだ。
「ゲートハッキングか!?」
「正解だよアインズさん!!」
ゲートハッキング。
それはカイトの持つ腕輪の力の1つだ。空間と空間を強制的に繋いで転移する。The Worldではよく使用したスキル。
このスキルならワールドアイテムの力を跳ね返せる。だからカイトは脱出できたのだ。
「これで決める!!」
「こっちだってまだ負けない!!」
アインズは既に超位魔法を発動。手には魔法詠唱を短縮するアイテムを持っている。
できれば使いたく無かった策だが、仕方ない。この策は超位魔法で辺り一面吹き飛ばす力任せのものだ。アルベドやパンドラズたちには説明してあるが最悪の手段である。
(だが今回はヘルバさんの隔離結界のおかげで逃げ道は無い。カイトさんだけを狙える!!)
パキリとアイテムを砕く。
「これでどうだ。フォールンダウン!!」
「負けるかあああ!!」
カイトは腕輪を大きく展開。
「データドレイン!!」
全てを滅する光が堕ちて、全てを改竄する閃光が放たれた。
カイトは光をくらい、アインズはデータドレインをくらった。
ついに.hackers対アインズ・ウール・ゴウンのギルド対決に決着がつく。
読んでくれてありがとうございました。
感想などあればガンガンください。
今回の物語はどうでしたでしょうか。中には私の解釈で魔法の応用させた部分もありました。
カイトもアインズどっちも接戦の勝負にしたつもりです。
そして彼らがどうなったかは次回で分かります。しかも次回がVOL.3の最後です。
ついに次々回からVOL.4へ移行します!!
アインズ 「この姿はあああ!?」←次回で分かります
カイト 「・・・」←超位魔法の威力にビックリ
アルベド 「アインズ様あああ!?」←早く会いたい
ブラックローズ「あちゃあ」←察し