いや、本当に登場するだけ。そして原作より大きく変更します。
オリジナル展開になる分岐点です。
.hackers・蒼の薔薇陣営
カッツェ平野にてカイトたちは蒼の薔薇陣営に案内されていた。案内の理由はカッツェ平野で発見されたカイトたちにソックリのアンデットの調査だ。
「ボクたちにソックリかあ。どれくらいソックリだろう?」
「カイト様がツギハギ姿になった感じです」
「そのまんまだな」
「実際にそうなのよ。バルムンクも似た感じよ」
「俺たちにそっくりか。気になるものだ」
「そろそろつく」
案内されて数十分。カッツェ平野を歩くと目の前に3人のアンデットらしき存在が見えた。
「あー」
「おー」
「ほほー」
カイト、バルムンク、オルカが3人のアンデットを見た瞬間につい呟いてしまう。それは本当に蒼の薔薇陣営の者たちが言っていた通りそっくりであった。
確かにカイトたちと同じ姿でツギハギを入れたような姿である。そして強さが滲み出ているのが分かる。
「アアアァァァァ…」
「オオオォォォォ…」
「ウウウゥゥゥゥ…」
唸り声を上げながらカイトたちにそっくりのアンデットは佇んでいる。
「「「そっくりだ!!」」」
つい声を合わせてしまう。その姿にイビルアイたちが勘違いするのは当然だと思ってしまう。
だが何故こんなそっくりな存在がかんな平野にいるのかが分からない。そもそもこんなそっくりが何故存在するかが分からない。
偶然とは思えない。まるで意図的に存在しているかのようだ。
「アアアァァァ…」
カイトにそっくりなアンデットがカイトたちを見る。それに警戒するが相手は何もしてこない。謎が深まるばかりだと思っていた時に音が聞こえた。
それはハ長調ラ音である。この音は女神アウラが降臨する合図だ。
「アウラ!!」
「あ、あの御方は王都で降臨した奇跡の女神!?」
「アウラがどうしてここに?」
「ついに八相の破片データを取り込んだウィルスバグは残り一体となった。それがコルベニク」
「アウラ。何か知っているの?」
アウラがカイトの元までふよふよと近づいてくる。
「知っている」
「教えてくれるかな」
「ええ。そのためにここに来た」
女神アウラは詳細を説明してくれた。まずはカイトたちそっくりなアンデットについてだ。彼らの名は三葬騎士。
彼らの正体は元々、AIDAという不自然の異常な知的データに対抗するため『R:1』時代のカイトたちを模した自律AIプログラムだ。
女神アウラがThe Worldを守るために生み出した守護者であり、女神アウラの直属の護衛騎士でもある。姿がカイトたちにそっくりなのは女神アウラが最も信頼できる存在がカイトたちだからだ。
それは嬉しいものだと思ってしまうカイトたち。特にカイトの仕上がりがオルカとバルムンクよりも良い。
「今回は彼らをここに配置したのはこのカッツェ平野にコルベニクがいるから」
「コルベニクが!?」
「ずっと…ずっとここで封印されていた。でも第七相の破片データを取り込んだウィルスバグを倒したからついに封印が解ける」
封印が解けるから女神アウラは三葬騎士を配置したのだ。彼らは行使する能力も異常であり、普通のプレイヤーとシステム管理者では絶対に敵うことのない無敵の存在だ。それが異世界で顕現したなら完全に無敵すぎる。
ならばもしすぐにでもコルベニクが復活してもすぐに対処できるし時間稼ぎもできるからだ。
「この真下にコルベニクがいるのか」
「それと残りのウィルスバグも埋まっている。そのウィルスバグは進化しているバグモンスターとして」
「厄介だな」
「でもコルベニクが再誕を起こしたら意味はないよね」
再誕の能力は世界そのものを転生し、新たな世界を作り出す。そうすれば人間もモンスターもウィルスバグでさえ新たに転生させる。プラグラムで言うところの初期化プログラム。
さらにコルベニク自身はこの再誕の力で如何なる方法で倒されようとも転生し、何度でも復活する。そのおかげでThe World R:1 での最終決戦で総力戦で迎え撃ったが超苦戦を強いられることとなった程だ。
「カイト…ウィルスバグ最後の戦いが始まる」
「うん。分かった」
ついにウィルスバグとの最終決戦だ。
「コルベニクはそろそろ動き出す。自分の本能にしたがって再誕を起こす」
「絶対に止めるよアウラ」
「お願いカイト」
女神アウラは姿を消す。
「…あー」
ここでガガーランが口を開く。いきなりの展開すぎて言葉を失っていたのだ。実際のところ案内してカッツェ平野に来てみれば女神が降臨して、次は世界の転生なんて聞けば言葉を失うだろう。
「しかもこの真下に『カオスゲヘナ』みてえなヤバイのがいるんだろ?」
「ああ。あと『カオスゲヘナ』よりやべえぞ」
「マジかよ」
「マジだ」
『カオスゲヘナ』は侵食だが『再誕』は世界の転生だ。規模が違う。転生とは聞こえが悪いとは言えないが実際のところ世界が初期化してしまう。今いる生命が消えて最初からやり直されるのだ。
言わば今の発達した文明が原初の世界に戻るようなものだ。生命の歴史が無かったことになるのだ。
「それはヤバイ」
「ヤバイね」
しかも敵はコルベニクだけではない。この真下にウィルスバグのモンスターが大量にいるのだ。
実際にバグモンスターは早い段階で這い出てきている。それを全て狩っているのが三葬騎士たちである。
「彼らのおかげでバグモンスターはこの世界に進出していなかったんだな」
「アアアァァァ」
「ウウウゥゥゥ」
「オオオォォォ」
よくよく考えてみればこの異世界にウィルスバグが存在するのに侵食が遅すぎる。そう思うと三葬騎士はカイトたちの裏で手助けをしてくれていたのだ。
「ありがとう。もう1人のボク」
「アアアァァァ」
言葉は話せないがカイトは何となく自分のコピーである葬炎のカイトの意志が分かった気がした。
「それにしてもこれじゃあ戦争どころじゃないな」
「そういえば帝国と王国は毎年ここで戦争してるんだっけ?」
「はいカイト様。でもこれじゃあ戦争なんてしてる場合じゃない」
「そうだな。国同士の戦争じゃなくて世界の危機が迫っている」
国同士の覇権を巡る戦いどころではない。世界そのものが危険なのだ。王国と帝国の戦争規模が小さくみえてしまう。
「これは戦争を中止に進める方が良いかもしれないわね」
「だな。戦争場所の真下に災厄がいるのに戦争しているってバカみてえじゃねえか」
「帝国の方は知らないけど王国はウィルスバグの災厄を知っているわ。ならすぐにでも戦争を中止する方向に進めると思うわ」
「帝国の方はオレたちが話をしよう。皇帝ジルクニフも馬鹿な男じゃない。話を分かってくれるだろう」
カッツェ平野にて超特大級の情報を手に入れた。カイトたちは帝国へ。ラキュースたちは王国へと今回の報告を伝えに行くのであった。
side変更
バハルス帝国
「何っ、戦争を中止だと!?」
「はい。戦争場所であるカッツェ平野の真下には災厄のウィルスバグと最上位の八相がいます。そんなところで戦争なんてすれば王国も帝国もウィルスバグに飲み込まれます」
カイトたちはバハルス帝国に訪れ、ジルクニフにカッツェ平野での出来事を報告していた。ジルクニフはカイトが嘘をついているとは思っていない。しかし、いきなりこんな事を報告されても訳が分からない。
ただでさえ、ナザリック地下大墳墓での案件があるというのに超特大の案件が割り込んできたら混乱はするし、話も整理できない。
彼は頭を抱えてしまう。今の案件はナザリックを建国させるために王国との戦争を準備していたのだ。これでは全て台無しだ。だからといって無理矢理戦争をするつもりも無い。
リ・エスティーゼ王国で起きた『カオスゲヘナ』の件がある。もし、似たような事が今回の戦争で起きたと考えると帝国での影響はとても大きい。
(戦争場所であるカッツェ平野に災厄が…これは普通に考えて戦争は中止だ。王国だってそうだろう。しかし、ナザリックの建国を援助することがある。どうすれば!?)
ジルクニフは考える。やはりアインズに言って建国を一旦中止にするしかないだろう。しかしアレだけ建国すると言い張った姿勢のくせして中止するなんて言えば何をされるか分からない。
「大丈夫ですよジルクニフ皇帝。戦争の中止はボクから言っておきます」
「ほ、本当か!?」
「はい。それにアインズさんもウィルスバグの危険性は分かっているはずです。ならば逆にウィルスバグを倒すために手伝ってくれるはずです」
「ウィルスバグを倒す…?」
「はい」
「ふむ…」
ジルクニフは考える。カイトたちが言う災厄であるウィルスバグ。このまま何もしなく良いのか。
(何もしないなんてできないな。これは王国と直々に話し会いが必要だ)
世界の危機ならば確かに戦争なんてしている場合ではない。ならばここは今までの王国とのいがみ合いを一旦置いといて力を合わせる必要があるかもしれない。
「今すぐリ・エスティーゼ王国に書状を出す!!」
本来ならば戦争が起こるはずだった。ナザリックの強大な力を魅せつける戦争が。しかし、ウィルスバグが本来の戦争を変えた。
今年の戦争は国同士の戦いではない。世界の転生を止める戦いだ。
side変更
.hackers陣営
カイトたちは帝国で報告を終えた後、ホームであるタルタルガに帰還していた。最近はナザリックに居たりとか、他の街に居たりとかでタルタルガには最近戻っていなかった。
「久しぶりにタルタルガに全員集合だな」
「で、カイトよ。ついにコルベニクを発見したとか」
「そうだよ八咫。カッツェ平野の地下に眠っているんだ。アウラの情報だとまもなく目覚めるみたい」
「そうか」
八咫は顎に指をあてる。ウィルスバグとの最終決戦は近い。
「あと八咫。三葬騎士のことを知ってたね。教えてくれれば良かったのに」
「フッ。説明するより自分の目で確かめた方が良いだろう」
「資料データで見たけど、確かにそっくりだったわよね」
ブラックローズがうんうんと頷く。
「でもツギハギだらけでカイトさんより不気味やわ」
「本物のカイトさんの方がカッコイイです!!」
なつめの言葉にうなずく女性一同。
「三葬騎士の力は女神アウラが生み出した無敵の存在だ。今回の最終決戦で戦力になる」
「そうね。今回は前回と同じように総戦力で戦うわ」
ヘルバの言う通りだ。前回の最終決戦では総戦力で戦い勝った。今回も総戦力で戦わないと勝てないだろう。
如何に相手が八相の破片データを取り込んだウィルスバグで劣化版のコルベニクでも『再誕』の能力はとんでもないのだ。今回はアインズたち未来の力を持つ者たちやデータドレインを持っているとはいえ、簡単では済まされないだろう。
コルベニクとは時間との勝負。再誕が発動したら世界は転生する。必ず再誕が発動する前にコルベニクを倒さねばならない。
「さらに敵はコルベニクだけでなく残りのウィルスバグも大量にいるらしいな」
「それはタルタルガの紋章砲でいっきに殲滅するわ」
「あとアインズさんには超位魔法でいっきに殲滅させる魔法があるみたいだよ」
「フォールンダウンとは別のか」
「うん。何でも相手が大群だった場合に有効みたい」
「それは助かる。それにしてもユグドラシルの魔法はやっぱすげえな」
本当にユグドラシルの魔法は多種多様で驚いてばかりだ。しかし、今回はとても助かる。
「あと、帝国と王国も力になってくれる話になっているみたいだな」
「うん。流石に世界の危機となったら戦争なんてしている場合じゃないみたいだからね」
「それなら新たなワクチンプログラムを作らないと」
「まさか1人1人ず作るつもり?」
「いえ、フィールド式のワクチンプログラムよ」
1人1人ずつワクチンプログラムを渡すよりフィールド式にして範囲内の者たちにワクチンプログラムの力を付与した方がよいだろう。
「次はアインズさんたちの所で作戦会議だ」
コルベニクはもうすぐ目覚める。
読んでくれてありがとうございました。
今回の話で帝国と王国の戦争が中止になるという物語でした。
そりゃあ戦争場所の地下にウィルスバグとコルベニクが居たら戦争どころじゃないですしね。
そしてオリジナル展開で王国と帝国が世界の危機の為にカイトたちと一緒にウィルスバグと戦います。
なのでアインズの大虐殺は王国ではなくウィルスバグへとターゲットが変更!!
でもコルベニクに大虐殺は効かないかなあ・・・だって相手は『再誕』ですしね。
王国陣営 「マジで助かった」
アインズ 「原作だと王国軍はヤバイらしいね」
ジルクニフ「やったのはお前だろ」