前回投稿から年が明けてしまいました、申し訳ないです。
本作はこれよりオリジナル展開で2章に突入します。
これからも本作をよろしくお願いいたします。
それでは本編をどうぞ。
1話 開戦前1
「宝探しぃ?」朧の第一声はそれだった。
「そそ、サイトを貴族にするために一山当てようって話よ。」と朧とユーンのティータイム中に入ってきたキュルケにそう言われた。
「それは、あの状態が見てられないからかな?」と朧が聞くと。
「それ以外に何かあるって言うの?」とさも当然とばかりに言って来た。
「まあ、確かに...」ユーンは同意を示した。
才人はついこの間、誰から見ても勘違いを起こされる現場を目撃されており、(朧もフラッと通りかかった)ルイズの逆鱗に触れてしまい。結果、テント暮らしを余儀なくされていたのであった。
「はあ...で。その宝の目当ては?」と朧は一応聞く。
「色々な場所を回って片っ端から集めてきたわ。」と大量の地図や文章の書かれた大量の羊皮紙の束が部屋に持ち込まれた。
「これの中に本物はいくつあるかな...」と束を見た朧はため息を吐いた。
「た、確かに、これだけの中から本物を探すとなると骨が折れそうですわ。」とユーンは苦笑い。
「そ、それはそうだけど。ほとんどクズでも中には本物もあるかもしれないじゃない!手伝ってよ。」とキュルケはそう
「まあ、手伝うのはやぶさかではないけど...」と何かを言い渋っている様だった。
「どうしたのです?オボロ?」と歯切れの悪い朧に首を傾げるユーン。
「うーん、とりあえずそれ全部預かってもいいかな?」と朧は言った。
「うん?この地図を?」とキュルケは羊皮紙の山を指して言った。
「そうそう、1日だけ待ってくれないか。一応精査してみて
そう、現在アルビオンを取り戻すべく戦争の準備の真っただ中なのである。余計な事に時間を割いて時間を消費するわけにはいかないのである。そのため、朧はある程度目星をつけてから探しに行こうと考えたのである。
「まあ、確かに変に時間を取られるのも嫌だし、その辺りは任せるわ。でも、ちゃんと怪しいのとか抑えてよ!つまらない宝探しなんて嫌よ!」と最後は本音を漏らし、立ち去ったキュルケであった。
「結局、本音はそれかいな。」呆れてため息を吐く朧。
「ふふ、彼女らしいですわ。」ユーンはその様子にくすくすと笑った。
「ふう、ひとまずは区分けからだね。」そう言うと初めの一枚を開いて見ていく。
「...寺院のお宝...首飾り?場所は、開拓村の跡地...却下。」と選定をすぐにしていた。
しばらく朧の選定の様子を見ていたユーンであったが、何かを思い出したかのように静かに部屋を出て行った。朧は数時間大量の羊皮紙と格闘する事となる。
――――――
「ふう、結構仕分けしたな。」と朧は少なくなってきた羊皮紙の束を見つめた。
数刻前まで大量に積まれていた羊皮紙の束はそろそろ終わりが見えて来ていた。はたと、部屋からユーンが居なくなっている事に気がついた。が、大方見ているのも退屈になり、どこかに行ったのだろうと考えてそこまで深く考えなかった。さて、もう一息頑張ろうと、次の羊皮紙を見ていく。
「ん?竜の羽衣?...場所は――タルブ村?まあ、いいや。ひとまず候補に...」
捜索する方に羊皮紙を置き、残りを片づけに掛かった。百数十枚あった羊皮紙の束は17枚まで減らされたのであった。仕分け作業が終わった丁度その時ユーンが帰って来た。
「ただいま帰りましたわ。」と朧の方を見て言った。
「ああ、お帰りなさい。丁度今仕訳が終わったよ。」と後ろをくるりと振り向きつつ答える。
「それで、どの程度絞りました?」ユーンは羊皮紙の束を見ている。
「17枚には絞ったんだけど。その土地に詳しい人じゃないと分からないようなものばかりだよ。まあ、あまりにも胡散臭い物は外したけれど。」
「タルブ村、ラグドリアン湖...トリスタニア近くの物まで...確かに、行った事が無い物は調べるのにも限界がありますわね。」
「まあ、その17枚の候補から、明日発表して、更に意見を聞いてから出発しよう。」
そう朧は言うと背伸びをして、窓の外を見る。既に外は夜の帳が下りていた。
「それでは、夕飯を食べて、明日に備え早めに寝ましょう。」
「そうだね、そうしようか。」
「さ、そうと決まれば早く食堂に向かいますわよ。」
そう言って2人は部屋を後にした。
――――――
翌日
「という訳で、17枚まで絞ったけど、一応確認してみてくれ。」
『は?』
と早速出発だと言う面子に待ったを掛けた朧。それに、早速出鼻をくじかれた5人は(ユーンはあらかじめ知っていたためそこまで驚かなかった。)口々に抗議をする。
「え?仕訳したんじゃなかったのか!?」
「え?どういう事?」
「何~?仕分けしたんじゃなかったの?」
「.....?」
と一斉に近寄られて責められる。タバサに至っては無言で迫って来た。(一番怖かった朧談)
「この中に知ってるの混ざってたら無駄足になるでしょうが!」と朧はひとまず寄って来たみんなを元居た場所に追いやって残りの羊皮紙を見せた。
「はい、この17枚が怪しいと思ったんだけど、どうかな?」と朧は聞く。
みんな口々に文句は言いつつも全ての羊皮紙に目を通し始めた。すると、
「あ、これ知ってる奴だ。たしか...」
「これは、ガセね。だって、聞いたことあるもの。」
「これ、知ってる。」
など、幾つか知っている物が出て来た。最終的に10枚まで絞り込み、ようやく出発の目途が立った。そして、さあ、ようやく出発できるといった時にまたしても、一行を遮った者が居た。
「私も連れていってください!」
シエスタである。急に飛び出し朧達の進行上に居たのだ。
「ちょ、危ない!」
朧をはじめ、ユーン、才人、キュルケ、タバサは避ける事に成功。しかし、
「うわああああああ!」
ギーシュは避ける事には成功したものの、馬から落ちてしまい地面と熱烈なキスをしてしまう羽目になってしまった。(馬は普通に避けた模様)
「あらら、大丈夫かな...あれ。」
「あっ、ご、ごめんなさい!」
と謝ったが、謝罪もそこそこにまた
「私も連れていって下さい!」シエスタは再び言ったのだ。
「うーん、どうする?」
「いてて、僕はどちらでも構わないが...」
「...」
「私も連れて行く分は問題ないと思うのですが。」
「あなたの仕事はどうするつもり?それは大丈夫?」
と5人はそう言いながらも朧の方を向いていた。考え事をしていた朧は、ふと顔を上げると6人の視線を一身に受けて驚いた。
「え?お、俺?」
と自らを指さして確認を取る。すると、6人は一斉に頷いた。
「何でまた。まあ、最大限守ってあげるけど、万が一怪我でも――」
「大丈夫です!私そう言うのには強いので!」
と朧の言葉を遮った挙句、根拠のない事を言ってきたシエスタに朧は、
「はあ、戦闘が起きたら離れない事と、目立つような事をしないでね?」
と、結局折れて7人でいく事になったのであった。
「それじゃ――」
『出発~!』
「え?」
『え?』
早速この先が思いやられる面子であった。
―――――
「せや!」
「プギィ!」
「ウインディ・アイシクル」
「プ、プギィー!」
「プレイム・ボール!」
「ギイ、ギ...」
と、早速一件目から戦闘になっていた。一件目は廃村近くの炭鉱のお宝を探すと言うものであった。お宝探しの道中にオークと、コウモリに襲われていたのだ。オークの体長は約1m前後で大きさの異なった棍棒を各々持っていた。聞くところによると、RPGで言う雑魚敵レベルらしい。下級モンスターと言う事である。が、しかし――
「なして、一件目から大外れ何ですかねえ!お宝があってもハズレだよこれ!」
「ウインディ・ショット!愚痴を言っても仕方ありませんわ!」
「ま、また来ます!」
「何だって!ワルキューレはこれ以上出せないぞ!」
と軽く100匹近くのオークいるのだ、コウモリは何とかなりそうではあるが、オークは数が異常にに多く、なおも数を増やしていた。いかに下級モンスターの雑魚敵だろうが、これだけ数がいればキリがない。
「ああ!最初に先制攻撃で倒してしまおう!って言わなきゃ良かった。」
「まあ、誰も5匹からまさかここまで増えるって、思ってなかったからね。」
因みに、聞くところによるとこれよりデカいオーク鬼だったらやばかったそうな。体長は人の背丈の5倍...しかも、そんな巨体ににもかかわらず、戦闘慣れをしているらしい。本当にオーク鬼じゃなくてよかった(ギーシュ談)
「それはそうだけど、どうするんだ?これ」
「アクア・ボール!魔法は連射出来ませんわ、オボロ」
「じゃあ、牽制しつつ下がって。俺と才人で数を減らすから、警戒よろしく。主にギーシュ。」
「え?ええ!?何故僕なんだ!」
と、抗議しながら下がるギーシュ達、朧は蛍火を携えて才人の所へ
「才人まだ大丈夫そうか?」
「流石に数が多いな。っと」
「プギィ!」
「うーん、どうするかな...ッシ!」
『プギ?...プ、プギィ!!』
朧は考えつつ蛍火を抜いた。すると一気に7匹ほど斬撃に巻き込まれ数を減らした。
「うわ、えげつない。」
「ひどいな~。それにしても、このままだと埒が明かないけど!」
「けど?」
「そもそも、何でこんなに数が居るんだ?普通下級モンスターは、これだけ数が居たら統率取れないでしょ。っと」
「確...かに!」
「プギュ!」
「だから、どこかに司令塔か、統率してる奴がいるはず!」
「それもそうだ...な!」
「フゴ、プギィ!」
「つーわけで、どこだ!」
と才人と2人でこの集団を率いていそうな個体を探す。しかし、
「特に大きな奴がいる訳でもないし、一体どこに?」
「全部同じ個体にしか見えない!」
「埒が明かないな、このままだとじり貧になる。」
「おい、お2人さん。ちょっといいか?」
と探している2人に当然声が掛かる。
「デルフ!今はいつものお惚けを聞いている暇はないんだ!しゃべるなら後にしてくれ!」
「おいおい、ひでえな相棒。せっかくどいつがこの軍団を率いているか教えてやろうと思ったのに。相棒がそう言うならおいら、教えてやらねえ。」
「え!?ちょっと、デルフ、デルフさんや!」
「何だい?相棒?いつもお惚けの俺に何か用かい?」
と、完全にデルフは先程の事を根に持っているらしい。完全にへそを曲げている。
「才人、ここはデルフに頼るしかなさそうだ。時間稼ぎはするから教えてもらってくれ。」
「わ、悪かった。俺が悪かったよ。だから、最も頼りになる俺の相棒のデルフさんや、この軍団を率いている奴を教えていただけないでしょうか!」
才人は必死に言った。こんな時にイラついて言い方がおろそかになり、デルフが口を閉ざしてしまったらそれこそ絶望的な状況になるからである。
「え?何か言ったかい相棒。おいら最近耳が遠いみたい。あ、耳なんてねえんだけど。」
「え、ちょ、今はふざけてる暇はないんだって!デルフ!」
「...」
「先程は無下に扱いすいませんでした。今度から無下に扱いません。そして、帰ったら手入れをします。今もの凄くピンチなので助けてください!」
「心から思ってるか相棒?」
「思ってる。」
「本当に?」
「本当に」
「そうか、なら教える。よーく聞いておけ。」
「おう!」
「こいつらを率いているのは...」
「率いているのは?」
「あいつだよ。奥の方に居る1匹だけこん棒じゃなく、短剣を持っている奴だ。」
と、才人は言われた通りオークがひしめき合っている所の更に奥を見た。すると、
「そんな奴は...あ、あいつか!1人だけ剣を持ってやがる!」
「そう、そいつがここの司令塔だろうよ。それに、」
「それに?」
「あの短剣は少しだけだが魔力を帯びている様だな。もしかしたら、何かのマジックアイテムかも知れねえから気を付けろ相棒。マジックアイテムだったら何かあるかもしれねえ。」
「わかった!朧、どいつが司令塔かわかったぞ!」
すかさず、才人は朧に声を掛ける。
「どいつだ、才人。どいつを倒せばいいんだ!」
「あいつだ、奥の1匹だけ短剣を持ってる奴が多分司令塔だ!」
「了解!ギーシュはまだ持ちこたえられそう?」
と朧は目標を確認すると後方のユーン達に声を掛ける。
「まだ、大丈夫ですわ!」
「ま、まだなんとか...って、なんかひどくないか!?オボロ!」
「よし、大丈夫そうだな!」
「おい!オボロ――」
「さて、才人。一気に片を付けるぞ!」
「おう!」
そう、やり取りをして、オークの軍団の奥めがけて突っ込む。
「うをおおおおおおお!!」
「プギィ?ギィ!ギィ!」
「せい!――はあ!」
「ギィ!」
「よっ、ほっ、はあ!」
「ギャアアアア!」
と2人で凄い猛進を見せ、短剣を持っているオークの目前までやって来た。
「ギィ、ギ、ギィ!」
「「「ギィ!ギィ!」」」
と短剣を持っているオークが指示(?)を出すと、まるで守るように回り込んできた。
「やっぱりこいつで間違いないみたいだな。」
「みたいだな。さて、どう対処するかな。」
と状況を確認する。現在敵の数は約20匹そいつらを倒せば残るは短剣を持ったオークのみである。外見上で違うのは短剣を所持している点のみだった。余程油断していなければ勝てるであろう。
「才人は右を、俺は左側から叩く!」
「わかった!」
「おっしゃ、お前ら!今まで散々好き勝手してくれた分覚悟しやがれ!」
「あれ!?朧さんキャラ変わってない!?」
「相棒、今は集中しないと後が面倒だぜ。」
「ああ!もう、何なんだよ!」
「才人~、早くしないと全部倒しちゃうよ。」
「だからわかったってば!」
と言いすぐさま右端のオークから倒していく。守りに来たオークは特に強いと言う訳ではなく、簡単に数を減らしていく。そして、ついに!
「今までの分きっちりご精算じゃ、コラ!」
「朧はさっきからキャラが変わりすぎてないか!?」
「相棒!」
と突然才人の方に短剣を持ったオークが一瞬で距離を詰め才人に襲い掛かって来た。
「ギィ!ギ!」
「な!?」
「才人!」
才人は寸の所で避け、何とか攻撃をかわす。しかし、オークは短剣のため短い動作で更に切り込んでくる。今度は確実に当たってしまう。
「だけど、朧との特訓でその攻撃の対策はやった!」
と才人はデルフを最小限の動きで短剣の攻撃をいなした。
「ギィ!ギィ...ギ?」
一瞬勝利を確信したのだろうが、悲鳴が聞こえずにおかしいと感じたのだろう。手ごたえはあったはずなのに、どうして?と言わんばかりに振り返った。
「せやあ!」
「ギ!?ギィ~!」
才人は避けた後にすぐに攻撃態勢に入っていたのだ。短剣を持ったオークが振り返ると同時にデルフで切り込んだ。オークはなす術もなく切られた。
「よっと、才人大丈夫か?」
「ギィ...ブ!?」
サラッと、オークにとどめを刺しつつ才人の方に駆け寄る。
「ああ、何とか...。朧との特訓が役に立ったよ。」
「さっきの動きはよかったよ。特訓が役に立ったなら、それはよかった。ただ...」
「?...ただ?」
「もっと特訓して、体が自然にその動きを、体が覚えている状態まで行くと完璧だな!」
「もうそれ、達人の域だろ。」
「いやいや、達人と言うのはだな....」
朧は蛍火に付着した血を拭き取りながら才人と話していると、
「相棒!まだだ!!」
「「え?」」
「オボロ!また、オークたちが襲い掛かって!きゃ!」
デルフとユーンが言ったのはほぼ同時だった。さらに、
「相棒危ねえ!」
「わ!」
「せあ!ってい!才人!」
間一髪のところで朧が蛍火を振るった。
「プギ、ギィ~!」
「ああ、でも一体何が!?」
「わからない!だがこの状況は一体?」
「相棒たち、俺らは厄介な物に手ぇ出しちまった様だ。」
「嘘だろ...おい。」
「こんなものが存在しているのかこの世界は!」
2人が目の前の光景に言葉を失ったのも無理はない。何故なら、
2話へ続く...
如何でしたでしょうか?
うーん、まだまだ戦闘描写が拙いですね。精進します。
これより、2章は原作とは違う転換点に向かいます。
ゆっくりですが、頑張って書いていきますので、よろしくお願いします。
それでは次回またお会いしましょう!
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2017/01/22 オークに関する説明を追加