Eyes of Heaven 心にキズを負った艦娘達と透提督 作:東方 上助
透「はぁ~~」
透は大きくため息を吐いた。
食堂から出て、鎮守府内の外にいた。
透「やっぱり何かあったんだろーか、ここは」
いや、絶対何かあったんだろうな。多分、前任の提督が原因だろうな。
透「ん?」
透は、ある木に注目した。
その木の一番上には、カバンらしき物が掛けてあったのだ。
あれって……俺のじゃね?何であんな所に?
実は天龍と龍田が嫌がらせとして、透の荷物を木の一番上に置いたのだ
透「登るのは……面倒だな」
透は右手の拳をドンッ!っと木に当てる
拳を当てた木は折れ、後方に倒れる
透「ベネ(よし)。無事、荷物は返ってきたね。財布を取りに自室に戻るか」
そう言えば、あのタクシー運転手……住民にも気をつけろ、と言っていたっけ。
う~ん。まぁ、大丈夫だろ
☆★☆☆☆★
鎮守府の外の周りは、コンビニやガソリンスタンドなどがある。そこに住宅は、何軒かはある。
ここの鎮守府は海に近いので、漁船もある。浜辺もあり、さすがにこの時間帯で遊ぶ人はいなかった。
そこから、ちょっと長めに歩いた所に食品店やショッピングモールなどがあった。
どこでもいいから、飯を食いたいな。ここの店にするかな。
透は適当に選んだ店に入る。透は席に座ろうとした時、店員が駆け寄って来て、質問をされた
店員「すみません。アナタはもしかして、あそこの鎮守府の提督ですか?」
透「そうですけど……それが何か?」
店員「なる程……」
店員は、店の奥へと行ってしまった
何で質問されたんだ? それと……ここの客……チラチラとこっちを見ているな。ボソボソと何か喋っているし……気が散るなぁ
席に座りメニューを選んでいたら、店員と店長がこちらに来た
店長「コイツ?」
店員「はい店長……この人……あそこの提督です」
店長「あの……すみません」
透「はい?」
店長「単刀直入に言います」
店長「この店から出て行ってくれ」
透「……へ?」
店長「ほら、出て行け!」
透「ちょっ!」
透は強制的に追い出されてしまった
☆★☆★☆★☆
~鎮守府~
天龍「……」
龍田「……」
天龍と龍田は、透の荷物を隠した場所に見に来たのだが、木が倒れて、荷物はなかった。
天龍「何で木が折れてんだ?」
龍田「あの新しい提督が折っていたりして」
天龍「まさか」
龍田「だよね~」
天龍「……」
龍田「……」
~風呂場~
雪風「……」
鳳翔「雪風ちゃん、頭洗うから目に入らないように気をつけてね」
雪風「……うん」
鳳翔「……雪風ちゃん?」
雪風「……」
鳳翔「雪風ちゃん!」
雪風「わっ! な、なんですか?」
鳳翔「どうかしたの?元気無いけど……まさか、あの新しい提督に何かされたの!?」
雪風「ううん。雪風、なにもされてないよ」
鳳翔「本当に?」
雪風「うん」
鳳翔「もし、あの新しい提督に何かされたら、早く私に言うのよ。いいわね?」
雪風「うん」
鳳翔「よし」
雪風「でも……」
鳳翔「でも?」
雪風「あの新しいしれぇ、やさしいような気がする」
鳳翔「優しい?」
雪風「うん」
鳳翔「騙されちゃあ、ダメよ」
雪風「雪風、騙されてるの?」
鳳翔「ええ。ここに来る、優しい人間なんか望んではいけないのよ」
雪風「ダメなのぅ?」
鳳翔「そうよ。望みたい気持ちは分かるわよ。でもね、今までがそうだったでしょ?雪風だって、痛い事があったでしょ?」
雪風「……うん」
鳳翔「私達は………いえ、何でもないわ」
雪風「?」
鳳翔「さっ!早く頭を洗うわよ」
雪風「……」
★☆★☆★☆★
くそったれ……腹ペコだっていうのに……どこの店に行っても、追い出されてしまう。何故なんだ?
しょうがない。鎮守府の食堂を借りて、何か作ろうかな。食材はあるらしいし。適当に、ご飯を炊いて、玉子焼を作って、食うか。
食器は、どこかで買うか。いや、頼めるんだっけ?まぁ、いいや。面倒だし、ちょうど、ショッピングモールがあるから、そこで食器を買うか。
透「ん?」
突如、右肩に違和感を感じる。誰かが、肩を掴んでる?
透はゆっくりと後ろを振り向いた
☆★☆★★★
比叡「金剛お姉様」
金剛「んー?」
比叡「さっきの電話は、どこへ掛けていたのですか?」
金剛「提督の『被害』にあったいくつかの店にお電話をしてたのヨウ」
比叡「なるほど」
榛名「それって……あの新しく着任した提督は大丈夫なんですか?」
金剛「さぁ~?」
榛名「さぁって……」
金剛「まっ!リンチにあわない事を願いましょう」
榛名「えっ」
☆★☆★☆★☆
~街の裏道~
透「ぐっ……何だよあんたら」
街の人1「あぁ~?」
街の人2「余計な口、開くな!ボケ!」ドカッ!
透の腹に拳を叩き込む
透「っ!」
街の人3「どうせテメェも、あの提督らみたいになるんだろ?」
街の人4「だから、痛い目にあってもらうぜ」
街の人5「本当にやるのかよ。あの娘達にバレたらどうするつもりだよ?」
街の人6「大丈夫だよ。ちゃんと、あの娘達には許可とってあるし、あっちから、情報をくれたんだぜ?ここに提督が来てるって」
透「何?」
街の人1「さてと……骨の二本か三本は覚悟しろよ」
ああ……ホントに今日は災難だ。着任したばかりなのに過激な歓迎の仕方をされたり、ある艦娘からは暴言を言われたり、食堂では食事が出されない挙げ句、店からは追い出され、大人数の人達に肩を掴まれて、いきなり殴られ、裏道を引きずり込まれて、リンチにあいそう……というか、今からリンチをくらう。
はぁ……腹減ったなぁ……