Eyes of Heaven 心にキズを負った艦娘達と透提督   作:東方 上助

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第六話 夜食 その1

 

透「ふぅ~こんなものか」

 

街の人1「ぐえぇ、ま、まじ……かよ」

 

街の人2「この人数で……」

 

街の人3「てめぇ、提督のくせに……」

 

透「正当防衛だよ。これは。あんた達が、先にふっかけて来たんだからな」

 

 透は、リンチをしに来た、六人もいる相手らを返り討ちにした。

 

透「クッソ、ナイフなんか持っていやがって……」

 

 相手に、ナイフを持っている者もいたため、透は右腕でガードして、ナイフは腕に刺さってしまった。

 そんな深くはなかったが、刺さった腕の傷口からは、出血していた。

 

透「どうしてこんな事するかね。ん?」

 

街の人1「くっ…」

 

街の人2「みんな逃げるぞ!」

 

透「あ、おい!」

 

街の人1「貴様、覚えていやがれ!絶対にぶっ殺してやるからな!!」

 

 街の人達は、一目散に逃げて行った。

 

透「くそ……何だよアイツら。俺、何もしていないのによ……」

 

透「……」

 

★☆★☆★☆★

 

 ~鎮守府の門の前~

 

 

榛名「……」ソワソワ

 

榛名「あの人は……大丈夫なんでしょうか……」

 

榛名「確かめに行きたいのですが……ここから出る訳にはいけないですし……」

 

榛名「はぁ……」

 

透「よう」

 

榛名「きゃああ!」ビクッ!

 

透「おお!?ご、ごめん。驚かせたか?」

 

榛名「え、えっと、ちょ、ちょっと驚きました」

 

透「そっか。そんで、何してんだ?」

 

榛名「それは、その、あの……」

 

透「?」

 

榛名「あの……」

 

透「散歩?」

 

榛名「あ、は、はい!そうです!散歩です!」

 

透「そっか。ここ(鎮守府)から出て、浜辺とか、公園を散歩したりとかしないの?」

 

榛名「そんな……ここから出る訳にはいかないので」

 

透「この鎮守府内だけで、いいのかい?」

 

榛名「一応、広いので」

 

透「そーなのかー」

 

榛名「はい。その袋に入った、物はなんですか?」

 

透「これ?食器だよ。あと、ついでに適当に食材とカーペットを買ったよ」

 

榛名「食器?資材に変えるんですか?」 

 

透「え? いや、料理を作るためだよ」

 

榛名「……え?料理?」

 

透「ああ」

 

榛名「………あ、そうですか。提督用の食事ですね。でも、外食なされたのでは?」

 

透「いやーそれがさ、全部の店に追い出された」

 

榛名「それは……お気の毒に」

 

榛名「……あっ」

 

透「どうした?」

 

榛名「提督……右腕……血が出ているんですか?」

 

透「え?あ、ああ、これか」

 

 透は右腕の傷を見せる

 

榛名「……」

 

透「まぁ、気にすんな。後から、自分で治療す…」

 

 突然、榛名が透の右腕を掴み、榛名はしゃがんで、傷口を見て……

 

榛名「ペロ」

 

透「!?」

 

 榛名は、透の右腕の傷口を舐める。猫や犬がケガして、その傷口を舐めるように、榛名は舐め始めた

 

榛名「ペロ ペロ ペロ ペロ」

 

透「お、おい?」

 

榛名「ペロペロ。上手くしますので……上手く傷を癒やすので……榛名が治しますので……」

 

透「ちょっ!や、止めろよ」

 

榛名「ペロッ。痛かったですか? お願いします。次こそは、上手にしますので」

 

榛名「な、な、な、殴ら…ないで…下さい……」

 

透「……榛名」

 

榛名「…! ごごご、ごめんなさい!早く舐めますね。血も舐めて、綺麗にしますから。榛名、上手にしますから」

 

透「榛名」

 

榛名「だから……だから……!」

 

透「榛名!」ガシッ

 

榛名「!!」

 

 透は、両腕で榛名の顔を掴む

 

榛名「……あっ」

 

透「落ち着いたか?」

 

榛名「す、す、すみません。靴を舐めますので、お、お許し下さい……」

 

 透は、榛名を離し、ため息を吐く

 

透「今度は靴かよ。いいって、そんな事しなくて」

 

榛名「ほ、本当にですか?」

 

透「ああ」

 

榛名「な、殴らないですか?」

 

透「ああ」

 

榛名「……」

 

透「急にどうしたんだよ?」

 

榛名「……すみません」

 

透「……」

 

透「お前……部屋に戻って寝な。疲れているんだよ」

 

榛名「は、はい。では…」

 

 榛名は、走って行った

 

透「……」

 

透「突然、だったな……」

 

透「前の提督は、こんな事させていたのか?」

 

透「……」

 

  グゥ~~~

 

透「あっ……腹ペコだったんだ。忘れてた」

 

 透は食堂の所へ行く。廊下などは電気が消されていたが、月の光で少しだけ暗かった。 だけど、曇りがもう少しで月を隠しそうだ。

 

 食堂へたどり着いた。流石に、誰も残って居なかったし、電気もついていない。

 

 厨房も誰もいない。まぁ、当たり前だけど。

 

 透は、厨房の電気をつけ、買ってきた食器と食材を取り出す。

 

 食材は残ってると言っていたが、あの娘達の為に俺が食う訳にはいかんだろうな。但し、ご飯は少しだけ貰うけどね。

 

 もう夜は遅いが、夜食を透は作り始めた

 

☆★☆★☆★☆★

 

雪風「……」ジーー

 

 雪風は隠れて、料理を作っている透を見ていた

 

雪風「偶然しれぇを見かけたから、後をつけちゃったけど……料理をつくってる……おいしそう」

 

 新しいしれぇ……何度かぶつかっちゃったけど……ぶたないで、心配してくれた……。

 

 ホントに悪い人なのかな?鳳翔さんは悪い人って言っていたけど……

 

透「よし。出来た」

 

雪風「……」

 

透「そこに隠れてる君も食べるかい?」

 

雪風「え?」

 

透「ドアの近くにいて、隠れてる君だよ」

 

雪風「え、あ、ご、ごめんなさい」

 

透「なんで謝る?」

 

雪風「え、えっと、その」

 

透「たしか、雪風……だったよな?」

 

雪風「う、うん」

 

透「一緒に食べるかい?」

 

雪風「え?」

 

透「まぁ、ふりかけをかけたご飯と玉子焼しかないけど……食べるか?」

 

雪風「……」

 

 

 雪風は返事はしなかったが、上下に頭を動かした

 

 

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