Eyes of Heaven 心にキズを負った艦娘達と透提督   作:東方 上助

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第八話 夜

 

 透は自室にカーペットを適当に敷いていた。先程までは、雪風を部屋に届けていた。その際に、寮に居た艦娘達に、睨まれ、ヒソヒソと何かを言われた。

 早く部屋の扉の前に届いて、早歩きで去った。その際、雪風に「バイバイ」と言われ、手を振った。

 

 

 さてと……そろそろ風呂入ろうかな。ここには提督用の風呂はなかった。雪風を送った際に、ついでに探してみたのだが、見つからなかった。

 

 

 ちょっと、遠くにある道場にはシャワーがあるのだが、少し遠いし、風呂につかりたいので、使う気にはならない。

 

 

 しょうがない。あの娘達が使ってる風呂を使うしかないな。あの娘達の風呂は、傷も直すらしいし、俺今、腕を怪我してるから治るかな? いや、艦娘しか効かないのかな?

 まぁいいや。早く入ろう。この時間帯なら誰も入っていないだろう。フラグを立ててしまったが、気にしないで行こう。

 

 

☆★☆★☆★

 

 ~浴場~

 

透「誰か居ますか~?」

 

 誰もいないよな? 電気ついていないし、大丈夫だよな? 

 

 透は電気を付けて、浴場の中に入っていった。さすがに、風呂の水はなかった。あったらあったで、冷めてしまい、ヌルい風呂になっていただろう。シャワーを浴びるだけでいっか。

 シャワーを浴び、鏡に自分の体の古傷に目が入る。

 

透「……」

 

榛名「背中洗いますね」

 

透「ああ。ありがとう」

 

榛名「いえ、それが私達の仕事なので」

 

透「…………ん!?」

 

 透は後ろを振り向いた

 

榛名「わっ! どうかしたんですか?」

 

透「い、い、いや! 何でいるんだよ!?」

 

榛名「何でって……提督の背中を洗おうと思って、一緒に入りました」

 

透「えぇ!? い、いいよ! 自分でやるから! 早く出ていってくれ!」

 

榛名「えっ……でも……」

 

透「ほら、早く出て行けって!」

 

 透は榛名の手を掴み、追い出そうとした。しかし、足を滑らせてしまった。

 

榛名「イッタ……」

 

透「だ、大丈夫か……っ!」

 

 透の体勢は、榛名を覆い被さっている体勢だった。

 

榛名「あっ……」

 

透「す、すまん! すぐにどくから!」

 

 透は起きあがろうとしたが、後頭部に何かを突きつけられる感触があった。

 

加賀「何をしてるんですか? アナタは」

 

榛名「加賀さん……」

 

透「ちょっと待ってくれ!誤解だ!」

 

加賀「誤解? 説得力がありませんよ」

 

透「いや、本当に! まず、後頭部に突きつけている物を下ろしてくれないか?」

 

加賀「ダメです。榛名さん、こちらへ」

 

榛名「か、加賀さん。提督は何も悪くないから、主砲を下ろしてあげて」

 

加賀「榛名さん……別に庇う必要は無いわこんな奴」

 

透「いや、俺は本当に何もしていないって! ただシャワーを浴びていただけで、勝手に榛名がいつの間にかここに居たんだよ」

 

加賀「そんな嘘を言って……やっぱり殺した方がいいわね」

 

透「え!? ちょっと待って!」

 

榛名「フン!!」ドッ!

 

 榛名は加賀の腹に、拳を叩き込んだ。加賀は、一瞬で気絶した。

 

透「は、榛名?」

 

榛名「すみませんでした提督。私のせいで…」

 

透「い、いや……てか、加賀だっけ? 大丈夫なのか?」  

 

榛名「大丈夫です。気絶しただけなので」 

 

透「何で気絶させたんだよ?」

 

榛名「それは、提督を守る為ですよ」

 

透「俺を?」

 

榛名「はい」

 

透「前任の提督がさせているのか? 自分を守るように……と」

 

榛名「いいえ。これは榛名の独断でやりました」

 

透「ええ? どうして?」

 

 榛名は答えなかった。加賀を担ぎ、浴場から出ようとした時、ボソッとしゃべった。

 

榛名「未来の夫を守るのは当たり前ですから」ボソ

 

透「何か言ったかい?」

 

榛名「いいえ。では、失礼しました」

 

透「……」

 

 透は体を洗い流し、浴場を出た。

 

☆★☆★☆★☆★

 

 ~自室~

 

透「はぁ~。やっと寝れる」

 

 透はベッドへと、ダイブした。

 マジで一日が長く感じた。やっぱり辞めたいなぁ……。俺が辞めてもここにいる艦娘は、悲しまないだろーし。

 明日、大本営に辞めますって紙をだそうかな。ダメって言われたら言われたで夜逃げするか。親父(元帥)に相談して辞めれるように言ってみるか?

 

 透は目を閉じた。あ~眠い。すぐに眠れそう。

 

 透が思った通り、透はすぐに眠った。

 

 

 

 

榛名「……」

 

 榛名は透の自室に侵入し、ぐっすり眠ってる透の隣にいた。

 

榛名「……本当にまたアナタと会えるなんて……」

 

榛名「あの時、初めてアナタと会ってアナタとお話したら楽しくて、初めて可愛いって言われた時は嬉しかった……」

 

榛名「そしてこの首飾り……アナタから貰って……ずっと大事に持ってます。あのクズに壊されそうになったけど守りました」

 

榛名「榛名は誓ったんです。もう一度アナタと会って……アナタの奥さんになるって決めました。だから…………辞めないで下さいね。他の娘がアナタを殺そうとしてたら榛名が守りますから……」

 

榛名「だから……だから……辞めないで」

 

 榛名は眠ってる透の唇にキスをした。

 

 

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