Charlotte ~時を超える想い~ -after story-   作:ナナシの新人

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生徒会活動日誌7

 生徒会活動日誌~。

 さてさて、久々に記録をつけていきます。

 

 二人で暮らし始めて半月が過ぎた頃、隼翼(しゅんすけ)さんの提案で、プールに行くことになりました。

 プールということで、何を置いても必要なものは、水着。新宿のショップへ買いに行くことになり、選んでいる最中あることを閃きました。

 それは、悩むふりをして選ばせてしまおう、という作戦。

 その作戦は、見事成功! しかも、一番気になってたピンクのビキニを選んでくれました。

 

 そして当日、日焼け止めクリームを塗っていた時、彼の背中に、ナイフで刺された痕がなくなっていることに気がつきました。痛々しい深いキズ痕だったので、嬉しいのは間違いないのですが、ほんの少しだけ寂しくも感じてしまいましたけど。心の中には、しっかり残っています。護ってくれたこと、決して忘れることはありません。

 

 さて。話は変わって、目時(めどき)さんと一緒に、売店へ飲み物を買いに行くことになり、あたしたちの関係を色々と詮索されてしました。

 まっ、以前も同じようなことを聞かれたので想定済みでしたけどね。

 

 お昼になり。ついに、旧生徒会役員との再会。

 記憶を思い出してから、ずっと気がかりだった美砂(みさ)さんの姿が在りました。

 その時見せた、彼の穏やかな表情がすべてを物語っていました。あたしたちは同じ気持ちを、感情を共有していることを。

 その美砂(みさ)さんですが、あたしたちを見つけたと同時に近づいて来たと想ったら、突然、(しょう)くんに蹴りを入れました。

 いきなりに何するんすかっ! と思ったら、妹の黒羽(くろばね)さんを嬉し泣きさせた罰だそうです。理不尽極まりない理由でしたが、まぁ、ぶっちゃけ照れ隠しってヤツっすね。

 あたしも再会した時に泣かされたので、今回はいいとします。

 

 そして、みんな以外に、思わぬ人物と遭遇しました。

 星ノ海学園でお世話になった、仲村(なかむら)ゆり先生。

 容姿も、スタイルも抜群。相変わらずの美人さん。

 なんと先生は今、黒羽(くろばね)さんたちの担任をしているそうです。以前は、英語の反当教諭だったんですが、歴史の変革と共に少し未来が変わったみたいですね。

 下の呼び名でいいと言われたので、ゆり先生呼ばせてもらうことに。彼女から、サバイバルゲームへのお誘いを受けました。とりあえずついていき、最初は参加するつもりは無かったんですが......。

 なんと! 優勝の副賞が、最新のデジタルビデオカメラ! これは優勝狙うしかないっしょっ! ということで参加決定。

 三人一組のチーム戦のため、乙坂(おとさか)さんに協力を求め、あたしと(しょう)くんと三人ひと組のチームを結成。

 先ずは、予選からの参加。あたしたちはすぐに予選突破を決めました。

 知ってましたか? 乙坂(おとさか)さん、意外と頼りになるんですよ。(しょう)くんとの旅で、修羅場を潜って来たのかもですね。ただ、本人の話では、想像以上に身体が重いと嘆いていました。

 特殊能力に頼っていたツケが回ってきカタチ。これからは、少し真面目にトレーニングに取り組むとも言っていました。余程ショックが大きかったみたいです、

 しっかし、あのカンニング魔が今や、次期生徒会長候補だなんて。今まで信じられなかったっすけど。今の乙坂(おとさか)さんなら案外向いているのかもしれないっすね。

 

 そしていよいよ決勝戦、勝てばビデオカメラっすよー!

 決勝が始まりしばらくした頃、高城(たかじょう)の悲鳴を聞き駆けて現場に急ぎました。やられていたのは悲鳴を上げた高城(たかじょう)だけではなく、黒羽(くろばね)姉妹も同様に、三人ともがやられていました。

 詳しく話を聞いたところによると、敵は目がギラギラした『悪魔』にやられたとのこと。そして、乙坂(おとさか)さんも悪魔の手にかかり......。

 あたしたちは何とか難を逃れ、物陰に身を隠すました。身を隠した場所には先客が居て、同じように隠れていたゆり先生と合流。話しの成り行きで、打倒悪魔を目標に共闘することになりました。

 終了時間間際、どうにか一騎討ちまで持ち込むことに成功。

 このオモチャの銃は、多少のラグと、連射が利かない点がデメリット。

 当然、抜群の反射速度を誇る二人では、決着がつかず。最後は、時間切れで引き分け。あたしたちは結局、三位という結果に終わりました。けど、優勝したゆり先生の友だち――立華(たちばな)(かなで)さんの計らいで温泉旅行とカメラを交換してくれました! 今は、スマホでの録音ですが。これからは幅が広がりそうです。

 さて、それはさておき。その後みんなと別れて、あたしに実家へ向かっている途中、隼翼(しゅんすけ)さんから写メが送られてきました。みんなで賑やかに食事を楽しむ様子が映っていました。こちらも送り返すことに、スマホのカメラで自撮りして送りました。

 写真を撮るふりをして、イタズラを仕掛けました、二枚目をシャッターを切る瞬間――ほっぺちゅー写メゲット~!

 たまーに無警戒な時があるんすよね、これが。たぶん、神経を研ぎ澄ませていた日々を過ごしていた反動なのかもしれません。

 

 

           * * *

 

 

 今回からは、ビデオカメラでの記録になりまーす。

 やっぱり音質も画質も段違いですね、さすが最新型! 気を取り直してっと......よし、始めましょう。

 久しぶりに、星ノ海学園へ行くことになりました。

 その理由(わけ)は、(しょう)くんの転入手続きを提出するためです。同じ学校に通えないのは残念ですが。それ以上に、電車の中で外の景色を眺める彼が、どこか物悲しそうに思えたんです。

 懐かしいって言っていましたが、あれは感慨深いというような感じとは少し違うように思えたんですけが......う~ん、考えすぎっすかね。

 星ノ海学園で隼翼(しゅんすけ)さんと、偶然来ていた附属の生徒会長に会いました。そのまま四人で、理事長室で手続きを済ませました。すると、会長の興味があたしたちの関係へ......。めんどうなことになる前に、機転を効かせて脱出に成功。

 そのあとは、実家近くの花火大会へ。

 屋台といったら、やっぱり焼きとうもろこしっしょ! 少し焦げ付いた芳ばしい醤油と、とうもろこし本来の甘味の何とも言えない絶妙なバランス! あれぞまさに、屋台の味ですね。

 いろいろ屋台を回って、打ち上げ花火が始まる少し前に、会場から少し離れた神社に、彼を連れていきました。

 ここは、誰にも教えたことのない秘密の場所。

 煌びやかな屋台が並ぶ会場からは少し遠いこともあって、他の見物客は誰も居ない穴場スポット。ここから見るのが、一番の絶景なんです。

 

 彼もキレイって言ってましたし、気に入ってくれたみたっすね。

 

 

           * * *

 

 

 新学期始めの登校日は、(しょう)くんを見送ってからの登校。歩いて五分とかからないので、のんびり支度出来るのはありがたいです。まぁ、彼は一時間前に出るので少し気が引けてしまいますが。その分、別のことで返せればと思います。

 今日は初日、少し贅沢にお肉料理しますか。きっと、気疲れをして帰ってくるでしょうし。

 夜ご飯の献立を考えながら、学校の講堂で始業式の準備をしていると、会長に「いつから付き合ってるのっ?」とか「どこで知り合ったのっ?」とか色々聞かれ、やり過ごすのに疲れました。どうやら、気疲れをするのはあたしも同じだったみたいですね。

 そして、迎えた昼休み。(しょう)くんからのメッセージが届きました。もしかして、ラブレターっすかっ? と、ちょっとだけ期待しメッセージを開くと、みんなが遊びに来たいとのこと。

 特に断る理由もなかったので、二つ返事で了承。

 夕食の買い物は、一応多めに買っておきました。使わなかった時は、冷凍しておけばいいので問題ないですし。

 買い物を済ませて、一足先に帰宅。部屋着に着替えて、リビングのテーブルでレシピサイトを閲覧していると、みんなを連れて帰ってきました。

 あたしの姿を見た乙坂(おとさか)が、開口一番「どうやって入ったんだ?」って。そんなの合鍵に決まってるじゃないっすか。

 もしかして、聞いてないんすかね? 知らないなら、そっちの方が面白そうなんで黙っておきますっ。

 黒羽(くろばね)さんから......って、今は、美砂(みさ)さんも居るからややこしいですね。彼女も、出来れば名前で呼んで欲しいと言っていたので。これからは、柚咲(ゆさ)さんと名前で呼ぶことにしましょう。

 着替えを済ませた(しょう)くんと、柚咲(ゆさ)さんとの三人で色々と話をしました。

 主な話題は、もちろん学校のこと。なんと二人は、クラスで隣同士の席だそうです。

 いや、別にいいんすけど。それと(しょう)くんは、あたしが前に座ってた窓側最前列だそうです。なんとなく、不思議な感じですね。

 夕食を食べたあと起こった、乙坂(おとさか)さんからの問いかけに、ついに話す時がきました。

 同棲中ということを話すと、思った通りの反応でした。美砂(みさ)さんまで驚いてましたし、よほど衝撃的だったみたいです。

 一緒に暮らすって、どんな感じかと聞かれましたが......少しの間でしたけど、前も一緒に暮らしてましたし。あの時とは関係性が少し違いますが、一番の相違点は......甘えられことでしょうか。

 例えば、今日みたいに少し落ち込んでると、すぐ察してくれて優しく気遣ってくれたりとか。そんな感じですね。

 

 

           * * *

 

 

 そして後日、学校交流のメンバーに正式に選ばれたあたしに、隼翼(しゅんすけ)さんからメッセージが届きました。

 内容は、(しょう)くんへの課外授業講師の就任要請。一緒に授業を受けられなく代わりに、あるお願いを聞いてくれました。それは、ゆり先生のクラスに入れてくれることと、もうひとつ......これは機会があったら見せましょう。

 どんな反応するか、今から楽しみっす。きっと驚くと思います。

 学校交流日当日、星ノ海学園には何度か足を運んでいますが。登校ということでは、実に五年ぶり。久しぶりに入る教室。ゆり先生はホームルームで、(しょう)くんが普段使っている席を使うよう配慮してくれました。隣の席は聞いていた通り、柚咲(ゆさ)さん。クラスの面子は......初めて見る生徒が大半で、前とは違う雰囲気に感じます。

 あの時は、生徒の半数近くが特殊能力者か、その予兆がみられる予備軍でしたから当然と言えば当然ですけど。

 あと授業も難しくなっていました。さすがは、全国から優秀な生徒が集まっているという触れ込みは伊達じゃないみたいっすね。

 そして、昼休み。

 久しぶりの学食。メニューは、もちろん――牛タンカレー! (しょう)くんを待つ間、附属の友達と柚咲(ゆさ)さんを交えて喋っていると、いつの間にか隣に座ってました。

 そして、友だちの興味が、親しく話すあたしたちに向けられる訳ですが。(しょう)くんは、乙坂(おとさか)さんの助け船で早々に脱出。結果、あたしひとりが集中砲火を受ける嵌めに......。

 ようやく解放されたと思ったら、午後の授業前にクラスの女子と談笑してんすよ、あの人。まったく、あたしの苦労も知らないでっ! まぁ、クラスで浮いていないのを知れて安心しましたけど。

 

 

           * * *

 

 

 あっという間に、学校交流も週末最後の授業。

 それを終えるとあたしたちは、星ノ海学園理事長の自宅へ向かいました。

 しばらくして理事長先生は、コーヒー豆を切らしたと言って、(しょう)くんが買いに行くと名乗りでました。

 この時、あたしは着いていくつもり......は、なかったんよね、これが!

 実は、これ。最初からあたしと理事長とで仕組んだ作戦だったんです! (しょう)くん出ていったあと少しして、理事長先生のお手伝いさん。過去に家族をテロリストに誘拐され脅されていた古木(ふるき)さんが入ってきました。

 理事長先生に紙袋を手渡すと、すぐに夕食のお使いへと出かけて行きました。

 そして、この紙袋こそが、あたしが(しょう)くんの講師を引き受ける事を認める、もうひとつ条件だったんす。まさか本当に用意してくれるなんて。今日は見せませんけど、星ノ海学園の文化祭も近いことですし、その時にでもお披露目しようと思いますっ!

 それにしてもあの鰻重、すんごい美味しかったなー。あんなの初めて食べたっすよ。

 

 そう言えば、今週末は野球することになりました。

 相手は、プールであった赤毛の人......秋生(あきお)さんと言う名前の方らしいです。人数合わせで、隼翼(しゅんすけ)さんたちも参加予定。美砂(みさ)さんも、リベンジに燃えているみたいです。

 あたしも、少し勘を取り戻しておかなければなりませんね。

 

 それでは今回の記録はこれで終わりにしますっ。

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