やはり俺が炎術士なのはまちがっている。 作:世間で言うジョージさん
まだ先になると思います。
八幡らしくないところは、勉強不足です…orz
加筆、修正しました。
4修正
あっという間に放課後。
俺は平塚先生に呼び出されていたのを思い出し、生徒指導室へと向かうことにした。
怒られる内容かな?もし、そーならバックレよう。いつでも逃げれるように、退路は確保しとくか。なんて事を考えながら俺はノックをして部屋へと入る。
「失礼します。」
「よく来たな、比企谷。まぁかけたまえ。」
ソファーに座り、テーブルを挟んで平塚先生と向かい合う。先生は真剣な表情で語りかける。
「比企谷。お前は忍者が好きなのか?」
これは自己紹介の時のアレだな。うん、アレだ。まさか高校でも黒歴史を作ってしまうとは。もう開き直るしかないな、うん。訓練されたエリート忍(ボッチ)は、この程度では動じないのだ。
「そうですよ。なんなら、将来の夢までありますよ。」
「そうか、わかった。少し待っていたまえ。」
平塚先生はそう言うと、部屋の隅に置いてあった箱の中身をテーブルの上に並べた。
「す、すげぇ………!」
それは見渡すばかりのお宝の山!
「これは、風魔手裏剣!これは鎖鎌!どれもレア物ばかりじゃねぇか!これも、これも!」
「驚いたかね?実は何を隠そう、私もかなりの忍者フリークなのだよ!」
満面の笑みを浮かべた平塚先生と俺は、お互い無言で拳を合わせた!人生で初めて同志が出来た瞬間である。
「いやぁ~まさか平塚先生がこんなに話せる人だとは思わなかったな。」
「家に来ればもっとたくさんのお宝もあるぞ?例えば、伝説の忍集団の話とかな。」
「マジかよ!行く、行く、行っちゃいます!今からでも、いいんですか?」
嬉しさのあまりリア充みたいになってしまう。他人の家に行くのがこんなに楽しみなのは初めてだ。
「あぁ、構わないぞ。ただし、世間的にあまりよろしくないからな。他の生徒には内緒だぞ?」
「承知した!して、拙者はどうすればよいでござるか?」
「うむ。裏に私の車をまわしておこう。学校の裏門で待っていたまえ。」
などと、ノリノリの会話を繰り広げたところで、指導室にノックの音が聞こえた。
「入りたまえ。」
「失礼します。雪ノ下です。平塚先生、部の活動方針でお話が……」
「ん?昼間の……?」
そこには昼休みにランチを共にした少女が現れた。
「こんにちは、比企谷くん。また会ったわね。」
「ん?なんだ、君達は知り合いか。」
「えぇ、昼休みにちょっと……。」
部活動と言っていたな。ということは平塚先生は顧問なのだろうか?忍者部じゃないのか…。
「なら丁度いい。雪ノ下は私に用があるのだろう?」
「はい。今後の部活動における人材の補充と、活動方針でお話があります。」
「なら、私の家に来たまえ。話はそこで聞こう。それに帰りは車で送ろう。あと、人材には心当たりもあるからな。」
「…わかりました。送っていただくのは心苦しいですが、先生のお招きにあずかります。」
俺の用事が私用なのが申し訳なく感じた。大変遺憾だが、今日のところは雪ノ下に譲ろう。
「部の用事ですか、先生?なんなら別の日にしますが。」
「なーに、構わない。それにお前達は知り合いなんだろう?これを機に親交を深めたまえ。」
待つこと数分後に迎えに来た平塚先生の車で向かう事となった。道中も忍トークが続いたのは、言うまでもない。もちろん、雪ノ下は完全に空気と化していたが。
「平塚先生は好きな忍とかいますか?」
「私は個人的に霧隠才蔵が好きだな。しかし、比企谷。歴史の中に埋もれていった忍の里が多いのは知っているか?」
「えぇ。国から恐れられ潰された忍の里も、忍同士の抗争で潰れたりした里もあるのは常識ですね。」
「我が家についたらとっておきの話をしてやろう。まるでお伽噺やファンタジーのようで、本当に実在したが故に、潰された忍の里の話をな。」
その時の俺は、久しぶりに長く人と会話をした疲れがあったが、なによりも同志を見つけた嬉しさでいっぱいだった。今日は女の子とよく喋る日だな。帰ったら小町に自慢しよう。
そして、平塚先生の家に着いたのであった。
ようやく話は少しずつ展開をみせていきます。
ちなみに八幡はまだ奉仕部に入っていません(笑)