エル「ん?いいよ」
ガチャリ
あれ?鍵かかって無いのか…なんでこの子は、自分から出ようとしなかったんだ?
フラン「え!?いいの?」
エル「え、なんで頼んできた本人が驚いてんの?」
フラン「だって私、全部壊しちゃうんだもん…」
エル「え!?まじか…それって能力?僕も壊せるの?」
フラン「うん…」
フラン(あぁ…エルも私のことを見捨てるのかな?)
エル(まぁ、牢屋を開けちゃった時点で襲って来ないということは、敵意がないと思うし、大丈夫かな?)
フラン「エル?私のことを怖い?」
エル「いや、全然怖くないよ。死ぬのも怖くない」
フラン「え……」
フランは、自分の予想とは違う答えが返ってきたことに驚いていた…そして嬉しくもあった。
エル「僕が怖いって思うのは、自分の未来と、自分が裏切られることだけだよ」
フラン「私、絶対に裏切らないよ…!だから…」
エル「さっき、いいよって言ったばかりじゃないか」
フラン「ありがとう…エル!」
はぁ…フランを連れ出すのはいいとして…紅魔館を抜け出せるか?上の階にいる、紫色の奴とかに見つかるかもしれない…どうすっかねぇ…
エル「さぁて、どうやって紅魔館から脱出しようか…」
フラン「え?天井ぶち破っていけばいいじゃん!」
エル「え、だって俺…」
フラン「先に行ってるね!」
ヒュンッ
ドガアアァァァァン!!
エル「フランさんや、俺は飛べないんだよ…」
時すでに遅し…ヤバイな…天井ぶち破った音で多分誰か来るし…
まぁ…面白そうだしいっかぁ。
てか、ぶち破られた天井から、月が見えるな…もう夜になっていたのか…
妖精メイド「侵入者め!覚悟しろっ…て、あ、あれ?貴方は?」
おぉ、運がいいな、なんとかこの子を味方につけて脱出できないかな?
エル「やぁ、さっきぶりだね」
妖精メイド「はい、そんなことよりも侵入者は?」
エル「あぁ、さっき変な男がいてね、天井をぶち破ってフランを連れてってしまいました…」
妖精メイド「えぇ!?それは大変です!すぐにメイド長を呼ばないと!?」
??「いえ、その必要は無いわ」
妖精メイド「メ…メイド長!?」
その言葉が聞こえた瞬間、僕の首筋にヒヤリとした感覚がした。
メイド長「さぁ侵入者、今から質問するから、全部答えなさい」
う〜ん、どうやら首にナイフが当てられているようだ…ヤバイな。
エル「Yes、わかりました。」
従うしか無いよな…
メイド長「そう、なら…」
エル「なぁ〜んてね!」
素早く、メイド長の腕を掴み、捻る。全力で、腕を折る気で。
メイド長「ッ!?」
カシャン…
ナイフが落ちた音が牢屋の中で反響する。
僕は、勝利を確信していた、落ちたナイフを素早く蹴り、拘束を解いた。
肉弾戦なら、負ける気はしない…相手は女だし、部活動で多少は鍛えていたからな。
カチッ
時計の音が鳴り響く…その瞬間、僕は彼女に近づき、掴みかかろうとした。
しかし…
僕の回りに、ナイフが突然現れた。それも、一本や二本じゃ無く、何十…何百本と、僕の命を刈り取るように、直進してきた。
僕は、思った…
あぁ、また死ぬのか…あの時と同じくすごく痛いんだろうなぁ…と…
まぁ、紫さんもいちいち、人の死とかを気にかけて無いでしょうがね