賽は投げられた。
引き返すことは許されない。
いや今なら逃げることは出来るかもしれない。
一つの問題を除けば
「……おい!そこの木に隠れているやつ出てこい!」
そう見られていたのだ。だから口封じをすれば……まだ
するとばたっ、と聞こえてきたのでそちらを向くと女性が尻餅をついていて、その状態で少しずつでも後ろへ逃げようとしていた。
そして目が合った。
「ひい!こ、殺さないで!」
多分俺の目はいつも以上に腐っていただろうなぁー(遠い目をしながら)
だが、それ以上にも気になる事があった。
「……おい!……その胡散臭い芝居は辞めろ。」
そうどこぞの魔王さんを思い出すぐらいに完璧に見える仕草をしながらこちらの出方を伺っているのだ。
「……へぇ!判っちゃうんだ!」
と言いながら尻についた埃を落とす仕草をしながら立ち上がった。
ゾクッとと背筋が氷つくような視線をこちらに向けてきた。
見た目はどこぞの魔王様に匹敵する……いやそれ以上かもしれないぐらいに美人でスタイルも抜群なのだが、あの人よりも闇が深そうな女性だった。
「っ!……あなたに似たような人を知っているものなんでね。」
この相手はさっきの奴見たいにはいかないだろう。恐らくはあの魔王様が可愛く思えるぐらいにこの人は危険な感じがする。
お互いに相手を観察し相手の出方がわからない以上二人とも動けない状況だった。
side???
チュートリアルが終わりフィールドをふらついていたら面白い場面に出くわした。
何せプレーヤー同士が戦っているんですもの。しかも一人は冷静で一人は怒り狂っているから楽しくない訳がない。楽しいshowを見して下さいよ!
怒り狂っている方はまあ面白くないはね。動きは単調だしね。
それよりもあの冷静な方はあの怒り狂っている奴の攻撃をわざと少しダメージを受けるように回避をしているわ!しかも相手が怒り狂っていることを良いことに武器を最小限に振り回しながら少しずつダメージを与えていっているわ!
あいつはただ者ではないわね!もしかしたらベータテスターかもしれないわ。なら利用出来るかもしれないわね
っ!いよいよ止めをさす見たいだね。まず怒り狂った方はソードスキルを使った!冷静な方は動かないままだ。どうしたのだ?おっ体がを反らして更に相手の首が通る位置に武器を構えて……タイミングよく振り抜いた!
ハハハハ、あいつは狂ってやがる!何のためらいもなく殺しやがったよ!あいつはこちら側の人間だったんだ、だからあんなに冷静だったのか。 楽しくなってきたぜ!
「おい!そこにそこに隠れているやつ出てこい!」
っ!気付いていたのか?どうする?今の戦闘を見ていた限りこちらに勝機は少ないだろう。ならこのまま隠れているいて奴がどっか行くのを待つか?いや恐らくは目撃者は消しにくるだろうな。なら演技をして見逃してもらうか?演技には自信がある、何せ見破られたことはないんだからな。
では早速、後退りをしようとして倒れそれでも逃げようとする。あとは怯えている表情っと、これで完璧!
そこで相手と目が合った!なに?あの目超腐ってんですけど!
「ひい!こ、殺さないで!」
すると相手はこちらを観察していた。ゾワリと背筋に虫が這った感じがした。私にこんな感覚をさせた奴は久しぶりね!
「……おい!……その胡散臭い芝居は辞めろ。」
は?見破られた?あんな目が超腐っている奴に?歳は私よりも下ぽいのに?
「……へぇ!判っちゃうんだ!」
私は無表情で鋭い視線を送った。が、あんまり意味はなかったのか?何の反応もしなかったし、まあ人を何のためらいもなく殺しすことも出来るのだから不思議ではないわね!
「……あなたに似たような人を知っているものなんでね。」
はぁ?私に似たような人?どんな奴よ!私みたいって私みたいな奴が他にいる筈がないじゃない!ああ、イライラしてきた!
「……そいつはどんな奴よ?」
「……その人は心に闇を抱えていて自分をも偽って分厚い仮面を着けていつも演技をしていまたよ。そして周りはその分厚い仮面に騙されていましたよ。その姿があなたに似ていましたよ?まるで自分を見つけ欲しいみたいなかんじがね。……でもやはり違っていますね。背負っているものが」
っ!だが、それがどうした!お前もいろんなものを背負っているくせに!それに見つけたころで何もしない癖に!
「……お前ムカつくな!いつか殺してや「ちょっと話ている時にすまんが……周りがモンスターだらけだ。まずはどうにかしないか?」ちっ!仕方がねえ。私は一旦退却するわ!」
後ろに振り返り逃げようとすると、ゾクッと背筋に嫌な感じが走った!
「おい!逃がすと思っているのか?」
と背後までやつは来ていて首に武器を当てられた。
sideハチ
武器を相手の首筋に当てているもののどうするか?
このまま殺すか?相手が抵抗してくる前に殺せるか?もし抵抗されたとしたら被害もなく殺せるか?でも周りにモンスターはざっと14~15が匹ぐらいいるから一人で殺るのはキツいか無理をして死んでも意味がないしな。
でも、もしこいつと殺り合ったらどうなるか?こちらの体力が心持たない状態だし相手の戦闘スタイルがわからない以上敵になられるとヤバイな。もし一旦休戦してモンスターを協力して一掃出来たなら状況が変わってくるな。
じゃあモンスターも徐々に近づい来ていることだから申し出をしようかと思っていたら相手が
「どうした?殺さないのか?それとも殺せないのか?」
「っ!あんたは死にたいのか?」
「……へぇ私に選択権があるような言い方だな?あ、もしかして一人でこれだけのモンスターを倒せないのか?」
っ!痛いところをついてくるな。だが、それをあえて利用させてもらおう。
「……ああ。ちょっと一人ではキツいな。だから協力してくれたら、しばらくは見逃してやる。」
「……しばらくってどういう事?」
「次に会った時か、もしくは誰かに言い触らした時には覚悟をしておけ!」
「……分かった。その話を受けよう。」
「……ありがたいな。では何匹まで倒せる?」
「……正直言ってわからない。」
は?どういう事だ?
「……どういう事だ?」
「……初心者だ。」
「……マジか。じゃあ何匹か……出来れば半分ぐらいの意識を反らしてくれ。残りは対処する。」
「……了解した。出来れば速く援軍を頼む。」
「ああ。」
俺は一番近くにいたモンスターに攻撃をして通り抜けて更に他のモンスターに攻撃をして通り抜けてを繰り返しある程度の数を攻撃しヘイトをとったあと少し離れた。
そこで今の状況を確認した。こっちに来ているのは8匹で向こう側に6匹だった。あいつは短剣で対応していたが少しぎこちない感じだった。それでも少しずつでも攻撃をしていた。
ようやくこちらにも1匹目がたどり着いたので、こちらも始めますか。
さっきの殺したプレーヤーが戦っていたのを見ていたのでモンスターの行動パターンは把握しているから次々に倒していった。
少しダメージを受けて体力は赤になっていたので回復してから援軍をしようと思っていたが、あいつの方を見てみると囲まれていて次々に攻撃されていて対応に苦戦していた。しかもすべての攻撃に対処しきれてなくたびたびダメージを受けている様子だった。
このままではあいつは殺られるだろう。だからこのまま回復しながら見ていればあいつは死に俺はさっきの事がバレることは無くなるだろうな。
しかし俺は回復をしないままあいつを助けに向かってしまった。
そして敵をすべて倒した。あいつ以外はそして俺の体力は恐らく後一回攻撃を受けると無くなるだろう。
たがらこそ気が抜けなかった警戒しながら回復をしようとしていたら声をかけられた。
「……どうして助けた?あのまま見捨てていれば良かったのに。」
「……わからないしあんたが考えた事は思い付いたが、体が動いたんだよ。」
「お前は甘いな!」
といいあいつは近くの木に近づい行き木を背もたれにして座った。
「……お前はこれからどうするんだ?」
これからか……
「……とりあえずレベルを上げる。」
「は?それだけか?」
「いや。……この世界にまた混乱を起こす。」
「……混乱をさせて何の意味がある?」
「……この世界は茅場晶彦が作った世界だ。そしてその世界に閉じ込められた。つまりここは茅場晶彦の手のひらにいることになる。」
「確かにそうだな。それが?」
「何故わざわざ人の手のひらの上を踊らされなければいけないのか?そんな事をするためにここ来た訳ではない。それが嫌なら抗うしかないなら抗ってやるよ!」
「……その方法が人殺しか?そんな事は想定ないだろう?」
「……ああ。これは俺が途中で逃げ出さないようにだ!」
「ハハハハ、確かに甘ちゃんなお前には必要かもな!だが、それだけじゃあ足りないな! 」
「っ!何が足りてないって言うんだ?」
「お前は今まで逃げ続けてきたんだろ?そんな人間がそんなことだけじゃあダメだ。一人になったらまた逃げだすだろうな。」
「……じゃあどうしろって言うんだ?」
「協力者が必要だ。お前を監視するために。」
「……確かに一理あるな。だが、そんな相手はいない。」
「……いや目の前にいるだろ?」
は?何を言ってんだ?馬鹿か?
「……あんたは馬鹿なのか?逃げるチャンスをやるって言ってんのにわざわざ協力するって?」
「馬鹿かはわからない。それにその方が楽しいそうだ。それにお前も協力者が必要だろ?私は楽しければそれでいい。だが、お前がつまらなくなったら切り捨てさせてもらう。」
「はっ!お前に俺が殺せるか?あんな技術で?だが、乗ってやる。お前は楽しければそれでいいんだな?」
「ああ。それに今は殺せないが直ぐに追い抜いていつでも殺せるようになるさ。」
って言ってもこいつは何が楽しいのかがわからんがな。
でもこれで俺は逃げ道はまた一つなくなったな。