不定期更新とタグを付けたのですが、さすがにプロローグの途中なのに不定期はどうなのかと思いまして、頑張りました。
あと、今回もダラダラとしているので、無駄に長くなってしまいました。。。
申し訳ありません。
かなり長くて読みづらいと思いますが、それでもよろしければ、どうぞ。
だれ?」
自然とそんな言葉が出てきた。
この村に住んでいて、よく両親に連れられて村の皆と話してたボクにも、この村の人ではない事はすぐに分かった。
女の子は白くて、ただ豪華ではなく綺麗なドレスを着ていた。
長い髪は白くてサラサラと風に揺れている。
女の子の目は、紅く、そしてキラキラと光るようなとても綺麗な瞳をしていた。
それらが相まってるのか、とても神々しく見えてくる。
目が離せない・・・・。そんな表現が、今のボクの状況にぴったりと合う。
「・・・・・・あら。」
女の子の声がはっきりと聞こえてきた。
無意識に呟いた言葉が聞こえたのか、それとも立ち尽くしていたボクに気が付いたのか。
女の子は入り口から入ってきて、近づいてくる。
ゆっくりと。ゆっくりと・・・。
「こんにちは、小さな人間さん」
あまりにも呆けていたのだろうか、それともただ単に神々しさに見惚れていたのか、女の子はボクのすぐ近くまで寄っていた。
顔が近い・・・!
とても綺麗で白い肌、赤い唇、その他諸々・・・・。
もはや顔が目と鼻の先であったため、とても落ち着ける状況ではなかった。
綺麗な女の子が目の前に近づいたら誰だって慌てる、落ち着けるはずがない・・・・。
ふと、女の子の目を見た。
とても紅い目、縦に伸びた瞳孔、そして、全てを見透かすような瞳だった。
まっすぐ見てくる。ボクは体の全て、心の中まで見られてるような錯覚を感じた。
だが、不思議と怖い、恐れるといった感情はなかった。
(なんだろう・・・)スッと女の子が顔を離していく。
そしてその時に女の子がボクより背が高いことに気が付いた。頭一つ分ぐらいだろうか。
少し年上なのか・・・そんな事を考えていたら
「君は・・・珍しいね、私の眼が怖くないなんて」
微笑みながら女の子が話す。
「普段は私の眼は怖がられるのに、君は怖がらない・・・。むしろ、まっすぐ見つめ返されたのは初めてよ」
「そ、そうなの?ボクはとても綺麗だと思うけど・・・」
素直に感じたことを話す。嘘はいけないとお父さんから教えられたし、何より本当に女の子の瞳が綺麗で目が逸らせなかったのだ。
「あら?そうなの?ふ~ん・・・綺麗、ねぇ」
女の子は少し意外そうな顔をする。そんなにボクが言ったことが変だったのかな・・・・。
「ええ、変よ。ふふっ」
ボクは驚いた。今のは考えただけなのに、女の子はそれを指摘したからだ。
「な、なんで分かったの!?口で言ってないのに!?」
「私はね、よく相手の考えてることが分かるのよ。特に、人間に対してね」
「ふぇ~・・・すごいね!!」
「ふふっ、ありがとう」
笑った。とても楽しそうに笑った。
そんな女の子を見ていると、ボクも嬉しくなった。
もっと笑顔が見てみたい・・・。もっとお話がしたい。そんな感情がボクを動かす。
「ねぇ!!」
「ん?なに?」
「もっと、もっとお話がしたいから、あそこのベンチで座ろう!」
ボクは村の中央、村の掲示板の近くにあるベンチを指差す。
あそこはボクがいつも村の誰かと話す時によく使っていた。少し古い感じだけど、まだ充分に使える物だ。
「・・・いいよ。私ももっと、君と話してみたくなっちゃったから」
また微笑みながら女の子は話す。
「それと・・・」
「?」
「ううん。なんでもない。どんなお話をしよっか?」
「んー、じゃあねー。ボクが大好きな事を話すから、お姉ちゃんも大好きな事聞かせて!!」
「・・・っぷ!」
「どうしたの?」
「ううん・・・・お姉ちゃんかぁ。君より年上だもんね。うん。いいよ。私も大好きな事を話してあげる」
「ホント!?やったぁ!じゃあ、ボクから話すね!!」
ボクと女の子・・・・お姉ちゃんはベンチに座るとボクから話し始めた。
大好きなお父さんの事、お母さんの事、村の皆、色んな事を話した。
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「君は、大好きな事がいっぱいあるんだね」
「うん!大好き!!」
ボクが延々と話すことを、お姉ちゃんはちゃんと聞いてくれてた。
村の皆だと、もっと聞いて欲しいのに「ごめん!仕事あるから!」と言って向こうに行ってしまう・・・・。
それをせずに、ちゃんと最後まで聞いてくれるお姉ちゃんはとても嬉しかった。
ふと、お姉ちゃんが気になったのか、質問をしてきた。
「ねえ、君は村のみんなが一番大好きなの?」
「え?うーーん・・・」
ボクは腕を組んで考える。
確かに村のみんなや、両親、確かに大好きだ。
だけど、ボクが一番大好きだと思うこと。
それは、ひとつしかなかった、とても大切で、大事で、大好きな事。
「ボクはね・・・御伽噺や、伝説が一番大好き」
「・・・伝説??」
お姉ちゃんは不思議そうに首を傾げる。確かに、変な事だと自分でも思っている・・・。
だけど、それでもボクが一番大好きな事だ。
「うん!その中でも、古龍のお話が大好き!!!」
「・・・・・・・え?」
お姉ちゃんが驚いたような顔をした。
ボクはそんな様子のお姉ちゃんが気になった。
「どうしたの?」
「あ・・・ううん!何でもないよ。でも・・・」
「でも?」
ずっとボクの話すことを聞いていたお姉ちゃんがまっすぐボクの目を見て、質問をしてきた。
「古龍はね・・・人間にとって、災厄、天災、触れてはならないモノになっている。それは分かる?」
「うん、村や国を滅ぼす力を持っているんだよね?」
「確かにそう・・・。普通は、人間はそれを嫌うんだよ?恐れるんだよ?なのに君は・・・・」
お姉ちゃんの目つきが少しだけ鋭くなる。真剣な目だった。
「君は・・・恐れたり、怖いと思ったり、それが無くなれば良いって考えないのかい?」
「・・・・・・」
ボクはその質問が、お姉ちゃんが本当の事を聞きたいという感じはすぐに分かった。
確かに、古龍は生き物を滅ぼす、果てには世界を滅ぼす力まであると言われる伝説まであるのだ。
誰もが恐れる・・・。嫌う・・・。そしてそれを防ぐ事や、無くす事を考えている。
今でも古龍の生態等の情報を得るために、古龍観測所が活動している。
街に襲ってきたとしても、それを迎え撃つ巨大兵器まであるという話を聞いた。
そこまでして、人は古龍を嫌う・・・。
そんな古龍をボクは・・・。
「・・・お姉ちゃん。ボクはね・・・」
「うん・・・。」
「ボクは・・・・・」
深呼吸をして。
思っていることを、お姉ちゃんにぶつける。
「古龍のこと、大好きだよ」
「・・・・・・・・・え!?」
お姉ちゃんがまた驚いた。お姉ちゃんの顔って驚いても綺麗だと思う。
「な、なんで!?普通は嫌うはずだよ?人間は、古龍を恐れてそれを絶滅させようとしてるんじゃ・・・」
お姉ちゃんがずいっとボクに寄って早口気味に言う。
動揺してるのか、先ほどまでの真剣な空気が無くなっていた。
「う~ん・・・ボクもよくわからないの!だけど、なんだか好きなの!!」
「・・・・・・・」
お姉ちゃんが固まった。
ボクの答えがそんなに意外だったのかな?
「・・・・ほ、本当に嘘は付いてないようね」
ボクの目を見ながら確かめるようにお姉ちゃんは呟く。
「君は・・・・いったいどんな星の元に生まれたのか。私はそれがすごく気になるわ・・・・」
「え?ボクはお父さんとお母さんから生まれて・・・」
「あ~・・・そういう意味じゃないんだけど・・・。」
「??」
「・・・・・ふふ。あはは」
お姉ちゃんが少しがっくりした様子から、いきなり笑い出した。
「あはははははは!!!こ、古龍が大好きな。あはははははは!!!!」
「・・・・」
ボクは呆然とするしかなかった。
お姉ちゃんが腹を抱えるように大笑いをするとは。とても思いも寄らなかったのだ。
「あはははははははは!!!!!に、にん。人間が!!!古龍を!!好きって!!!あははははははは!!!」
「・・・むうぅー!そんなに笑わなくてもいいじゃん!!」
さすがにここまで笑われると傷つく。自分の一番大好きな事を笑われていい気分な人はいないだろう。
お姉ちゃんは息を整えながら、少しずつ話していく。
「ごめんね?だって・・・こんな事を本心で言う人なんて今までいなかったからね、面白くて笑っちゃったの」
「・・・そんなに変なことなの?」
少しだけ、自分が他の人と違う考えをしていると思うと、なんだか寂しささえ感じてしまう。
お姉ちゃんはボクを慰めるように話を続ける。
「あぁ、そんなにショックを受けないで。ただ珍しいな~ってだけだから!」
「あんまり慰めになってないよ、お姉ちゃん・・・」
「ご、ごめんね?だけど・・・」
お姉ちゃんがまた真剣な目で見てくる。
「君は、本当に珍しいんだ。今まで多くの人間を見てきたけど、そんな考えをする者はいなかった」
「そうなの?」
「うん、だけど君がこうして、私と話している事でもすごいのに、私を驚かせたんだから」
「お姉ちゃんってスゴイ人なの?」
「う~ん・・・詳しいことは言えないんだけどね。これは秘密にしてね?」
口に指先を当てられ、ボクはドギマギしてしまう。
反射的に首を縦に振ることしか、子供のボクには余裕がなかった。
「ありがと。・・・ふふっ」
「どうしたの?」
「これからの事を考えるとね、すごく楽しみで仕方ないの!」
「楽しみ?」
「うん。あ、そうだ・・・」
お姉ちゃんは思いついたかのような顔をすると、ボクの頭を両手で掴まえてきた。
突然の事で首を動かそうとするが、まったく動けない。お姉ちゃんは細い腕なのにすごい力持ちだと思った。
「じっとしててね・・・」
すると、お姉ちゃんがボクの額にキスをしてきた。
(!????)
綺麗なお姉ちゃんが自分の額にキスをした。それだけで思考回路が焼けそうになる・・・。
額がなんだか熱く感じる。だがそれよりも、自分の胸がドキンドキンと音が聞こえそうなぐらいに鳴っている事が感じられた。
「はい、終わり!」
するりとお姉ちゃんの手が離れていくと同時になんだか名残惜しい気分があった・・・。
もっと触って欲しかったな・・・そんな事を考えてしまうボクであった。
お姉ちゃんが微笑みながらボクに話す。
「これから、貴方に良い事があるようにおまじないを掛けたの!とても良いことがあるわ!」
「あ・・・・え・・・・うん・・・」
「ん?どうしたの。顔が赤いよ?」
「な、なんでもない!」
手をブンブンと振りながら答える。赤い理由がとても言えるものではなかったからだ。
「・・・ねえ、君にお願い事があるんだけど、いい?」
「え?な、なに?」
「これからも、古龍が好き、大好きな気持ちを、絶対に忘れないで」
「うん、もちろんだよ!」
即答だった。自分でも大事な事だと、誰よりも分かっているのだから。
おまけに、お姉ちゃんからお願いされたら、絶対に守らなければならないと思ったからだ。
「ありがとう・・・。あ、私そろそろ帰らなきゃ」
「え!?」
確かに、自分の感覚では長い時間をお姉ちゃんと過ごしていた。
だが、もっと話していたい、もっと一緒にいたい。
そんな気持ちがボクの中で溢れている。だが、人は必ず家があり、帰らなければいけない。それは子供の頃のボクでも分かっていた。
だけど、それでも溢れてしまうこの気持ち、止める方法が分からなかった・・・。
「そんなに残念そうにしないで。とても楽しかったよ。ありがとう」
「・・・・・・うん。」
「じゃあ、ね」
お姉ちゃんが歩き出す。
もう少しでも一緒にいたい・・・。そんな思いが身体を自然と動かしていた。
ボクは走り寄って、手を繋いだ。
「え?」
「あ・・・」
お姉ちゃんがボクを見る。恥ずかしさで死にそうになった。
だけど、それでも離したくない、そんな強い思いがあった。
そしてボクが言葉を詰まらせながら、考えてたことを吐き出す。
「お姉ちゃん!!どうやったらまた会える!!??」
「・・・・・・」
「だ、だめ。かな?」
「・・・・・・ふふっ」
お姉ちゃんが微笑みながら、歩きながら、しかし繋いでいる手に力が入る。
「また、会えるよ。きっと・・・いつになるか分からないけど・・・。」
「ホント!?絶対!?」
「君が、私のお願いを守り続けたら、ね?」
お姉ちゃんが笑う。また楽しそうに笑ってくれた。そんな笑顔に夢中になっていると、村の入り口に着いた。
「じゃあ、ここまでだね」
お姉ちゃんが言う。
やはり、手を離したくない。次にいつ会えるのか、まったく分からない。そんな寂しい気持ちが強かった。
だけど、ボクは我慢する。ここでお姉ちゃんを困らせたくない、情けないところを見せたくない。
小さくて、だけどとても力になる勇気を振り絞って、手を離した。
「・・・・」
「ありがとう。じゃあ・・・ね」
お姉ちゃんがまた笑った後、前を向いて歩き始めた。
風で白くて長い髪を揺らしながら。
「・・・絶対に!守るから!!!」
「え?」
お姉ちゃんが振り向く。
視界が滲む。頬を何かが伝う。声が震えてしまう。
だけど、身体の奥底から声を出すように。力強く手を大きく振るう。
「約束!守るから!!!絶対、お姉ちゃんにまた会うから!!!」
「・・・・ふふ」
お姉ちゃんはまた微笑みながら、軽く手を振り返して、また歩き出した。
その後姿はとても綺麗で、神々しかった。
そんなお姉ちゃんが見えなくなるまで、ボクは手を振り続けた。
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そして、あの出会いから、10年が経った今。
ボクは、新米ハンターとして、旅に出た。
本当に、お疲れ様でした。
今回は詰め過ぎた様な感じがするのですが、いかがでしょうか?
あと、作品のタグなのですが、これからもチョコチョコと追加したり、変更したりすると思います。
そしてこの作品を見てくださった皆様、ありがとうございます。
閲覧0も覚悟していたので、とても嬉しいです。
次からは1話がはじまります。
旅を始めていく新米ハンター君、彼がどうなっていくのか、私自身も楽しんで描いていきたいと思っています。
それでは、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。