【オーバーロード】食事処もふキッチン【二次創作】(完結) 作:野神 汰月
ナザリック襲撃犯が1500ではなく3000だったのが、なぜ1500になったのか。もふキチがなにやら関係してるらしく…?
その情報は、唐突にもたらされた。
匿名にできないはずのゲーム内DMにて、AOGのギルマスで我らの可愛いモモンガ宛に匿名でのタレコミがあったのだ。
「……どうやら我々が斃してきた人間種のプレイヤーたちが連合を組んで、ここに攻め入ってくるらしいですね」
AOGのギルメン全員が集まる円卓の間にて静かにキレてるらしいモモンガが低い声音で発言をした。
いつもなら何かしらのアイコンをぴょこっと表示させるところそれもない。どうやら魔王モードのようだ。全員が息をのむ…。
「その情報は信用できるのですか?」
そうモモンガに静かに手を上げて質問するのはAOGの孔明、大錬金術師ことタブラ・スマラグディナだった。見た目はイカやタコを思わせる顔を持つブレインイーターだ。
「私も怪しんだんですが、どうやら信憑性の高いタレコミのようですタブラさん。添付ファイルにどうやって撮影したのかは謎ですが連中が集まって襲撃をする算段を整えている動画が付属してました」
「そうですか…。では後でそのファイルを私に。作戦を立てなければなりませんね」
そのメールに記載されている連合の総数は三千。一〇〇レベルもごろごろといるその集団相手に勝つための策を講じるというタブラ・スマラグディナだが内心冷や汗ものである。
それはそうだろう。あちらは三千でこちらは全員レベル一〇〇だが四十一人しかおらず、NPCに至ってはレベル一〇〇は八。それもそのうちの一人はどうやっても表に出せない最終兵器。他のNPCも戦闘メイドプレアデスはまだ最終調整段階で死ぬのは確実…盾にしかできない。圧倒的に戦力不足は否めないのだ。
「……一応もふキチさんにバフもりもりの料理アイテム預かってきてはいるんですが」
タレコミメールを受け取って確認した後すぐにモモンガはもふキチのところにバフ料理を頼みに行った。前回フェンリル戦イベでは協力してもらえなかったのでダメもとではあったが、あれはフェンリルイベだったからであって今回は快く引き受けてくれた。
その時、もふキチからは「頑張ってな(`・ω・´)」と声援を受けたのだが…。
「厳しい…戦いになりそうですね」
「ええ…そうですね」
緊張感で張り詰めた空気が部屋中を満たす。襲撃犯が来るまで十二時間前のことだった―――
※※※
ギルメンのみんなが何とか休みを取って全員集まってくれた。それでも厳しい戦いになることは確実だけど、すごく心強い。
私、モモンガは今猛烈に怒っていた。メールに添付されていた動画の中には、みんなと一緒に作ったこのナザリックを破壊しつくし、必死になって集めたアイテム……それこそ私が個人的に所持を認められたもの以外の世界級アイテムをも奪おうという話が上がっていた。
許せるわけがない。ここは皆で作り上げた場所なのだ…。それを土足で踏みにじり強奪しようなどと―――
「向かってくるなら叩き潰すまで……鏖殺だっ!!」
私のこの言葉に全員が沸き上がって声を張り上げた。頼もしい仲間たちだ…。
※※※
襲撃の一時間前……彼らはナザリック地下大墳墓に全員で向かっていたはずだった。
だが気付けばどこかの洞窟のような場所に
「なんだ…どこだここは?!」
襲撃犯のリーダーのうちの一人と思われる男があたりを見回してそう叫ぶ。
周囲には一緒に行動していた連中の約半数がいる…。何かのトラップに引っかかったのか?いやトラップならレンジャー系の職業スキルを持ってるやつが気づくはず。
「ようカス共、我が塒へようこそ」
そこに襲撃メンバー以外の男の声が響き渡る。その声がした方へ全員が顔を向ける―――そこには
「
以前ソロプレイヤーとして活動し、数多のPKを始末してきた全盛期の頃の装備をしたもふキチが水晶でできた岩棚に腰かけていた。白の処刑人というのはもふキチが屠ってきたPKたちが畏怖を込めて呼び始めた彼の二つ名の一つだ。
奴は今何と言った…我が塒?ここは奴の拠点なのか?
いや、奴は前衛をやめ食事処とか言うふざけた店を構えていたはず。ここはその店ではない…ならここは一体―――
「……俺知ってるぞ」
誰かがぽつりとつぶやいたその声がやけに大きくこの空間に響いた。
「ここは…この場所は……っ、神狼の塒!つまりリングヴィ中央神殿最下層だ!!」
「なっ!?」
神狼の塒、それは未だかつて誰もクリアできていない週末限定イベントのダンジョン最下層マップだ。何故そこに自分たちがいるのか…そしてもふキチがいるのか。混乱はさらに広まり深まった。
「何故テメェが此処に居やがる!?俺たちをどうやってここに連れてきた!!」
叫ぶリーダーの男。だがもふキチはそれに意に返さず、淡々とした口調でこう言い放つ。
「人の居場所や物を大人数で攻め蹂躙し奪おうなどというカス共に俺からのプレゼントだ…たっぷりと受け取れ。絶望と共に」
―――さあ、虐殺の時間だ―――
その言葉と共にもふキチは消え、そこには……。
※※※
ナザリック地下大墳墓襲撃から数日が経ったある夜、もふキッチンにはいつものメンバーが集まっていた。
「―――ということで、何故かタレコミがあった三千人ではなく千五百人しか来なかったんですよね。まあ、おかげで何とかなりましたけど(´・ω・`)」
襲撃時の詳細を、バフアイテムの供給という形で助けてもらったもふキチに報告に来たモモンガ・ウルベルト・茶釜・とr(げふんげふん)ペロロンチーノ・もふキチにダイレクトアタック中(笑)の餡ころもっちもちの五人で話し終わったところだった。たっちは今回不参加である…まあ、奥さんが産休に入ったから仕方なしである。襲撃時来てもらったし…。
「そうか、まあ無事とは言えないが防衛できたようでなによりだ(*´ω`*)俺の作った料理も多少は役に立ったようだし」
「滅茶苦茶助かりましたよ!なんですあれ…HPとMPの自動回復とか半端ない効果あったんですけど(;゚Д゚)」
そう、もふキチがモモンガに持たせた料理には各種耐性のほか攻撃力上昇、魔法威力上昇、防御力上昇の他にHPとMPの自動回復効果が付与されていた。今までそんな効果のある料理があること知らなかったギルメン一同凄く驚いていた。
「まあ、いろいろとヤバい食材大量に使ったからなぁ…(^▽^;)しばらくは大赤字だわ」
「え…?(;゚Д゚)」
もふキチが作って渡した料理には神話級のアイテムがゴロゴロ使われていた。採集難易度が「鬼!鬼畜!!悪魔!!!」と設定した運営に口汚くののしりが出るくらいにルナティックなやつが…。
「えっと…今回ご厚意で『もってけ泥棒!( ^ω^ )』ってタダでもらいましたけど―――」
「マッハで赤字♪まあ、気にすんな。俺もブチきれてたし…直接戦闘には参加できんかったしなぁ」
リビルドして(自称)攻撃能力のない生産職だし…ともふキチは笑う。
ちなみに今回使用したものの中に世界級エネミーである
「いつか必ずこのご恩はお返ししますので(´・ω・`)」
「気にせんでもいいのに…まあ気長に待つとするわ(´ω`)」
そんな気安い約束は―――
今生で果たされることはなかった…。
どうも、野神 汰月=サンDeath(土下座…いや五体投地!)
急な引っ越しやら何やらで時間が空いてしまい申し訳ありませんでした。
そしていよいよ次回、もふキッチンユグドラシル編最終回です。閉店です、ガラガラです…。
最終回はもふキチの正体(もうすでにバレバレでしょうが)が明かされます。そしてもふキチとモモンガには実はとある接点が―――
お楽しみにしていただければ幸いです。なるべく…いやほんと何とか早めに上げる努力はいたしますので(^^;
できれば感想とか頂ければこの堕猫の活力になりますのでよろしくお願いいたします。
それではまた次回、最終回でお会いいたしましょう…See you next story、バイバイ♪
追記:異世界編は別作品として出す予定です。よろしければお気に入り登録してお待ちください
もふキッチンを多作品と関係させることは
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ダメ。オーバーロード一本で
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いいよ。好きな作品とかかわらせちゃえ!