バカと幻想と舌禍の女神   作:閻魔刀

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小説情報を編集して見やすくしようとしました。
前とどっちがいいですか?
人物別で分けた方がいいのか、ストーリー上の時間で区切った方がいいのか……
個人的には後者のやり方の方が分かりやすいですね……
坂本君から二日目にした理由は大体察せたと思います。


ではどうぞ!


ヤクザ怖え・・・・・・(雄二) ヤクザではありません(???)

「……あれ? ここはどこだ? 俺は明日に備えて残っていたレーションと水を食えるだけ食って一度その場で寝たはずなんだが?」

 

 俺が目を覚ますとそこはなぜか牢屋の中…… それ自体は珍しい事じゃねぇ。 翔子にいつも閉じ込められているからこんなことは慣れっこだ。

 

「おいこらよくもオレらのアイドルのお空さんをぶんなぐってくれたな!! 絶対に許さねぇからな!!」

「生きてここを出られると思うなよ、人間風情が! 今さとり様がお前の件で話し合いを行っている。 その判決次第ではお前の最後になると思え!」

 

 鉄格子の先にはへんな化け物が大勢いやがる。 さっきからこいつらが言っている”さとり”って奴がこいつらの主らしいな。 どんな化け物が出て来るかは知らねぇが、ここは無駄な体力を使わねぇように気を落ち着かせながら休むのがベストだな。

 処分を待つって事はコイツらはそれまで手出しは絶対に出来ねぇ。 ビビる必要性までは全く無い以上焦らなくていい。

 ここで俺のするべき行動は……

 

「……寝るか」

「「二度寝するんじゃねぇ!! 舐めてんのかコラァ!!!」」

 

 知るか! 牢屋の中じゃする事もねぇ。 翔子の場合だったら、いきなり縛り上げて襲って来るからどうにか脱出を図るモノだが、まだ誰も何もしないって言うなら脱獄以外は何しても構わないって事になる。

 だったらココは大人しく休むとするか……

 

 

 

 

 

 

 それから更に2時間後……

 

「……さとり様、こいつ寝てますね?」

「ええ、寝てるわね…… よっぽど寝不足なのかしら?」

 

 んあ? ようやく来やがったか? そろそろ起きた方が良さそうだな。 流石に寝過ぎだったか調子が出てこねぇ……

 

「なるほど、牢屋に閉じ込められる状況に慣れているという訳ですか。 よほど暇していたみたいですね?」

 

 なっ! このチビッ子、俺の考えている事を読みやがったのか!? いや、今のは簡単に推測できるし、さっきの妖怪もどきのコスプレ連中から連絡を受けているかもしれねぇ。

 とにかくココは一度話をしてみよう。 本物かどうか確かめた方がよさ……

 

「確かにあなたの事は先程ペットであるあの子達から報告を受けていますが、その気になればあなたの心の奥底のすべてを読み取る事が出来ますよ? 外の世界で幼少時代に”神童”の称号を欲しいがままに手にし、過去の事情から不良としても”悪鬼羅刹”と呼ばれ、恐れられている”坂本雄二”さん?」

 

 なっ、このチビッ子はマジで心を読んでいるのか? だが、この程度の情報なら多少の調査能力があれば、引き出せる程度の情報。 まだ決定打になるものは……

 

「……なるほど、あなたが牢屋に入れられることに慣れているのは幼なじみの女性からの過剰なアプローチのせいですか? 貞操がどうこうって……あなた達の関係、すでに貞操がどうこう言ってられるレベルじゃないですよ? そこまで関係が進んでいるうえにあなたもまんざらではないようですから、ここは彼女の事を……」

「分かった! 信じる! 心を読めることは信じるから、もうこれ以上は言うなああああああ!!」

 

 マジだ! このチビはマジで心を読んでやがる!! このままいったら確実に根掘り葉堀りすべての情報を引きずる出されてしまうじゃねぇか!?

 頭で色々と考え込んでしまう俺とは徹底的に相性が悪すぎる。 ここは大人しく余計な事をせずに話を聞くしかねぇな……

 

「いくつか質問させていただきたいのですがよろしい……ようですね。 では、水を用意しましたので少し飲んだら質問に答えていただきますよ?」

 

 オイオイ…… 俺が水を求めている事も把握済みかよ。

 今回ばかりは助かるけどよ…… やっぱさっきのバカ女に殴り掛かった事だよな?

 さっきの妖怪コスの口ぶりからして、タダで済ます気だけはねぇんだろ……って!!

 

「おいテメェ! お空を馬鹿にするならアンタのメンタルをぶっ壊してペットの餌にするわよ?」

「うおっ! なんだこの力!? 見た目以上のパワーがあるじゃねぇか?」

 

 痛ってぇ!! いきなり檻を蹴破ったと思ったらその一瞬で足に蹴り入れて来やがった!!

 さっきのバ…… 鳥女の事がよほど大切みてぇだな……

 うかつな事を思ったらその地点でアウトって考えた方が良いみたいだ。

 

「ここまで速くさとり様を怒らせる人間って言うのも珍しいよね?」

「さとりしゃまァァァァ!! この人間にいきなり殴られて…… 胸倉掴まれて怒鳴りちらされてぇ……えぐっ…… しかも正直に答えたのに暴力まで振って……」

「おおおおおい!! それに関しては悪かった!! 俺も訳が分からなかったんだって!? しかも返って来た答えが常識外れ過ぎたからバカにされていると思って…… ブベェッ!!」

「正直に謝罪すればそれで許されるとでも? あなたのその謝罪が心からの物ではなく、”失敗した、次はもっとうまくやろう”って言う打算面での反省でしか無いこと位は簡単に読める事を忘れていますか?」

 

 素直に土下座した頭を思いっきり踏みつけられた!! 良く見たらあのチビ、クズを見るような目で見下してやがる! 

 いくら何でも理不尽すぎるだろ!? 普通ここは敢えて流すか説教した後で尋問を再開する物だろ!?

 

「その理不尽な暴力をお空は受けているんですよ? 本当だったら、地底のルールに則って火刑か斬首位の罰は受けてもらう予定でしたけど、今回は状況が特殊なようですし、話を聞いてから決めようと思います」

 

 それどっちも死ぬじゃねぇか!? 一瞬で終わるか徹底して苦しめる気があるかどうかの違いしかねぇぞ!?

 

「と・に・か・く、こっちの質問に全部答えていただきますよ? 意図的に嘘を付いたら制裁を加えますので正直に答える事をお勧めしますよ?」

「アンタが心を読めるのに嘘とか付ける訳ねぇだろ!? つーかなんだ、その拷問器具は!?」

「ええ、今の様に素直に答えていただければその分は情状酌量の余地は与えてあげましょう」

 

 いや、今のも質問だったのかよ!?

 って、拷問器具についても答えてくれ!! あの異端審問会って奴らのと違ってマジなやばいやつばっかじゃねぇか!?

 

「あら? 別い言わなくても容易に理解できると思ったのですが? 次の質問ですが……」

 

 こうして尋問と言う名の一方的な取り調べが恐ろしい速度で進んで行った。

 読心系のスキルがあるとこうも早く進むもんなんだな…… まあ、本気で忘れている情報とかあったら逆にアテに出来ない事もあるけど、このチビっ子が妖怪だって言うんならその辺も織り込み済みなんだろ?

 

「ええ、その辺も織り込んでいますので安心してください。 あくまでこの地霊殿の主として”公平に”判断しますので」

 

 その公平って言うのがどういう意味かは分からねぇが、とにかく質問はこれで終わりそうだな……

 この調子だと理由を付けてあと数日はここに閉じ込められるのか?

 めんどうな事になりやがったぜ……

 

「あら? もう何日もここにいられるとでも思っているのですか?」

「……は?」

「もう結論は出ましたので、貴方への処遇を言い渡そうと思います」

 

 スゲェ早くね!? 特殊性はともかくそんなに判断しやすい事例なのかコレ!?

 

「ええ、貴方もかなり理不尽な仕打ちを受けた後の様ですしね。 私を騙す気でこのような事をして言い逃れできると思い込んでいるバカならココで生きたまま解体してペットの餌にしてやろうと思ったのですが……」

 

 やべぇ…… 見た目に反して滅茶苦茶やべぇよこのチビ……

 

「どうも心を見てみる限りではそんなつもりは無いようですし、人格が破綻しているサイコパスという訳でもないようですから、今日一日ほど上の部屋に泊めながらこの世界……”幻想郷”、そしてその暗部として恐れられている”地底”の世界について説明を受けて貰います」

 

 さっきから思っていたけど、何なんだ? 幻想郷とか地底とか……

 さっきからこいつらの口ぶりから察して本当に妖怪がいるかのような感じで話を進めてるし……

 

「ええ、その通りです。 今、あなたがいるこの世界は外の世界で忘れ去られ、ただただ消え去るしかなかったはずだった者たちが集う最後の楽園”幻想郷”です」

「楽園? って、割にはこの牢屋に閉じ込められるまでをみてみた限りだとそこのお空って鳥女以外は大概ぶっ飛んでいるみたいだが?」

「そう思うのも仕方ありません…… なぜならココは…… いえ、あえて”この地域”とでも言いましょうか? この地域に集う者達は全て幻想郷の地上でも忌み嫌われ、迫害され続けた者達が集まってできた地獄の釜の入り口ともいえるエリア……”地底”の世界なのですから……」

 

 ……俺、秀吉とムッツリーニがどこにいるか分からねぇから何とも言えねえけど、実は一番ヤバいところに落とされたんじゃね?

 流石に生きて帰れる気がしねぇんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に理解が早くて助かります…… いや、まだ半信半疑と言った所でしょうか? なんというべきか、こう……”理解はしたしそれなりに信用できることはある”。 けど、”完全に信用できるほど甘いつもりは無い”……と?」

「そりゃそうだろ? ここでそんな滅茶苦茶な事言われて完全に信じ切る何ざ寧ろ出来る奴の方がイカレてる」

「ですが、いまのあなたの現状が最も危険な方であるという事は間違いありません。 他の二人がどこに落ちたのかまでは分かりませんが、単純な危険度だけならここよりも高い場所はそうそうないでしょう」

 

 この地霊殿の主を名乗る”古明地さとり”から幻想郷について色々と説明を受けたが、今だに信用できねぇ……

 いや、信じられねぇのは俺自身がこの現実を理解出来てねぇ事だ……

 多分、原因はあの変な帽子をかぶったババアの仕業だろ?

 あのババアが何をしたのかは知らねぇが、どうせあのババアもなにかしらの妖怪でこいつらとは違う能力を持っていて、それを使ってこの場所に落としたってところか?

 

「ババアって…… 貴方の考えているババアと言うのは恐らく”八雲紫”と言うスキマ女の妖怪の事でしょう。 確かに彼女は”境界を操る程度の能力”と呼ばれている力を持っています。 その能力を使えば、人間の2・3人位簡単にこの幻想郷に取り込むこと位は出来るでしょう……」

 

 なるほどな…… ならここから帰るならあのスキマババアを叩きのめせばこの妖怪のワンダーランド的な世界から俺達がいた学園に帰してもらえるって訳か?

 

「ええっと…… 今後は彼女に対して”ババア”呼ばわりはやめた方がいいですよ? 彼女は一応人間の年齢に換算したら一応乙女と呼んだ方がいい年齢に相当しますので…… 貴方だって年の近い女性から”おっさん”呼ばわりされたら流石に反応に困ってしまうでしょう?」

 

 ちっ! 仕方ねぇ…… あのババ……女のご機嫌を取らねぇと帰れないって言うならこの程度の譲歩は必要か……

 悪鬼羅刹なんて呼ばれている分舐められるのも癪だが、あの鳥女を相手にいきなり暴力に頼って失敗しているからな……

 今後はどうにか自制して大人しく話し合いで……

 

「この地霊殿の外を出てからまともに話を聞く妖怪や人間はほぼ皆無で、大抵は喧嘩になるか”弾幕ごっこ”と呼ばれる光弾飛ばしの決闘に発展してしまいますよ?」

 

 おい!! 俺から少しだけ芽生えてきていた自制心を返せ!

 なんだよ! さっきの俺の反省は一体何だったんだ!?

 

「つーか、さっきから俺の心を先読みして話を一方的に進めてんじゃねぇ! 今、余計な事を考えないようにしているけど、頭痛がひどくなっていく一方なんだよ!!」

「……またやってしまいました。 ……客人をもてなすたびによく言われるんですよね。 根底にある好き嫌いはともかく『アンタと話そうとしても会話が成立しなくてイライラする』……って」

「自覚ありかよ…… そうならさっさと治せって……」

「貴方は自分の目を潰せって言われて躊躇なく実行できるのですか?」

 

 このチビにとってどんだけの無理難題なんだよ!?

 

「って、話がそれたな…… とにかく今いる幻想郷ってところから外の世界に出る為の方法はそのスキマ女に頼むしかねぇのか?」

「いえ、一応他の方法もあるにはあるのですが……」

 

 なんだ……歯切れが悪いな? 他の方法だと何か不都合があるのか?

 

「不都合と言いますか、何と言いますか……」

「取り敢えずもう一つの方法とやらも教えてくれねぇか? 知っておいて損は無いだろうからな」 

「そうですか…… もう一つの方法は、”博麗神社”と呼ばれる神社の巫女”博麗霊夢”と言う少女に頼んで幻想郷の外に出してもらうというものです」

 

 なんだ? 寧ろこっちの方が手っ取り早そうじゃねぇか?

 どこにいるか分からない女を頼りに探し回るよりも一つの施設を管理している奴相手の方が簡単に探し出せる分確実に帰る事が出来そうなもんだが……

 

「古明地、その博麗霊夢って奴はそんなに気難しいのか?」

「いえ、むしろあなたのような外来人を外の世界に帰すのも彼女の仕事の一つですから、先程のような暴力的な手に頼らなければ、すぐにでも帰してくれるでしょう……」

「だったら……」

「ただ、今回のあなたのような場合ですと仮にあなたをそのまま外の世界に帰したとしても、彼女の怒り次第ではより危険……初見殺し的な場所に幻想入りさせてあなたを困らせようとする可能性も……」

 

 ああ…… なるほど、女の情念って怖い物があるからな……

 翔子を見ていたら良ーく分かるんだよ。 最近は監禁するだけじゃなくなってきて、既成事実を作って結婚を迫ってきたり、バカップルに道を聞かれただけなのに浮気を疑われてケツに……

 やめよう…… これ以上は何か思うだけで危険かもな……

 

「まっ、だとしたら寧ろ好都合だ」

「……なぜですか?」

「もしまだ俺になにかしらの仕返しをしようとする気だったとして、俺があの女の立場だったらもう一つの脱出法である博麗神社って所に向かう道の途中で待ち構える。 神社にたどり着けるってところで邪魔をしたら相手は焦りから冷静な判断を取りづらくなるし、なんだったら博麗神社で直接待ち構えて”私がラスボスです”的な雰囲気を出して堂々と制裁するって言う方法もあるからな」

 

 どうやら、結局あの女とは一度戦う事になるみたいだな……

 そう言えば、古明地が牢屋から外に出す時、『何日もここにいられると思っているのか?』と言っていたな。

 だとしたら、こんな所に長居する理由はなさそうだな。

 いや、むしろこいつらからしてみれば俺の存在はむしろ……

 

「……迷惑以外の何物でも無い邪魔者って事か?」

 

 だろうな…… 古明地からしてみれば、大切な家族が無関係な喧嘩に巻き込まれて、妹分をぶん殴られたみたいな物だからな。

 こっちの都合に巻き込まれて、キレて当然の家族の怒りを押さえつけてからまともに話を聞こうとする分、寧ろ寛大な方だろうよ……

 

「本当に察しが良くてこちらも遠回しに言わずに済むので正直に言ってしまうと”助かります”。 流石にウチの家族に暴力をふるってくれた人間を歓迎できるほど、私も甘いつもりはありませんから……」

「いや、今回の件はコッチが悪かったんだ。 仮に古明地が何日もこっちに泊めたりなんてしてみろ? 多分……」

「逆にこちらの方が問題を起こしそうですしね……」

 

 そう言った古明地と扉の方を向いたんだが……

 その視線の先にあったのは、さっきから殺意むき出しな目で俺を見ている”お燐”と呼ばれていた猫と、今だ俺に怯えている鳥女だ……

 

「別に…… そいつが”生きている”間はこっちも手出ししませんよ」

「タテガミライオン怖い……」

「”タテガミライオン”って…… もう何もしねぇからさっきからお前らが持っている俺の鞄を返してくれ。 それがないと出るに出られ……」

 

ボスッ←鞄を足元に投げられた音

 

 はぁ…… 我ながら凄い怯えられてるな……

 そんじゃ、さっさとこんなところ出て地上とやらにでも向かいますか……

 




なんで地霊殿がヤ〇ザ化してるんだwww
さとりちゃんのペットがなぜかチンピラっぽくなってるwww

やっぱり暴力ダメ絶対!
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