私はものの見事体調を崩し、のどをやってしまったにも拘わらず、職場の人員不足のために1日しか休めずにあとは連勤……
……笑えねぇ。
こんなささやかな趣味の時間くらいは笑っていたいですねwww
これまであまり出番がなかった秀吉サイドです。
お楽しみいただけたら幸いです。
「結局、博麗の巫女という少女はおらんかったのじゃ……」
比那名居殿と永江殿のワガママに巻き込まれて天界から誘拐同然に連れ去られ、その際に運よく博麗神社という場所に落ちたのじゃが……
「何なのよ! 『オカルトボールを見つけるまで帰りません。 探さないでください』……って!」
「今回ばかりはいなくてよかったと思いますよ? 結局秀吉さんの保護のために要石を使って衝撃を散らそうとした結果、博麗神社が完全に崩壊しましたし、しかも追手としてやってきた天人達をその場で切り捨ててから人里まで逃げてきたんですから……」
本当にあれ、大丈夫なのかのう?
神社内がぐちゃぐちゃになってしまっておるし、追手の者達も全員頭から地面に刺さったままだし……
「できることなら私達で保護してあげたいですが……」
「事情が変わってしまったからね…… 今私たちと一緒にいると逆に危険かもしれないわよ?」
「いやいやいや! なら、今後ワシはどうすればいいというのじゃ!! これならおぬしらについていかずに明日、落ち着いてから地上に降りた方がよかったのじゃ!」
「あ、たぶんアンタがついてこなかったとしても結局あいつらは追ってくるに決まっていたから最終的に博麗神社が倒壊する運命は変わらなかったと思うわよ?」
ううむ…… 結局わしは最初からすぐに元の世界には帰れない運命にあったというわけか……
「なるほど、それなら納得……」
「する訳ないじゃろ!!」
「まあまあ、”善は急げ”って言う言葉もありますし……」
「永江殿! この状況のどこに”善”と呼べる状況があるのじゃ! いきなりわけのわからぬ女子の手でこの世界に飛ばされて友人とはぐれ、不幸中の幸いにも泊まれる場所で保護してもらえるかと思ったら、ごたごたに巻き込まれて人質に取られて、まともに眠れずに地上まで落とされ! それでも元の世界にすぐにでも帰してもらえると思ったら今度は元の世界に帰せる巫女もおらずにしかもその為の施設でもあった神社までもが崩壊してすぐには帰れない!」
何なのじゃ、この理不尽極まる状況は! わしがいったい何をしたというのじゃ!
「まあまあ、巻き込んでしまったせめてのお詫びに外来の人間の保護区でもある人里までは案内いたしますし、そこで生活できるだけのお金と面倒を見てくれそうな方をお探しするところまではお付き合いしますから……」
む……むう………… そこまで言われてしまっては仕方ないのじゃ。
いくら文句を言おうともこれ以上状況は良くならぬし、永江殿もさすがに申し訳なさそうにしている以上、こちらから引き下がるしかないじゃろう……
痛い目に遭いたくないからと言って二人の人質になったわしにも非があるしのう。
「まあ、博麗の巫女からなにか聞かれたら私達のせいにでもしておけば大丈夫よ」
「そうですね。 総領娘様からしてみればむしろご褒美でしょうし」
「そうそう、あの子の夢想封印って結構癖になるのよ…… って、衣玖ったら何言ってるのよ! 私はそんなドMじゃないわよ!」
そういうなら比那名居よ…… その恍惚とした笑顔を見せるのはやめてほしいのじゃ。
あと息も荒いのじゃ…… 絶対にこの先の展開に期待している変態の顔じゃぞ?
男の娘・変態・少女移動中……
「と、いうわけで人里と~ちゃ~く!」
あれから長い階段を降り、時折襲い掛かってくる獣や妖怪を比那名居が切り伏せたり、永江殿が電撃でなぶり殺しにしたりしながら移動して2時間…… ようやく人里と呼ばれている場所に到着したのじゃ。
町の雰囲気は一言でいうならドがつくほどの”田舎”じゃった。
それなりに広い田舎町ではあるが、この広さだと歩きでも一日もあれば見て回れる程度の広さでしかない……
「全く寝ておらんから疲れたのじゃ……」
「外の世界では夜も眠らない街があるって聞いた事があったのですが、秀吉さんを見ている限りだと全員がそうだというわけではないんですね?」
「それは”街全体”での話じゃ。 夜に起きて働いている者もたくさんいると言いうだけで、わしみたいな普通の学生は普通に夜は寝ておるのう」
家で宿題が終わらずに徹夜した挙句に姉上に泣きついたことはあるが……
それでもこんなバカ騒ぎなんてしたことはないのじゃ。
「だったらどこかで休みたいんじゃないかしら? さっさとどこか秀吉を保護できる場所か宿を探さないと……」
「でしたらまず寺子屋はどうでしょうか? あそこの教師は本性に難はありますが、こういった案件での信用は確かですし、秀吉さんでしたら彼女の趣味には合わないでしょうから襲われる心配も……」
ちょっ、到着してすぐにこの者らは何を言い出しておるのじゃ!
襲われるって地点で洒落にならんぞい!
「ほら秀吉、さっさと行くわよ?」
「待つのじゃ! いったいどこに連れて行く気なのじゃ! さっき襲われるのがどうこうって言いだして……」
「大丈夫よ。 私ら以上のガチレズで、ショタの性癖を開発するのが趣味で、よく幻想郷一の名医から怪しい薬をいくつも買い込んでいる本性を隠して普通の教師をしているだけのただのワーハクタクの半獣の変態にアンタを預けるだけだから」
「絶対大丈夫じゃないのじゃ! そんな危険人物にわしを平気で預ける気なのか! って、頼む! 離してくれ! 後生じゃから、そんな危険人物を紹介するのはやめ…… のああああああ!」
わしの懇願も聞かずに比那名居はわしの手を掴んで引き摺りながらその変態がいるという寺子屋まで引っ張っていったのじゃ……
男の娘・変態・少女移動中……
「寺子屋についたはいいんだけど……」
寺子屋に到着したわしらは門前で立ち止まっていた……
本当ならすぐにでも門を開け、中に入って事情を説明して助けてもらえないか頼みに行こうとしたのじゃが、門の中から聞こえた音と声を聞いて立ち止まってしまったのじゃ。
「うわああああ! 頭が! 頭がああああ!!」
「痛い! すごく痛いよぉ~……」
「あ…… お星さまが見えるよ……」
「わーい、お花畑に死んだおばあちゃんがいるよー…… まってーおばあちゃーん……」
「よーし、次の子前へ!」
完全な体罰なのじゃ…… 外の世界でやったら大問題なのじゃ……
「けーね先生! やりすぎじゃないですか! たかが宿題を忘れたくらいで……」
「ああ、そうだな。 そんな宿題を忘れた君たちにやり直すチャンスを一週間も与え、忘れたお前たちも『ちゃんとやります』とはっきり言いきってみせたよな?」
「「「ひっ!?」」」
「私はな、そんな約束を平気で破る”ウソつき”と忘れても許されると思っている”甘ったれ”が大っ嫌いなんだ」
「「「は、はいいいいいい!!」」」
「だが安心しろ、私はお前たちがそんな”曲がり切った最低な奴らであろうと”決して見捨てたりはしない」
「「「それ以前に危ないのが何人も出てきてるんですけど!!」」」
「安心しろ、ただの”峰頭突き”だ! 死にはしない」
「「「何でもかんでも峰ってつければ許される訳じゃないんですよ!!」」」
「そんな曲がった奴らは私の愛の頭突きで更生させてやる! さあ、宿題を忘れた者は全員前に出ろ! 纏めて相手をしてやろう!!」
「「「ギャアアアア!!」」」
「せんせー! つの! つのまででてます!!」
「ものすごくいてぇ~!!」
「アブブブ……(気絶)」
「キャアアアアア! ○○君が泡吹いてます!!」
「「「……別の場所を探そう(しましょう)」」」
わしら3人は子供たちの悲鳴が飛び交う寺子屋を背に、比那名居の言う別のあてにかけてそのまま離れていった。
子供たちよ……せめて強く生きるのじゃ!!
男の娘・変態・少女移動中……
「今後はどうする気なのじゃ?」
「それよりも秀吉君、さっきとても疲れ切っていましたけど大丈夫なんですか?」
「さっきの寺子屋から聞こえた悲鳴のせいで目が覚めてしもうた…… 逆にとても調子が良い気がするぞい」
寺子屋の中で命の危険までも感じ取ったのか、眠気なんてものは完全に吹っ飛んでしまい、妙に高揚した感覚すら感じてしまう。
寺子屋の門前から逃げるように立ち去ったワシらは比那名居のおごりで昼食をいただいておる。
わしは適当にざるそばを野菜天ぷらと一緒に食べておる。
「あと何件かあるけど…… 事情を説明したとして、それでまともに面倒を見てくれそうな奴がいる所は……」
「命蓮寺の”聖白蓮”、永遠亭の”八意永琳”…… あとは夢殿大祀廟にいると言われている”豊郷耳神子”と言ったところでしょうか」
永江の言う通りなら、この人里には頼れる程優しい者達が多いのかのう?
それならどうにか事情を説明して、助けを求めると言うのもありかもしれないのじゃ。
………とは言うてもさすがに無関係の他人を巻き込んでしまうのも申し訳ない気がするのじゃが?
「ううむ……」
「木下さん、どうかしましたか?」
「いや、ただこっちにも事情があるとはいえ、無関係な他人を巻き添えにしてしまうというのも申し訳ない気がしての?」
「それでしたら気にする事はないと思いますよ? 先ほどの寺子屋の先生も含めたこの人達は外来人関係の保護を率先して引き受けてくれている人たちなので、よほど失礼なことをしたり悪人だったりしない限りはちゃんと外の世界に帰るまで面倒を見てくれます」
「少なくとも私達と一緒にいるよりは安全なのは間違いないわね。 私達も大したことはできないけど、一緒に説得して保護して貰った上でアンタに少しだけ路銀を渡すくらいの事は出来るから、ここは素直に頼みに行ってみましょうよ?」
「木下さんも少しは誰かに頼ってみてもいいとは思いますよ? ……まあ、私達のように面倒ごとに巻き込まれてしまうこともあるかもしれませんが……」
「面倒ごとに巻き込んでいるって言う自覚はあったのか……」
じゃがしかし、いくら当分のお金をいただいたとしてもこんな未知の世界で一人で生きるなんてマネはできるはずも無いからのう。
それなら素直に誰かに助けを求めて今後の身の振り方を考えるというのもありなのかもしれんのじゃ。
「木下さんの事情を聴く限りではあのスキマババ……スキマ妖怪に目をつけられた可能性が高いみたいですし、ここは永遠亭の方から行ってみますか?」
「ああ…… だったら私はパス! あそこのウサギとはひと悶着起こしてるから結構嫌われてるのよね」
「地上における総領娘様の評判は元からかなり悪い方ですよ? たぶん天邪鬼の次くらいには不人気かと……」
いったい比那名居は何をやらかしたのじゃ?
聞いてみたいとも思ったのじゃが、藪をつついて蛇を出す的な展開はごめんじゃしのう……
「と、とにかくその永遠亭というところに行ってみたいのじゃ! いったいその永遠亭というのはどんなところなのじゃ?」
ここは多少強引にでも話題を変えてみるのじゃ。 比那名居の問題行動の話よりは盛り上がるじゃろうし、行く先の情報はある程度知ってきたいというのもあからのう!
「そうですね…… 先ほど話した寺子屋の教師の話は覚えていますか?」
「ちゃんと覚えておるぞい? たしか度し難い変態な本性を隠して教師をしておる女性の話じゃったろ?」
「その教師に媚薬などの怪しいものを平気で売っている医者がいる診療所がこの永遠亭なのですが……」
「もうワシは突っ込まんぞい……」
何なのじゃ? この幻想郷には変態しかおらんのか?
頼むからワシの元に少しでいいから常識人を連れてきてくれ…… ワシがワシでなくなりそうで怖い……
「実はこの診療所は”迷いの竹林”と呼ばれている様々な要因から非常に迷いやすい竹林の中にありまして……」
「それ、八雲殿やおぬしらに対する追手に絡まれるよりも危険度が高くはないか?」
詳しく聞くと……
1・あまりにも単調すぎる風景
2・目印をつけられないほど異常なまでに成長が早い竹
3・地面が僅かながら斜めになっていて、そこに生えた竹による平衡感覚の異常
4・妖怪化して人間に襲い掛かってくる獣
……などの要因ゆえによほどの強運が無い限りは絶対に抜け出せない。
そんな天然の迷宮と化している竹林の中にその永遠亭と呼ばれている診療所があり、言葉通り命を懸けてでも行かなければならない限りは近づこうとなどとは考えてはいけないところらしい。
「本当に近づきたく無くなってきたのじゃ……」
「ま、今回は大丈夫でしょ? 最初は私が行くのはやめとこうかと思ったけど、よく考えてみたら私と衣玖の能力をうまく使えば、竹林内の様子くらいなら把握できるし、秀吉が永遠亭に到着した後で私らが余計なことをせずにさっさと帰った後で助けを求めれば、一人で出る手段のないアンタを理由もなく追い出すなんて無茶な真似はしないでしょう」
なんと滅茶苦茶な…… もしこれで話し合いに失敗したら最悪餓死という可能性も考えねばならないのか……
「ならさっそく永遠亭に向かうわよ!」
比那名居が大声をあげながら立ち上がるが……
『『うるせぇ!!』』
「「「すみません! すみません!!」」」
隣の席に座っていた客にとって迷惑だったようで、こちらが悪かったので何度も謝り倒してなんとか許してもらったのじゃ……
こうしてわしは比那名居と永江に連れられて永遠亭に向かうことになったのじゃ。
はっきり言って、これまでに出会った者達が変人だらけであったがゆえに不安しかないのじゃが……
うーん…… 最近やりたいことが多すぎてMMDの方は実質あきらめてしまっています……
モンハンダブルクロスに備えてクロスの方でリハビリとか、しばらく前に買った東方紅輝心と言う同人ゲームもやりたいが、なかなかしっくりくるPC用のコントローラーが見つけきれずに困っていたり。
東方紅魔郷に再挑戦しようとしたらなぜか動作不良を起こしてしまったり……
あ、最近ダンガンロンパシリーズの方も新作が出るみたいですから一年以上は更新していないもう一つの方も少しずつですが編集を進めているところですし……
今出ていたけーね先生が頭固い堅物教師のように書かれていて肩透かしを食らった方も多いと思いますが、あくまで”本性”が変態だと天子ちゃんが言ってるのがポイントです。
この話が今後どう影響してくるのか、楽しみにしていただけたら幸いです。
感想お待ちしております!
PS.ジョースターさん、評価ありがとうございます。
ジョースターさんの作品も楽しかったです!
全話読み終わったら感想書かせて頂きたいと思います!