バカと幻想と舌禍の女神   作:閻魔刀

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新車が納車されて有頂天な閻魔刀です。
有頂天になっちゃってつい投稿しちゃいますwww


幻想入りって普通パニックになって大騒ぎになると思うのはボクだけですか?

「あれ? なんで縛られてるの?」

 

 そこは見た覚えなない部屋だった。 部屋の床でその辺の荷物を放置するかのように寝かされていた。

 もうこんな事態には慣れてきてしまったからあまり驚きは無いけど、せめて自由に動けるようにはなりたい……

 

「おーい吉井明久! 流石にもう起きたでしょ〜? さっさと起きないと、その鼻の穴にヨーグルト詰めるわよ?」

 

 廊下に通じているのであろう扉から、この世界に来てから最初に出会ったウサ耳の女の子、清蘭さんが入って来た……

 

「「あ…」」

 

 ちょっと状況を整理しよう。

 

1.女子高生の制服みたいな服に着替えさせられたまま、縛られてあおむけで眠らされている僕

2.たまたま入って来たのは浅葱色のワンピースが似合う兎っ娘の清蘭さん

3.そんな清蘭さんがいる位置は僕の顔面のちょうど真上

 

 

「キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「ブボラアッ!!」

 

 うん、自然とこうなるよね?

 ワンピースのスカートの部分を防ぎながら連続踏みつけ。

 夢の世界から起きてから真っ先に記憶に残ったのは……

 さらなる見慣れない天井と、美少女が履いているきれいな浅葱色のパンツ。 そして、少女が踏みつけて来る足の裏の感触だった……

 

 

「痛い! さすがに連続での顔面踏みつけは流石に痛い! 良く喋れるなと思いたくなるくらいすごく痛い!!」

 

 なんで? なんでさっきからこんな目に会ってばっかなの?

 僕は雄二と違って痛めつけられて喜べるほどマゾなんかじゃないんだから!!

 

「あはは! 吉井君も災難続きだねぇ? せっかくキミの為にサグメ様がわざわざ君を自室に迎え入れてくれたって言うのに」

 

 あ、鈴瑚さんも入って来て説明してくれた。

 

 え? じゃあここ、サグメさんの部屋なの?

 道理でなぜかとても大きくて心地いい香りがする部屋だと思ったけど……

 って、ちがーう!!

 

「いや、それで何で僕は縛られてるの!? あの姉妹の仕業? 依姫さんからの処罰か何かなの?」

「いや…… 依姫様も最初はそこまでするつもりではなかったらしいのだが……」

「無かったらしいけど?」

「サグメ様が緊急で呼び出されて話が進んで行った後、豊姫様がわざわざ用意した部屋までオマエを運んで行ったんだけど……」

「……あ、あの? ……清蘭さん?」

 

 あ、あの…… なんで急に顔を赤くしている訳?

 なんで急にモジモジと腰が若干引けた態度でチラチラとこっちを見て来るの!?

 

「あっはっは!! いや~、あの後の吉井君凄い事をされていたんだよね! そりゃあ、もう気絶しているのを良い事に君に付ける予定だったメイド兎達が……」

「鈴瑚! 流石にこれ以上は色々とマズいって!! コイツの男の子としての尊厳が完全に失われることになっちゃうよ!!」

「え~、多少の恥くらいあった方が逆に色々と男として豪胆になれて来るもんだって!」

「いや、そうだとしてもわたしの口から言うのはちょっと…… 恥ずかしいって言うか、無茶っていうか……」

 

 え? 何!? ここまで引っ張っておいて何怖い事を中途半端に言って終わらせる気なんだ!!

  

『吉井君、貴方は依姫が付ける予定だったメイド兎によって襲われて……』

 

 襲われたって何!? 僕が気絶している間に何されたの!?

 お、落ち着け! とにかく詳しい事を聞いてみよう……

 

「もしかして? その兎達は敵のスパイみたいな存在だったとか?」

『いえ、彼女らを正気に戻してから問い質したら”「彼を抱きたい」と思って発情しながら襲ってしまった”。

”眠っている少年を襲うというのも悪くは無かった…… 後悔はしていない”

”正直、あの子に本気で恋をしてしまった。 殺してでも私の物にしたいとすら思った”と証言していていました』

「何それ!? どういう意味で襲われたの!? いや、想像は付くけど敢えて絶対に言わないぞ!?」

 

 おいコラ! 鈴瑚さんも腹を抱えて笑うな!! 清蘭さんも僕を変態を見るような目で見つめながら距離を取らないで!?

 何気に一人だけヤンデレっぽい事を言っている娘も混ざっているし!? 一応、僕だって被害者なんだぞ!! ……被害者、なんだよね?

 

『結局、その兎達は依姫が半殺しにして捕まえて牢屋に連れて行った……』

「……僕の面倒を見る事になっていた兎達が可愛そうに思えて来たのって僕だけかな?」

「オマエが心配する必要なんてない。 心が安定するまで数日だけ牢屋で反省してもらう程度だ。 …………あいつ等全員、”オマエの事を思い出すたびに愛おしくて食事が喉を通らなくなる”って言ってまともな食事を取っていないらしいけど……」

「「清蘭(さん)!! それって本当に大丈夫なんだよね(ですよね)!?」」

 

 今の清蘭さんの発言に鈴瑚さんも驚いてツッコミを入れていたよ!?

 なんで僕なんかが魔性の男みたいな扱いになっているのか?とか色々と思う所はあるけど、ここで生活する事に対してかなり怖くなって来たよ!?

 

『その後、依姫と話し合ってあなたの面倒は私とこの二人で見る事になった……』

「そうじゃないとアンタみたいな危険人物相手に周りが何をしでかすか分かったものじゃないからね」

 

 なるほど、最初に会った時に普通に対応してくれた3人だから、まともに面倒を見れそうな人物を選ぶなら確実にこの3人に絞られるだろうね。

 僕も顔も知らない人にいきなり世話なんて焼かれても対応に困って戸惑い続けるばかりだっただろうし……

 

「とにかく、今日はサグメ様と本来なら外勤の私達が、アンタの監視の為だけに異動させられてるんだから感謝しなさいよ?」

 

 なんだか、「”仕方なく”面倒を見てやっている」とでも言いたげな態度だけど、僕のせいで本来の仕事に手が付かなくなっているって言う以上、僕にも責任はあるだろうから素直に感謝位はしておいた方がいいよね?

 

「清蘭ってば、素直じゃないなー。 なんだかんだ言って今の楽な上にそこそこ収入も良いこの仕事に就くことが出来た事に感謝しているくせに?」

「鈴瑚? 取り敢えず、その余計な事ばかりしか言わない軽い口をふさいで置こうか?」

 

 あ、鈴瑚さんがなにかへんな銃弾みたいなのに撃たれた。

 あれって何なんだろう?

 

『楽に思うがどう思っていようとそれは貴方達の勝手。 でも、仕事である以上は真剣にやりなさい』

「はーい、ごめんなさーい! ほら清蘭、今日の所は皆への引継ぎも終わったし、吉井君も連れてどこかに食べに行こうよ? 親睦を深めるって言う意味も込めてさ?」

 

 そう言った鈴瑚さんが僕と静蘭さんの手を引っ張って夕食に誘ってくれている……

 ここまでしてくれる鈴瑚さんの優しさに感動しつつも、これだけは聞いて置きたかった……

 

「で、本音は?」

「横領の件が清蘭のせいでバレたからその仕返しに激辛麻婆を口に突っ込んでやろうと思ってその為の駒として吉井君を利用しようとした」

「サグメさーん! 鈴瑚さんが横領の件では勝手に自爆しただけのクセに反省していないみた……モゴモゴ!」

「ヨシイクーン? イロイロアッテツカレタデショー? セッカクダカラオゴッテアゲルヨー?」

『吉井君、今日はいろいろあって大変だったと思うから今日はこのお金を使っておいしいものを食べておきなさい。 明日からまた大変な目に会わされるだろうから覚悟を決めてしっかりと今日のご飯をかみしめておくこと』

 

 『あ、その二人から余計な物を押し付けられたら遠慮なく食べなくていいからね?』と念を押してくれたサグメさんと別れ、一転して大人しくなった鈴瑚さんと清蘭さんに案内されてきた中華料理店でサグメさんに言われた通り、味わう様にきちんと噛み締めて食べた……

 八宝菜とシュウマイのセットをいただいたけど、とてもおいしかったと思う。

 途中で静蘭さんと鈴瑚さんが回鍋肉を薦めて来たけど、なんか真っ赤になっていたから謹んで遠慮しておいた。

 サグメさんと別れる前の話の事もあって色々と警戒していたけど、清蘭さんが普通に食べていたから普通においしいのかと思った……

 が、その回鍋肉を鈴瑚さんが横からつまみ食いしたら、椅子から床へと転がり落ちて悶絶し、ダイイングメッセージとして「せーらん」と書き残した末に気絶した事を考えると、清蘭さんの味覚がおかしいだけようだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 坂本side

 

 

 

 

 ちっ、一体如何なってやがる!?

 さっきのクソババアが変な裂け目みたいな所に強引にねじ込んで落としたと思ったら、そこは馬鹿みたいに熱いエネルギーの研究設備みたいなところだし。

 訳が分からなかったから、たまたまここに近づいて来た鳥みたいなコスプレした女を捕まえて強引に場所と時間について聞き出そうとしたが、幻想郷がどうだの何時かは時計見ればいいだの要領を得られないバカな事をほざきやがる!!

 

「お空、あの人間は見つけられたかい!?」

「うにゅ~ぅ…… ここにも居ないよぉ……」

「「俺達のアイドルであるお空さんに殴りかかるとはその人間は許せねぇぜ!」」

「みんな! こんな事でさとり様の手を煩わせるわけにはいかないよ! どうにかあたい等の手で捕まえて牢屋に投げ飛ばしてやるよ!」

「「「押忍っ! 分かりやした、姐さん!!」」」

 

 しかも、聞き出している所をあの赤黒の猫耳女に見られてしまったのがマズかった。

 あの”お空”とか呼ばれている女、頭はおかしいがそうとう慕われているようで、少なくともこの設備の連中の全員を敵に回した事になる。

 今はどうにか逃げ切っているが、このままじゃマズい。 どうにか出口を探して脱出しねぇと!!

 

「とにかく、今はここを動かないのが上策みたいだな。 ここはこの設備のなかでは比較的涼しい方だし、何気に水があるのもデカい。 ここは泥棒みたいでかっこ悪い気がするが、しばらく騒ぎが落ち着くまでここに隠れさせてもらうぜ!」

 

 どうやらここは管制室みたいなところだな? たまたま棚の中に飲み物と非常食が入っていたバッグがあったからサクっと強奪させてもらったぜ。

 っと、誰か来たな? 見つからねぇ場所に隠れて……

 

 

「よーし、ここに隠れてっと…… さあ~来てくれよ、”火焔猫燐”。 あのタテガミ人間を捕まえようと躍起になっているお燐さんを逆に捕まえてあの形の良い胸の中でニャンニャンしてやるんだ!」

 

 なるほどな、こいつらも一枚岩じゃねぇって訳か?

 だったらどうにかなるかもしれねぇな……

 

「よーし、来てくれよ? ここで捕まえてニャンニャンしてやるんだ! ニャンニャンニャンニャ…… 阿保終え亜dfsどぇええ……」

 

 あ、さっきのバカが逆に後ろから捕まって絞め技で落とされやがった。

 これはチャンスだな。 後で助けてやって、美味い事利用してやるとするか?

 さっさと出たいところだが、ここはしばらく我慢だ。 勝負に出るのは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 捜索範囲が外にまで広がるだろう翌日以降だ!!

 

 

 

 

 坂本side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 土屋side end

 

 

「うおおおおおおおおおお!?」

 

 いきなり謎の裂け目に飛ばされて数分後に俺は薄暗い部屋に落とされていた。

 どうも薄暗くて良く見えないが、中はとても散らかっている。 ボロボロの人形やボールなどの遊び道具が散乱し、まるで聞き分けの無い子供が暴れたかのような……

 

「……ここは、何処だ? ……さっきの裂け目を作った美女は一体?」

 

 ここで立ち止まっていてもなにも始まらない。 とにかくココを散策しよう。

 一緒にいた雄二や秀吉に会えるかもしれない。

 

「……取り敢えずこの部屋から出よう……」

「う~ん? ……誰かいるの?」

 

 はっ! 何だと!? 中に人がいても気付かれないように音すらも消していたというのに……

 

「おにいさんはだぁれ? どうしてこんな所にいるの?」

 

 俺はいつの間にか後ろに下がっていた! 気が付いたら飛び退いていた!

 本能とか反射なんて言う分かりやすい物じゃない! いや、それもあったかもしれないが、自らの肉体そのものが加速して超スピードで動けていたかのような気分だ!

 

「もしかして、私の新しいお人形さん?」

 

 ……だが、そこに居たのは七曜に輝くきれいな羽と煌々と輝く赤い瞳の女の子。 ……その片手には可愛らしい装飾が飾られたクマのぬいぐるみを持っていて、本当に可愛らしい。

 ……そんな美少女が無邪気な笑顔で訊ねて来る。

 ……地下室の美少女…… さっきまでの俺だったら鼻血を噴いて気絶モノだったはずなのに…… なぜだろうか?

 ……この少女の前ではなぜか動悸しか走らず、心臓が握り潰されそうな圧迫感しか襲って来ない……

 ……この俺が興奮するならまだしも、恐れているというのか? この幼い少女を相手に……

 

「あれ……? 違うのかな? ま、そんなのどっちでもいいよね! おにいさん、一緒にあそびましょ?」

「……遊び?」

「わたしのなまえはフランドール、ずっとここに閉じ込められているの……」

 

 フランドールと名乗った少女は突然俺と距離を取る……

 一体何の遊びをする気なんだ?

 鬼ごっこなんかで済めばいいんだが、この子の放っている殺気がそんなものでは済まないと告げている!!

 その証拠にある程度離れた所で急に止まったあの子の手の平から奇妙な光が放たれて…って!

 

「……くっ!」

 

 咄嗟に彼女の放った光弾を避ける! あの光弾は何かがおかしい! 一発だけ掠ったが、服が完全に消滅している!

 

「あはは! よけたよけた」

「……フランドール。 ……一体何をする!」

「嬉しいな。 お人形さんはみんなわたしの事を”化け物”とか”クソガキ”ってしか呼んでくれなかったから、おにいさんみたいなお人形さんはめずらしいかも?」

 

 ……なるほど、この子はなにも教えられていないのか。 ……人を傷つけてはいけないって言う常識とか本来持っているべき倫理感と呼べる物を!

 

「わたし、ずっと退屈していたの…… お姉さま達やパチェ達は遊んでくれないし、お人形さんはすぐに壊れてしまう」

 

 フランドールが抱えていた人形がバラバラに爆発した!? どれほどの力を籠めればそんな事が起こせるんだ!!

 

「わたし、おにいちゃんであそぶ!」

「……フランドール、”みんな”って言っていたな?」

「うん、それがどうしたの?」

「……お前はそう言って、何人もの人間を殺してきたのか? ……すぐに何かの冗談だと言うのなら、すぐに取り消せば……」

「ううん、遊んでいたらみんな勝手に殺されていったの…… お姉さまもパチェもみんなもそう……なんで壊しちゃいけないの?」

「……常識を知っていれば分かる事だろう?」

「常識……? それは誰が決めたの? そう言う規定って誰かがまとめた物が存在するの?」

「……確かにこうあるべきだと本に記されたりしているモノでもないが……」

「ならいいじゃない。 何より、わたしが楽しいんだから」

 

 ……これで確定だ。 ……あまりにも幼い言い分。

 ……善悪の区別その物が全くつかない子供そのもの。

 ……何かに不満を抱え、それに対して反抗して駄々をこねているかのような……

 

(……この子は完全にネグレクト(教育放棄)されているんだ。 ……だから知らない。 ……気付くことの辛さや悲しみが……)

 

 ……先程までのやり取りで俺が感じた印象はこんな感じだ。

 ……俺に出来るかは分からない。 ……だが、放っておくことは出来ない。

 

「おにいちゃん? ようやく遊んでくれる気に……」

 

 土屋がフランドールの前まで歩み寄る。

 

「……ああ、遊ぼうか?」

「え、ホント? それじゃァ……」

 

 ……やはり、喜んで手をあげようとしてきたな。 ココで!

 

「……ただし! 人を傷つけるような危険な遊びはナシだ」

「だから、どうしてダメなの?」

 

 ……よし、疑問に思ってくれた! ……さっきから思った事だが、確かにこの子は常識がないかもしれない。

 ……だが、非常に聞き分けがいい子の様にも思えた。 ……そうでなければ、俺は会話そのものが成立せずにすでにこの世にいなかったかもしれないんだ。

 

「……お前、大切な人とか仲のいい人っているか?」

「……いるよ?」

 

 ……よし、脈絡のない質問に納得していないながらも答えてくれた。 ……これで確定的になった。

 ……この子の事は話し合いで解決できる!!

 

「……その人は、今からやろうとしたことと同じことをされて喜ぶような奴なのか?」

「魔理沙を馬鹿にするな!! 遊びとかじゃなく本気で壊すよ!!!」

 

 ……なっ、怒鳴っただけだというのに床や壁に亀裂が!

 ……恐ろしい程の力だな。 ……だが、ここで退くわけにはいかない!

 

「……そうか、喜ばないんだな」

「当たり前だ!! 何を言って……」

「……そう、当たり前のことなんだ」

「えっ?」

「……そんなことをされて喜ぶ奴なんて居ない。 ……今キミはそれをしているんだ」

「……ぁ」

「……自分がされて嫌な事をしているお前を見て、お前の大切な人は喜ぶと思うか?」

「……よろこばないよ。 でも、遊びには付き合ってくれるから……」

 

 ……スカートの裾をつまみ、うつむき気味になりながらもフランドールは答えてくれた。

 ……この子はきちんと大人しく話を聞いてくれている。

 ……ちゃんと正そうとすればきちんとわかってくれる子なんだ。

 ……確かに強烈すぎる殺気とキャラクター性故に目をそむけたくなる奴らの気持ちも分からなくはない。

 ……だが、そうやって気持ち悪がって隔離して、それで一体何が変わる?

 ……いや、なにも変わりはしない。 むしろ悪化して狂っていって最後には……

 

「……なら、もうわかるよな?」

「うん…… ごめんなさぃ……」

「……もう気にしていない。 そう怖がらなくてもいい」

 

 

 ……ちゃんと謝れるのなら、もう大丈夫だろう。 

 ……出来る事ならさっさと帰りたいところだったが、その前にこの子の家族を一度問い詰めよう。

 ……こっちは命まで取られそうになったんだ。 かるく土下座でもさせてやらないと気が済まん!!

 

 

 

 

 

 

 土屋side end

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 秀吉side

 

 

「なんじゃココは…… とても汚い部屋じゃのう……」

 

 どうやら女子の部屋のようじゃが、とにかくだらしがないにもほどがあるぞ。

 どうやら書籍部屋のようじゃが、姉上が呼んでいるようなBLモノの同人誌が乱雑に放られておるし、空気もよどんでおって少々吐き気がしてきたわい……

 どうやら向こうから出られそうじゃから、急いでここを出よう……

 家主に見つかったら大変な事になる。

 

「な、なんじゃこの部屋は!?」

 

 扉を開けた先には先程とは非にならんほどの汚い部屋がそこにはあった!

 いい加減に干された女性モノの下着、溜まりに溜まった洗濯物の山、適当に並べられ、今にも落として割ってしまいそうな高級そうな食器の山!

 挙句の果てには、袋にして何枚程必要になるか分からないゴミの丘!!

 正直、姉上も家ではだらしがないが、これは流石のワシも見たことが無い酷い光景じゃ……

 

「い、急いで脱出じゃ! こんな所にはいたくないのじゃ!!」

 

 とにかくこの家?から脱出する為にも大急ぎで扉を開けて回った!

 しかしどこもかしこも似たような状況の部屋ばかり。 本当に出る為の扉が無いのかと思って開けようとした最後の扉……

 

 

 

 

 

 

「「「…………え?」」」

 

 扉の先にいたのはおそらくこの家の者であろう少女二人であった……

 一人は学園でもそうそう居ないであろう程のきれいな女子じゃった。

 ワシ程女性像が屈折しておらん限りは男が言い寄ってきてやまない程じゃ……

 弄りがいがありそうな幼さが残りながらもとても美しい容姿、腰まで届く青色のロングヘア―、その上に綺麗な桃の実と葉に注目が行きそうな帽子、掃除中だったのか?若干汚れ気味だがロングスカートの前には極光の飾りが付いたエプロンを装着しておる。

 一方の女性は元々の容姿云々はともかく、とにかく酷い物じゃった。

 下は下着一丁で、申し訳程度によれよれのパーカーを着込み、髪はボサボサで寝ぼけ眼でだらしがない……

 寧ろどうやったらここまで酷いありさまになるのか、逆に聞いてみたくなる程じゃった……

 

「ああ、ちょうど良かったわ! あんた緊急で呼び出したお父様からの使いでしょう? さっさと掃除手伝いなさいよ」

「はあ!? 一体何を言っておるのじゃ!! ワシは……」

 

 「はい、じゃああそこのごみの山、全部袋にまとめて外に出しておいて」といきなり言われて大量のごみ袋を押し付けられたワシは仕方なくそのゴミの山の対応に追われてしまった。

 この様子だとしばらくの間まともに話は聞いてもらえんじゃろう……

 そう思ったワシは仕方なく、このゴミの丘を処分すべく作業に取り掛かかろうとした。

 その際に「あ、この手袋忘れてたわ。 割れた酒瓶も混ざっているから指斬らないように気を付けなさい」といわれて手袋まで渡されたが、一体何日放置すればこんな挙句になるのじゃろう……

 そう思いつつも、ここは仕方なく作業を開始した……

 ここは一体何処なのじゃ……?

 

 

 秀吉side end

 

 

 

 




ムッツリーニがまさかのフランドール戦回避(それどころか味方?)
これが吉とでるか凶とでるか……

ココからは完全にsideを分けようと思います。
今、土屋編を編集中です。
坂本編・木下編も同時に作っていますので、投稿スピードは此れ迄より遅くなると思います。
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