俺の戦車道日記 作:Tー34
×月☆日
今日は西住にとって決断する日になったようだ。
今日の昼休みに戦車道PR動画を生徒会によって観さされた後に行われた履修科目の選択で西住が戦車道を選択しなかった事で呼び出しを喰らってしまい、俺や五十鈴達と心配になって一緒に付いて行って話を聞くと、どうやら生徒会は西住が戦車道を選択しなかった事を責め、戦車道を受けるように強要してきた。
西住は顔を俯かせて下唇を噛むような表情をしていたので、俺や五十鈴達は生徒会の意向に反対の声を上げて逆に責めた。すると生徒会長のチビは『言う事聞かないと退学にするぞ(要約)』なんて言ってきやがったからキレた俺は会長の机を台バンして自分の今出来る全力の怒り顔をしながら猛反対していると、後ろから西住が決意した顔で『戦車道を受けます』と言い出した。
俺は『無理しなくていい』なんて恰好つけて言うが、それでも西住は判断を変えずに『やります』と止めないので仕方なく俺も引き下がった。
その後、俺達は72アイスへと立ち寄ってそこで本当に良かったのか問いかけるが、それでも嬉しそうな顔をしながら家族の事を話し出したので大丈夫なんだろう。
それにしても、家族の話をした後に五十鈴と武部が西住にアイスをスプーンで掬ってあーんしてあげた際に俺にもそれを求めるのはやめてほしい。羞恥心で死んでしまいそうだ……しかも座ってる席が窓際だから外から丸見えなんだよ…。結局空気に耐えきれず口移しやったけど。
五十鈴と武部は茶化してくるし、西住は顔をトマトのように真っ赤にして恥ずかしそうに俯くから俺まで居辛くなってしまった。
そして俺たちはそのまま解散し、夕飯は西住が誘ってくれたので西住の部屋で一緒に食べてから風呂入って今に至る。
正直言って、いつもオドオドしてドジで人見知りな西住が勇気を出して自分から離れようとしていた戦車道にもう一度向き合おうとする姿勢は良かった。だからこそ―――――
俺が支えてやらないとな、アイツを。
×月♪日
今日から戦車道が始まった……のは良いんだが、俺の(強制的に持ってこさされた)A-20を含めても2両しか無いのはどういう了見なんだよチクショウ…。
という訳で戦車道履修生全員(生徒会の奴らはサボってやがった…)でこの学園艦内を捜し歩いて戦車を探し出す事を命じられた。
俺は西住達と共に山の中を歩いて探索している最中に新たに『秋山 優花里』という何とも軍人気触れな口調をした同級生の女子と知り合った。
にしても秋山はどうやらかなりの戦車ヲタクらしく、森の中で見つけたボロボロで汚れ塗れのⅣ号戦車を愛し気に頬擦りするほど興奮してハイテンションになっていた。その後、頬が汚れていた秋山にハンカチを渡しておいた。
Ⅳ号戦車を見つけた俺達は取り敢えず学校で待機という名目でサボっている生徒会の連中に連絡して自動車部に回収を頼むと同時に『良い御身分ですね』なんて嫌味を言っておいた。こっちが額に汗流して探してる中で楽してやがるんだからこれぐらい許される筈だ…多分。
それから数時間が経ち、各チームが戦車を見つけ出したがここで1つ問題が発生した。バレー部が回収した八九式がもはやオーバーホールしても治らないレベルでボロボロのグッチャグチャだったのだ。どうしようかと悩んでいたが、よくよく考えたら俺は戦車道のマネージャー的ポジションをやらされるらしいのでA-20に乗る事は無い。だからバレー部の連中に見つけてきた八九式に代わってAー20を使ったら良いよ的な事を言うと、バレー部の連中は沈んでいた表情を一気に歓喜させて礼を言ってきた。……『お礼に何でもします』なんて言い出した時にちょっとイヤらしい事が頭を過った瞬間に西住から殺気を感じて背筋が凍ったのは怖かった。良いじゃん、頭で妄想するくらいなら…。
その後、回収した戦車は戦車道の教官が来る明後日までに万全の状態にするべく明日は車体清掃及び出来る限りの修理を伝えられて解散となった。
俺は西住達と帰宅する途中で秋山の提案で戦車ショップに立ち寄ると、そこには様々な軍事関連のアイテムが売られていたり、戦車のシミュレーターも置かれていた。そこで盛り上がっている五十鈴達を他所に偶々店内のTVから流れる戦車道のニュースを眺めてみると、西住の姉である『西住 まほ』が映像で流れてコメントを残していた。そのコメントに西住は少し暗い顔をしていたので頭を撫でて励ましてやると嬉しそうな顔をしていたので、もう少しTVの映像を見ていると戦車道の大学選抜のニュースが流れ、その中に愛里寿が大学選抜のチームリーダーとなった事が報道された。
…凄いな、愛里寿は。俺なんかより大きな舞台で活躍できるなんてな。俺も負けていられないな。
決心を新たに、俺は明日の戦車整備に挑む事にした。
×月§日
今日は深夜までずっと自動車部の連中と一緒に整備に勤しんだ所為で物凄く眠い……。
今日は休日だったので1日中戦車の清掃及び整備に励む事になったのだが、俺が提供した(させられた)A-20は俺が定期的に整備清掃してきたので恐らく今大洗にある戦車の中で一番綺麗な状態なので、A-20を担当するバレー部は他のチームの清掃や整備の手伝いに行かせて俺は俺で西住達に頼まれてⅣ号戦車の清掃と整備を手伝わされた。……女子が多いからか水遊びで服が透けてブラが見えたりすると舞い上がる物があるから目に毒なのでやめてほしかった……。
その後、全ての汚れや履修生達が出来うる限りの整備を終えて解散となり、俺はマネージャーらしく自動車部の連中と一緒に戦車の細かな整備に追われた。そのお陰で色々と自動車部の連中と仲良くなったりしたが、俺を待つと言ってずっと整備する所を見ていた西住が寝落ちしてしまったので、俺は自動車部の連中には悪いが先に上がらせて貰って西住を背負いながら帰宅した。
自宅に戻った俺は背負った西住をそのままベッドに寝かし、俺は風呂に入って疲れを洗い流してから西住の分も含めて夕飯の用意をしてから俺のベッドで眠る白雪姫の体を揺らして起こしてやると、目が覚めた西住は最初俺の顔を見て寝ぼけていたが、直ぐに現実だと知ると顔を真っ赤にした。何か最近ずっと西住の赤面顔を見ているな、俺。
そして一旦自分の部屋に戻って汗で臭いがするから風呂に入ってくる、と言った西住は数十分後に私服に着替えて戻ってきて夕飯を一緒にした後、やはりまだ疲れが残っていたのか自分の部屋に戻らずそのまま眠ってしまった。
西住を背負って西住の部屋に行き、敷き布団を用意して敷き布団の上に西住を横にし、掛け布団をかけてから俺は西住の部屋を出て自分の部屋に戻って今に至っている。
それにしても、風呂上りの女性は普段より数倍魅力的に見えるというが間違っていなかったな……もう少しで俺の理性が崩壊して襲いかかってしまう所だった。そんなことをすればもう俺は西住に顔向け出来ないから耐えれて良かった…。
さて、明日はとうとう生徒会が呼んだ教官が来る日だ。俺も出来る限りサポートするが、基本的な指導は全て教官がやるだろう。
――――とにかく、明日だな。