問題児たちと策士の姉弟が異世界からやってくるそうですよ?ネタ切れ中   作:零雫

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第五話 隠し事の説明だねっ!

「さて!十六夜さんがゲームに勝利したのでギフトを戴きましょう!

相手は蛇神様だったのですからきっと凄いのが戴けますよ!」

 

黒ウサギはギフトを貰いに蛇神に近づいて行った。

 

「おい無花、さっきから気になってたんだがその右手の指輪なんだよ?そんなもんしてなかっただろ?」

 

十六夜は無花の左手に煌くブレスレットに目をやりながら聞いた。

 

「私もギフトゲームをしてね~。これはその結果で得たものだよ!。詳しいことは後で説明するから」

 

無花は手間を省くために簡潔に話した。

 

「へえ、まあいいけどよ」

 

「見てくださいお二人さん!こんなに大きな水樹の苗が貰えましたよ!」

 

蛇神から貰った苗を持って満面の笑みを浮かべながらピュンピョンと跳ねていた。

 

(まるでウサギだな・・・・って、まるでじゃなくて正真正銘のウサギだったな。にしても・・・・・)

 

 

「随分と嬉しそうだな黒ウサギ」

 

「そりゃあもう!これがあれば他所のコミュニティから水を買う必要がなくなって皆大助かりです!これで黒ウサギたちのコミュニティも・・・・」

 

「少しは楽になる・・・・か?」

 

「・・・・え?」

 

十六夜は鋭い目つきを黒ウサギに向けて言った。

あまりにも真剣なその眼光を受けた黒ウサギは一瞬怯んでしまう。

 

(ん?何の話だろ、、、まぁいっか♪)

 

「え?あの・・・・・」

 

 

「単刀直入に聞くぜ黒ウサギ・・・・お前俺たちに隠してることるよな?例えば・・・・・コミュニティのことで」

 

「ッ!?」

 

十六夜の問いかけに黒ウサギは体を硬直させた。そして顔には冷や汗が流れ落ちる。

 

「その反応・・・・図星か。おおかたお前のいるコミュニティは弱小チームか訳あって衰退しているチームか何かじゃないのか?」

 

「・・・・・」

 

黒ウサギは俯いて黙り込んだ・・・・・十六夜の言っていることを否定できなかったから。

 

「沈黙は肯定と取らせてもらうぜ」

 

「どうして・・・・わかったんですか?」

 

「俺がコミュニティに入るの拒否ったとき怒っただろ?それでわかったんだよ。」

 

「鋭いのですね。その通りでございます」

 

「へぇ~すごいね~十六夜くん!」

 

(気づいてなかったのかよ、、、)

 

 

「・・・・黒ウサギ。どうしてその事実を隠していたんだ?」

 

「それは・・・・」

 

十六夜の問いかけに黒ウサギは口篭った。

今のコミュニティの状態を話すのはリスクが大きい・・・・本当なら加入承諾を取ってから話すつもりだったのだ。

 

「別には話したくないなら話さなくてもいいぜ?その場合・・・・・俺はさっさと他のコミュニティに行かせてもらうぜ?」

 

「・・・・・話せば協力していただけますか?」

 

「面白ければ・・・・・な」

 

「だねっ!」

 

「・・・・わかりました、お話しましょう」

 

黒ウサギは自分たちのコミュニティの置かれている状況を説明した。

 

以前黒ウサギのの所属するコミュニティは東区画で最大手の一大コミュニティだったが、3年前に箱庭最大の災厄『魔王』に敗北したことで、コミュニティは名乗るべき"名"とテリトリーを示す"旗印"を失いその他大勢を意味する蔑称・・・・・・・・"ノーネーム"と称されるようになってしまった。

 

さらにコミュニティの中核を担う主力メンバーは誰一人としてコミュニティに残っておらず、今のコミュニティの構成メンバーは黒ウサギとコミュニティのリーダーであるジン=ラッセル、それ以外は10歳以下の子供ばかりだという。

 

極めつけに強い力を持っている黒ウサギも"審判権限ジャッジマスター"という権限を持つが故にゲームに参加する機会が少なくなってしまっていた。

 

このようにかつての地位も名誉も仲間も魔王によって奪われてしまったコミュニティは衰退の一途をたどっているのだという。

 

「・・・・・コミュニティを新しく作ったりしたらダメなのか?少なくとも今よりは状況は良くなるだろう?」

 

黒ウサギの説明を聞き終えた十六夜が尋ねた。

 

「それではダメなのです!改名はコミュニティの完全解散を意味します!私達は・・・・仲間が帰ってくる場所を守りたいんです!」

 

「黒ウサギ・・・・」

 

「魔王に奪われた誇りと仲間を取り戻し、コミュニティを再建したい!その為に異世界からの召喚に黒ウサギたちは望みを掛けたのです!どうか・・・・どうかお二人の力を我々に貸してください!お願いします!」

 

黒ウサギは目に涙を浮かべながら二人に懇願した。黒ウサギにとって無花と十六夜は・・・・現状を打破するための最後の希望なのだ。

 

 

「魔王か・・・・・ハッ!面白ぇじゃねえか!」

 

「え?」

 

「俺がどうして"世界の果て"を見てみたいと思う?面白いものが好きな快楽主義者だからだと言われればもちろんそれは正解だ。だが・・・・俺が面白いと感じるのはそこに"ロマン"があるからだ」

 

「ロマン・・・・ですか?」

 

「ああ。俺は快楽主義者ゆえにロマンがあるものを見て感動したいんだ。魔王から誇りと仲間を取り戻す・・・・・最高にロマンがあるじゃねえか」

 

十六夜は年相応の少年の笑顔を浮かべる。

 

「・・・・は?」

 

「HA?じゃねえよ黒ウサギ。協力するって言ったんだからもっと喜べ」

 

「え?・・・・あれ?今ってそういう流れでございました?」

 

「そんな流れだったぜ。というわけで俺はお前たちのコミュニティに入ってやる!せいぜい感謝しろよ?」

 

「・・・はい!」

 

こうして、十六夜は黒ウサギのコミュニティに所属することを決めた。そして・・・・

 

「あ、あの、、無花さんは、、、?」

 

「私は零についていくからね。零が行くところに行くからね。

まだ決められないんだ、、、、

でもね!勧めるから安心して!」

 

 

「はい!」

 

黒ウサギは命の手を握ってブンブンと上下に振って喜びを露わにした。

 

『ちょっと変わっているが優しくていい人』

 

黒ウサギが十六夜たちに対する評価をそう改めた。

 

「それじゃあ・・・・これから先よろしくな黒ウサギ(ニコッ)」

 

「ッ!!」

 

間近でニッコリっと微笑んだ二人の顔を見た瞬間黒ウサギは思わず抱きついてしまう。

そして十六夜の胸でわんわんないた、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時の十六夜は、、、

 

 

 

 

(役得、役得♪)

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