インフィニット・ストラトス~太陽の勇者達~ 作:KPGver2
IS学園近辺の人気の少ない場所
「でぃやっ!」
そこに竹刀を振るう勇哉が居た
「ちぃ!」
後ろに飛ぶ勇哉
彼は今、イメージトレーニングをしている
「たぁっ!」
踏み込み、思い切り振り下ろす
そこから竹刀を上に構え防御するような体勢を取る
「…!」
そこで自分のミスに気づいた顔をして
竹刀を下ろした
「…………防いでいては…勝てん……」
ギリッという音が聞こえるほど強く歯を食いしばる
「…………ドライアス…」
憎しみを込めてそう呟く
「凄いわね、剣の振り方を見ればわかるわ。ホントに一夏君達とは大違いな実力……下手したら私よりも強いかも?」
「…………斬られたくないならさっさと消えろ更識 楯無」
「そんな台詞普通女性に言う…………?」
やれやれと言いながら近寄っていく
「何も用が無い訳じゃないのよ」
勇哉は楯無の方を向き
「さっさと言え」
「…………交友関係狭いでしょ絶対」
ゴホンと咳払いし
「貴方、篠ノ之さんとデュノアさんとファイルス先生と知り合いなんでしょ?」
「…………」
沈黙は肯定と受け取り楯無は言葉を進めていく
「聞いたのよ篠ノ之さん達とファイルス先生と私の知る貴方が違うってね…………貴方に何があったの?」
楯無自身は気づいていないが彼女は心配そうな表情を勇哉に向けていた
「話すことは無い…………用がそれだけなら帰らせてもらう」
「…………そう…」
心配そうな表情を悲しそうな表情に変えてそう呟いた
それを見てなのか気が変わったのかはわからないが突然勇哉が足を止め
「……お前は俺を強いと評価したがそれは間違いだ…」
「え……?」
「俺は誰かを守れるほど強くなんてない…」
そう呟いて去っていった
「誰かを守れるほど強くなんてない?」
箒、シャル、ナタルの三人に報告に来た
ナタルが不思議そうに楯無から聞いたさり際の勇哉の言葉をつぶやく
「はい、確かにそう言いました」
「…あんなに強いのに?」
ここに居る誰もが疑問に思う
ファイバードの強さは噂でも知っている
ましてや先程までの戦闘でよりはっきりと理解している
恐らく現状世界最強クラスの強さだろう
勇者のISを持っている事もその強さを高めている理由だが、それでもそれを扱いこなせる程の実力が本人にある
その仕手が
"誰かを守れるほど強くなんてない"
つまり…
"自分は弱い、だから誰かを守れなかった"
そう言った
そんな事を信じられるだろうか?
否だ
とてもじゃないが信じられない
それがこの場に居る者の考えだった
「あの実力でも守れないほどの敵?」
ナタルがそう呟く
「…………もしかして」
楯無が何かに気づいたかのような顔をする
その表情を三人も見ていた
「更識会長…何か気づいたんですか?」
シャルが尋ねる
気づいた事があるなら話して欲しいと言う感情も込めて
「ドライアス…じゃないかしら」
「「「ドライアス?」」」
三人が顔を見合わせながら不思議そうな顔をする
ドライアスといえば今世界で最も危険視されている犯罪者集団ドライアス一派のリーダーらしき人物の名前だろうもの
けれどその姿を見たものは誰一人いない
宇宙警備隊の織斑 一夏と五反田 弾ですらもだ
故に何もかもが不明
姿かたちも、声も、どんな人物なのかも、そして強さすらも不明
けれど楯無はそのドライアスを候補として上げた
「なんでですか?」
箒が険しい顔で聞く
想い人を変えたきっかけなのだ気にならない訳が無い
「火鳥がね?ドライアスに対して何か物凄く執着してるから…………何かあったならドライアスが関係しているんじゃって思っただけ」
「…………ありえるわね」
と楯無の意見に同意を示すナタル
「彼ってさ、色々な国で出没してるわよね?でも知られていない事件とかもあるかもしれない…その中にドライアスが関わっていないとも限らないでしょ?」
「「「確かに」」」
ナタルの説明で納得した三人
「え?…………ってことはもしかして"ファイバードはドライアスに負けた"?」
シャルが推測を口にする
「その時に誰か…"大切な誰かを失った"…?」
箒がそれを補足するように呟く
「彼の中でドライアスへの憎しみが膨らんで」
「そして今の彼になったって訳ね」
楯無とナタルが結論を述べる
「なら…………その事を忘れるまで…それかドライアスを倒すまで…あのまま?」
と箒が言うが言った本人他の三人もどちらも難しいと理解している
前者は無理だろう、自分を変えてしまうほど大切な人を失ったのだから忘れるなどまず不可能だ
かといって後者が出来るというわけでもない
推測でだがファイバードが負ける程の相手、例え勝ったとしても復讐劇には悲しい終わり方がつきまとう
前者にも後者にもなって欲しくないそう全員が思った
今回終わり方が雑になってしまいすいません…………いつもか?