ソード・アート・オンライン〜銀髪の二刀使い〜 作:月夜(白夜)
姫美夜 極夜 (ひめみや きょくや) 14歳
今作の主人公である、腰まで伸びた銀髪と真紅の瞳が美しい少女。ゲームは、基本的にやらないが仮想世界を体験したいと強く望みβへの参加券を手にした。
天真爛漫で活発的で運動がとても得意だが、少し天然な部分があり周りから心配を掛けてしまう箇所がところどころ目立ってしまう。
姫美夜 幻月(ひめみや げんげつ)16歳
極夜の2つ上の姉であり重度のシスコン患者。肩甲骨辺りまで伸びた金髪にブルーの瞳が特徴の少女。極夜とは違い、冷静な判断がしっかりできるが妹のことになると我を見失う癖がある。仮想世界に興味はあまり持つことなくソード・アート・オンラインにログインする極夜を優しく見守った。しかし、デスゲームと判明するとかつての明るさが消えて必要最低限のこと以外家に出なくなった。
神谷 澪(かみや れい)14歳
極夜の彼氏である澪も、ソード・アート・オンラインにログインする予定だったが、部活が伸びて家に帰ったころには既にデスゲームへと化していたために精神が傷着いてしまっが、幻月と共に極夜の帰りをひたすら待つこととなった。
長い黒髪に漆黒の目多少目つきが悪いが、中身は友達想いで自分を犠牲にしても誰かのために動く良心を持つ少年。
「じゃーね澪。部活頑張ってね、私は先に向こう側の世界で待ってるからね」
「おう、多分6時には、入れると思うその時はレクチャー頼んだぜ」
「うん! 任せといて、じゃーまたねー」
私、姫美夜極夜は、部活に行く澪に手を振り学校から家までの距離を止まることなく走り続けた。時は、2022年11月世界初のVRMMORPGソード・アート・オンラインの開始日。仮想世界という夢に思ってなかった世界に私は興奮した。どんな冒険があって、沢山の人達と和気あいあいと楽しむことを想像するだけでとても心がワクワクしてしまう。
「ただいまーッ!」
玄関には、革靴がありリビングに行くと案の定お姉ちゃんがいた。
「おかえり極夜、今日なんでしょ?」
「そうだよー、今からお風呂に入って直ぐに行ってくるよ! ご飯までには戻ってくるから」
「分かった。今日は、腕を奮うから楽しみしててね」
お姉ちゃんが作るご飯はとっても美味しいために、こちらとしてもかなり嬉しい。ってまずは風呂に入らなくては、電光石火の如く上から着替えを用意して浴室へ駆け込んだ。
「これを被るのも久しぶりだな」
手に持っているのは、SAOへログインするために必要なナーブギア。これを被り魔法の言葉を呟くだけでβ振りにあの世界に旅立てる。空気清浄機を入れて、ベットに倒れてナーブギアを被る。一度目を閉じて深呼吸したあとに
「リンク・スタート」
目を開けると、部屋の天井ではなく、街並みが広がっていた。そこから自分の体を見ていくとβと全く同じ容姿に少し安堵した。まぁ、自分で設定したんだけどね、そして一度ここの空気をアバターの肺に入れ込む。メニューを開き装備を確認して早速βの記憶を頼りに経験値が多くもらえるクエストに向けて走っていこうとした矢先
「ちょっとそこの君いいかな?」
「はい?」
呼びかけられ後ろを振り向くと、赤いバンダナを付けた若武者が立っていた。
「君、もしかしてテスターだった?俺これが初めてだからレクチャーしてくれないか?」
「うん、構わないよ。私はゲツヤよろしくね」
手を差し出すと、明るい表情になり強く手を握り返してきた
「俺はクラインっていうだ。よろしく頼むぜ」
「じゃー早速行くよ、クラインついてきて」
はじまりの街を西に抜けると草原が広がるのを知っていた私はそこに向けて歩き始めた。
「うおっ!? おおおい!! ぎゃふ」
途中情けない声を上げながらフレイジーボブと一騎打ちをしていた。突進してきたフレイジーボブをソードスキルを使って倒したいのか、モーションとは、違う動きをする。
「クライン、さっき教えたのとまたズレてるよ〜もっと右上から振り下ろして」
そう伝えるとフレイジーボブの突進に合わせて降り始めたが、見事に空振り、隙だらけのクラインは吹っ飛ばされた。
「うーんこれじゃいつまでたっても成長しないなぁ……ん?確か……あの人」
視線をキョロキョロした時に見えた黒髪の剣士、あの横顔はβで見た記憶があった。それに剣筋も明らかに初心者じゃなかった。ここは、あの人に頼んでみるか
「ちょっとクライン死なないでよ〜、今から別の助っ人呼んでくるから」
「俺はこんな雑魚キャラに死にやしねぇ」
再び、開戦したところで彼の元まで近づくと向こうも気づいたのか、剣をしまいこちらに近づく。
「ちょっといいですか?」
「ん?さっきまでチラッと見てたよ、君も元テスターだろ。そこのニュービーにレクチャーを頼まれたようだな」
全てをお見通しといわんばかりにハニカム少年に少し苦笑いが出た。
「そうなんだけど、君の方がレクチャー上手そうだから私と変わってくれない?」
少年は頭をガリガリとかいて唸るが、直ぐにOKのサインを出した。それとついでにメッセージでやり取り出来るようにフレンドにもなった。彼の名前はキリト……か、やっぱり見間違いじゃなくて良かったよ。
「お〜い、クライン! キリトの方がレクチャー上手だから仕込まれて貰いな」
「おっ、そうか二人ともわりーな」
「いや、大丈夫だぜ、それよりとっととフレイジーボブ倒そうぜ」
「おうよ!!」
クラインは、再び剣を構えると今度はしっかりとしたモーションが入り見事にソードスキルが発動しフレイジーボブはポリゴン状なった。クラインは、ラスボスを倒したあとみたいに喜ぶが、キリトがスライムと同レベルと伝えると目を見開いてかなりビックリしていた。
「ふぅ〜なかなか疲れるなってもうこんな時間さ、わりぃ俺先に落ちるわ。ピザが待ってるからなそれじゃーまたどこかで」
クラインはメニューを出したが、指が止まった。
「なんだこりゃ? ログアウトボタンが消えてるぞ、ゲツヤとキリトはどうだ?」
「はぁ〜?そんなわけ無いだろう」
「クライン、よーく探した?」
「いや、マジだって! 見てみろよ」
絶対にあり得ないなぁと思いながらもメニューを開くと、右上にあるログアウトボタンは確かに消えていた。
「……無いね、何かのバグかな?」
3人の間に異様に思い空気が漂うなか、緊急のナレーションがなった。
「強制テレポートします」
その一言が宣告される。視界が白くなり一瞬の浮遊感に耐えたらそこは、はじまりの街の中心部だった。そこに全プレイヤーが集結していた。他の人も急な事態に戸惑い、周りは混乱していが、それを破るように上空に謎のオーブ姿のアバターが現れた。
「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ」
その言葉の意味が分からなかったが、次の言葉で私は驚愕した
「私は、茅場晶彦」
「えっ!?」
茅場晶彦、このSAOを作った天才。私は彼の想像力や、この世界を作ろうと思った決意に目が釘付けとなった。そしてその茅場晶彦からSAO公式チュートリアルが始まった。
「ログアウトボタンが消滅している事に気が付いているが、それは不具合では無くソード・アート・オンラインの仕様である。また、この城の頂を極めるまでゲームから自発的にログアウトすることは出来ない」
「……また、外部の人間からのナーブギアの停止あるいは解除が試みられた場合ー」
少しの間に1万人のプレイヤーが息を詰めた。
「ーナーブギアの信号素子が発するマイクロウェーブで諸君らの脳を破壊し、生命活動を停止させる」
隣でキリトとクラインは呆けた顔を見合わせていた。きっと茅場の言った生命活動の停止の言葉を間に受け入れていない様子だった。私も思ってる。しかし、茅場は非情にも現在213名のプレイヤーが実際に脳を破壊して死んだと伝えた。
「また、今後全ての蘇生手段は機能しない。そして、ヒットポイントがゼロになった瞬間、アバターは永久に消滅し、ナーブギアによって脳を破壊される」
その瞬間、甲高く声を上げたいという衝動に駆られるが私はそれを必死に抑える。今、視界の左上には301/301という数字が表記されている。それが今の私の命の残量、もしこれがゼロきなったら脳を破壊されるとお姉ちゃんや、澪に一生会えなくなる。βでは数え切れないほど死んだ。でも、死の数だけ私は上の層へと足を進めることができた。こんなのクリアは絶対に出来ない、みんなはじまりの街に籠るのが当たり前のはず。でも、茅場の言ったクリア条件は、アインクラッドを制覇しないといけない。
私は、この世界から必ず抜け出す。1人、決意を固めはじまりの街を離れそうとした時、辺りがどよめき始めていた。それに釣られるように視線を動かすとさっきまでいた美男美女はどこかに消えていた。隣にいたキリトとクラインも同じように全く違う容姿で
「うおっ、俺じゃん……」
手鏡を取って自分の顔を見てい驚愕している目の前には、さっきいた若武者は歳取った落武者のようになっていた。何が起きたのかさっぱり分からずキリトとクラインに答えを聞いたが
「……ゲツヤじゃ無いよな、黒髪ショートだったのにどうして銀髪の可愛い子がここに?」
クラインの言った銀髪に私は急いでそこに手鏡があるだろうと思いアイテムストレージを開くと確かにあった。それを取り出し恐る恐る覗くと現実世界の私と全く同じ顔だった
「な……これ私じゃん……」
2人に私の素顔をまじまじと見られ特にクラインの視線が特にすごい……そ、そんな事より私は2人にここを出てソロとして生きていくと伝えることにするために、茅場と名乗るアバターが消えたのを確認して路地裏に誘う。
「キリト、クライン私はβの知識を使って攻略に向けてソロとして生きていく。上層で会ったらその時はよろしくね」
この世界で出来た2人の友人に私は背を向けて経験値が多く貰えるクエストに向けて足を進めている時
「ゲツヤ! 死ぬなよ」
「あぁ、俺もキリトやゲツヤちゃんみたいに強くなって攻略するから待ってろよ!」
一度振り向いて薄く笑顔を送りつつ手を左右に振りつつ
「キリト! 意外と可愛い顔してるね、私嫌いじゃないよキリトも死なないでね。クラインも私とキリトを追い抜くつもりで行かないと差が広く一方だからね」
2人の友人に別れの言葉を伝えて今度こそ街を飛び出した。
「待っててねお姉ちゃん、澪私は必ずこの最悪のゲームを乗り越えて必ず現実世界に戻ってくるから」