ソード・アート・オンライン〜銀髪の二刀使い〜 作:月夜(白夜)
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フェんのユニークスキル、守護名剣のお陰で私のステータスは倍以上のパフォーマンスがあった。
「ゲツヤ、一気に畳み掛けるぜ!」
「了解!」
守護名剣が赤色のライトエフェクトに包まれ、ボスの爪へと振り下ろすと、容易く折れてしまった。
「なんてパワーなの……それにボス、ノックバッグもしてるじゃない……」
フェんの持つ守護名剣の高いスペックに凌駕してしまい棒立ちとなってしまう。
「ゲツヤ! 危ない後ろぉぉ!!」
悲鳴に似たアスナの声が戦闘へと意識を引き戻した。
「しまった……!」
振り向けば、切断された爪がポリゴンにならずまっすぐ私に飛んで来る。
振り向いて守ろうとするが、その前にまた守護名剣の能力がまだあった。
私が触れる前に爪は何かに弾かれてポリゴンと化した。そして私の回りをクルクルと守る物があった。
「後ろは任せとけ、ゲツヤは前だけ向いてろ」
「そうさせて貰うわ!」
距離を詰めながらヴォーパル・ストライクを使い、腹部へと貫く。
相手の死角にはいったところでツインセイバー、最上位スキルを連発する。
28連撃ブラッド・テイアーを放ち止まることなくソード・スキルを放つ。
「はぁ……あああああ!!」
止めの一撃で放ったダイアモンド・ストリームの最後の一撃に全パワーを乗せたが、ボスのライフは残り1のように微かに残っていた。
ボスの耐久力を最後の最後で見せつけれ、体が硬直する。勝ちを確信したボスは笑いながらタックルをかましてくる。
「させるかよぉぉ!!」
後ろから響くフェンの声は怒号にも似ている。守護名剣が赤く光りボスの爪を破壊したソード・スキルがボスの頭を砕きオーバーキルで凶悪なボスを倒した。
「はぁ……はぁ……つかれ……たぁ」
膝が勝手に震え、崩れ落ちる。その前にフェンが支える。
「大丈夫か?」
伝わる温かい体温が疲れきった体に癒しを与えてくれる。返事を返す言葉の前に瞼が落ちていった。
ねちゃったか……。まぁ、それもそうだろう。1人で3本のHPバーを削ったんだからな。起こさないようにそっとおんぶるようにして、地面に落ちた二刀をストレージの中の入れる。
そして、顔を合わせるのを避けようとするキリトとアスナに近づく。
「ユイは俺達の家にいるがどうするんだ?」
「もちろん行くわよ。ちゃんと謝らないといけないから」
「それがいい」
22層へと転移して家に帰る。案の定ユイはキリトとアスナに抱きつく、ルリは俺の背中で眠るゲツヤを心配そうに見つめる。
「大丈夫、お母さんは疲れて眠ってるだけだ。安心しな」
ゲツヤを寝室へと寝かせて再び玄関へと戻る。
「ありがとう、フェンくん。そして……ごめんね」
「いや、いいよ。2人が生きてればなんてことはない。ゲツヤにはちゃんと言っとくから」
「うん、お願いね。じゃ、また今度」
「あぁ、またなアスナ、キリト」
扉が閉まるまで見送り、寝室へと入るとルリはゲツヤに抱きついていると小さな声が聞こえるとスッとゲツヤが目を開けた。赤い瞳同士、目が合うとルリの目からは涙がこぼれゲツヤの頬に落ちる。
「あれ……ここは? 家?」
まだその声は疲れきっており弱々しかった。ルリの心配する気持ちはより膨れ上がる。
「お母さん! お母さん!」
「ルリ……。ごめんね心配かけて……。だい……じょうぶよ。でも……やっぱり……つかれ……たなぁ……」
ルリの頬に手を添えていたが眠りで落ちていく。
「お母さん寝ちゃったの?」
「うん、今日は凄く頑張ったから寝かしてやろう、な?」
「うん、お母さんが寝たいならそうする。それとねお父さん私、お腹空いちゃったよ」
「あぁ、そうかごめんなちょっと待ってろよ」
低層にいた頃自炊をしていたために料理スキルはコンプリート手前まであるために味の保証は出来る。
「うし、ルリ出来だぞ」
あまり時間を掛けないようにしたために簡単な炒飯みたいな物を作った。
「お父さん、美味しい」
笑顔で食してくれるために俺まで嬉しくなってくる。
「そうか、よかった。ほらまだあるから沢山食べていいからな」
「やった! お父さん、大好き!」
うん、すっげぇ可愛いよルリ。俺も大好きだよって、これって俗に言う親バカなのか? でも、仕方ない可愛いからな。
「ねぇ、お父さんにやりたいことあるけどやってもいい?」
「ん? おう、いいぞ」
ルリは、スプーンにたっぷりと炒飯を乗せて俺に向ける。
「お父さん、あーん」
見た目がゲツヤと似ているために顔が熱くなるのを感じる。
「あーん」
「どう?」
「ルリがくれたお陰でより美味しくなったよ」
「なら私にもやって!」
「おう、ほらあーん」
ルリはスプーンを加えて咀嚼をする。
「うん! 美味しい!」
「それは良かった」
そこからルリと会話をしていくとあっという間に炒飯は無くなる。そして、案の定ルリは俺の肩に寄りかかって眠る。俺も眠いし今日は寝るか。
なるべく揺らさないように抱えて、ゲツヤと向かい合わせるように寝かす。そして2人を抱き締めて俺も目を閉じた。
「ふむ……やはりゲツヤ君は欲しいな。どうやって団にいれようか……」
ヒースクリフは今回のボス攻略戦で見たゲツヤの圧倒的な戦闘スキルに見とれてしまった。
「少々勝手だが、明日には決めさせて貰うよ」
ヒースクリフは、アスナにあるメッセージを送。
「念のために不死属性は解除しておこうか」
そして、椅子に深く腰かけた。
朝に強い俺はソファーに腰を掛けながらコーヒーを優雅に飲んでいるときだった。
扉をドンドンと叩く優雅じゃない音に不愉快を感じる。
「フェンくん、開けて!た、大変な事がおきちゃったの!」
大変な事? まさか、あんたのところの団長じゃないだろうな?
「一体何が、大変なんだ?」
「だ、団長からのメッセージで今日、いきなりデュエルして、負けたら血盟騎士団に入団しろって……ど、どうしよう」
「さすがに横暴すぎやしないか? 悪いが、代弁させてもらうがNO と言ってくれな、むぐっ!?」
言葉を言いきろうとしたが、後ろから口を塞がれる。それは誰の手かすぐに分かった。
「その勝負乗ったわ。アスナ、メッセージでかかってこいって送っていて」
「ゲツヤ正気で言ってるの!? だって団長のイエローゾーンなんて見たことないのよ、そんは化け物と戦うって」
「いいから送って、いい機会よ。ヒースクリフと一回戦いたかったからね」
「分かった。連絡あったらメッセージ送るからまた後で」
アスナは心配そうな表情を浮かべながら自分の家へと戻っていった。それより、早くこの手をどかして欲しい。
「フェン、今度勝手な事言ったら許さないわよ」
分かったというように首を縦に振る。しかし、この状況を黙って見過ごす訳にもいかないために反撃を見せる。
言葉を発しようとしていたために口は小さく開いていた。自由がきく左手を俺の口を塞がれる抑えるゲツヤの手を掴んで動かないようにする。
「フェン? 一体なにしてるのかな?」
そして、俺は舌を伸ばして、ゲツヤの手を舐め始める。
「ひゃっ!? ちょっ、フェン! くすぐった……い! やっ、バカ!」
手のひらだけでなく、指をも全て舐め回して行く。
「この……いい加減終わりよ!」
突然、脳天に強い衝撃が来た。視界が揺れて体がふらつく。少したった後に振り向く時視界は少し濡れている。
「な、なにすんだよ!?」
「それはこっちのセリフよ! いきなり舐めるなんて……でも」
「でも?」
ゲツヤは、俺がいる舐めていた手を舐め自分の口に近づける。まだ乾いてないところがあるために薄く光る。そしてそこに舌を伸ばしてペロンと舐めて。
「嫌いじゃないよ……こういう間接キスも。ふふ」
反撃をしようとしたはずが、手痛いカウンターをくらいただ、視線を外す事しか出来なかった。
「フェン顔真っ赤だよー、かわいいー」
「うるせー! お前も赤いわ!」