ソード・アート・オンライン〜銀髪の二刀使い〜 作:月夜(白夜)
SAO
「はぁぁ!! せいっ!」
クエスト達成に必要なエネミーを倒し、鞘に一度剣を収めて1つ息を出した。空を見るといつの間にか太陽は完全に沈み辺りは暗くなり小動物のような鳴き声が静かに聞こえ始めた。現在のレベルは13と目標までレベリングには終了しNPCが営む宿へと足を進めた。
街の中心から少し離れたショップで黒パンを購入しつつ辺りを見渡すと、少なからず攻略する気があるプレイヤーがちらほらといたが、私は瞬時にベータ経験者ではないと察した。なるべく気付かれないように素早くその場から離れようとするが……
「そこの銀髪の嬢ちゃんちょっといいか?」
1人のニュービーのようなプレイヤーが話をかけてきた。早めに帰りたかったのに余計な手間が増えてしまった。
「ここらへんでいい宿は知らんか?似たような景色で迷ってもうてな。嬢ちゃん道を知ってるようにスタスタ歩くから何か知ってるんとちゃうんか?」
「す、すいません他を当たって下さい」
ぺこりと頭を下げて直ぐに背中を向けて適当な路地裏を利用して身を隠すように、自分が目指す宿へと最速で走り抜けると数分で到着した。再度周りを確認して料金を払い部屋に着くとベッドにそのまんまダイブした。
「はぁ……今日から一週間は迷宮区でも行こうかな」
今のところベータと変わった所はなく、迷宮区のマップの構造が同じなら直ぐに終わるはず。そうすれば第1層のボス攻略の話が出てきて成功すれば、攻略組の人数も多くなるはず。
「ついでに宝箱も全て貰おうか」
ベッドから起き上がり黒パンを取り出してクエスト報酬で手に入れたクリームをたっぷりと塗って簡単な夜ご飯とした。明日のことを想定してイメージ練習をしながら食べると意外にも早く平らげていた。装備を全解除して下着で布団を肩まで掛けて眠りについた。
迷宮区は、ベータとほぼ同じでマップが無くてもどんどん奥へ行けることが出来た。しかし、1つ違うのは道中にあるはずの宝箱が1つもなかった。現在の時刻は午前7時。これよりも早い時間に迷宮区に潜り込み、宝箱を1つ残さず回収しているプレイヤーは必ず元βテスターに間違いなかった。その人物は直ぐに見つかった。
第1層ボスのフロアを仕切る巨大な扉の前に立つ黒髪の少年だった。
「やっぱりキリトか、私も同じ考えをしてたのに先を越されたわね」
「ん?あー、ようゲツヤ。まぁな、それとボスの場所も変わってるかどうか確認してたんだ」
「なるほどね、それよりベータとは大して変わってはないね」
「おう、それでもここのボス戦が重要だな。まぁ見た感じゲツヤは大丈夫そうだな」
キリトは私の付けている装備をひと目で見て判断する。確かに一層で手に入る武器と防具ではランクの高い装備をしていた。でもそれはキリトも全く同じだった。
「マップのデータは掲示板に貼るの?」
「いや、今公開しても勝てる相手じゃない。周りのプレイヤーが自力で見つけるまで俺はレベリングをするよ」
「そう、なら私もそうするわ。じゃーねキリトボス攻略の時に会いましょう」
「そうだな、またな」
お互いに手を振り合うと私は一度転移結晶で転移して昨日と同じクエストを周回していた。すると、キリトでは無く2人目の友人クラインを見かけた。見ているとパーティー組んでいるプレイヤーにソード・スキルを教えていた。クラインはフレイジーボブに完璧なソード・スキルを叩き込み細かなポイントを教えていた。成長したなと嬉しく思えてきたが、パーティー目の前に再びモンスターが現れたのだが、数が異常に多かった。パーティーの人数の役3倍は確認する。流石にあの量は対処出来ないと判断した私は少なからず助太刀をした。スラントで大多数をポリゴン状にすると歓声が上がり気恥ずかしさも上がった。そのまま大量に現れた敵は数秒で消えていった。クラインとがっちりと握手をして昨日振りだがなんだか嬉しい。
「クライン大分成長したね」
「おぉぉー!! ゲツヤじゃねーか、俺も攻略に参加するために稽古をつけているんだ。昨日の俺より筋は良さそうだがまだまだ爪がー甘い!」
と言いつつも傍で綺麗なソード・スキルを発動させていていた。
「うんうん、そのようだね私はこれで失礼するね、クライン稽古頑張ってね。自分もしっかりと練習しなよ」
自分のレベリングのためにクライン率いるパーティーと別れて再びクエストを受注しに周回するが、レベルが高くなり経験値効率が悪くなり一度切り上げた。そして休憩をしつつ家族のことを考えていた時ついに私とキリト以外のプレイヤーがボスフロアを見つけて攻略の話が浮上した。デスゲームと化して一カ月でやっと本格的なデスゲームが始まった。
翌日噴水が目立つ広場で集まった人数は44人しか居なかった。その中にはもちろんキリトの姿もあったが隣にフードを深く被った綺麗な横顔の少女が座っていた。そして集まった人を見てもクラインの姿はなかった。すると、青髪の青年が一番視線が集まるところに向かい。
「みんな、今日は俺の呼びかけに応えてくれてありがとう! 名前はディアベルだ。職業は気持ち的にナイトをやっています!」
自己紹介が一通り終わったあと周りからガヤが飛び交う。
「一昨日俺たちのパーティはついにボス部屋を見つける事が出来た。このボスを倒せば攻略プレイヤーが増えると俺は信じる。だから何としてもボスを倒そう!」
ディアベルは拳を上げてこのボス攻略の意気込みを伝えると、他のプレイヤーもそれに乗るように拳を空に上げて声を上げた。しかし、その意気投合したのだがその空気を冷ますようにサボテンのようなヘアスタイルした中年の人はディアベルのような透き通った声ではなかった。
「ベータ上がりものは、ビギナーを見捨てて美味いクエストを独り占めしてるんやで。そんな奴らに背中を預けてボス攻略なんてワシは、無理やで」
その男の発言で辺りの空気は本当に冷めていった。でもそんななか大柄の男の人が、ベータ経験者が攻略本を出してそれが役に立っていると言われると渋々この攻略に参加すると言った。何も作戦会議などしなかったが、全員の士気を高めることは出来た筈だった。それを証拠にキリトと私を除いて迷宮区のマッピングは直ぐに終わった。そして数日間の作戦会議のなか複数のパーティを組む事となった。
参ったな、この一カ月間の他のプレイヤーを避けてソロで活動していたから自分から声をかける事に少し抵抗感が出てしまった。戸惑っている間にも周りは既にパーティが完成していた。ヤバイ……本格的にどうしようと慌てる中
背中をトンと叩かれて振り向くとキリトと謎の少女がいた。
「どうせソロになれて話掛けれなかっただろ、よかったら俺たちと組まないか? ゲツヤがいれば戦力倍増だからさ」
よかった……キリトがいた本当によかった。このまんま1人影になるところだった
「えへへ、じゃーお邪魔しようかな。よろしくねキリトと……そちらの方は?」
「あぁ、こいつはアスナ。ちょっといざこざがあって組んでるんだ。結構強いぜ」
キリトの言葉にアスナは肘で横腹を突いてやめてよと言いフードを深く被る
「私はゲツヤよろしくねアスナ」
手を差し伸ばすとフードの奥にある綺麗な瞳と目があう。
「ええ、こちらこそよろしく」
アスナは力強く手を握り返してくれる。他にも辺りでボス攻略を意気込みを見せ合う。ついに明日ここ第1層のボス攻略が始まる。
展開が遅くてごめんなさい!関西の言葉が分からなくてキバオウがとても難しいかった…….