ソード・アート・オンライン〜銀髪の二刀使い〜   作:月夜(白夜)

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ALO編はとても苦手なのでかなり遅くなってしまい、すいません。本編のシーンをかなりカットしていきます。個人的にGGOが書きたくて仕方がない!←


出発

SAO

 

 

 暗闇の中にあった意識が回復するがまだ目を開けてはいない。確信していることは、ここが現実世界じゃないということだけだ。

 まず、行動の前に分かる限りの情報を集めること、SAOで学んだ事を生かす。

 全ての神経を耳に集中させると聞こえてくるのは鳥の泣き声……。いや、違う人の声が聞こえる。今度はそこに意識を集中させれば微かに声が聞こえる。

「なんで……アスナじゃないんだ! まぁいい、実験台は十分にある。最悪あの女を使えばいい」

 とにかく私は今、アスナの変わりに何かの実験台にされる事は分かった。しかし、非人道的な行動にゾッとする。

「だけどあの女はいつ目を覚ます。僕を待たせるなんね困ったティターニアだ」

 ティターニア……確か、妖精王オベイロンの妃の名前だった気がする。この世界では、私は誰かの妃という設定なの……? それに実験って一体何? あらゆる非現実的な事が重なりあい恐怖心が込み上げ、目を開く。

 そこには気色の悪い男の汚い笑顔が正面にあった。

「きゃぁ!? だ、誰!」

 急いで飛び起きて距離を取る。SAOみたいに綺麗なバックステップが取れないのは、能力が初期化されているから?

「ようやく目覚めたか、ティターニア」

「ここはどこなの! 私を現実世界に帰らせてよ!」

「全く、神に向かってなんていう口の聞き方だ。少ししつけが欲しいな」

 ゆっくりの立ち上がり、手を伸ばして近づいてくる。似ている……。あの時のクラディールと。身の危険を察し距離を取る。

「冗談だよ。可笑しなことをやった以外は君に危害を加えるつもりはないよ。また来るよティターニア」

 この檻の暗証番号を打ち込むのを確認した私は、それを頭のなかで覚え、脱出のチャンスを伺う。

「早く……助けに来て……フェン。私、泣かないで待ってるから、戦うから」

 

 

 

 道に迷った不思議三人組をシルフ領まで案内する。まず羽を使った飛行から教えるが一瞬にして完璧に使いこなし、私の最高速すら追い付いてしまう。しかも、二人のプライベートピクシーは、パパ、ママここはなどと呼ぶ。摩訶不思議な三人は全プレイヤーと同じように世界樹に行きたがるが、その時の気迫というか、何かを助けるような強い意志を感じ取った。

 そすぐにスイルベーンに到着すとさっきまで一緒にいたレコンが駆け寄ってくるが、三人を見て後ずさる。

「この人達は助けてくれたのよ。えー、あぁごめんねまだ名前聞いてなかったよ」

「俺の名前は、キリト。ウンディーネがアスナでサラマンダーがフェンだ」

 普通の自己紹介だけど私は、二人の名前にちょっと前の記憶が引っ掛かった。

 幻月さんの妹でまだ囚われている極夜ちゃんのお見舞いに行ったときだった。病室で三人の話し声が聞こえた時にお兄ちゃんの声がアスナ、フェンって言った記憶がある。ってことは……。

「お、お兄ちゃん?」

「す、スグ……?」

「……どうしてここにいるの?」

「あ、あぁーえっとなんだぁその」

 お兄ちゃんのこの下手な誤魔化し方は何か隠している時の癖だ。すると隣にいたフェンくんが代弁した。

「多分、リーファと俺は向こうで会っているな。落ち着いて聞いてくれ。世界樹に……極夜がいるんだ」

「え!? ど、どうして!?」

「分からないけど、確かにここには極夜がいる。だから助けに行くんだ。あの世界から俺達を救った英雄を」

 フェンくんの言葉で思考が停止する。それは勿論そうだ。レイアくんは向こうの世界で極夜ちゃんの彼氏さんなんだから……。

 

 

 

「だから俺達はどんなプレイヤーよりも早く、確実に世界樹に行かないといけない。それにあいつのことだ……。きっと泣いてる事に違いない……。いっつも助けられていたから今度は、俺が助けないといけない」

「フェン……気持ちは分かるが少し落ち着け、今かなり怖い顔してるから」

「あぁ、悪いつい……」

「分かった。ここから世界樹に行くのは私とレイアくんが最大限の案内をするよ。ねっ、レイアくん」

「ん……おう、勿論だけどその前に聞きたい事がある。フェン多分俺とも会っていると思うが、君は極夜と向こうの世界ではどういう関係だった?」

 レイアという男は一歩前に出て、俺の顔を見る。なんだこいつ? 極夜の何を知ってるんだ? と思うなか、なんだか病室で見覚えのある顔だなぁ……。

「も、もしかして……澪なのか?」

「やっぱり悠か……んでどうだったんだ?」

 やばい、澪の顔絶対に怒ってる。出会った時から感じていた悪い目付きが今はより一層悪い。

「頼む……教えてくれ、どんな事でも俺は受け入れられるから」

「分かった。あの世界で俺と極夜は……結婚していた。そして、ルリは俺の娘だ」

 終始、澪の顔を見ることが出来なかった。リーファも口を開く事無く、おどおどしていた。

「そうか、それを聞いて安心した。俺より悠の方が極夜を幸せにできそうだ。頼んだ」

「は? 一体どういうことだよ?」

「いずれ話すさ、その内に……。さて、世界樹に行くんだろ、ちゃっちゃと準備して出発するぞ。リーファ、まずは武器屋でいいな?」

「う、うん。いいけど……まぁいっか!」

 澪の意味深な言葉が頭をさ迷いが、そんなことより先ずは極夜を救うために、しっかりとした準備をしないとな……。

 

 

 

 全ての準備を整え、遂にスイルベーンを出発する。羽を最大限まで使い、遠くまで飛びに行くという作戦だ。

「確かにこの空を飛ぶってのはいいな。ゲームのシステムはなかなかだけど」

「でしょ、後は魔法とかあるんだけど詠唱するためには言葉を暗記しないといけないよ」

「うげっ……それはだるいね」

 苦手だった英語を思い出し、嫌な記憶が蘇る。

「そろそろ羽も限界かな、地面に降りて後は徒歩かな」

 羽を大きく広げ減速しつつ降下していく

「そういえばみんな夜ご飯は?」

「あー、私はそろそろ落ちないとお母さんが……でも食べ終わったらすぐ戻るわ」

 確か、アスナの母さんってめちゃくちゃ厳しいんだったな。

「俺は行ける」

「俺もだ」

「なら大丈夫そうだね、ご飯は交代制で前にレイアくんとお兄ちゃん行った来ていいよ」

「そうか、ちょっと頼んだぜ」

 三人が落ちたとき、ルリが胸ポケットから飛び出し、ピクシーから黒のワンピースを着た少女の姿となると突然俺に飛び込んだ。

「お母さんに会いたいよ……」

「あぁ、俺も会いたいよとっても……」

 ルリがここまで表情を暗くしたのは初めてであり胸が苦しくなる。

「大丈夫! 絶対に助けるから! ルリちゃんもう少し待ってて!」

「リーファさん……私もナビゲーション頑張る。私だってお母さんを救いたい!」

「頑張ろう、みんなが力を合わせれば簡単に助けることが出来る。待ってろよ極夜……」

 まだ距離があるがここからでも見える世界樹にいる極夜に、言葉を送った。

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