ソード・アート・オンライン〜銀髪の二刀使い〜   作:月夜(白夜)

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デュエル

 

あれから一年が経過した。現在の最前層は56層で半分が過ぎてターニングポイントなった。単純に計算すれば、残り一年でこのデスゲームから解放される。しかし、ここ50層に来てから一気に攻略のペースが落ち始めた。それは、50層のボス攻略の時だった。

総勢46人で攻略しに行ったが、生還したのは30名。16名の攻略組が消えて行った。このボス戦は、過去最悪の死者を出し始めた。それが引き金となり51層から56層まで開放するのに半年かかってしまった。しかも、56層が開放して一ヶ月も経過したのに迷宮区すらマッピングされていない。

「これじゃいくら経っても攻略のペースが上がらない……なんとかしないと」

と言いつつも現在夜9時過ぎ、今から行動に移しても夜行性のモンスターの群れに囲まれたら流石に不味いために私は明日の攻略に向けてアイテムの確認を行った。

 

 

 

早朝、私は既に迷宮区の中へ潜って行った。

出会うモンスターは、厄介なソードスキルを使うゴブリンやリザードマンが主に現れた。そいつらをオーバーキルにさせず必要最低限のHPを削り体力を温存させながら戦う。全ての敵をポリゴン状にしたが直ぐさまモンスターのマークが私の索敵スキルに反応した。

「ッ……鬱陶しい、道を開けて!」

私に気付く前に先制攻撃を仕掛けて高速で始末する。一度剣を鞘に抑え迷宮区最終層まで1人、隅から隅までマッピングするのに1週間を要した。その間、宿には戻らずフィールドの安全エリアで過ごしていたために疲労はかなり溜まっていた。56層グリザールに戻ると心配した顔で私の前に現れた弟子であるフェンは私の両肩をガッチリ掴んだ。

「どこに行ってたんですか、この一週間! メッセージをいくら飛ばしても反応無いですし。どれだけ心配掛けたと思ったんですか。キリトさんやアスナさんも心配してます」

フェンが転移門まで私に怒りを飛ばすと、周りのプレイヤーはそれに反応し人だかりが出来始めた。

「ちょっとフェン……ここは場所が」

「場所なんて関係ありません!」

肩を掴む力がどんどん強くなる。痛いという感覚は無いが、違和感は強く感じる。

「分かった。でも本当にここでは、理由が悪いのよ。だからこっち来て」

なんとか、肩を掴むフェンの手を払いのけて路地裏に消えては念のため周りを確認した後

「ここ一週間、迷宮区のマッピングをしていたの。フェン以外にもキリトからもメッセージは沢山来てたわ。でも、無駄な時間を掛けたくなかったのよ、だから……,そのごめんなさい」

「迷宮区をマッピング……?まさか、1人で?」

恐る恐る聞くフェンに静かに頷く。彼は、驚愕で固まっていた。

「流石に人の領域を超えてますよ。でも、やっぱりゲツヤさんは凄いです。俺の方こそ急に怒ってすいません」

「いいのよ、フェンが謝る必要は無いわ。それとこの事は誰にも言わないで」

彼に背中を向けて足を進めても追ってはこなかった。そのまま私は装備を一度変えた。顔と髪が全て隠れる防具を身につけて、伝言板に迷宮区のマッピングしたデータをアップロードした。そのデータは、瞬く間に広がり即日偵察隊が派遣され二日後にボス攻略が始まった。

 

 

 

この攻略の指揮を持ったのは、突如現れた最強ギルドと言われる血盟騎士団であった。団長のヒースクリフと副団長であるアスナが現場の指揮を取っていた。この攻略には、勿論私とフェンは参加した。部屋の隅で隠密スキルを使用しながら誰にもバレないように……

「諸君、既に知っているのは思うが、二日前たった1人のプレイヤーが迷宮区を全てマッピングするという人外行動をした。これに答えるべく、この層を確実に突破しなければならない。作戦は、我々血盟騎士団が、前線で敵の攻撃を食い止める間に他の人は、側面からボスを叩いて欲しい」

そこから約二時間。偵察隊の報告をもとに念密に作戦が練られた。終わった頃には、日は真上に上がっていた、このままレベリングをしようとしたが、後ろからフェンではなくキリトが私に話を掛けた。……一体どうやって?私の隠密スキルはカンストしているのに……

「いくら隠密スキルがカンストしてても、索敵スキルと聞き耳である程度の場所は掴めるぜ。それにしても、迷宮区をマッピングなんてとんてもない事をするプレイヤーもいたな」

一体どれほどレベリングしてるのよ。キリトは、私に目を合わしてくる。彼の視線わ覗き話をするとリズムが崩れる。心の中を覗かれる感じがして仕方がない。でも私がやった事とは気付いてないはずよ

「そうね……私はてっきりキリトだと思ったけど違うのね」

「いや、流石に俺でも無理と思うぜ」

「ふふ、そうよね。ところで一体何か用?」

どうしてもこの話から逸らしてキリトが私に声を掛けたなら別の本題があるはず。

「そうだった。俺とさぁ、本気のデュエルをしてくれないか?」

内容は、かなり予想外のものだった。デュエルは、基本技の確認や武器を変えた時に行う腕試しのような物。しかし、キリトほど攻略組でもズバ抜けた戦闘力があるプレイヤーはデュエルなんてしなくてもいいはず。

「私と?別に構わないけどどうして?」

「んー、ただなんとなく?」

「何よそれ、まぁいいわ。私も一度はキリトと剣を交わしたかったから丁度いいわ」

「そうか、ありがとう。ただ完全決着のデュエルでいいか?レッドバーになったらやめるっていう感じで」

「ええ、いいわよ。」

ウィンドウからデュエルの申し込みが来てOKを押すとカウントダウンが始まった。肺に溜まってた空気を全て出して邪念を全て消し去る。ただ見えるのは剣を構えているキリトだけ、私も剣を引き抜いてただ時を待った。のこり3……2……1

カウントが0になった瞬間相互の剣はソードスキルを発動光に包まれた。私とキリトが放ったソニック・リープは相打ちになりそこから火花が舞う鍔迫り合いに縺れた。そこは、筋力パラメーターを振っているであろうキリトに部があるはず。それを表すかのように私は剣に最大の力を込めるが、ジリジリと押し込まれる。このままいっても負けるだけ、ここは、一瞬力を抜いてなんとか抜けるしか無い。

一瞬、力を緩めるとキリトの体が少しよろけたのをいい事にスルリと懐に入り込む。無防備の腹部を3回斬り裂いて、背後に回り込んだが、突然剣先が向かって来た。

「なっ……!」

避けれる距離では無く、キリトの剣が私の腹部を貫通した。ヒットポイントが大幅に消えて、イエローゾーン付近まで減り始めた。一体どうやって……見ると、キリトは右手に持っていた剣を左手に持ち替えて私に突き刺していた。

「流石だぜゲツヤ。やり返しはさせて貰ったぜ」

キリトはソード・スキルは使わず単純に剣術で勝負を仕掛け始めた。それに乗った私は迎え撃つように全神経を再び尖らせた。

キリトの特直は、あの反応速度の速さ。βの時からトップクラスだった彼。しかし、スピードなら私も負ける訳には行かない。真っ向から剣を振り合う。お互いのヒットポイントは、先程の攻撃でほぼ同じ位。なら、ここが勝負どころのはず。攻撃もしつつ的確に防御をするが、剣が擦り気づけば、イエローゾーンとレッドゾーンの境目だった。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「くっ……ふぅ……ふぅ……」

お互いの息を吐く音が、鳴り響く。正直かなりキツイ、でもまだデュエルは終わらない。

「そろそろ……諦めなよキリ……ト」

「バカ野郎……ここまで来てやめるかよ」

「そうね……行くわよ、キリト!」

何度目の突進か、デュエルを開始してもう30分は経っていた。また、剣をぶつけ合う。そして、ついにレッドゾーンに突入した。一方のキリトは……

「まさか、俺もレッドゾーンに行くとは、ここは引き分けでいいか?」

「もちろん、ただ……正直。もう……立つこともムリ……か……も………」

足の力がスッと抜ける。硬い地面に触れるはずが、柔らかく、温かいのに包まれた。聞こえた声は、2人……キリトとフェン……だんだん暗くなる視界だが、私を支えなのは、長い黒髪……もう疲れか、それとも一年以上あって彼氏に会いたいと思ったのか、私のは、なぜか勝手に彼の名前を呼んだ。

「れ……れ……い」

澪の名前を小さく呟くと瞬時意識が飛んだ。

 

 

 

(あっ、またこの人達だ)

埼玉県にある病院で桐ヶ谷直葉は、兄である桐ヶ谷和人が眠る病室にいた。その隣には、和人と同じようにナーヴギアを付けて眠る、銀髪の美しすぎる少女がいた。静かに病室の扉が開くと、金髪の少女と長めの黒髪の男子が入室した。

「極夜……極夜……」

金髪の少女は、極夜と呼ばれる少女の手を掴むと小さく泣き始める。その後ろでは、黒髪の男子が肩に手を置いて、慰める。桐ヶ谷直葉は、前から気になり話を掛けた。

「あのー、姉妹……ですか?」

金髪は、少女は肩がピクッと反応するた濡れた青い目で直葉を見つめた。

「あ、はい……極夜は私と2つ離れた妹で、目を開くと赤い目が特徴です。極夜は、私にとっては宝物で」

「そうなんですか……隣にいる方は?」

「彼は、極夜の彼氏です。私、これがデスゲームになった瞬間に激しく取り乱しちゃって。高校に入学したけど……ショックで全然立て直せなくて、でもその時に澪君が、私を助けてくれたんです。そのお陰で今はちゃんと学校に行くことが出来たんです」

直葉は視線を澪と呼ばれる人に向けると恥ずかしそうに頭を掻きつつ視線を外した。

「大丈夫です。私が言ったいいのか分かりませんが、極夜さんは絶対に向こうの側の世界で物凄く強い筈です。私のお兄ちゃんがよく呟いてたのを聞いています。プレイヤーの名前は、ゲツヤさんって」

「……ゲツヤ。ありがとうございます。あの〜、お名前伺ってもいいですか?」

「いいですよ、私は桐ヶ谷直葉です」

「私は、姫美夜幻月です。直葉さん本当にありがとうございます」

「いえいえ、大丈夫ですよ。それにさんは付けなくていいですよ」

これを期に幻月と直葉ひ仲良くなり始めた。SAOの世界では、ゲツヤとキリトが仲がいいように

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