The Actor 無限の可能性   作:エア_

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今回は柏木がメイン


ジャーマン説教、アメリカへGO?

 

輝がラウラの元へ向って少し時間が経ったころ、正確に言えば時刻は午前11時20分頃だろう。三島グループが持っているとある14階建ての大きなビルに場面は移り変わる。

 

そこの5階には柏木一家こと柏木プロダクションの根城が存在した。

 

柏木プロダクションは業界の人間なら殆どが知っているメジャーなプロダクションであり、その名前はハリウッドにまで知れ渡っているほど。設立されて20年、当時で閑古鳥が鳴いていた無名のプロダクションであったが、今では毎日仕事の電話で事務所が静まる事はないほど。

 

そんないつもは仕事でてんやわんやな事務所であるが、今日は日曜日。流石の有名プロダクションも日曜日くらいは休みらしく、人の出入りはない。

 

……はずなのだが、本日休みであるはずの事務所の電気はついており、窓からは光が漏れている。人の気配も一人二人と小さいが存在しており、よく耳を澄ませばカタカタという何かが動く音が聞こえる程度だ。休みの日であるはずなのに仕事をしているのだろうか。お勤めご苦労様である。

 

そんな社蓄上等と中に居たのは柏木一家の大黒柱である柏木惣一郎本人と、彼の選抜した事務員のレディーススーツを着こなす美女が一人、言葉を交わすことなく真面目に仕事をしていた。なんとも寂しい空間である。二人ともパソコンに付きっぱなしであり、タイピング音だけが木霊していた。

 

「っかぁ、疲れた。今日はもう終わりにしていい? 田辺ちゃん」

 

その静けさに耐え切れなかったのか、大きなあくびをしながら柏木が口火を切った。

 

「駄目ですよ。まだ必要な資料作り終えてないんですから」

 

「つってもそろそろ休みたいぜぇ。流石に二日続けて徹夜でパソコンとにらめっこなんざ当分したくねぇよぉ」

 

「そもそもこんな事になったのも仕事の合間にサボった柏木さんに問題があるんですからね」

 

パソコンとにらめっこをしていた柏木は体を投げ出し、椅子の背もたれに体を預けぐったりとしていた。充血した目、下目蓋には黒ずんだ跡、抜け落ちる髪の毛、張った頬、滲む汗。今ならどんな場所でも眠れると言いたげな彼は、閉じようとする目蓋を無理やり開けようと努力していた。

 

パソコン画面に複数映るウィンドウの一番前には例の一件……そう、ISと輝の戦いについての記録映像が映っていたのだ。

 

情報を一切遮断したことで輝、そして篠ノ之束については世間に出回る事はなかった。が、肝心のISを倒した存在が自身のプロダクションにいるという情報は遮断前に知られてしまった。これにより三島プロダクションへの電話は殺到、仕事の殆どを対処に使っていた。

 

その事もあってか、今の時間まで仕事が残っていた。だがまぁ田辺の言うとおり、仕事の合間に抜け出してはサボっていた彼自身の問題でもあるようで、そこを突っ込まれて何も言えずに突っ伏してしまった。分が悪いとはこの事である。

 

すると、田辺は何か思い出したように事務に設置されている固定電話へ視線を向けた。何も鳴らない電話を確認し、ほっとしたのか胸を撫で下ろす仕草をしている。色々と自己主張の激しい彼女の体でその仕草をすると揺れるところは揺れていた。まさに我がままボディである。残念だが、柏木は見ることが出来なかったようだ。

 

「それにしても、やっと鳴り止みましたね」

 

「あぁ……例の人気ニュースキャスターのおかげだな」

 

「アナウンサーですよ、柏木さん」

 

「別にどっちでもいい……わけねぇか、あの人気アナウンサーも言ってたろ。彼には穏やかな一日を過ごしてほしいですってさ」

 

「もしかして、根回しを?」

 

田辺が訝しげに尋ねると柏木は首を弱弱しく横に振りながら顔を上げた。へしゃげた笑顔を晒しながら、彼は嬉しそうに語る。

 

「そのつもりだったんだが、話聞くところによるとあのアナウンサーは特撮で育ったらしくてな。ヒーローはその身を秘密にすべきだからと鼻息荒く言ってたぜ? いやぁ助かった」

 

「今回はそのアナウンサーの特撮好きに救われたってわけですね。ほんと危ない橋渡ってますね……私達」

 

「別にいいさ。大人の俺達が渡るのはな……だが輝はガキだ。背伸びしてっがよ」

 

ダラダラと立ちあがった柏木はそのまま冷蔵庫へと直行し、中に入れてあった熱さまシートを額に宛がう。冷蔵庫に入っていたからか余計に冷たいシートにぶるりと一度体を揺らす。変な声まで出すと来た。完全におっさんである。

 

「とりあえず仕事一段落ついたし寝ようぜ田辺ちゃん。仮眠室空けとくから寝とけ寝とけ」

 

「そうですね。家のほうに電話は……あぁ、奥さんには逃げられたんでしたっけ」

 

「なぁ田辺ちゃん? もしかして徹夜の件怒ってる? なら謝るから言葉のナイフで切り裂いてくるのやめて」

 

眠気も覚めそうな鋭い言葉が柏木に突き刺さり、再び突っ伏してしまう。小さくため息をついた田辺は流石に言い過ぎましたと謝罪をして再びパソコンへと視線を落とす。

 

「……なぁ、田辺ちゃん。田辺ちゃんは今の風潮どう思うよ」

 

「正直、流行と同じですぐになくなるものかと思いましたが、まだ続いてるんですね。暇人がいるんだなー程度ですが」

 

声のトーンの低くなった柏木の質問に、間髪入れることなく田辺は顔色変えずに答える。彼女の淡白さに笑いを誘われたのか、乾いたような苦笑をした。

 

「そうだったね。君基本皆が見向きするものに興味ないもんね。おっさん忘れてたよ」

 

「それよりも輝さんや美馬さんの安全保障の方が重要です。三島がいくら巨大なグループだからと言ってもメディアはお金になるならどんな手段をとってくるかわかりません。早急に彼女達に関する情報をシャットアウトしないと」

 

「……そうか」

 

田辺の言葉に安心したか、柏木は椅子から立ち上がり軽く膝の屈伸をし始める。机に付きっぱなしで鈍ってしまったであろう足の筋肉が再び動き出し、皮膚が温まっていくのを感じながら体を動かしていた。

 

「さぁて、じゃあ俺寝るわ」

 

「起きたら次の公演やらTV関係やらが残ってるのでまた徹夜ですよ」

 

「あー、事務の子もう二人ほしいなぁおい」

 

「頼めば来そうですけどね」

 

「でも自分で引き抜きたいんだよなぁ」

 

「知ってます? 引き抜きばっかりしてるから柏木さんのあだ名は“ファームおじさん”ですよ?」

 

「嫌がらせしてるわけじゃないんだけどなぁ」

 

「日本じゃ引き抜きはよく見られませんよ。まぁどうでもいいですが」

 

「興味なさ過ぎね。田辺ちゃん」

 

淡々と喋る彼女に再び苦笑いしながら、柏木はソファへと向った。また起きたら仕事をしよう、今度はさっさと終わるだろうと。

 

だが仕事が彼を寝かせたくないのか、柏木のデスクに置かれていた固定電話が鳴り始めた。どこでも聞くような着信音が彼を再び仕事机へと誘う。赤くなった目が勘弁してくれと訴えるが、残念な事に電話が鳴り止む気配が欠片もなかった。

 

「柏木さん。私が取りますが?」

 

「いーや、俺のとこが鳴ったし、俺相手だろうさ」

 

足取りが重いが、居留守使うわけにもいかない。もしここで出なかったらあらぬ噂を流されてしまうかもしれないのだ。仕事の関係上変な噂は極力回避しなくてはならない。

 

(まぁ直電って事は酒の話かなんかだろうな)

 

などと淡い気持ちであくびをしながら受話器をとった。

 

「あいもしもし、こちら柏木プロダクション柏木です」

 

[おいおいおい、なんつーあくびしながら電話に出てんだよソーイチ。折角仕事の話持ってきたのによ]

 

「……もしかしてお前さん、ジョルジュじゃねぇか。かっはっは、どうしたんだよ日本語喋ってよぉ! お前と酒飲むためにフランス語習ったってぇのにさぁ」

 

[まぁそう笑いなさんな。時代が時代だからさ……っと、そういうのじゃないんだ。今回はよ、お前に最高の仕事の話をするために掛けたんだ。酒の話はまた今度だ]

 

その真面目な声を聞いた柏木は目を覚ましたようで、先ほどの寝ぼけた顔などどこにも存在しなかった。首を2~3度鳴らすと目も鋭くなっており、その手にはいつの間にかメモ帳とペンが持ってあった。まさに仕事をする時の姿である。

 

「了解した。いいぜ、話してくれよ」

 

数分後、この事務所に叫び声が響き渡るとは誰も思っていなかったと田辺は語っている。

 

 

 

 

「っと、ついたはいいけど、実際空港って来たことあまり無いんだよなぁ」

 

場所は変わって成田空港前。約150km程度あった道のりに、もしもバスやタクシーを使ったらどうなっていたかと思うと寒気がしている男が一人佇んでいた。勿論輝である。

 

約二時間かかった長距離ドライブに若干疲れたか肩を二度三度と鳴らし、輝は本日何度目になるかわからない深呼吸をして目的の人物が待っているのであろうロビーを目指した。そう言えば成田の名物はなんだろうかとふと考えながら、自分の部屋に未だ居るはずの女性5人のお土産をどうするか悩みながら、空港の中へと足を踏み入れた。

 

「確かドイツからだと第1ターミナルだったな」

 

中に入るとまるで別世界だといわんばかりであった。人で溢れ、右を向いても左を向いても外国人ばかりである。本当に日本かよと言いたくなるほどだ。まるで気分は動物園の折の中に入れられたようで、まさに気分は動物園のパンダだ。心臓ばくばくである。いや、パンダのほうが可愛げがあるかもなぁと内観している辺りまだ余裕そうだ。

 

辺りをキョロキョロと見渡し、あの特徴的な銀髪を探していると電話が掛かってきた。正にグッドタイミング。

 

「おっとぉ、ここでラウラちゃんからか。というか俺から掛けるべきだったなそう言えば」

 

しかし若干後悔しているようで、少しビビりながら通話ボタンを押した。するとそこからは人の喋り声と共に落ち着いた音楽が流れている。今自分の周りから聞こえてない音楽だと確認した輝は、別の場所に居るのかと推測した。まだ食事中だったかなとも考えたが、彼女が食事中に電話を掛けるような子じゃないようなと思いつつ、痺れを切らせたのだろうかと恐る恐る電話に出た。

 

「も、もしもし」

 

[あぁ中村輝か。今私は第1ターミナルのフードコートに居る]

 

しかし、彼女の声色は低くなく、寧ろ満足しているように感じた。もしかすれば料理が美味かったのだろう。心の中でホッと一息つくと、輝は彼女と通話を続けた。

 

「……もしかして、こっちが見えてる?」

 

[そういうわけではない。ただ、そろそろ時間だろうと思って電話をしたのだ]

 

「あーそういうことか。今ロビーに居るし、そっちに行こうか」

 

[頼む。日本へは三度目の渡航だが、まだ慣れんのでな]

 

「わかった。じゃあフードコートで」

 

通話をきり、早速ロビー近くにある案内板へ視線を向けて目的の場所を確認した。数分で着けるとわかり一安心した輝は、人で溢れかえったエントランスをぶつかりそうになりながらも駆け足でフードコートへと向った。さり気なく迷惑である。

 

途中、若き頃の千冬と瓜二つな少女とすれ違ったにも関わらず、輝は顔を見ずに謝り、その場から消え去ってしまった。その目を持ってしても視界に入る事のなかった彼女の顔は、人形のように無表情で、氷のように冷たかった。

 

 

「……あれが」

 

 

千冬とそっくりな少女の声、消え入りそうな小さな呟きは彼の耳に届くことなく、人ごみに溶け込んでしまう。気に掛けるものは一人もいない、彼女はそんな現実に小さく舌打ちすると、人々の中にまぎれてしまい、完全にその場から居なくなってしまった。

 

 

 

 

「……遅いぞ」

 

「はい、何も言い返す言葉がございません」

 

あれから数分後、人の塊を何とか掻い潜りたどり着いたフードコート、そこから少し奥に存在行ったところにある小洒落た喫茶店にて目的の人物であるラウラ・ボーデヴィッヒの姿を輝は確認した。美味そうにパフェを頬張ってるその姿は正にリスやハムスターを彷彿とさせるもので、その姿を目撃した輝は思わず撫でてみたくなったのか手をおずおずとさせてしまっている。無理もない。

 

そんな衝動に何とか耐えた輝は彼女の座るテーブルの向かい側に座らせてもらう。そう言えばまだ昼食とってないなと思いながらも、彼女の食べる姿を見て和んでしまい、もう昼食はいいやと投げやりな思考になってしまった。

 

「そう言えば、いつ着いたんだい? 出立の時に電話くれたらいいのに」

 

「甘いな中村輝。貴様は甘い。例えるならキャラメルチョコクリームスワークル並みに甘いな」

 

「うん、食べた事ないからどれくらい甘いか知らないけど、甘いって言いたいのはわかった。美味しかったかい?」

 

「美味」

 

満足げにパフェを食べるラウラ。そのしたり顔が何とも言えないのか、輝は無言で暫く見つめる事にした。ふと彼女の伝票へ視線が移る。

 

(は……8500円!?)

 

いったい何を食べたらそこまでの値段になるんだと冷や汗が垂れる。どう頑張っても2000円くらいしか一食に使った事のない輝にとって、これはまさに予想の出来ない領域であった。少し恐怖を覚えた輝は急いで内容を確認しようと手を出すのだが。

 

「何をする」

 

「あいてっ」

 

少なく小さい動作で簡単に手を弾かれてしまう。まさにプロだと感心せざるを得ない。いやそうじゃないのだ。

 

「これは私の会計だ。男だからと見栄を張るな」

 

「いやそうじゃなくてね」

 

「全く、ドイツ軍人なら男だろうが女だろうが関係なく自分の勲章と階級に誇りを持って行動しているというのに、世の男は弛んでるんじゃないのか?」

 

「うわぁお、これは聞いてくれないパターンだ」

 

ご機嫌斜めにパフェを食べながら説教が始まる。もう苦笑いしか出来ない輝は我慢して最後まで聞く事にした。

 

「特に輝。お前はあの教官と血縁関係はないが弟だろう。あの人の弟としての自覚を持ってだな」

 

「そうだね……もう少し気を引き締めないとね」

 

「そうだろそうだろ? 私の言うとおりにすればいいのだ」

 

合いの手一つでころころと変わる表情はまるで百面相と言ったところか。怒れば笑い、笑えば泣き、泣けば怒り、その都度感情の度合いが違った彼女をその目が認識していた。

 

数値化した情報が脳へ伝達される。金色に輝く瞳が小数点下数桁まではじき出しており、やはり慣れないと鼻根を少し揉んだ。

 

金色の瞳は全てをデータとして脳へ送る。空の青さも、日の明るさも、風の流れも、人の表情も。全てを数値化して伝達する……想像も出来ない情報量に、普通なら耐えられないだろう。

 

「……あぁ、お前は両目だったな。疲れが溜まりやすくなるだろう。目の疲れは肩や腰に来るからちゃんと毎日マッサージは欠かさずな」

 

「そうだね。流石は先輩って所かな?」

 

「まぁな。その件についても話があって一週間早めにこっちへ来たのだ。中村輝、その目に相応しい男かを見極めるためにな」

 

「だからって一週間も? そっちの軍隊は大丈夫なのかい?」

 

「なぁに、有休だ。軍人だって休暇は取らなければな。それにこういう機会でしか有休が取れないのが私の部隊だ。ちょうどいいバカンスになるだろう」

 

お前をしごけるからなと言葉を続けた彼女に輝は乾いた笑いしか出来なかった。いつの間にか消え去ったパフェ。端から見れば容器に少しだけ残ったストロベリーソースまでスプーンで掬っている可愛らしい少女だ。まさかそんな彼女の小さい口から発された言葉が「しごける」などとは誰も想像しないだろう。世の中不思議で溢れている。

 

「お前は自分がやった事の重大さや、そしてその眼の所有者として相応しいさ。私がこの一週間で見極めてやろう」

 

「駄目だったら?」

 

「一頻りぶちのめす」

 

「鬼だ……」

 

流石に理不尽ではなかろうかと輝は内心ぼやく。だが残念な事に顔が本気だとその優秀な両目が情報を送ってくるのだ。諦めよ。

 

「そんな鬼を静めるいい方法があるぞ? 鬼は酒が好きだ。好きなものを沢山与えれば大人しくなるというもの」

 

「お酒欲しいの?」

 

「馬鹿をいうな。ようは好物を与えれば機嫌がよくなるという事だ」

 

「……まだ食べるのかい?」

 

「ん? 鬼を静めたくないのか?」

 

教官が教官ならその教え子はその教え子。そう呟いてしまいそうになったが何とか踏みとどまり、笑って誤魔化すことに。

 

しかし、彼女の言うことは尤もだ。

 

確かに、輝は好き好んでこの瞳を手に入れたわけではない。他の方法があるならそれを試していたかもしれないし、諦めることも出来た。そもそも戦わなければよかったことであり、千冬やラウラの言うとおり彼の蛮勇の結果なのである。

 

つまり、彼にはちゃんと選択肢が提示されていたのだ。

 

そして何よりも【彼がこの結果を受け入れている】のだ。受け入れるのであるならば、相応の態度というものが求められると、ラウラは考えていた。

 

「私はお前の蛮勇行為をまだ許していない。教官の名誉に泥を塗ったのだからな……だがそれと同時にお前は尊敬に値する存在でもある。教官の仰っていた事が本当なら、お前の仕事への態度や誇り、生き方は尊敬できるところがある」

 

「あの人そんな事言ったのか」

 

「あぁ、もしお前の生き方を聞かなければそもそもお前と会ったあの時点で私の渾身の右ストレートが炸裂していただろうさ」

 

「軍人の全力ストレートは勘弁して」

 

結局その後またパフェを奢らされてしまった輝は、何も食べずにラウラと連れてIS学園へと向うのであった。

 

勿論、部屋で待っているであろう五人と何故か千冬の分(をラウラに強請されてしまったため)のお土産を買って……。

 

 

 

 

「で、電話の内容は何だったんです?」

 

「あぁ……田辺ちゃん。再来週からのスケジュール、2月まで全部空けてくれ」

 

「!? 突然何を言ってるんです。今月末はスタントの話やらで三島と斑谷との相談が――」

 

「大丈夫だ。斑谷もどうせキャンセルする」

 

「――え? それってどういう」

 

「一家全員に伝えてくれ……再来週より、俺達全員アメリカ入りする事になった。場所はニューヨークのブロードウェイ……あのアメリカで大活躍の監督【ジョルジュ・ダルトワ】直々の指名だ」

 

 

 

 




斑谷は所謂円谷のこの世界バージョンです。

ジョルジュについては後ほど
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