IF~転生先で、私は鬼子を拾いました。   作:ゆう☆彡

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初!転生者!!

どんな感じになるのかなぁ…。ワクワクドキドキですっ!!



転生篇
転生って…本当にあるんですね


「…………。」

 

目を開けるとそこは、何も無い真っ白な世界。

 

見えない、聞こえない、感じない。

 

わかるのは、そこに自分がいるということだけ。

 

 

「…………。」

 

もう一つ無いものがあった。

 

喋れない。

 

ありゃ、どーしましょう。

 

てか、自分はどーしちゃったのでしょう。

 

「こんにちはぁ。僕が君の担当でぇす。」

 

?「…………。」

 

キモイ。

 

…ありゃ?さっきまで何も感じなかったのに。

 

そこまでのキモさだってことか。

 

「えっ、ちょっ!扱いひどくなぁい?」

 

「キモイ。」

 

おっ!喋れた。

 

声に出したいほどキモかったんだな。

 

「そんなに怒らなくてもいいじゃないかぁ。」

 

「その小さい文字がムリ。」

 

「えぇぇぇ。」

 

……増えた。

 

やばい、殺意が芽生えてきたよ?

 

「わぁ!!ごめんなさいっ!殺さないで!!」

 

「あなた誰?」

 

「ボク?ボクはぁ、神様だよぉ!!」

 

 

……こいつは一回地獄に落ちるべきだな。

 

「いやいや!神様は地獄行かないからっ!」

 

「勝手に心読むな。」

 

「キャピ♪」

 

「……キモイを通り越して、吐き気がする。」

 

目の前で、ドヨーンという効果音がよく似合いそうな神様。

 

 

とりあえずわかった事は、

 

キモイ。

神様。

キモイ。

自分の何かの担当。

とりあえずキモイ。

 

……まだ、キモイことしかわかってない。

 

「もう一つ情報だよぉ、君はこれから転生するんだぁ。」

 

ほー、転生。

 

「君は一回死んだんだけど、死に方がかっこよこったから再チャレンジのビックチャァーンスだよぉ!」

 

へー、死んだんだ。

 

死に方にカッコよさとかあるんだ。

 

「あれ?驚かないのぉ?」

 

「別に。」

 

「自分のかっこいい死に方、覚えてるぅ?」

 

「……。覚えてたくなかった。」

 

 

残念なことに、目を閉じるとすぐに思い出せた。

 

 

自分に凶器やら、ずいぶん危険なものを向ける“親”。

 

向けられてるのは、自分と弟。

 

家が金持ちで、なんとなく後継者の問題に巻き込まれて。

 

「親に殺された。」

 

「君が弟君を守ったんだよぉ?」

 

「守れてない。何も……結局。」

 

「じゃあ、もう一回やり直そぉ!!」

 

もうこいつについて行くのメンドクサイ。

 

何なの??

 

「神様だよぉ♪」

 

「死んでください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、どこかご希望はぁ?」

 

「どこでもいいの?」

 

「もちろんだよぉ。」

 

「じゃあ、銀魂。」

 

「へぇ、あんなに死亡フラグたっくさんのところに行きたいのかぁ。」

 

「どこでもいいって言った。」

 

「どうぞぉ。じゃあ次は特典だねぇ。三つまで何でも叶えてあげるよぉ。」

 

「原作知識満点での転生。」

 

「おぉけぇ♪」

 

「後は……弟が欲しい。ってのは無理?」

 

「ぜぇんぜん!いいよぉ、それで!あと一つはぁ?」

 

「……ない。保留っての無理?」

 

「んーー、特別だよぉ。欲しい特典が見つかったら、頭の中でボクを呼んでよぉ。」

 

「わかった。」

 

「じゃあそろそろ行こぉかぁ!頑張ってねぇ、(みどり)ちゃん。」

 

「その名前で呼ばないで。」

 

最後に聞きたくない名を聞いてしまった。

 

本当にいらない神様だと思う。

 

 

 

 

転生?驚くわけない。

 

したかった、ずっと別の世界へ逃げてしまいたかったから。

 

そう思った瞬間、光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……い、…おい……!!」

 

誰か呼んでる?でも、名前わかんないしなー。

とりあえず目、開けてみた方がいいのかな?

 

そう思って目を開けた。

目が痛くなるような眩しい光、……はすぐに遮られた。

 

(あおい)っ!!」

「あおい……??」

「っっ!!晴香!!葵が目を覚ましましたよ!!」

 

葵って、私?目、覚ましたって、ずっと寝てたの?

 

晴香……?誰それ。銀魂にそんな人いたっけ?

 

ってか、なんか聞いたことある声だったな。

 

 

「松陽さん、本当っ!?」

 

松陽……??えっ、松陽って、あのしょーよーですか?

 

「葵、わかりますか?」

 

わかるって……何をわかればいいんだろうか…。

 

「松陽さん、葵も混乱してるのよ。五年も眠ってたら私たちも年をとっちゃうもの。」

 

五年!?五年も寝てたの!?

 

「そうですね。葵、五年も経ってしまいましたが、あなたの母さんと父さんですよ。」

 

……はぁ!?

 

「母上と父上……?」

 

えぇぇぇ!?松陽先生が、私の父さんなのっ!?

ってか、松陽先生って結婚してんの!?

 

「葵っ!良かった!!五年も病に伏せてしまって……。」

 

なるほど、この身体の子は病気だったのか。

で、そこに私が転生してきたと。

 

「すみませんが、私は今何歳ですか?」

「そんなに、かしこまらなくていいんですよ?葵は今、7歳です。」

「7歳……。……あの、、、母上…のお腹は……。」

 

明らかに気を使いながら、動いてた。

 

「そうなのよ。あなたに兄弟が出来るのよ。」

 

……まじでか。

いや確かに弟が欲しいって言いましたけど。

まさか、松陽先生の子どもとは……、、、。

 

早速、原作ぶち壊してるんですけど!?

 

 

「とにかく、葵が目を覚ましてよかったですよ。」

「うわぁ!」

 

抱きしめられた。

 

前世が前世で、抱きしめられるのはすごく久しぶりだった。

 

久しぶりに感じた、人の温度は

 

「暖かいです。」

 

「お帰りなさい、葵。」

 

 

すごくすごく、暖かくて安心しました。

 

 

 

 

吉田松陽が父、吉田晴香が母。

 

その間に生まれし、吉田葵。

 

 

銀魂世界の転生者。


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