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やっと!やっと、ここまで来たか!という感じですね...♪*゚
まだまだお付き合い、よろしくお願いします。
──ザッザッザッザッ
巨大な船から同じ格好をした者が大量に降りてきた。
「天導衆か。」
「大事な人形のピンチに、思い腰を上げたというところだろうな。」
相対するは、城の屋上に残っていた高杉と桂。
「残念であったな。
言ったであろう、誰もわしを裁くことなど出来んのだ。裁かれるのは、貴様らなのだとっ!!」
大量の群衆の中から、リーダーと思われる者が出てきた。
「定々公。随分と痛いしっぺ返しを喰らったようだな。あえて理由は聞くまいが、理由の如何に関わらず、天下の聖堂である殿中でこれ以上騒ぎを起こすは、双方、本意ではないはず。
そなたらにも言い分はあるであろうが、この争い一旦、我らに預けよ。
定々公の処遇は、充分な先議の上、慎重に取り計らうべきではないか。」
高杉も桂も気づいていた。預けよと言いながらも、定々を手中に収め、一層、江戸をその手で操ろうとしているのだ、と。
おそらくその処遇も、処罰もなく、江戸を売り渡すなどして何食わぬ顔をして戻ってくるのであろうことも。
だが、これ以上、突き進むことも出来ないのも、また事実であった。
焦らされる桂に対し、高杉はそれほど気に留めてはいなかった。
「俺らの目的はこの国じゃねぇ。葵がどうにかなるなら、この腐った国なんざ売り渡してやらァ。」
「高杉……、お前な……。」
「政道を正すためとはいえ、これほどの騒ぎを起こしたそなたらの処遇も……」
「その必要はござらんっ。」
「!」「……。」
爆破と騒然とするその場を収めるかのような、凛とする声。
「わざわざご足労頂いたところ申し訳ござらんが、これは我々の国で起きた問題。
……我々で処するというのが、筋というもの。」
それは一国の長としての覚悟を持った目。
「し、茂々っ!!」
「しかしよろしいのか?これは貴殿をおもってのものでもあるのだぞ。
叔父上に一切の汚れ仕事を任せてきた心優しき貴殿が、主君に剣を向けたとはいえ、愛する家臣を、そしてその仲間を処断出来ると?」
思い浮かぶのは、この城にまで攻め込んできた万事屋を始めとする、鈴蘭太夫の依頼を受けた者。そして、その援護に来た、真選組や見廻組、更に鬼兵隊も含む全ての者たち。
だが、そんな天導衆に全く怯むことなく、茂々公は真正面から向き合った。
「この者らは、主君に剣を向けてなどいない。
例え、国賊と蔑まされようと、国中を敵にまわそうと、守り通そうとしたものを私は知っている。
彼らを縛るは、為政者が作り上げた法ではない。彼らが守るは、将軍という空虚な器ではない。
己が信念という法。
そして……、己が守りたいと願った最愛の者のために、彼らは戦ったのです。」
「いくら汚名を着せられようとも、その心が折れることは無い。
私がそれを罪と定め、彼らを裁くとあらば、」
茂々が手を上げると、その後ろには多数の黒と白。手に持つは、刀。その切っ先は、彼らが守る主君に向いていた。
そして、城の周りでは全ての大砲が、その城に向いていた。
「暗愚な私に剣を向けた我が軍は、全て罪人にござる。
これを全て裁いていては、この国は滅ぶことになりましょう。」
「茂々っ!!貴様ァァァァ!!!!」
定々が叫ぶが、茂々は一つもそちらを見やることもない。
「全ての咎は、彼らの主君として足りえなかった将軍家にあり。
叔父上!!あなたを止めることが出来なかった私も、責を負う覚悟は出来ております。」
定々の前に投げられたのは『解官詔書』と書かれた、茂々の将軍辞任書。
「共に……、地獄へ参りましょう。」
「まさか……、貴様っ、将軍を辞する気かっ!!!」
天導衆の支えを振り切り、その辞任書を握りしめる。
「お帰り願いたい。
ここは……侍の国にござる。」
終わる、
「……ククッ」
終わるはず、
「いつ、それが出来ないと申した?」
「!?」
だった。
それまでの空気と明らかに違う、その現場に充満するのは──殺気
「「「「「「っ!!」」」」」」
全員の危険度が、一気に引き上がった。
「将軍に刀を向ける、それを罪と定めるのであれば、我々がその全てを裁いてさしあげましょう。
定々公もそれをお希望であろう。」
──ドガーーンッッッ!!!
「んだとっ……!!」
土方も茂々の後ろで、刀を構えることしか出来なかった。それは、その茂々のより近くに現れた人物に、反応することが出来なかったのだ。
舞い上がる砂煙の中から出てきたのは……、
「ようやく来たか。」
「グハハハハッッ!!!待っておったぞっ!!
そして、貴様らはもう終わりだっ!!」
「銀時っ!!」
「そよっ!!」
「そういうことか……っ!」
桂が苦虫を噛み潰す相手。
「……。」
「貴様らの命など、八咫烏の前では無にも等しい。」
現れたのは、銀時を抱えた奈落頭領、朧。
そして、そよ姫を抱えた奈落最強の
「葵殿……っ。」
……吉田葵。
「命令だ、八咫烏っ!!
国賊どもを……、わしの顔に泥を塗った全ての者どもを処罰しろっ!!!」
「「……」」──カチャ
二人は何も言わず、刀に空いている手をかけた。
──ジャッ!!!
その場にいる全員が刀に手をかける。が、誰にも勝てる自信がなかった。
朧はどうであれ、高杉と桂自身が葵の強さを身をもって知っていたのだ。
だが、その空気を打ち破ったのは、意外にも……
「出来ると思う根拠は何であるか、聞いてもよいか。」
「将軍様っ!!」
茂々本人であった。
真選組のもとを離れ、自ら葵たちに近づいた。
「……何を言っている。」
「……、
この者らは、……烏でない。」
──スーッ
刀を抜きながら、定々らに背を向け、向かう先は茂々のもと。
そして、
「この者は、私の忠臣であり……友だ。」
完全に抜かれた刀の切っ先は、前に向けられる。
茂々を守るように立った二人が、天導衆に刀を向けていた。