高2の僕がなぜか異世界の王に成り上がる物語 作:永遠の二番煎じ
服は今日の武道を見たファンが新しい道着をくれた為にそれに着替え、ジャクソンと教会に戻った。
すると教会前に金髪を束ねた、茶白のカーディガン、同じく茶白のスカートを履いたルーシーがいた。
「ルーシー?町を出るのか?」
「いえ、デートよ。」
そうか、好きな人が出来たのか。よかったじゃないか・・・
と思う反面寂しい気持ちもあった。
「そうか、楽しんで来いよ。」
と複雑な表情で送り出そうとしたら、
「何言ってるの?あなたがその相手じゃない。」
「え?え、え。俺の気持ちは無視なの?女王なの?」
かつて一族は女王に近い身分であったが、耳を疑った。
「だから、ジャクソンは教会で遊んでて。」
ジャクソンはルーシーの言う事を聞いた後、教会の中にとぼとぼ入って行った。
てか、ジャクソンお前も狼だろ?少しは吠えろよな。完全に飼いならされた犬みたいだな。
今迄を思い出すとジャクソン、狼なのに吠えてないな・・・
こうして無理やりルーシーが隠し持っていた学ランに着替えさせられ、連れ出された。
俺はもっと初デートは映画館とかショッピングモールとかがよかったんだけどな。
まあ無理だよな、こんな古代ヨーロッパみたいな生活水準じゃ・・・
「ところでデートって言葉どこで知った?」
「カズナリが修行している間に図書館で知ったんだよ。」
この世界にも書物を保存する図書館があるのか。
「てか・・・」
不満がもれそうになったが、案外俺も楽しんでいたので付き合うことにした。
「ところでどこに行こうとしている?」
「まずは装飾品店かな~。」
お金あるのか?
高そうな店の入口のドアを開けるとカラコロンと鈴が鳴る。
元の世界の人間には伝統衣装のコスプレ店にしか見えないだろう。
「で~お互いの好みの服を選ぶのがデートのルール?」
デートのルール?そんなの初めて聞くぞ。
ルーシーは学ランに似た服を選んだ。
今着ている学ランとほとんど変わらないよな?
ヨーロッパ伝統衣装のチョハに似ている。
チョハ・・・分からなかったら画像検索すれば出てきます。
オーソドックスな肩が出ていた白いワンピースを選んだ。
お互いトイレの様な試着室に入って着替えた。
一足先に着替え、ルーシーの試着室の前に立っているとルーシーに呼ばれた。
中に入るとせまい密室で白のワンピースを着ているルーシーに男として胸が騒いだ。
「に、似合ってるよ。」
「あ、ありがとう。」
二人は照れていた。
「カズナリ、あのね、呼んだのは後ろを閉めてほしいんだ。」
ルーシーは後ろを向くと綺麗な背中があらわになっていた。
どうやら背中のボタンを閉めるのにに手が届かなかったらしい。
ならばなぜ同性の店員を呼ばない?
前の鏡に映る恥ずかしそうなルーシーの顔が俺のアレをより刺激する。
「ちょっと、早く!」
「あ・・・ごめん、ごめん。」
どうやら背中に見とれていたらしい。
ボタンを閉めてあげ、再びこちらに向いた。
「カズナリ、カッコよくなったね。」
「あ、ありがとう。ルーシーも綺麗だよ。」
二人で褒め合った。
しかし、この二着を買うのか?買うのなら相当高そうだぞ?
普段着に着替え、
「ルーシー、買うのか?」
「もちろん!カズナリが選んでくれたんだから。」
「じゃあ、お金払おうな。」
「おかね?」
「店の入り口の前に会計所があるだろ?あの店員にこの二着渡してみろ。」
ルーシーは言われるがまま、店員に渡してみた。
僕はルーシーがショッピングできるか後ろで観察した。
「二着で2万ゴールドです。」
「2まんゴールド?」
駄目だ、野生で育った人間社会と無縁だったルーシーには買い物ができない。
「はい、セット売りの紳士服1万、白いワンピース1万、合計2万・・・」
我慢できずに僕は前に出た。
「分かった、じゃあ紳士服セットはいいからワンピースだけ買う。」
「カズナリ・・・」
ルーシーは申し訳なさそうにしていた。
「いいんだよ、お前は女の子なんだから。可愛くしとけ。」
腰に下げていた今日のキャンベルを倒して手に入れた賞金袋を会計台の上に置いた。
ジャリジャリっと硬貨は音を立てていた。
「店員さん、ここに1万5千あるから、ついでに白いハットもつけてくれ。」
くそ、命を削って稼いだ金が服と帽子で飛ぶのか・・・
どんだけ格差が激しいんだよ!!!
帰りにレストランに寄った。
向かい合うように二人で席に座った。
二人で南国の甘味飲料を頼んだ。
南国の甘味飲料は味はパイナップルジュースに近かった。
だがこんなにおいしく飲んだジュースは人生で初めてかもしれない。
よく考えればこの世界で水以外の飲料を飲むのは初めてだ。
「ごめんなさい、私だけ・・・」
「いいんだよ、あの服あんまり学ランと変わらなかったし。」
「でも!!!あっちのほうが大人っぽくてかっこよかったよ。」
なんとか頑張って僕を励ましてくれているようだ。
会った当初よりルーシーは人格が成長している。
「その言葉だけでうれしいよ。」
僕は微笑んだ。
「ところでカズナリ、町に入ってから剣おきっぱなしだよね?」
「まあな、使わないし、俺にしか使えねーし。」