高2の僕がなぜか異世界の王に成り上がる物語   作:永遠の二番煎じ

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ルーシー奪還戦

俺の孤独な旅が始まった。

「カズナリ師、行くのか?それも一人で。よければ・・・」

「ああ!一人なら身軽で足手まといにならないしな。」

アブラヒドが見送ってくれた。

 

カイル屋敷に向かって歩いていると途中で壁に覆われた大きな学校のような建物を見つけた。

一つしかない門には強そうな見張りがいる。

どうやら学校ではなく例の重罪人が集まる監獄らしい。

なら老師もこの中にいるということか。

強心流!!!奥義!強心会話。

心を研ぎ澄まし、目を閉じ、老師の心に話しかける。

(老師、大丈夫ですか?)

(この術は・・・カズナリか?)

(はい、今監獄の壁の前にいます。)

(ルーシーは無事か?)

(いえ、連れ去られ今カイル領に取り戻しに向かっています。)

老師の心に乱れがあった。

(そうか、私は後でいい。ルーシーを先に取り戻すのじゃ。そして私の代わりに偽りの王を倒すのじゃ。)

(はい!老師。)

そして心の会話は途切れた。

 

それから数日歩き、カイルの町に着いた。

カイルの町は豪邸が立ち並び、大きな道場も多く、圧倒された。

町を歩いていると魔天流道場があった。

ここがバーグ・シオロフスキーのいる道場か。

道場破りをした。

「我は第100代目強心流武道継承者カズナリ・フジサキだ!!!」

道場内の稽古が一斉に止まった。

また強心流継承者の名に道場がざわついた。

すると指導者らしき人物が、

「我は第27代目魔天流武道継承者ザック・シオロフスキーだ。何のようだ?」

「バーグ・シオロフスキーを探している。」

「弟のバーグなら破門した。」

「破門?」

「ああ、奴は魔天流を悪用したからな。」

「そうか、なら失礼した。」

「待て、道場破りしたならここで私と戦え、さすれば、バーグの居場所も教えてやろう。」

「いいだろう・・・勝てば教えてもらうぞ!」

 

魔天流の門徒たちは遠くから決闘を見ていた。

「では行くぞ!」

「ああ!!」

ザックは手の平をクロスさせ、いきなり技を放った。

「魔天流継承術!錯覚分身!!」

すると10人のザックのクローンが俺を囲む。

そして四方八方から一人ずつ拳を食らわせにくる。

攻撃が連続して、反撃が出来ない!それに誰が本体だ?

「この技は分身を見れば見るほど、増えていく。」

ザックの言う通り、30人が殴りかかってくる。

こういう時こそ、

「強心流武術!心の眼!!」

俺は目を閉じ、攻撃を交わし始めた。

なるほど!見破ったぞ!!攻撃してくるのは本体か。

だから一人一人の攻撃なのか・・・

精神統一・・・さあ、見破ってやる!

来た!

俺は本体の右腕を掴むと分身が消えた。

道場の門徒にどよめきが起きる。

「カズナリ士、ここからだ!!!魔天流足技!天蹴り!!!」

右足で回し蹴りをしてきた。

一瞬の出来事で蹴り飛んだ。

「さすが、強心流継承者・・・魔天流継承術を見破るとは。」

危なかったぜ、右手で防御してなかったら顔が原形なかったかもな。

「だが・・・ここまでだ!!!魔天流極秘奥義!魔天無双!!!」

いつの間にか持っていた竹刀で殴りにかかってきた。

「強心流秘拳!吸収!!!」

真剣白刃取りで竹刀を止めた。

「何!!!」

門徒は食い入るように見ていた。

「こ、降参だ。さすが強心流・・・これが神の武道か。やはり叶わなかった。」

「さあ、バーグの居場所を教えてもらうぞ?」

「バーグは今カイル屋敷の護衛をしている。なんでも女を連れてきた実績から雇われたそうだ。」

なるほど、ルーシーのことか。

「まさか、カズナリ士、一人で屋敷に乗り込むのか?」

「ああ、他に仲間がいるように見えるか?」

「ならば、私も一緒に行こう。」

「え?」

「弟をこの手で葬りたい。魔天流の悪用が広がる前にな・・・」

なるほど、実の弟でも葬るのが魔天流か。

「いいだろう、ザック。一緒に来い。」

 

夜僕とザックは屋敷に忍び込んだ。

僕はカイルの部屋へ。ザックはルーシーを護衛しているバーグの元へ。

「ここがカイルの食事処か?」

20mの長机があり椅子は綺麗に机の下にある。

「あなたがカズナリ・フジサキ氏ですね。」

声は甲高いが男だ。

「そうだ、ユアン・カイル伯爵。ルーシーを返してもらおう。」

「いえ、姫は私の子どもを産み。後々は我が息子は王となるのです。」

ユアンは貴族服を着ていて、長机の向かいにいた。

 

その頃ザックはバーグと遭遇していた。

「兄さん、まさか三強の屋敷に乗り込んでくるとは。」

「バーグ、お前を倒さなければ魔天流、いや世界が滅びかねないからな。」

バーグの横には白いドレスを着たルーシーが立っている。

「僕はバーグ・ユアン。もうシオロフスキーじゃないからね。」

「バーグ、名字まで捨てたのか・・・」

シオロフスキー兄弟は一撃で決めるつもりでいた。

「魔天流!!!最終奥義!!!魔天執行!!!」

「魔天我流!!!秘技!!!粉砕拳!!!」

ルーシーは兄弟の死の戦いに終始無口だった。

兄弟が交わった時一瞬光ったがバーグ・ユアンは影しか残らなかった。

「弟よ・・・」

ザックは泣いた、

自分にもっと出来ることがあったんじゃないかと思い・・・

 

「カイル式強心流武道術!身体強化最高!!」

長机の上を貴族服に似合わず、下品に走ってくる。

ひょひょろだったユアンは肉体派に変貌した。

「そんな見た目だけの体、俺にははったりにもならねえ!!!」

 

「カイル式強心流剣術、炎の剣。」

ユアンは剣を抜刀し、刃が燃えている。

ついに、魔術使いが出たか。

ユアンは隼のごとく、剣を振り回す。

俺は避けるのが精一杯、道着に火が移っても俺の避ける速さですぐ消える。

刃はようやく炎が消え、普通の剣となり俺の真っ白だった道着は焦げて真っ黒だ。

どうやら今のは短期戦の技か。

「あなたにルーシーを幸せに出来るのですか?」

・・・ルーシーは老師から託されたんだ!!!

ユアンの剣が再び燃える。

畜生!短期技だが何回も使えるのか?

すると神の剣が鞘の中で青白く光る。

なんだこれは?

神の剣を初めて抜いた。

「カズナリ氏、ようやくやる気を出すようですね。」

そしてユアンはまた隼のごとく、

「カイル式強心流剣術!!!究極奥義!!!龍の吐息!!!」

ユアンの剣から炎が波の様に俺を襲ってくる。

どうしたらいいんだ・・・

神の剣を垂直に両手で持った。

 

すると炎を神の剣が斬り裂く。

さすが!神の剣!!

「強心流剣術!竜の洪水!」

なぜか、言葉が勝手に出た。

まるで自分が剣のように。

 

ユアンの炎の剣とカズナリの水神の剣が交じり合う。

剣は折れ、ユアンははじき飛んだ。

「あなたの勝ちです・・・カズナリ氏・・・」

ユアンはそのまま気を失った。

 

すると食事処にザックとルーシーが来た。

「カズナリ!!!」

「ルーシー!!!」

二人はハグして再会を喜んだ。

 

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