高2の僕がなぜか異世界の王に成り上がる物語 作:永遠の二番煎じ
国王即位
気が付くと僕はベッドで目が覚めた。
北からは窓から日が差して、南にはルーシーが座っていた。
ルーシーは僕の手を握って枕代わりに寝ていた。
ここは城下町の病院か?
それよりどうなったんだ・・・
そこにアブラヒドがお見舞いに来た。
「おお!カズナリ国王目が覚めたのか。」
「ああ・・・勝ったのか?」
アブラヒドによると城を焼く寸前に、城に漂う邪気が消え、偵察隊が城中を探して石化したマック・アーロンと消衰した僕を見つけたらしい。今は国王代理としてボブソン大臣が国の統治に全力をつくしている。
「ボブソン大臣か・・・」
「うん、カズナリ国王が指名されたからな。」
「え?あ!!!そうだった。」
確かに城に入る前ボブソンに言ったなぁ。
でも、まさか本当に大臣とは・・・これが国王の権力か。
僕の声でルーシーは目が覚めた。
「カズナリ!」
とルーシーは僕を抱きしめた。
数日休みを取り、城で国王即位の儀式が行われた。
僕は王座に座り、ボブソン、アブラヒド、ザックに貴族や名門武道家たちが即位式に参加していた。
王座の前に置かれた赤い派手な冠を僕は被った。
「僕を王にしたのは内乱で死んだ兵士や戦った兵士そしてボブソン、アブラヒド、ザック、言えばきりがない・・・。だから、この100年の戦争に終止符を打ち、これからは争わず、町や村を発展させようではないか!!!」
すると貴族や名門武道家たちの拍手が喝采した。
それから1年、国の生活水準を上げるのに努力した。
城・城下町を中心に北東はレンガ町、北は貧困の町改め石造町、北西は旧カイル領改め武道の街。
南は内乱が終わるまでほとんど知らなかったが南東は木造の町、南は農業の町、南西は商業の町と命名した。
東のレンガ町・木造の町はアブラヒド領土長が統治し、西の武道の街・商業の町はザック領土長が統治した。中央の石造町・城下町・農業の町はボブソン大臣が領土長を兼任した。
アブラヒドは東保安部を設置し、ザックは西部警察を組織した。ボブソンは中央軍を創設し、実質この三つの団体は国の治安維持の兵力である。
その甲斐あって、小競り合いは激減し、大陸全体が平和になった。
王の間でボブソンと結婚について話した。
「国王、もう18でしょう。妃を取られてはいかがですか?」
「そうだなボブソン、グレゴリアス家唯一の生き残り、ルーシーを妃にしようと思っているのだが・・・」
俺はグレゴリアスを再び繁栄させるため、またルーシーへの思いもあったが、
ボブソンは多分ラーニアを進めてくるだろう、僕はどうすれば・・・
「ルーシー様だけですか?」
だけ?の言葉にひっかかった。
ボブソンは驚いた表情をした。
「ああ、一夫多妻なんて僕の柄じゃないしな~。」
「いえ、国王。貴族は一夫多妻制は例外的に適用されるのですよ?」
どうしても自分の妹を女王にしたいらしい、だが僕は腑に落ちない。
「でもな~一夫多妻・・・ん~。」
そうか、僕国王だもんな。子孫残さないとダメか、でもやっぱり違和感あるな。
「是非、ラーニアを妃にお願いします!」
ボブソンはひざまずいた。
おお!!!きた!!!ボブソンのごり押し。
何度このごり押しの願いに負けただろうか。
領土長兼任もこのひざまずきでしぶしぶ許可した。
「分かった!じゃあ妃の大会を開こうじゃないか!」
僕は強引に提案した。
この王の気まぐれの一言で本当に妃を決める選考が行われた。
妃候補の判定基準は、『美』『強』『心』の三つの判定だ。
全国から顔面偏差値の高い美女が城下町にやってくる。
そしてそれを見ようとスケベな男が寄ってくるため、城下町はにぎわった。
応募人数は200人弱であった。
王の間で一人一人直接会って診察みたいに見た。
そして最強心術で心も読んだ。
ルーシーは農業の町からラーニアはレンガ町からわざわざこの妃の大会のために来た。
こりゃあ、王も堕落するわな。
だが『美』『強』『心』で残ったのは偶然にもルーシーとラーニアだけであった。
ラーニアは意外にも僕に対して一途でいた。
僕はどうしてもどちらかに決められず、数日後ボブソンと老師を王の間に呼び出した。
「何も私に気を遣う事はない、国王が決めればよいのじゃ。正しいと思ったことをのう。」
「ジャック師と同じく、私も兄であるが妹の問題。ルーシーさんだけを選んだとしても恨みはしない。」
僕は王座から立った。
「・・・じゃあ俺が2人と結婚してもいいのか?」
「王の勝手じゃ。」
「ジャック師と同意であります。」
そりゃあ・・・そうだけど、相談した俺がバカだったな。
その夜城下町の宿で休んでいたルーシーとラーニアを呼び出した。
城下町の灯が眺めるベランダで2人に結婚を申し込んだ。
「もしよければ僕と結婚してください!」
2人の前でひざまずき右手の平にルーシーへの金色の婚約指輪、左手の平にラーニアへのサファイアの婚約指輪を。
2人とも指輪を受け取ってくれた。
え?
2人は笑っていた。
「なんで笑っているんだ?」
「ルーシーさんとどっちが選ばれるか、レストランで話してたから。」
「そしたらカズナリがどっちにも結婚を申し込むから。」
2人は仲が良さそうだった。
これでいいのか?まだ自分の選択に疑問はあったがどっちかなんて決められない。
「で?私達だけなの?」
「うん・・・ああ。君たちだけだ。」
「それは光栄ですね。」
歴代の王はより多くの子孫を残すために多くの妃を取ったらしいが、僕は史上最少人数らしい。
逆にそれがルーシーとラーニアはうれしかったのだろう。
世間も妃が2人だけということに僕の国王としての好感度が上がった。
この世界の結婚式は愛を誓うこともなく、また宴が城で開かれた。
「外を見ろ!竜が飛んでるぞ!!」
竜が僕へのお祝いの雨を降らしてくれる。