高2の僕がなぜか異世界の王に成り上がる物語 作:永遠の二番煎じ
カイザに連れられ、何年も使われていない100人は練習できる道場に案内された。
道場はほこりまみれで木の床はところどころ朽ちていた。
ジャックは懐かしかった、かつてエイブラハムやエリー、アイクの修行の光景がよみがえる。
「さあ、まずは掃除からですね。」
ジャックとカイザはほうきで道場を掃きはじめた。
朽ちた床も部分部分に新品の板に打ちかえた。
そしてジャックとカイザは修行を始めた、念のため名前も武道流派も伏せた。
ジャックとカイザは日々の修行によって力を付け直した。
村の人々も徐々に関心を持ち始め、習いに来る者も出始めた。
「老師流武道師匠の老師じゃ、こちらの横に立っている男は師範であり補佐じゃ。」
老師の門徒は40人前後となり、逃げだす者も多かったが、入門する門徒も多かった。
だから常に門徒は40人前後を保っていたのだ。
門徒の逃げ出す多くの理由は老師が新たに修行方法として採用した狼のジャクソンとの組手であった。
ノースウルフにいつか食われるという恐怖心に勝てず、挫折する者も多かった。
「狼一匹相手に勝てなければ、王国軍の精鋭兵にはとうてい勝てぬぞ!」
老師の気合も一段と入る。
一也の継承するための稽古と違って強心流を極めさせるのではなく、より多くの門徒に身に着けさせるのを目的とした。
強心流は身に着けるだけでも十分であった、訓練された兵士や中流武道武術派相手なら戦えた。
より多くの門徒に教えることによって義勇軍の士気や偽りの王を倒す自信をも心に植え付けたのだ。
クーデターを起こすための下積みを行っているときであった、突然村は襲われた。
それはいつものように稽古をしていた時であった。
慌てた様子でカイザが道場に、
「老師!所属不明の軍隊がこちらにやってきます!!」
それは南の町から派兵された偽りの王の軍隊であった。
老師とその場にいた10人の門徒たちは道場を出て南の方を見ると火の手が次々と上がっている。
「全員北の森に身を隠すのじゃ。」
多くの住民たちは村を捨て北の山岳に逃げていく。
しかしカイザは反対した。
「いえ、今こそ強心流武道を誇示し戦うのです!!」
「そうだ。補佐の言う通りだ!」
「俺達でこの村を守るぞ!!」
カイザ率いる強心生は老師を置いて南に向かった。
その頃南の村の方では馬に乗った一人の兵士長がいた。
馬を北に歩かせながら、部下たちが村人を虐殺するのを悠々と見ていた。
「まだ強心流の者は見つからぬのか?」
そこに偵察兵がひざまずいて報告を兵士長にした。
「兵士長、北の道場前で強心者と思われる老人を見つけました。」
その報告を受けた兵士長は前にひざまついた偵察兵を馬で蹴り飛ばし、そのまま北の道場に向かった。
馬を走らせていると10人くらいの道着を着た男たちが立ちはだかった。
兵士長は馬から降りて腰に下げていた剣を抜いた。
道着を着た男たちはなぜか木の棒であったかを兵士長は疑問に感じた。
10人くらいの中から一番年上らしき男が前に出た。
「我こそは第40期強心生のカイザ・モンタールである!」
「私はアーロン式強心流武道術者のマック・アーロン兵士長だ!すでに村は半分を焼き、いずれここも灰と化すだろう、その前にジャック・スコット戦犯者の場所を教えれば、お前らの命と残りの村は残しておいてやろう。」
門徒たちはマックの出す覇気にあとずさりしていたが、
「俺達で村を守るぞ!!」
「おお!!!」
門徒たちは自分たちを奮いたたせた。
カイザの後方にいた門徒たちは全員マックに向かって束で挑んだ。
だがわずか5秒で10人の門徒たちはマックに斬り裂かれた。
「貴様!!よくも我が弟子たちをたやすく!!!」
カイザは怒り狂った。
「本家強心流の使い手カイザよ、本家では精神をコントロールすることを学ばなかったのか?」
カイザはマックの言葉を耳に入れず、
「強心流真剣術!!!かまいたち!!!」
カイザは木の棒を使って、マックに向かって技を放った。
「なるほど、戦犯者の味方なら仕方あるまい。アーロン式強心流剣舞!!!鷹の嘴!!!」
マック兵士長はカイザと同じく技で迎え撃った。
二人は空中で技を交え、場所が入れ替わっていた。
「やはり、私の敵ではなかったか・・・」
マックは剣を鞘に収めた。
「う・・・」
カイザは口から血を出し、倒れた、そして絶命した。
カイザの腹部には複数の急所だけに刺し傷があった。
そしてマックは無傷であった。
見かねた老師は両手をあげ、投降した。
「私はジャック・スコットじゃ。」
「ついに姿を現したか、第99代強心流武道継承者にして戦犯者。」
再びマックは剣を構えた。
「もうよいじゃろ・・・」
「よかろう、ただちに村の焼き払いと虐殺はやめよう。」
こうして老師はマック・アーロン兵士長に捕まった。