箱庭に導かれた優しき風を求めた哀れな魔王の話   作:( ∴)〈名前を入れてください

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第1話

「ガノンドロフ!テトラを返せ!!」

 

「そう急くな…この娘が起きてしまうではないか。夢が見える、魚も取れず泳ぐことも儘ならない深い深い海が」

 

「ハイラル王は何と言っておった?ハイラルは一体どうなったと」

 

「それは…神様がハイラルを封印したんだって……」

 

「神がハイラルを封印した?」

 

「笑止なり……」

 

知らぬのか…哀れなものよ、ならば教えてやる。

 

「漂う木の葉の島で何を成せると言うのだ……それが分からぬのか、お前達は…」

 

いや分かる筈も無いだろう、こやつらは知らんのだ。あの時の栄えていたハイラルの姿を

 

「ハイラルは神に滅ぼされたのだ!!」

 

他ならぬその神によってな!!

ーーーー

 

「日がある内は灼熱の風……月がのぼれば荒涼の風……風が死を運んできたのだ…」

 

思い出すはあの時代のゲルド族…儂はあの風から皆を守るために強欲に生きてあらゆるものを奪い、そしてハイラル王家の家臣となり地位を求めた。

 

許せなかった…のうのうと暮らす王家がハイラルの民が!!

あの風の恐怖に晒された事のない奴等が儂らゲルド族を蔑む事が!!

 

そして儂はトライフォースの力を使い世界を支配した。だが…真に欲しかったのは手に入らなかった。

 

「儂が欲しかったのは…この風だったのかも知れんな……」

 

この世界を包み込む優しく気持ちの良い風が……

 

「ガノンドロフ……お前は」

 

…辛気臭い言葉を聞かせてしまったな

 

ーーーー

 

「やぁぁぁぁっ!」

 

「甘いわッ!!」

 

小僧が切りかかってきたのを片手の剣で防ぎもう片方の剣の腹で殴り飛ばす。

勇気のトライフォースと言え持ち主がただの小僧ならば所詮はこの程度…時の勇者に及ぶわけが無い!!

 

「フハハハハハハ!温い、温いぞ小僧!!貴様程度にこのガノンドロフが倒せると思ったか!!」

 

吹き飛ばした小僧はピクリともしておらん……恐らく気を失っている。ならば今しかあるまい、この隙に奴のトライフォースを奪わせてもらおう!!

 

「ここに勇気、知恵、そして…力のトライフォースが揃った!!」

 

倒れ付した小僧を持ち上げトライフォースを掲げ、降臨を待つ。

さぁ…現れるが良い。神が残した全知全能を司る遺産……トライフォースよ!!

 

するとゼルダ姫と小僧の手のアザが光を放ちながら離れていく、そして儂の手にあるアザも光を放ちながら離れていき目の前にかつて見た黄金に光輝く三角形が姿を現す。

 

「おぉ…これだ。これなのだ、トライフォースよ……かつて見た時と替わらず美しい…」

 

「これに始めに触れた者は…願いを叶える事が出来る代物…これを使い再びハイラルの復活を……そしてこのガノンドロフが支配する闇の世界を!!」

 

一歩一歩歩いていく、距離は近い筈なのに遠くに感じるのはこの時を待っていたからだろう。歩いていくと足に重みを感じる、見ると小僧が儂の足に必死に引っ付いておった。

 

「させないっ……やらせるもんか!!」

 

「どけい!坊主、貴様達は既に用済み…分かったのなら手を離せ!!」

 

「駄目だ…お前なんかにそれは触ること何てさせるもんか!!」

 

この目…似すぎておる、あの時の時の勇者にあまりにも似すぎている。

…その目で儂を見るなッ!!

 

「…ふんっ!」

 

「ぐわっ!!」

 

潔く小僧を吹き飛ばしまた一歩ずつ近づいていく。そして儂の目の前にトライフォースがある…長かった、本当に長かったここまで来るのにどれ程の時をかけただろうか。

 

「聞け!トライフォースよ、儂の願いは」

 

後はトライフォースに手を触れるだけ、ほらあと少し……もう手が

 

「……トライフォースに初めて触れた者にこそ願いを叶える権利を持つ」

「そう言ったな!ガノンドロフ!!」

 

「なっ……貴様、いったいいつの間にその場所にいた!ハイラル王よ!!」

 

いつの間にか奴がトライフォースに触れておった……そんな、馬鹿な……儂の願いはどうなると言うのだ。

 

「(落ち着け…奴も王、ならばハイラルの復活を願って可笑しくは無い……いや心の奥底何処かで願っているはず。)」

 

まだだ、まだ修正は聞く範囲の筈だ。予定より少し遅れるだけの事だ、気にすることは無い!!

 

「ハイラル王よ!貴様の願いは分かりきっておる!!亡き祖国ハイラルの復活を……そうであろう!?」

 

「そうだ…儂の願いはハイラルの復活」

 

よし!やはり儂の睨んでいた通りこやつは未だに過去に縛られておる!!

未練がましく現世に残っていたのには必ず理由があるのだ。やはりこやつは……

 

「…等ではない!トライフォースよ!!儂の願いを聞くがいい!!」

 

「何?…まさか貴様ッ!?止せッ!!其だけは止めろ!!」

 

「ガノンドロフ…確かに儂はいつも思っていた、ハイラルが滅んでしまった事を、それをやり直したいと何度も何度も思ったわ…じゃがのリンクと旅をしておって思ったのだよ」

 

「一体何を思ったと言うのだ!!王が国の再興を願わずして誰が王とでも言うか!!」

 

儂の言葉にふるふると首を振り返事を返してくる

 

「今この世界には様々な人が生きておる。ハイラルの復活はこの風に包まれた世界の邪魔になるだけ……ガノンドロフよ儂ら亡霊は帰らなくてはならないのだ。」

 

「トライフォースよ!儂の願いはこの海の底に眠るハイラルの滅亡!!そして新たな世界である風を纏うあの世界の繁栄だ!!」

 

「貴様ァァァァァッ!!!」

 

その瞬間、辺りの壁から水が流れ込んでくる。バキリバキリと全てが壊れていく

儂の悲願である、ハイラルの支配と復活が……今完全に消滅した。

 

「ヴァッハッハッハッハッハ!ハーハッハッハッハッ!!」

 

これが儂の終わり…?ふざけるな…ふざけるなよ!儂がどれ程恋い焦がれたと言うと思っておるのだ!!

あの世界、ハイラルに!!

 

「ならば貴様達が新世界に相応しい者なのか…それを確かめてくれるわ!!」

 

儂を越えれぬと言うのならばここで諸とも死に絶えるがいいわ!!

 

ーーーー

 

「やぁぁぁぁっ!」

 

「グオォォォッ!!」

 

やはり…最後はこの剣にやられるか、退魔の剣マスターソードよ……。貴様こそ儂が唯一無二の恐れる存在、故にその力を分散して封じたのだが…やはりこうなるのか

身体中が石化していくのが分かる…そうかこれが終わり…。思えば長い間生きたものだな

ふと風を感じる…もう身体中石化しておるのに風の感覚が分かるとは……そうだこの風こそ儂の望んだ

 

「フ…フフ……風が靡いておるわい」

 

目を閉じれば見えるのはあの羨ましかったハイラルの草原、ゲルド族の皆。

そうか…この風はあの時望み恋い焦がれた風なのか。

 

ならば…この風に包まれて逝くのも……悪くないかもしれんな。

 

「(次に生まれるのならば…あの優しき風に包まれた世界を……)」

 

悪逆を尽くした魔王ガノンドロフ、ここに彼の物語は幕を閉じるかに思われた。

だが現実はそうではなかった。

ガノンドロフを急に光が包み込む。優しい光が彼を包み込んだと思えばその光が無くなった後彼の姿は忽然と消えていった。

まるで風に導かれていくかのように

 




なんかポンッと思い付いたので投稿……やべぇこれで4つだよ……これ以上は首が回らんなマジで
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