箱庭に導かれた優しき風を求めた哀れな魔王の話   作:( ∴)〈名前を入れてください

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早足でやっとギフトカードまで来た……もうすぐ展開がゆっくりになっていきます


第3話

「どういうことですか!ガルドガスパーにギフトゲームを仕掛けた!?なんて事をしているのですかこのお馬鹿さん達は!!自分が何をしたのか分かっているのですか!?」

 

「「ジン君があんな格好良く啖呵切ったから……はぁ」」

 

「へっ?ぼっ…僕だけのせいですか?」

 

「お黙りなさい馬鹿三人衆!!」

 

モーファの悲痛な叫び声とスパパーンと気持ちの良い音が辺りに木霊する。

モーファが持っておるあの良く分からない武器……何時の間にあのような物を出した?いや…あれは武器なのか?いや…あんな殺傷能力の無い物体が武器な筈ないか。

 

「で?じいさんは一体何をしたんだ?どうせ何かやらかしたんだろ?教えてくれよ」

 

「餓鬼を焚き付けただけに過ぎん、ただそれだけよ」

 

「それだけでも十分に駄目ですからね!?」

 

モーファが肩で息を吐きながら今、こやつらが置かれている状態を一つ一つ息巻きながら話していく。

 

要約すれば此方側にメリットが全くと言っていいほど無い、それを分かっているのかという話を延々としておった

全く…あの若造程度なら小娘共が知恵を振り絞れば勝てるだろうに。そんな気にする話でもあるまい

しかし…ではあの若造はあの土壇場でも中々に頭が回っておった。ゲームメイクの際にゲームメンバーに儂の名を入れなかったのは賢いと言えよう…いやそれとも殆ど無くなった野生のカンというものか?

 

「まぁいいです…十六夜さんがいればガルド位余裕で倒せるでしょうし」

 

「いや俺はやらねーぞ?」

 

「当たり前でしょう。貴方には参加させる訳無いわ」

 

小娘と坊主が頷き合いながら話し合う。

まぁ坊主が出ればそこで全てが終わるだろう。この坊主の身体に秘められた力はそれほどまでに強く大きい。若造では坊主の相手をするのにあまりに役者不足と言った所か

 

「えっ…なっ何でですか!?」

 

「決まってんだろ、こいつらが売った喧嘩だ、それに首を挟むなんて無粋ってもんだ」

 

「そう言う事、悪いわね黒ウサギ」

 

「絶対に思ってません…反省の色ゼロです…うー、ジン坊っちゃんもですよ。もうどうしようも有りませんが反省はしておいて下さいね?」

 

「分かっているよ……だけど此だけはやらなきゃいけないんだ…今までの弱い僕とお別れするためには」

 

「その意気だ餓鬼、お前の生きざまを儂に見せてみよ。この戦いはお前の強さを磨く試金石と思え」

 

「はいっ!頑張ります!!」

 

「はぁ…どうしてこんな事に……」

 

それからモーファが肩を落としながら儂らの力を図る所に案内すると言いながら先行して歩いていく。

この町の地理を知りたかった所でもあるので着いていけばやはり儂の知らない花や木が植えられておった。小娘共はそれをサクラと呼んでおり、何やら三人共そのサクラ知っておったらしく話しておった。

 

暫く歩いておると店仕舞いを始めた店が目の前に見えそれを見るやモーファは急いで走り始める

 

「まっ」

 

「アウトです。またの御利用をお待ちしております」

 

「いや閉店五分前なのにそれはあんまりじゃないんですか!?」

 

「規則ですので」

 

それからモーファと定員と思われる者が話し合いを始め暫くした後モーファが押し負けたのか黙りこむ。

名前が無いか……知らんわそんな事

信頼が無いのならば勝ち得よ、それが世の真理というものだ。モーファではそれが出来ておらんかったまでよ

 

「私達に…旗は……」

 

「ヤッホー!久しぶりじゃの黒ウサギィィ!!」

 

「えっ?…キャァァァァァ……」

 

すると店の中から中々の力の持ち主がモーファに突っ込んでいきそのままモーファを巻き込みながら遠くまで跳んで行った。即興の茶番劇を見せられた後、店の奥へと入っていき話を聞く。

 

「…ってな訳で儂がこの黒ウサギを助けてやったりしておるこの店のオーナーでもある懐のおーきな美少女じゃ」

 

「はいはい、何時もお世話になっており感謝しています」

 

「先程の事は謝ったであろうが、ほらこのとおりじゃ許してくれ」

 

この者は自らの名を白夜叉と名乗りこの世界について様々な事を説明した。外門、支配者…それに己がここの支配者であること、それを聞いて坊主共は色めき立ちモーファはオロオロとしながら助けを求めるように此方を見つめてくる。

 

「じゃあここでお前を倒したら俺達が最強って事で良いんだな?」

 

「抜け目ない小僧よ…儂と戦おうと言うのか?……だがそれは又の機会という事にしておこうかの」

 

そう坊主に言葉を返しながら儂をチラリと見据えてくる。……流石に儂の力に気付けぬ愚か者ではないようだ。まぁそうでないと困るがな。

 

「そんなに見つめられると困るぞ?まさか…お前さんは儂に恋したのかの?」

 

「カッ抜かせぃ愚か者が。貴様程度に恋をするなど儂は若くはないわ、貴様のような修羅に生きておる存在に恋をする者は余程の酔狂な男であろうよ」

 

「クハハハッ!全くその通りだ。こんな悪鬼に恋をする者はそうはいまい!!」

 

「修羅ならば言葉で語る必要もあるまい?」

 

儂の返事にひとしきり笑った後こやつは獣のような笑みを浮かべながら身体から力を放出してくる。並みの者ではこの威圧感に耐えれぬであろうな…現に小娘共はその威圧感に混乱しておる

 

「ならばお望み通りに行かせて貰おうか?」

 

「面白い…来るが良い。特別に遊んでやる」

 

刹那、只の部屋から無限に広がる大地を白く光輝く太陽が照らす世界へと変貌する。儂が辺りを眺めておるとその隙を逃さぬと言わんばかりに手刀が儂目掛けて振るわれる

 

「邪ッ!!」

 

「甘い、甘すぎる。その程度でこの儂に傷を負わせようなどと片腹痛いわ」

 

その一撃を掴み遠くに放り投げる。小さい身体は儂の投げた力をそのまま受けとめ遠くに飛んで行く。

そのまま飛んで行くあやつを見詰めておると我に帰った坊主共が何やら驚いた顔で此方を見てくる

 

「じいさん…あんた何もんだ?」

 

「言ったであろう儂は魔王ガノンドロフ、かつてハイラルを支配し闇の時代を気づきあげた男よ」

 

話しておると後ろから膨大な熱量を感じ辺りに魔力による防御壁を作り出す。すると防御壁を通して感じるほどの熱量が儂らを襲う、この程度の炎あの忌まわしき神が残した炎の力に比べれば塵にも及ばぬわ

 

「ふん…その程度の奇襲で儂を倒せるとでも思うておるのか?」

 

「いんや思ってはいないさ。これは只の確認…そうお前がどうするのかを見たかっただけ」

 

更に太陽から生み出される光線が儂を襲うも懐から刀を抜き一刀両断していく

それからも更に襲ってくる攻撃を全て切り払っておると、歓喜の声をあげ更に攻撃を強めてくる。

儂が攻撃の隙を付き刀を振るう、それは烈風となりあやつの頬を浅く切り裂いた

 

するとあやつは心底嬉しそうな顔をしながら頬をより流れ出るその血を手で拭いペロリと舐め此方を扇情的な目で見詰めてくる。

 

「そうだ!儂はこんな戦いをしたかったのだ!!力を封じ込め弱者の傘下についたのも全てはこの為……この血肉沸き踊る死闘の為なのだ!!」

 

そう言うが否や太陽を複数産み出し儂に向けてその力を放とうとしておる。太陽を司る力でも持っておるみたいだな…

 

「しっ白夜叉様お止めください!このような理由も無き只の死闘は感化出来ません!!おじいさんもどうかお止めになって下さいませ!!」

 

その言葉…遅い、遅すぎるわ。貴様の行動は全てが遅すぎる。

 

「我等の死闘の邪魔をするな黒ウサギよ!今この場では力有る者こそが絶対の正義…お前の言葉には何の力もない、下がるが良い!!」

 

「し…白夜叉様?」

 

「強き者は強き者と喰らい合う定めを持っておる。例え力を封じ込められていようとそれは変わらんのだ!!」

 

「そうであろう異界の魔王よ!!貴様ならば分かる筈だ…儂のこの言葉が!!」

 

あぁ…分かるとも、分からない筈が無い貴様のその渇きを理解できるのは恐らくこの場では儂だけ。

血を吐くような魂の叫び…お前も儂と同く力の信奉者なのだな。

誰もお前のその渇きを理解してやれなかったのだろう…ならば儂がそれを受けとめてやる、同属のよしみと言うやつだ

 

「分かる…分かるとも、お前のその渇きをその叫びも全て理解できる。故に来るが良い」

 

「お前の全てを受けとめてやる」

 

「あぁ…ならば、ならば儂の全てをかけたこの一撃を受けとめてくれぇ!!」

 

儂の言葉に更に威圧感をましながら顔を喜色に彩らせ、太陽はそれに呼応するかの様に光を放ち始める。

来るか……来るが良い。貴様の全てを込めたその一撃というものを

 

「喰らえェェェッ!!」

 

その言葉と同時に太陽から放たれる一撃

それを見た儂は自らの力を解放し殴る体勢をとる。

儂の全ての力をこの拳に集める為に

 

「オオオオオオオオ…!!」

 

邪気が儂の拳を包み込み黒き光が儂の拳に集まっていく。まだだ…もっとだ…もっと集まるが良い。

 

「オオオオオオオオオオオオ!!」

 

目の前にあやつの一撃が迫ってくる…今しかない!!見せてやろう魔王の一撃を!!見るが良い弱き者達よ強き者が持つ力の真髄を!!

 

「ハアァァァァァァッ!!」

 

今持ちうる全ての力を拳に乗せ光線を殴り抜く。儂の邪気とあやつの太陽の力それは互いに拮抗しあい辺りを歪ませていく。

 

「「ハアァァァァァァッ!!」」

 

儂らの放った一撃は天も地も包み込みあまねく全てが黒と白の光の中に包まれていった。

 

ーーーーーー

 

「いやー楽しかった感謝するぞじいさん!!久しくここまで血肉沸き踊る戦いをしたと言うものだ!!」

 

「何、貴様の最後の一撃は中々に楽しめた。」

 

儂らの一撃が交差した瞬間あの世界から急に此方の世界に戻された。こやつが言うには儂らの一撃にあの世界が耐えられなかったらしく儂らは強制的に戻されたらしい。

 

「そうであろう!そうであろう!儂のあの一撃を受け止めるとは…気に入った!!名前を教えてくれるか我が同属よ?」

 

「儂の名はガノンドロフ、かつてハイラルを支配した魔王よ。…次はお前の番だぞ我が同属よ、お前の名を聞かせては貰えぬか?」

 

「ガノンドロフ…うむ、覚えたぞ!!儂の名前は白夜叉、この箱庭の世界で悪鬼として恐れられた元魔王なのだ!!」

 

「「ハーハッハッハッハッハ!!」」

 

暫くこやつのしてきた事を聞いたり儂のしてきた事を話しておるとモーファがバンッと床を叩きながら声をあげる

 

「ほほう?してガノンドロフよお前はその時の勇者に倒され、六賢者…並びに神々に封印されたと言う事か。だがこの場にいるという事はその程度では終わらなかったと言う事、それからお前はどうしたのだ?」

 

「そう慌てるでない白夜叉よ…儂はあの忌まわしき神々、六賢者に封印された後、永い永い時を生きた……何時か必ず奴等に復讐をし、ハイラルを再び支配するため

 

「って色々とちょっと待って下さい!」

 

「何だ…黒ウサギよ。今良いところ何だぞ?此からがガノンドロフの話の盛り上がる所だと言うのに……」

 

「いやっそうじゃなくてですね!?何でさっきまで殺し合いをしていた貴方達がそんか和気藹々とお話をしているのですか!?それにガノンドロフさんあの力は何ですか!!それに世界を支配した魔王!?」

 

何だそんな事か…全くそんな事で慌てふためきおって、それだから貴様はモーファなのだ

 

「落ち着くが良い、モーファよ。茶でも飲んでゆっくりと息を吐け」

 

「私はモーファじゃなくて黒ウサギという素敵な名前を持っております!と言うかモーファって何ですか一体!!」

 

「儂の配下である魔物の一体で勇者に攻撃を与える事を出来ず死んでいった無能だ」

 

「黒ウサギは無能ではありません!!」

 

「「「えっ?」」」

 

坊主共の言葉にモーファが突っ込みを入れそれに白夜叉が介入して黒ウサギを弄ったりして時間を潰しておると白夜叉が黒ウサギに質問を投げ掛ける。

 

「して黒ウサギよ。お前は一体何のようでここに来たのだ?……まさか遂に儂のペットになることを決意した」

 

「違いますこの人達の力を図って貰おうと此方に来たのです!!」

 

「うげっ…それは儂の専門外なのだが」

 

そう言いながら白夜叉は儂を見ると名案を思い付いたように頷きながら言葉を発す。

 

「本来ならばこのような事はせぬのだが……ガノンドロフという新たな友に会えたのだ!それを記念してこれをくれてやるわ!!」

 

そう言いながら両の手をあわせてパチンとならすと儂らの前に一枚のカードが現れる。

 

「俺達にもくれるとは気前がいいな白夜叉さんよ…ってこれはカードか?」

 

「綺麗な色をしたカードね…皆色が違うみたいだけど良いわ気に入った、ありがとう白夜叉」

 

「…綺麗、ありがとう白夜叉」

 

「うむ存分に感謝するが良い!!それはギフトカードと言ってお前達が持っておるギフトをそこに表示し、持ち物を入れておける優れものだ!!」

 

坊主共が思い思いの感想を言いながら白夜叉に礼を言う…だが儂にそのような余裕は無かった、何故ならば儂のカードに書かれておるそれはあってはならないものであり

 

「ばっ馬鹿な……何故これを儂が持っておるのだ!?この様な事あってはならん事だ!!」

 

「どっどうしたのだ!?そんな大声をあげて……」

 

「これはどういう事なのだ!!」

 

漆黒に包まれたカード、そこに書かれておる物は……

 




GiFTCard COLOR. black

name ガノンドロフ

GiFT
力のトライフォース
支配者権限
ゲーム盤「ハイラル」


退魔の剣 マスターソード
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