問題児たちと…バカ?が異世界に来るようですよ<未完> 作:daiki1211
――――ノーネーム・居住区画、水門前
誤認と一匹は廃墟を抜け、外観の整った空き家が並ぶ場所に出た。
五人はそこを素通りし、水樹と呼ばれる苗を貯水池に設置するのを見に行く。貯水池には先客がいらしく、ジンと子供たちが清掃道具を持って水路を掃除していた。
「あ、みなさん!水路と貯水池の清掃が今終わりました!」
「ご苦労様ですジン坊ちゃん♪ 皆もちゃんと掃除をしましたか?」
子供たちは黒ウサギの声を聞いた途端群がって来た
「黒ウサの姉ちゃんお帰り!」
「眠たいけどお掃除手伝ったよー」
「ねえねえ、新しい人達って誰!?」
「強いの!? カッコいい!?」
「YES! とても強くて可愛い人達ですよ! みんなに紹介するから一列に並んでくださいね!」
黒ウサギが指を鳴らす。すると子供たちは一糸乱れぬ動きで横一列で並ぶ。
数は20人前後だろう。中には猫の耳やキツネの耳をもつ者までいた。
(マジでガキばっかだな。半分は人間以外のガキか?)
(じ、実際に目の当たりにすると想像以上に多いわ。これで6分の1ですって?)
(……。私、子供嫌いなのに大丈夫かな?)
十六夜、飛鳥、耀は苦笑いや欝な表情を浮かべていた。
その横で明久が子供たちに近づき少ししゃがんで自己紹介を始めた。
「僕の名前は、吉井明久。今日からこのコミュニティの仲間になったから、これからよろしくね」
明久の自己紹介に子供たちは声をそろえて返事をし、その光景に明久は向こうの世界の葉月のことを思い出しながら微笑んだ
その様子を十六夜たちが見てそろえてこう思った。
(((子供は明久に押し付けよう)))
明久は、問題児の中で勝手に子供のお守り役にさせられていた。
「今自己紹介した明久さんの後ろにいるのが右から逆廻十六夜さん、久遠飛鳥さん、日下部耀さんです。
これからはこの御四人方にも身を粉にして支え、励まし、彼らのサポートをお願いします」
「あら、別にそんな必要ないわよ? もっとフランクにしてくれても」
「僕もそんな厳しくしなくても……」
「駄目です。この世界では力あるプレイヤーが手に入れた恩恵で生活などをするんです。子供のうちから甘やかすと子供たちの将来のためになりません」
黒ウサギの目はそのことがどれくらいの深刻なことかを物語っていた。
「………そう」
「分かった」
飛鳥と明久はうなずくことしかできなかった。
「では、ここにいるのが子供たちの年長組です。ゲームに出られないものの見ての通り獣のギフトを持っていますのでなんか用事を言いつける場合はこの子たちを使ってくださいな。皆も分かりましたね?」
「「「「「「「「「「よろしくお願いします」」」」」」」」」」
子供たちが声をそろえて叫んだ
「ハハ! 元気がいいじゃねえか」
「そ、そうね」
(……。本当にやっていけるのかな、私)
「うん、よろしくね」
ヤハハと笑う十六夜だけで複雑な表情の飛鳥と耀、そしていつも通りに返事をする明久。