奴良リクオになりて、妖生を謳歌する。   作:村椿征

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はいどうもぉー!叡です。やってまいりました。ようやっと期末が終わり、活動できるようになりました。また何卒よろしくお願いします!


若き主、出入りの時間

 

 

「リクオくーん!学校行こー!」

 

この子の名前は家長カナちゃん。僕の幼馴染で、とても天真爛漫で活発な子だ。この子のは言うならば太陽的存在かもと、勝手に思ってしまっている。その声にぼくは応じる。

 

「待っててー!いまじゅんびしてるからー!」

 

と、毎回ここに来てバスに乗るのだ。

 

「若、行ってらっしゃいませ」

「ああ、行ってくるよ」

 

と、ぼくはかけていく。さてと、学校に行くべ。

 

 

 

今日は研究レポートを提出する日なのだ。その提出の日に妖怪のことについて研究してきた奴がいるらしい。そいつの名前は、確か清継だったかな?あと島 二郎だったと思う。そいつらは妖怪の素晴らしさを語るわけではないのだろう。むしろその逆でバカにして、存在を否定するのだろう。だいたい予想は出来る。そういう浅はかな奴の顔は何回も見てきた。いやと言うほどにね。どいつもこいつも思考回路が同じなのだろう。ワンパターンで面白みがない。妖怪をバカにされることで、はらわたが煮えくり帰りそうになるのだ。おや、講義の時間みたいだ。さて、今回のやつはどんなことを言ってくるんだろうな。

 

「やーやー、みなさんお待ちかね。ぼくの妖怪に対する研究レポートを聞かせるよ」

「よっ!」

「待ってました!!」

「いいぞいいぞ!」

 

野次が飛ぶ。御託はいい。さぁ、聴かせてくれ!お前の意見を。

 

「まず、妖怪など存在しない。何故かって?いまは全て科学的根拠があるからさ。金縛りなんかはいい例だね。あれは妖怪の仕業とされてきたけど実際違ってね。医学的には睡眠麻痺と呼ばれる睡眠時の全身の脱力と意識の覚醒が同時に起こった状態をさすんだよ。不規則な生活、寝不足、過労、時差ぼけやストレス等が要因とされているわけだ。他にも証明されている現象はあるよ。だからほとんどフィクションなのさ。ノンフィクションなんかはない」

 

そう締めくくり、清継は満ち足りた顔で話を終えた。まさかここまで納得させられる講義を出されるとは。他のバカにしてきた奴らは、稚拙な物言いだけで判断し、ここまで医学的、科学的な踏み込んだ説明をしてはいなかった。この男には何か見所があるな。だがしかし今日はバスに乗らんで帰ろう。ちょっとそういう気分だ。なんとなくだが腹には一物抱えてるのかもしれない。

 

 

 

 

帰りの学校の道。ぼくはカナちゃんに別れを告げて一人で歩いていく。少し顔を伏せつつ、陰鬱な気持ちで。

 

「若〜!捜しましたぞぉ!」

「カラス天狗!どうして………」

「若の帰りが遅いようでしてな。探しておりました」

「そうなんだ。ならいいんだ」

 

カラス天狗に掴まれて、奴良組の本家に帰っていく。はぁ〜。今日は一日疲れたな。家帰ったらニュース見よう。そうしよう。

 

 

 

 

「ただいま」

「おぉ、リクオ!今帰ったか、いや〜心配したんだぜ、今"にゅーす"を見ていてな。そしたらこんなことが」

 

と、おじいちゃんの近くにあるテレビに眼を凝らすと、驚いてしまった。なんとカナちゃんが乗っているバスがトンネルで事故に遭ってしまったらしい。一大事である。なんとかしないと……!まずい、まずい、まずい!どうすればいい?何をすれば……、ああ。そうだ。出入りすりゃいいのか。

 

「おい、木魚。出入りだ。出るぞ。ガゴゼの野郎。俺の友人に手ェ出しやがった。ついてきたい奴はついてこい。出入りだ!!」

「はい、いつまでも若のお側に」

「うん、リク様の側に使えます」

「この黒と青が若に近づく奴は葬ります!」

「「「「我ら一同、同じ覚悟でございます!!!」」」」

「わかった。お前らついてこい」

 

 

俺はそう言うと、ぞろぞろと百鬼を連れてカナちゃんのいるトンネルに行った。さぁ、どうガゴゼを調理してやろうか。

 

 

ーーーー3人称ーーーー

トンネル内ではパニックが起きていた。泣く者や、叫ぶ者なんかもいた。ガゴゼがそこに現れて、三代目を亡き者にしようとしたのだ。

だが、そんな目論見を見破られたとも知らず、ガゴゼは当然のように奴良リクオを探す。

 

「ははははは!!三代目はどこだ!探せ!そして見つけ次第殺せ!」

 

ガゴゼは狂ったように叫び、周りの子供達は怯え、もうダメかと諦めてしまう子もいた。しかし、そんな時に声が上がった。

 

「誰が誰を殺すって?やれるもんならやって見やがれ。お前じゃ俺を殺すことなんて到底できない。さぁ、この人でなしどもを地獄に先に行かせてやってくれ」

 

そうリクオが締めくくると、リクオ率いる百鬼たちが一斉にガゴゼの組に襲いかかる。

 

「ぐわっ!」

「や、やめ、ぐぶぅ!」

「しぬ、死んでしまう、たすけーー」

 

いろいろな断末魔が聞こえ、ガゴゼ以外の妖怪はみな死んでしまった。

 

「す、すごい。これが妖怪の主。かっこいい……!」

「えっ!清継くん!?」

 

清継と島の声が飛び交う中。カナは思ってしまっていた。かっこいいと。黒と白が入り混じった髪。その妖艶な顔。なんでも包んでしまいそうな真紅の目。その全てを好きになってしまいそうだった。カナはその感情に戸惑ってしまい、今はわからないがこれの正体を知ることになるのはずいぶん後ということになる。それが果たしていいのか悪いのかは神のみぞ知り、本人には知りえないのだから。

 

 

ーーーー1人称(リクオ)ーーーー

俺はカナちゃんを見つけた途端、安心してガゴゼに集中できると思った。いや、確かに集中できるのだが、カナちゃんにひとこと声をかけたかった。だから声をかけることにした。

 

「カナちゃん、怖かったら目ぇつぶってな。目つぶり終わった頃にゃもう終わってるよ」

 

そう言うと、俺は満足できたのか、安心したのか、ガゴゼに声をかける。

 

「なぁ、ガゴゼ。お前に三代目を継げない理由がわかるかい?子供を食うことを生業にしていたよな、お前は。そりゃお前の畏れは確かに恐ろしいさ」

「じゃあ、なんで俺は継げないのだ!!」

「それはテメェが三代目の器じゃねぇからだ。子供殺して悦に浸ってるようなヤツァ、どう足掻いてもゼッテェになれねぇさ」

「………ちくしょぉぉぉおおおお!!!」

 

ガゴゼは俺に向かってきたしかしその動きは単調でただただ爪を振り回してるに過ぎない。もう送ってやろう。

 

「先逝って待っててくれや。奥義・明鏡止水"桜"」

 

俺の盃の酒が炎となり、相手を焼き尽くすまで消化されない強固な炎が纏わりつく。ガゴゼは焼き尽くされ、息絶え、これにてトンネル事件は終了したのである。

 

 

「いやいや、よかったな。リクオ。友を守れてよ」

「ああ、父さん。うん、本当によかったよ。本当に」

 

少し湿っぽくなってしまった親子同士の会話。しかし次の父さんの話で仰天することになろうとはまだ知らない。

 

「…………なぁ、リクオ。お前に言っておきたいことがあるんだ。聞いてくれるか?」

「ああ、いいよ」

「そうか…。実はな、お前には腹違いの姉がいる」

 

姉がいる……、姉がいる………、姉がいる…………。父さんの声が耳に反響し、その現実を受け入れようとしない体がある。

 

「え?」

「本当だぞ?母さんも知ってるし、若菜だって知ってる」

 

いや、だからこそまずいんじゃないのか?いや、妖怪の世界では一夫多妻なのか?そこのところがわからない。

 

「ちなみに妖怪は一夫多妻は認められていてな。連れてきてる」

「誰を?」

「腹違いの子を作った俺の女」

 

うん。わかってたよ。わかってたさ。どうなっちまうんだろう。これから。とても陰々鬱々な気持ちになってしまい、今日はもう寝ると父に告げ、床の間にはいる。明日が対面の日らしい。未だ見ぬ姉よ、どうかぼくに心労を与えないでください。

 

 

はぁ、心の中でも外でも溜息が出始めてしまった。今、俺は客間に居て、妖怪の姿で会わないと失礼に値すると思いそうしたのだ。ガラガラっと襖が開き、とうとう入ってきてしまったみたいだ。

 

「初めましてじゃな。君の姉の奴良乙鯉(ぬらおとり)という。よろしくなのじゃ」

「初めましてだな。あんたの弟の奴良リクオだ。一応三代目候補だ」

 

最初の出会いはそんなもんだった。これからどんなことが起きるのだろうか一抹の不安が過る。最後は父さんの二人目の人だ。

 

「初めましてね。リクオ。私は奴良乙女。花妖怪よ」

 

花妖怪は花妖怪でも、幽香さんとはえらい違いだ。乙女さんの方は清楚な感じ。幽香さんの方は笑(s)顔が似合うとても凶暴な女性だ。本人に心を覗かれていたら殺されていた。そんなことを思いながら、乙女さんに挨拶を済ませ、俺は鍛錬に出かけていく。家に居づらいからな。はぁ、なぜだか最近胃が痛い。最後に溜息。

 

「はぁ………」

 

 

 




長くなってしまいましたが叡だよ!ということで叡でございます。私、今日は三島で卓球の大会をやっておりまして、少し遅れてしまったのです。すいません。話はすごく変わりますが、キャラのプロフィールを次回は出したいと思います。オリキャラとあとは東方やら犬夜叉ですかね。では遅くなりましたが次回をお待ちください。
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