セリュー 視点
帝都警備隊の稽古場
「ま、参りました」
「それで終わりか!つまらねぇ、次!」
「はい!ギャアアァァア!!」
今、オーガ隊長が隊員達に稽古をしていて、私も稽古を受けて休んでいる。
鬼のオーガ
剣の腕前からそう言われている帝都警備隊の隊長。
でも、油屋のガマルなどの犯罪者達に賄賂を貰い、無実の人達に犯罪を仕立て上げて犯罪者達を逃している。自分の持っている権力を欲に使いながら…。
私の師でもあるが、その師が犯罪を起こして止められない自分に無力感を感じていた。
昔の私だったら、師の犯罪を気づかずに只、憎しみで狂った正義を振りかざして悪だからの理由で裁いてたと思う。
彼の言葉が無ければ…。
『正義ってのは悪を倒す事が正義じゃない、自分の信じる道を行く事が正義だと俺は思っている。だが、力を待っている者は決して良い事になる訳じゃない、誰かの不幸や哀しみや憎しみを生む理由になり、戦いや戦争を生み出してしまうんだ。だから、力を持つ者は背負う覚悟や強い心を持つ事が必要だ、お前の欲しかった力と正義とは何なのかをもう一度考えろ。そうすればお前の中の可能性の光が見えてくると思うぞ?』
私の中の可能性の光……見つけられるだろうか、私の欲しかった力と自分の正義は。
「セリューさん」
「ん?何、主水君」
私が彼の言葉を考えていると主水君が声を掛けてきたので私は主水君の方を向いた。
「玄関の前にセリューさんに客人が来てますよ」
「客人?」
「コラァ、中村ぁ!次はお前だ!」
主水君が私に客人が来ていると知らせているとオーガ隊長が主水君を呼んでいた。呼ばれた主水君は一言言ってから、オーガ隊長の所に向かった。
私は客人が居る稽古場の玄関に向かった、居たのは『ロンド・ベル』の制服を着た男性だった。しかも、その男性は私がよく知っている人物だった。
「『カジマ』さん!」
「久し振りだな。セリュー」
この人は『ユウ・カジマ』さん。死んだお父さんの友人で『蒼い死神』と呼ばれたロンド・ベルのエースの一人。
セリュー 視点終了
主水 視点
「あーあ、無駄な時間を過ごしたな」
俺の名は『中村主水』。自分でも誰に名乗ってるかは分からんが一応名乗っておく。
オーガ隊長の稽古に解放されて俺は外に向かっていた。別に稽古が嫌いな訳じゃない、実際に奥山新影流、御嶽新影流、小野派一刀流、一刀無心流、等そうそうたる剣術を会得し、全てを皆伝にまで至らしめている。
たが、今の俺は仮の姿で、自分の器量を隠さなくてはならない。従って、上手く負けなくちゃならないのが、面倒くさいんだ。
玄関の方に向かうと其処にはセリューと知らない男が楽しく話し合っていた。恐らく他の隊員が俺に頼んでセリューに知らせるように言ってたセリューの客人か…。
「セリューさん」
「あっ、主水君」
「セリュー、彼は?」
「この人は同僚の中村主水君」
「帝都警備隊の中村主水と言います」
「ロンド・ベルのユウ・カジマ大佐です。セリューの父親とは友人関係でした」
セリューに紹介されて俺は自己紹介をするとユウ・カジマも自己紹介をした。
『ロンド・ベル』
ナジェンダが前に言っていたがロンド・ベルはアナハイム・エレクトロニクス社が設立させた独立部隊。そいつ等はどの部隊よりも権限が高く、一人一人が帝具使い並の力を持ち、帝国領内だけじゃなく帝国領外にも行っているらしい。
噂によると帝国最強が居る戦場さえも介入する力量を持つと言ってたな。
特にナジェンダ達が危険視しているのが『ラー・カイラム』部隊の『白き流星』、『ネオ・ジオン』部隊の『赤い彗星』だったか。ナジェンダ達も一回、赤い彗星と戦った事があるが三分で手酷くやられたと言ってたな。
だが、ロンド・ベルが此処に何しに来たんだ?
「セリュー。実は社長が君宛に手紙を渡すようにと言われてな」
「私に?」
ユウ・カジマはそう言い、セリューに手紙を渡した。
アナハイムの社長が直々に手紙を?そしてセリュー宛に?一体何が書かれてるんだ?
俺もセリューの後ろに来て、手紙の内容を見た。
「『セリュー・ユキビタスへ、明日に以って君をロンド・ベルに転属を任命する。当日、社長室に来るように。『ユウ・クルルギ』より……』え!?」
「そう言う事だ。転属おめでとうセリュー」
「あ、ありがとうございます。カジマさん」
と、ユウ・カジマはセリューがロンド・ベルに転属する事に祝い、祝いされたセリューはユウ・カジマに礼を言った。
まさかセリューがな……。これはナジェンダに報告した方がいいな。
主水 視点終了
ユウ・カジマ 視点
俺はその後セリューに明日『コロニー』まで案内する為、時間などを教えて警備隊の本部の前で待つと言い、稽古場を後にした。
それと『中村主水』、確かに『必殺仕事人』に出てくる人物の名前に似ているな。俺は社長にある事を頼まれていた。
一つはロンド・ベルの転属の手紙をセリューに渡す事、もう一つは『警備隊の中村主水の確認』。社長が偶々中村主水の名前を見つけ、俺に頼み確認をしたが容姿は原作の様な歳ではなく寧ろ若かった。
だが……あの言葉使いにあの性格……恐らくあれは演技で自分の力量を隠している。彼がもし、本当に必殺仕事人の中村主水だとしたら彼はこの世界に生まれた中村主水か……あるいは『この世界に転生した』中村主水か……。
まだ確証しないが社長には報告しておこう。
ユウ・カジマ 視点終了
イエヤス 視点
帝都内
「どうするだよサヨ、荷物を取られて俺達宿も取ってないんだぞ?」
「それはイエヤスが悪いんでしょ。どうせ帝都の女の人に鼻の下でも伸ばしてたんでしょうに」
「仕方ねぇだろ!? 気になっちまったもんは! それに、サヨだって、花なんか摘みに行く何て言ってるんだよ?」
俺はイエヤス。帝国の軍に志望する為にサヨとタツミと一緒に来たんだけど、途中で夜盗に襲われてはぐれちまって俺とサヨはなんとか帝都に来れたのは良いんだけど、サヨが一言言って何処か行って俺が余所見していたら、何時の間にか荷物が無くなってた!
で、サヨが戻って来てこの状況になってるんだが、俺が一言言うと何かサヨの顔が真っ赤になった。
どうした?
「あ、ああんたって奴は……!!」
「お、おい。何怒ってるんだよサヨ!?」
急に何故か怒り出すサヨ。今にでも殴りかかりそうになった時、
「どうしたの?こんな所で」
後ろから誰かが声を掛けてきた。
俺とサヨは声を掛けた方を見ると、其処には茶色のショートシャギーで瞳が紫色の男性で肩に鉄の様な鳥が乗っていて、その後ろに桃色の長髪で2枚重ねの三日月型のピン留めを付けていて瞳が水色の女性で手には何か丸い物を持っていた。
「理由は分からないけど、喧嘩は駄目だよ?」
「い、いや、喧嘩じゃないんだよ。実は…」
今のやり取りを喧嘩だと思ってるみたいだから、俺は訳を話した。
「まぁ、それは災難ですわね」
「此処の地区は気を付けた方がいいよ。窃盗が多いから」
「此処の地区?」
「ええ。此処の地区はアナハイム・エレクトロニクス社の警備の管理下ではないので窃盗が多いのですわ」
そうなのか……アナハイム・エレクトロニクス社!?
「あの帝国一の企業のアナハイム・エレクトロニクス社ですか!?」
「そうだよ。帝都の約半分はアナハイム・エレクトロニクス社が管理して警備をしてるんだ」
マジかよ…!アナハイム・エレクトロニクス社って企業だけじゃなくて帝都の警備もしてるのかよ!?
アナハイム・エレクトロニクス社には俺達も感謝している。俺達の村は貧しく生活が苦しい状況だったんだが、1年前に鉄の様な乗り物に乗って来たアナハイム・エレクトロニクス社の人が来て、日常品や食糧などが入った物資を生活が安定するまで無料に提供すると言って更に村に電気や水道を繋げると言ってきた。多分、今でも村の所で工事をしてると思うがそれでもまだ苦しい状況なのは変わりない。
それで俺とタツミとサヨは帝都に行って名を挙げようとしたけどこのザマだ。
「帝都に暮らすんだったら、アナハイム・エレクトロニクス社の管理下の所が良いよ。其処だったら犯罪も少ないし」
「私達も帝都の人に訊いて其処へ行こうとしてたんですが、お金が荷物と一緒に入れてて……」
そうなんだよな。俺とサヨは帝都に着いた後、長い行列を見つけたんだ。帝都に住んでる人に訊いたんだが、なんでも安全な所に暮らす為の手続きをしてたんだ。
俺達もその列に並ぼうとしたんだけど、俺達の番になるまで一日掛かるらしい。そんだけ安全な所に暮らしたいらしい、まさかアナハイム・エレクトロニクス社が管理してる所だと思ってなかったけど…俺とサヨは一日待って安全な所に行くか、諦めて帝国軍に志望しに行くかと考えてた。その続きは冒頭に繋がって今の状況になっている。
「そうですわ」
すると、桃色の長髪の女性が何か閃いたらしい。
「良ければ、私達の家に泊まりませんか?」
「「え?」」
「良いのラクス?」
突然、女性が二人が暮らしている家に泊まらないかと訊いてきた。あまりの急展開に俺とサヨは思わず声を出し、男性の方は俺達を泊めさせて良いのか女性に訊く。
あの女性の人ってラクスって名なのか。
「ええ、困っている人を見過ごす訳にはいきませんわ。それにあの二人とお話しをしたいですし」
「分かったよ。どうかな、ラクスはこう言ってるから今日一日だけでも家に泊まるのは?」
「あ、あの、私たちは嬉しいんですけど、その、迷惑じゃ……」
「迷惑じゃないよ、これも何かの縁だし。それに、部屋も余ってるから問題無いよ」
「で、でも…」
「なぁ、サヨ。この際、泊めてもらわないか? ここまで言ってくれてるんだしさぁ…」
俺もサヨに言うが、まだ悩んでいる様子だった。
「何か裏があるって思ってる?」
「ッ!!い、いえ。そう言う訳では…」
「別に良いんだよ。君みたいに警戒心を強く待つ事は、この帝都じゃ必須技能だから。初対面だけど今は僕達の事を信用してほしいんだけど、どうかな?」
「………お願いします」
男性の説得で漸くサヨは折れた。
「ありがとう。そう言えば、自己紹介がまだだったね。僕は『キラ・ヤマト』、肩に乗っているのが『トリィ』」
『トリィ!』
「私は『ラクス・クライン』。この子は『ハロ』ちゃんですわ」
『マイド、マイド!』
キラとラクスって人が自己紹介をした。後、トリィとハロって奴も紹介した、鳥みたいなのと丸い物が喋ったのは驚いたが…。
その後、俺とサヨも自己紹介をして二人に付いて行く、検問所の警備員にキラが声を掛けると警備員は驚いて敬礼をし、キラと何か話してゲートを開いてくれた。
キラは『さぁ、行こう』と言い、俺達はキラ達に付いて行った。警備員は俺達が見えなくなるまで敬礼をしていた。
この時、俺達は気付いていなかった。この二人がとんでもない大物だって事を。
イエヤス 視点終了
三人称 視点
コロニー
「ん〜!久し振りに帰って来たな〜!」
コロニーの草木がある所で黄色の髪のショートヘアをした少女が伸びをしながら呟いた。
「帰って来たけど、どうしようかなぁ〜。ドモン師匠は修業を怠るなと言ってたけど、今やりたくないし……そうだ!久し振りに『エア』と『ルナ』に会いに行こうっと!」
そう言い少女は二人が住んでいる所に向かった。ビルの屋上に跳び移りしながら。
その頃、とある荒野で爆発やビームが飛んで来て荒野にクレーターを作った。その理由は、三機のMSが一機のMSと戦っていたからだ。
一機は赤と白で前と後ろに翼を持つ『フェニックスガンダム』、もう三機は白い機体で両手にビームライフルとシールドを持つ『ガンダムレギルス』、緑色の機体で片手に槍の様な物を持つ『ギラーガ改』、桃色の機体で片手にバトンの様な物を持つ『フォーンファルシア』が居た。
四機はそれぞれ持ち搭載されている射撃武器で撃ち合っていた。すると、ガンダムレギルスとギラーガ改はそれぞれの胞子状ビットを散布し、フェニックスガンダムに放つがフェニックスガンダムは『バード形態』に変形し避ける。しかし、その前にフォーンファルシアが居て、フォーンファルシアは『フォーンファルシアビット』を射出しビームを放とうとするが、フェニックスガンダムはMS形態に戻り『ビームサーベル』を取り出し、回転させる様に投げ『ビームライフル』を取り出し回転させて投げたビームサーベルに向かってビームを放った。
ビームはビームサーベルに当たり、ビームが拡散しフォーンファルシアビットを落としていく。この技は『Zガンダム』が使った『ビーム・コンフューズ』である。
ビットを落とされたフォーンファルシアは『フォーンファルシアバトン』から鞭状ビームが現れ、振るおうとするがフェニックスガンダムはビームライフルでフォーンファルシアバトンの先端を撃ち抜き、更にもう一丁のビームライフルを取り出して同時に撃った。放たれたビームはフォーンファルシアの両腕に当たり、両腕は爆発した。
爆煙でフェニックスガンダムを見失ったフォーンファルシアは辺りを見渡すと何かを感じ取り、後ろに振り向くが既に遅くフェニックスガンダムがビームライフルを上下に連結させて放つ、ビームはフォーンファルシアの胴体に当たり、爆発した。
フォーンファルシアを撃墜すると、ギラーガ改がフェニックスガンダムに向かって穂先状のビーム刃を出した『ギラーガスピア』を振るうが、フェニックスガンダムのビームサーベルで防がれる。
ギラーガ改は一旦下がり、胸部中央から『ビームバスター』を放った。フェニックスガンダムも四つの翼の先端から『メガビームキャノン』を放つ、両者の放ったビームは相殺、ギラーガ改はギラーガスピア投げるがフェニックスガンダムはビームサーベルで払うが、ギラーガスピアは囮でギラーガ改はフェニックスガンダムにタックルを喰らわせ、左手から『ビームサーベル』を出して斬ろうとするが、上下に連結させたビームライフルの間に挟まれ防がれる。
更に、フェニックスガンダムは左手でギラーガ改の右手を押さえる。しかし、ギラーガ改は諦めずビームバスターを放とうとチャージをするが、何かを感じ取り後ろを向くと其処にはフェニックスガンダムに搭載されている『フェザーファンネル』がギラーガ改の後ろに待機をしていた。ギラーガ改が後ろを向いている隙にフェニックスガンダムはギラーガ改の腹に蹴りを入れ、距離をあけてメガビームキャノンを放った。ギラーガ改は前腕部に搭載されている『電磁装甲』で防ごうとするが、後ろに居たフェザーファンネルがビームを放ちギラーガ改の背中に当たる、態勢を崩してしまいメガビームキャノンに当たって爆発した。
すると、フェニックスガンダムの上からビームが通り過ぎる、ビームを放ったのはガンダムレギルスだった。ガンダムレギルスは『レギルスシールド』から『レギルスビット』を散布し、フェニックスガンダムに放つがフェニックスガンダムもフェザーファンネルやメガビームキャノン、上下に連結させたビームライフルでレギルスビットを撃ち落としていく。しかし、全弾落とせず、フェザーファンネルが全て落とされてしまったが、フェニックスガンダムはほぼ無傷だった。すると、爆煙の中からガンダムレギルスが現れ、左手から『ビームサーベル』を出し斬り掛かる。
ビームサーベルはフェニックスガンダムのビームライフルを斬り裂いたが、フェニックスガンダムも自身の持っているビームサーベルでレギルスライフルを斬る、両者のライフルは爆発し両者は互いのビームサーベルで接近戦を行った。しばらくして、フェニックスガンダムがガンダムレギルスから離れ、メガビームキャノンを放った。放たれたビームを見て、ガンダムレギルスはレギルスシールドで防ごうとするが、ビームはレギルスシールドごと貫いて左腕を破壊した。しかし、やられただけでは終わらせないとガンダムレギルスは腰背部に付いている『レギルスキャノン』を足の間から放った。
放たれたビームはフェニックスガンダムの前左の翼を破壊、しかし、それで怯まないフェニックスガンダムはガンダムレギルスにタックルをし、左手で殴ろうとするがガンダムレギルスは右手からビームサーベルを出し、フェニックスガンダムの左腕ごと刺し、殴るのを阻止した。だが、それは囮で本命は右手に持ち替えたビームサーベルで刺そうとする。しかし、それに気付いたガンダムレギルスは阻止しようとフェニックスガンダムに頭突きを使用とするが既に遅く、ビームサーベルはガンダムレギルスの左腰を刺し、先は頭まで行っていた。数秒後、ガンダムレギルスのツインアイの光が消える。
勝負を制したのはフェニックスガンダムだった。
三人称 視点終了
ユウ 視点
シミュレーションが終わった俺は頭に付けているヘッドギアを外し、カプセルから出た。他のカプセルから三人の男女が出て来た。
「ふ〜、やっぱり三人は強いな〜。特に『ゼハート』は、危うくやられそうになったな」
「ユウこそ私達と出会ってあれから11年経つが、よもやフェニックスガンダムの能力を封印した状態であそこまでやるようになるとはな」
と、俺とゼハートは互いに評価しあった。何故、ゼハート達とシミュレーションをした理由は、数時間前に遡る。
今日はヴェイガンとの会議で、代表として『機動戦士ガンダムAGE』の『ゼハート・ガレット』と、その護衛として『フラム・ナラ』、『レイル・ライト』が本社に来た。後、何気にレイルがXラウンダーに覚醒していて驚いた。会議の内容としては、『アナハイム・エレクトロニクス社の管理下に住みたい住民を一時的に火星に移住させるか』だ。言っとくけど、既に『イヴァースシステム』が完成してる為、『死病『マーズレイ』』は無い。後、『クリュセ独立自治区』もある。
理由としては、建造した4個のコロニーがもう満杯なのと建造中のコロニーがまだあると言う事だ。アナハイムの管理下に住みたいという希望者が既に1憶となったのだ。まさか此処まで増えるとは予想外だった。ただ、問題として他の住民や異民族と火星に居る住民とのトラブル、または移住した時守ってほしいマナーやルールなどだ。
一応、安全を管理をするシステムはあるが、決して100%とは言えない。どんなシステムにも節穴がある可能性があるからな。
話が纏まり、時間も少し余っていたからゼハート達に軽くシミュレーションに付け合ってくれと誘い、今の状況になっている。
「皆さん、お疲れ様です」
と、其処へ桃色の髪でセミロングをした少女がシミュレーション室に入って来た。彼女はアナハイム・エレクトロニクス社の本社でテストパイロット、また社員の『エア』だ。
「ん?あぁ、どうしたエア?」
「はい。皆さんがシミュレーションで疲れていると思い、ドリンクを持って来ました」
「ドリンク…?」
「ま、まさか…」
「私特製の栄養ドリンクです。どうぞ!」
「うっ…!」
俺がエアに話し掛けるとエアは俺達の為にドリンクを持って来たらしい、エア自家製の…。
エアの言葉に俺達は顔を引きつかせた。まぁ、俺達の為に作ってくれるのは嬉しいんだが、只、エアの作る栄養ドリンクは体が良くなるがスゴく不味い。例えるならス○ロ○のク○ハ汁並に不味い。あのアムロやフリットなど、多くのガンダムキャラを撃沈させた恐るべきドリンク。
悪気は無い為、断る事も出来ず俺は意を決してエア汁を取る。それを見たのか、ゼハート達もエア汁を取った。
そして、俺達はエア汁を飲んだ。
…………あれ?不味さが前回より、上がってる!?
目だけ少し左に向くと、ゼハート達の顔がみるみる青くなっていた。
「今回は少し改良して、ゴーヤーに納豆にくさやを入れましたが、どうですか?」
「………まぁ~、前回より良いんじゃないかな?只、少し甘いのを入れたら良いと思うけど…」
「そうですか…今度、少し甘いのを入れてみます。では、私は持ち場に戻ります」
「ああ」
エアがシミュレーション室から出ると、俺は両手と両膝を床に付き、ゼハートは右膝だけ床に付いた。
後、フラムとレイルは顔を青くし泡を吹きながら、倒れていた。恐るべし、エア汁。
「すまん、ゼハート。あれに付き合わせてしまって…」
「いや良い、お前も大変だな。エアのあのドリンクを何時も試飲されて」
俺はゼハートにエア汁の試飲に付き合わせた事に謝罪し、ゼハートは何時も試飲に付き合わせられている俺に同情した。
『ユウ、今良い……って、どうしたんだ?』
と、俺達の前に画面が現れた。其処に映っていたのは『ガンダムEXA』の『レオス・アロイ』だった。
「あ、あぁ、何でも無い。どうした?」
『実は『ルナ』から伝言があって、『今日ファルが帰って来た』って』
「ファルが…?」
あ、そうか。今日はファルがドモンの修行から帰って来るんだけ?
読者方には分かると思うが、エア、ルナ、ファルは原作のアカメが斬る!の特別編に登場した少女達だ。4年前に俺はレストランで旅をしていたドモンに他の国の現状の事を訊いていると、三人がこの店に入って来た所を見て、原作の様に虐待されそうになったので俺とドモンは三人を助けた。一応言っておくが俺も体は鍛えている、試しに龍○如○シリーズの技をやってみたら出来て、思わず驚いた。
助けた後、ファルがドモンの強さに惹かれたのか、弟子入りをお願いして来た。ドモンは少し困った顔をしてたが、ファルの弟子入りを許可して、ドモンのパートナーのレインと一緒に旅をしながら修行をするって事になってたっけ。
「後で顔を見に行くか。ところでレオス」
『何だ?』
「例の『アレ』は順調に進んでるか?」
『あぁ、既に90%完成してるよ。エスデスがイェーガーズを結成するまでには出来るよ』
「分かった」
そう言い、俺はレオスの通信を切った。
(これなら予定通りにいけるな。後は革命軍に居る『彼女』が原作通りにナイトレイドに入れば問題無く進む)
俺はそう考えながら、ゼハートと共にフラムとレイルを医務室に運んだ。
三人共……本当にスマン!!
次回はこの小説のMSの設定についてです。