遊戯王 Zodiac signs   作:幽鬼兎

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【12話】真実の淵へ!新たなる力

「クロ……」

「申し訳ありません、遊蒔様。遊蒔様の為になれば……という自己主観から暴走気味の助言をしてしまいました。どうか、お許しください」

「……俺には、わからないんだ。力を得ることは必要なのに、それを怖いと思う俺がいる。『MM』カード達が『蒼月』に変わるように……俺は」

 

……俺は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんだ、その目」

 

クロの効果により遊蒔へのダメージが無くなった事への驚きが、紫音を巡る。紫音の言葉に疑問を得た遊蒔は何故か暑い右目と、何故か冷たい左目を押さえる。

 

デュエルディスクの反射する面で遊蒔は自分の目を確認する。それは、不思議と2つの感情へと見舞われた。暑い右目は赤。冷たい左目は青。それはオッドアイと呼ばれる両目の色が違う現象だった。

 

「これは……そうか。これが俺の今の感情。どちらにも揺れ動くことのない彼岸の狭間、か」

「……へぇ、少しはいい感じになったじゃねぇかよ。よし!再開しようぜ、俺はこれでターンエンドだ!」

「この瞬間、『蒼月の巫女 メイ』の効果発動! 俺のライフポイントが100以上の時、メイをゲームから除外して、自分のライフを100にすることで、手札が5枚になるようドローできるっ!」

 

 

遊蒔/5

 

 

「そして次のターン、俺は4000ポイントのダメージを受ける」

「……クッ、ハハハッ!いいねぇ、面白くなってきたじゃねぇか!さぁ、こい!勝ちたきゃ俺の相棒を越えていけやっ!」

 

吠える紫音にシデン・ドラゴンが共鳴し、相棒として共に雄叫びを上げる。それは、新しくなった遊蒔を称えるよう……ここから始まる壁。ゼロからの壁を潜り抜ける試練となる。

 

「俺のターン____________ドローッ!」

 

 

遊蒔/6

 

 

ドローしたカードを手札に加えようと遊蒔が引いたカードを確認する。それは____________『MMM(メルト・ムーン・モノクローム) ハイライト・リザード』だった。

 

「溶けるような……傾くような感情、か。今の俺にはピッタリだな!俺は『MMM ハイライト・リザード』を効果により表側守備表情で召喚!」

 

光輝くような蒼い月の背景から、眩いほどの竜型のモンスターが現れる。

 

 

『MMM ハイライト・リザード』

光 ☆☆☆ DEF1600

 

 

「表側守備での召喚?それでどうするよ?」

「まぁ、見てなって。俺はハイライト・リザードのモンスター効果を発動!1ターンに1度、俺のライフポイントが相手より低い場合にデッキから《MM》と名のついたモンスターを1体、特殊召喚できる____________俺は《MMM ハイダーク・リザード》を特殊召喚!」

 

同じく蒼い月から、次なるモンスター……黒い光を発光させる竜型のモンスターが出現する。

 

 

『MMM ハイダーク・リザード』

闇 ☆☆☆ DEF1600

 

 

「レベル3が2体……」

「いや、レベルは5だ。ハイダーク・リザードのモンスター効果!俺のフィールド上で存在する守備表情モンスターのレベルを2つ上げることができる!そしてオーバーレイ____________オーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!《魂揺れ動く彼岸の狭間に正しき光の導きを!》ランク5、『XMM(エクシーズ・ムーン・モノクローム) 月光竜騎士(ムーンライト=ドラゴンナイト)』」

 

2つのリザードが光となり、2つの魂が交わっていく。蒼月に光を示す孤高の竜騎士が、月の光を浴びながら空より君臨する。

 

 

『XMM 月光竜騎士』

光 ★★★★★ ATK2600

 

 

「進化した月の使者ねぇ。だが、俺の相棒の攻撃力は7000。どうする気だ?」

「俺はまだ手札を1枚しか使ってないぜ?魔法カード『蒼月ノ綻び』を発動!」

「『MM』カードじゃねぇのか?!」

「これが今の俺だ!その効果により、フィールド上に『蒼月』モンスターが存在しないとき、手札の『蒼月』モンスターを特殊召喚できる____________こい、『蒼月の巫女 エイプル』」

 

蒼月を背景に美しき美女が黄緑の髪を靡かせて現れる。メイと違って大人な雰囲気を醸し出しているが、その微笑みは道化を真っ直ぐに感じさせていた。

 

 

『蒼月の巫女 エイプル』

光 ☆☆☆☆ ATK1900

 

 

「これで準備は整った。今からその壁を越えて見せる!魔法カード『RUM フュージョン・フォース』を発動____________『XMM 月光竜騎士』を対象に、エイプルをリリース。ランクを4つ上げて、ランクアップエクシーズチェンジッ!」

 

遊蒔の放ったフュージョン・フォースにより、月光竜騎士を光となったエイプルの光が包み込む。5つの黒い星が4つの黄色い星に見舞われ、それは1つとなる。

 

紫音の前に現れたのは光輝く光沢を身に宿した黄金の騎士。向かい来る風を切り裂き、その鎧は大地を踏み締める度に震動していく。

 

「《現実と空想を紡ぎ、溢れる光の加護を月へと誘え。今、迸る閃光を》____________『MMM=(エクシーズ)(ナイト)(ドラグナー)』ッ!!!!」

 

 

『MMM=X・N・D』

光 ★★★★★★★★★ ATK3500

 

 

「……おぉ、すっげぇな。マジで格好良いじゃねぇかよ!んで、何回も言うがどうするんだ?まだ攻撃力は足りてねぇぜ」

「あぁ、だけどこれでいい。モンスター効果発動!オーバーレイユニットを全て使って、1つにつき相手は俺の手札をランダムに1枚選ぶ!3つってことで、3枚!全部だ。そして選ばれたモンスターの攻撃力をこのモンスターに加える____________俺の手札には攻撃力1600の『MM ドラグーン・レイ』」

 

 

ATK3500➡5100

 

 

「次の1枚は魔法カード。そして最後は____________『MM ルナ=ドラゴン』、攻撃力2000」

 

 

ATK5100➡7100

 

 

「……越えやがった……俺の相棒を越えやがった……」

「そして『MMM=X・N・D』のもう1つの効果。このカードが戦闘によって発生した戦闘ダメージは0になり、破壊された相手モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与えることができる。いけ!《新月のメイト・オブ・ダウナー》」

 

 

 

 

 

 

 

……遊蒔様。

 

 

「もう気にするなって。俺は俺を見つけた。まだ半分だけど、今はこれでいい」

 

 

……そう、ですか。

 

 

「あぁ、だから見守っていてくれ。俺は俺の役割を果たすから」

 

 

……はい。

 

 

 

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