「に~こっち♪」
「うわっ、希……」
「ライブお疲れさん……めちゃくちゃ良かったで」
「へへ、そうだろう」
花陽達は先に帰り
ライブの打ち上げをするらしい
俺もあとで行くと告げ
学校の屋上で1人
夕日を眺めていたら
後ろから希が背中を叩いて
話し掛けてきた
「俺…絢瀬と仲直りしたよ」
「………そっか」
「俺…最高に楽しかった!」
「うん!」
「俺は世界一、いや宇宙一のアイドルになるんだ!」
「そのスタートがやっと始まったんだ!希…お前にはしっかりと見ててくれよな」
「当たり前やん…にこっちの夢やもん」
お互いに夕日を見て
俺は希の横顔を見た、あぁ
やっぱり俺は好きなんだなと思った
「ん?どうしたんにこっち…ウチの顔なんか見て」
「はは~ん、さてはにこっち…ウチに惚れちゃった?」
「…………」
「そうだよ」
「えっ?」
「俺は……希、お前が好きだ」
「…………へっ」
俺は一体どんな顔をしているのだろうか
きっと顔が真っ赤なんだろうな
希の顔も直視出来ない
「だ、だから……お、俺と」
「にこっち…」
「ん?なんだよ…今から言おうと思っ!??」
今、何が起きているのか
自分でもわかっていない
ただ、希の顔がめちゃくちゃ近くて
唇に柔らかい何かが当たっている事はわかる
ま、まさか……これって
「へへ、これがウチの答えやで?にこっち」
「…………お、おう」
「ほら、はよ行かないと花陽ちゃん達の打ち上げ会間に合わなくなるから行くで~?」
希は俺の手を握り
屋上から階段を下る
ま、まぁ告白はOKだったんだよな
「の、希!」
「ん~?」
「俺、頑張るから!希の為にも…俺達のアイドル研究部の為にも」
「わかってるで~にこっちの事はなんでも♪」
階段から下まで降りて
学校をあとにした
ゆっくりと歩いて
花陽達の家に向かう
俺は希の隣に行き
手をぎゅっと握ってみた
希の手も優しく握り返してくれた
すげー嬉しかった
「にこっち……」
「な、なんだよ…」
「意外と積極的なんやね」
「あ、当たり前だろう…好きな奴なんだから」
「う、うん」
ゆっくりとゆっくりと…
俺達は歩いていく
一緒に居られるだけで
幸せなんて初めて思った
希の顔をちらっと見たら
耳まで真っ赤にしていた
ちょんバレだっつうの
なんて思いながら
少しだけ俺は笑う
「ん?にこっちなんで笑ったんよ」
「なんでもねぇよ!」
「嘘や!なんかあるやん」
「なんでもねぇよ♪」
笑った俺に気付いた
希が聞いてきたが
俺は秘密と話して
希はそれを聞いて
怒って、追い掛けてきた
このあと、俺と希は
めちゃくちゃ遅れて
花陽達に心配されたのは
言うまでもない