ガルパン短篇集   作:はるたか㌠

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本作は短編ですが続きを書いてみました。
前の話とのつながりは全くありません。

劇場版を見てきて、何となく浮かんだ話です。
もうちょっとコミカルな話にするつもりでしたが、どうしてこうなった。


西住姉妹です!

「いやぁ、帰って来たねぇ」

 

 学園艦に降り立った杏は、感慨深げに辺りを見回す。

 大洗港に接岸している現在、艦内のあらゆる場所で人々が汗だくになりながら動いている。

 一度は解体が決まり、学園生のみならず全員が強制退艦。

 当然家財道具一式は梱包の上搬出済みであり、戦車道チームの活躍で廃艦が撤回されたからと言って即普段通りに戻れる……という訳にはいかない。

 試合を終えて帰艦した彼女達をを待ち受けていたのは、天地がひっくり返さんばかりの喧騒であった。

 

「学園も、いろいろ元に戻さないといけないね」

「頑張って片付けたんだがな……」

 

 桃と柚子が、顔を見合わせた。

 他のメンバーも、余りの事に呆然としている。

 

「あ、夏休みは予定通り今日までだから。みんな、頑張ってねぇ」

 

 杏の爆弾発言に、更に皆が凍りつく。

 

「ええっ! じゃあ宿題も……?」

「延期ならない!」

「そんなぁ……。どうしよう」

 

 崩れ落ちる沙織。

 

「さっさと片付けない沙織が悪い」

「学年主席の麻子と一緒にしないで! みぽりん、華もそうだよね?」

「え? 私はもう終わってるよ?」

「わたくしも済ませましたよ」

 

 二人の返事を聞き、沙織は縋るように優花里を見る。

 

「ゆかりんは? ゆかりんは私の味方だよねっ!」

「え? いや、武部殿。私も終わらせているのでありますが」

「みんなの裏切り者~!」

 

 頭を抱えて悶える沙織に、一同から笑いが巻き起こる。

 

「帰ってきたんですね、私達」

「そうだね、優花里さん」

 

 みほは、ほんの数日経っただけなのに妙に懐かしく感じられる風景に目を細めた。

 当分は落ち着かない日々が続くだろうな、という予感を抱きながら。

 

 

 

「ふう」

 

 皆と別れ、みほは寮の自室に戻っていた。

 まとめた荷物は運び込まれていたが、当然全てダンボールの中。

 ベッドや机のような大きな家具は別として、小物は手付かずのまま。

 元に戻すだけでも、一仕事。

 

「何処から手をつけようかな……」

 

 途方に暮れていても仕方ないと、みほは手近なダンボールに手をかけた。

 と、チャイムが鳴った。

 

「はーい」

 

 小走りに玄関に行き、ドアを開けた。

 

「どちら様……え?」

「みほ」

「お、お姉ちゃん?」

 

 みほは目を擦るが、そこにいたのは紛れもなく姉のまほ。

 私服姿のせいか、いつもの凛とした雰囲気は影を潜めているように見えた。

 

「ど、どうしたの?」

「荷解きが大変だろうと思ってな。手伝いに来た」

「で、でもお姉ちゃんも学校が始まるんだし。大丈夫なの?」

「それならば心配要らない。それよりも、手早く片付けるぞ」

「あ……う、うん。……ありがとう、お姉ちゃん」

 

 みほの言葉に、まほは頷く。

 

 

 

「うん、このホットサンドはなかなか美味いな」

「そうだね」

 

 目処のついた二人は、寮近くの喫茶店で一息入れていた。

 殆どの店がてんてこ舞いする中、営業している数少ない店の一つだった。

 

「なかなかいい趣味の店だな」

「沙織さんに教えて貰ったの。あ、沙織さんってのはね」

「知っている。IV号の通信手だな?」

「え? う、うん」

「操縦手が冷泉麻子、装填手が秋山優花里、砲手が五十鈴華……だったな」

 

 みほは、さり気ない姉の言葉に驚いていた。

 

「お姉ちゃん。なんで、そんなに詳しいの?」

「不思議ではなかろう。『ミラクル大洗』と言えば、戦車道に携わる者の間では有名だからな」

「み、ミラクル……?」

「ああ。無名校を全国優勝に導いたどころか、強豪の大学選抜まで破るなど最早伝説だぞ?」

「ええっ? い、いつの間にそんな事になってたの……」

「その立役者であるみほのチーム全員がそう呼ばれてる。私が知っていてもおかしくはないさ」

「そ、そうなんだ」

 

 あはは、と苦笑いするみほ。

 

「私も、他の隊員がやるべき事をやれば結果は自ずと出ると思っていた。だが、みほの凄さは未経験者の集団を一流のチームに育てた事だ」

「そんな事ないよ。私は、いい友達に巡り会えただけだから」

 

 まほは、フッと笑った。

 

「ダージリンの言う通りだな。みほは不思議な奴だ」

「え?」

「敵同士ともすぐに仲良しになれる。黒森峰でもそうさせるべきだったのかな」

「お姉ちゃん……」

「いつの頃からか、私は西住の看板に縛られるようになっていたのかも知れない。だから、みほにもそれを強いてしまった……」

「……そんな事」

「いや、みほに責めはない。あの時は……」

 

 まほは目を閉じ、頭を振る。

 

「もういいよ、お姉ちゃん。お姉ちゃんの気持ち、わかってるから」

「みほ……」

「それに、大洗に来たから私の戦車道を見つけられたんだから。私、後悔なんてしてないよ?」

「そうか……。そうだったな」

 

 まほは頷き、コーヒーカップを手に取った。

 

「お姉ちゃん。ところで」

「ああ、私の事か。それなら……」

 

 と、そこに新たな客が入って来たようだ。

 

「あ~、お腹空いたね」

「学園の食堂、早く再開しないかなぁ」

 

 学園の生徒らしき二人連れだった。

 店内に客と言えば西住姉妹だけ、必然的に目に入ってしまったらしい。

 そして、二人連れはそのままみほらに近づいてきた。

 

「あの。西住先輩……ですよね?」

「え? あ、はい」

 

 一年生のようだが、いきなり声をかけられたみほは丁寧語で返してしまう。

 

「凄い! 本物の西住先輩だ!」

「あ、あの。握手して下さい!」

「え? え?」

 

 いきなりの事に、混乱するみほ。

 知名度で行けば圧倒的にまほの方が上なのだが、この学園艦ではみほ以上の有名人などいない。

 二人も、みほしか目に入っていないらしい。

 

「あの、写真撮らせて下さい!」

「もしよかったら、サインお願いします!」

「あ……え、ええと……あわわ」

 

 まほが、スッと立ち上がる。

 

「すまないが、みほは疲れている。また今度にして貰えないか?」

 

 そして、みほとの間に割って入った。

 

「あなた誰ですか?」

「うちの生徒じゃなさそうですけど」

「実姉だ。それがどうかしたか?」

 

 不服そうな二人だったが、まほが睨むと忽ち顔が青ざめた。

 戦車の搭乗中ではなくとも、まほは元々眼光が鋭い。

 下手な不良ですら震え上がるぐらいだから、この二人が縮み上がるのは当然と言えた。

 

「行くぞ」

「あ、え?」

 

 二人組みが硬直するのを横目に、まほはみほの手を引きレジへと向かった。

 

 

 

「お姉ちゃん、その……」

「やり過ぎ、とでも言いたげだな?」

 

 小公園のベンチに、並んで腰掛けるまほとみほ。

 

「変わらないな、みほは。……だからこそ、心配でもあるのだが」

「え?」

「みほは、自分が思っている以上に有名人だ。さっきみたいな事はこの先続くと思った方がいい」

「ふえっ? ど、どうしよう……。私、自信ないよ」

「今のみほは一人じゃない。そうだろう?」

「……うん」

「私が何故此処に来たか、まだ話してなかったな」

 

 みほは、姉の横顔を見た。

 

「私はもう三年。あと半年で卒業だ」

「うん」

「黒森峰だけじゃなく、どの学校も代替わりの時期だ。大洗もそうだろう?」

「…………」

 

 頷くみほ。

 まほの言う通り、今のチームは三年生も多い。

 新学期が始まれば、彼女らが戦車道に関われる時間は減っていく事になる。

 

「じゃあお姉ちゃん。黒森峰は?」

「ああ、正式にエリカを隊長に指名した。今のエリカなら、十分に務まる筈だ」

「そうなんだ。でもお姉ちゃん、卒業にはまだ早いよ?」

「そうだ。だがなみほ、何か忘れてはいないか?」

「え?」

「私は、大洗に転校しているのだがな」

「で、でもあれは……」

 

 苦境に陥ったみほと大洗女子チームを救う為に、ダージリンらが考えた策。

 それに従い、まほも短期転校という方便を使っただけの筈。

 みほはそう理解していたし、現に他のメンバーは皆それぞれの学園艦に戻っていた。

 

「見てみろ」

 

 まほは、一枚の書類を取り出した。

 あの時、ティーガーから降り立ったまほが示した転校手続き用紙。

 みほはゆっくりと目を通し……末尾の一文に釘付けとなった。

 

「お姉ちゃん。期限は特に定めないってあるけど……ま、まさか?」

 

 まほは、軽く頷く。

 

「そうだ。エリカらは大学選抜戦が終わった次の日に黒森峰に戻った。だが、私の在籍はそのままになっている」

「で、でも……。第一、お母さんは?」

「当然、御許しはいただいてきた。この通りな」

 

 まほは、別の書類をみほに手渡す。

 そこには、明らかにまほとは筆跡の異なる署名と捺印があった。

 実の親が書いた字である、みほも見間違える訳がない。

 とは言えあまりの事に、みほは固まってしまう。

 

「みほ。お母様に蟠りがあるのはわかるが、もうお母様はお前の事を認めている」

「…………」

「無論、西住の看板を背負う事は多分お認めにならないだろう。だが、戦車道に携わる者としては別だ」

「お姉ちゃん……」

 

 まほは、みほの手を取った。

 

「西住流は、私が継ぐ事になるだろう。私は西住流そのものだからな。だが、みほは違う」

「……いいの?」

「構わん、それが私の生き様だからな。みほは戦車道を続けるならそれでいい、西住の名に縛られる事なく……な」

「でも、それなら尚更大洗に転校なんて」

「言っただろう、御許しをいただいたと。私は今までずっと、お母様の言う通りに生きてきた。だが、偶には我儘も言わせて貰いたいと」

「ええっ! そんな事をお母さんに?」

 

 みほの脳裏に、激しく言い合う母と姉の姿が浮かんだ。

 が、まほは頭を振る。

 

「みほ、私はお母様とやり合った訳ではないぞ。どうやら、既に察していたらしい。反対もせず、黙って判を押してくれた」

「そ、そうなの……? ちょっと、意外かも」

「みほ、一度お母様ときちんと話をしろ。お母様はああ言うお方だ、みほから切欠を作らなければずっとそのままだぞ?」

「う、うん……」

 

 ぎこちなく、みほは答えた。

 みほも、その思いはずっと抱き続けている。

 麻子のように、和解しないまま永遠の別れとなればずっと後悔する……と。

 

「それから、私が大洗に来た理由はそれだけではない」

「まだあるの?」

「ああ。そ、それはな……」

 

 言葉を濁すまほ。

 常に明瞭な話し方をする姉という印象のあったみほには、あまりに意外だったらしい。

 

「お姉ちゃん?」

「……わ、笑わないか?」

「笑わないよ。だってお姉ちゃん、ウソと冗談がヘタじゃない」

 

 みほの言葉に、まほは目を丸くする。

 そして、耐え切れないとばかりに吹き出した。

 

「ま、まさかみほにそう言われるとは」

「え? え?」

 

 訳もわからず、オロオロするみほ。

 

「私なんかよりも、ずっとウソも冗談もつけないお前がな」

「そ、そんな事ないもん!」

「全く。みほも言うようになったな」

 

 まほは嬉しげに、みほの頭をわしわしと撫で回す。

 

「ちょ、ちょっとお姉ちゃん」

「……こうやって、みほと巫山戯あえる日がまた来るとはな」

「お姉ちゃん……?」

「……こういう日々を、私は内心何処かで待ち望んでいたようだ。半年後からは、また戦車道に明け暮れる事になるからな」

「…………」

「それならば、せめて半年はみほのように女子高生として楽しんでみたいと思った。可笑しいか?」

 

 少し寂しげな眼をするまほ。

 みほは、そっと頭を振る。

 

「ううん。お姉ちゃんの気持ち、わかるよ」

「みほ……」

「私もね、黒森峰にいた時よりもずっと毎日が楽しいから。転校して来なかったら私、戦車道も学校生活も両方嫌になっていたかも知れないから」

「……そうか」

「この学園なら、お姉ちゃんの願いも叶うと思うよ。そういう事なら大歓迎だよ!」

「ありがとう、みほ」

 

 今のまほは、世間に知られた鉄の少女ではなく。

 一人の、年相応の女の子そのものだった。

 

「さて、帰るとするか」

「うん。あ、そう言えば」

 

 みほは、何かを思いついたらしい。

 

「どうした?」

「お姉ちゃんの住む場所は? 寮なら空いてると思うけど」

「ああ、それなんだが」

 

 まほは頭を掻いて、眼を逸らした。

 

「急に決まった上に、一連の騒ぎで学園の事務窓口が対応出来ないと言われてな。まだ手配がついてないのだ」

「えーっ? じゃあ、どうするの?」

「とりあえず、学園の宿直室を貸して貰うつもりだ。寝泊まりだけならそれで済む」

「だ、駄目だよそんなの!」

「ならば、野営の訓練でもするか」

「だ、だから駄目っ!」

 

 みほに強く否定され、まほはしょげ返ってしまう。

 

「どうしろと言うのだ、みほ?」

「それなら、私の部屋に泊まってよ」

「みほの部屋に?」

「うん。ベッドはちょっと狭いけど……我慢してくれる?」

「いいのか?」

「うん、私の大切なお姉ちゃんだもん。ずっと、という訳にはいかないけど」

「そうか。すまないな、みほ」

「ううん。何だか、昔を思い出しちゃうね」

「ああ、そうだな」

 

 まほは、頬を緩めた。

 

「それなら、帰って片付けの続きをしなければな」

「そうだね」

 

 二人はベンチから腰を上げた。

 ……と。

 みほの携帯が鳴った。

 端末を取り出し、通話ボタンを押す。

 

「もしもし?」

「あ、みぽりん? 助けて!」

 

 いきなり、切迫した沙織の声が聞こえてきた。

 

「さ、沙織さん?」

「何かあったのか?」

 

 不穏な気配に、まほの顔も険しくなる。

 

「とにかく、うちに来て! お願い!」

「う、うん。わかった」

 

 電話を切り、みほは不安げにまほを見る。

 

「沙織さんだった。すぐに来て欲しいって」

「……ふむ。私も行こう」

「え? でもお姉ちゃん」

「みほの親友が困っているのだろう? それなら、私にも他人事ではない」

「お姉ちゃん……。ありがとう」

「急ぐぞ」

「うん!」

 

 二人は頷き合い、駆け出した。

 

 

 

 息を切らせながら、沙織の部屋までやって来た二人。

 チャイムを鳴らそうとすると、ドアが勝手に開いた。

 

「みほさん。……あら?」

 

 顔を見せたのは沙織ではなく、華。

 まほを見て少し驚いたようだが、それでも二人に中に入るよう促した。

 玄関には、靴がいくつも並んでいる。

 

「華さん。どういう事……?」

「ご覧いただければわかりますよ」

「えっと……沙織さんは?」

 

 テーブルには沙織の姿はなく、何故か麻子と優花里がいた。

 

「夏休みの宿題がどうしても終わらないと泣きついて来た」

「それで、我々も招集された訳であります。……ところで西住殿」

 

 麻子と優花里の眼が、まほに向けられた。

 

「改めて自己紹介する。みほの姉、まほだ。宜しく」

 

 事情を語るには時間が惜しく、またそのような状況でもない。

 まほはそう理解したし、他の面々もそれに気づいたようだ。

 

「冷泉麻子です」

「私、秋山優花里であります!」

「五十鈴華と申します。それで、沙織さんなんですが」

 

 華曰く、沙織は戻るや否や引っ越し荷物から教科書やノートを引っ張り出したらしい。

 猛烈な勢いで片付けようとはしたものの、ただでさえ残っていたところに廃校騒ぎが起きてしまった。

 時間は当然足りず、まずは麻子に泣きつく。

 それでも手が足りないと華や優花里、そしてみほにまで連絡をしたらしい。

 

「で、熱を出して寝込んでいる訳だ」

「明日から新学期ですから、流石に時間が足りませんし」

「それで、どうしようかと皆さんで相談しようとしていたんです」

「あはは、そ、そうなんだ……。沙織さん、大丈夫なの?」

「あれなら問題ない。明日の朝には起きられるだろう」

 

 祖母の看病などもあり、この中では麻子が一番この手の事に手馴れている。

 

「問題は、残りをどうするかであります」

「わたくし達が書いてしまっては、筆跡でわかってしまいそうですし」

「そうだよね……」

 

 と、まほが沙織のノートを手にした。

 少し眺めてから、電話機の脇にあるメモ用紙を一枚取り何かを書き始めた。

 

「お姉ちゃん?」

「……ふむ。こんな感じか」

 

 メモを、みほに手渡してきた。

 みほの眼が、驚きで見開かれた。

 

「……お姉ちゃん、これ……」

「どうだ?」

 

 華と優花里が、みほの隣からメモを覗き込む。

 そして、みほと同じ反応を見せた。

 

「す、凄いです!」

「そっくりであります!」

「お姉ちゃん、どういう事?」

 

 まほは、フッと笑う。

 

「大した事じゃないさ。お母様の代筆をしたりするうちに、他人の筆跡を真似られるようになった」

「……じゃあ!」

「ああ。私が書けばいいだろう、カリキュラムが違うから問題を解いたりするのはお前達に任せる」

「凄い、凄いよお姉ちゃん!」

 

 ブンブンと、まほの手を取ってはしゃぐみほ。

 

「だが、やむを得ないとは言え不正行為はあまり好まない。今回限りだぞ、このような真似は」

「勿論だ。沙織の為にもならない」

「そうですね。今回だけは、助けてあげましょう」

「了解であります!」

「そうと決まれば作戦開始だ。パンツァー・フォー!」

「応!」

 

 

 

 翌朝、眼を覚ました沙織が事の経緯を聞かされて狂喜乱舞したのは言うまでもない。

 

「お姉さん、本当にありがとうございました!」

「礼なら彼女達に言うがいい。私は手を動かしたに過ぎん」

「いえいえ。お礼に、今夜は私の手料理、ご馳走しちゃいます。何でも作っちゃいますよ?」

「そ、そうか」

 

 まほは、思わぬ事で沙織らの信頼を勝ち得たようだ。

 何よりも、誇らしげなみほの顔がまほには一番のご褒美だった。

 

(どうやら、楽しい半年が過ごせそうだ)

 

 まほの髪を、潮風が揺らした。

 青空の下、学園艦は大海原を進む。




いやぁ、まほ姉って本当にいいものですね(水野晴郎風


澤ちゃんの方はもう少々お待ちを。
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